シェフの感性が光る実力派イタリアン。一皿ごとに驚きを提供するリストランテ「イルリポーゾ」/三条市


2020年11月06日 403ビュー
新潟県と山形県庄内の食文化の発信をテーマに開催されている「日本海美食旅(ガストロノミー)プレミアムレストラン」。地域の歴史や食文化を感じられる料理を提供するお店が揃っています。とびきり美味しいのはもちろん、サービスや雰囲気も上質な注目店ぞろいです。

今回はプレミアムレストランの一つである三条市のリストランテ「IL RIPOSO(以下、イルリポーゾ)」をご紹介します。

本場イタリアの雰囲気をまとった上質なリストランテ

JR燕三条駅から車で10分。閑静な住宅街にひっそりと佇むイルリポーゾ。独創的なイタリア料理を味わうために、市内はもちろん県外からも多くの美食家が訪れています。
それもそのはず、イルリポーゾは「ミシュランガイド新潟2020特別版」で一つ星店として掲載される名店。地元の食材をふんだんに使用しながら、本場イタリアのエッセンスを取り入れたシェフ渾身の料理の数々は、一度食べたら忘れられない感動があります。
店内はシックで落ち着いた雰囲気。“高級なレストラン”を意味するリストランテの名にふさわしく、特別感のある空間で非日常なひとときを過ごせます。
 
本場イタリアのリストランテの雰囲気を感じてもらおうと、エントランスにはブルガリの香水の香りをほんの少し忍ばせているのだとか。実はイタリアには「香りの文化」があり、飲食店でも意識的に香水の香りを漂わせることが多いそうです。
この地に店を構えて10年になるシェフの原田誠さんは、常に“新しいイタリアのトレンド”を学び続けてきました。毎年冬になるとイタリアの最北部・トレント地方へ足を運び、古い付き合いのあるリストランテの厨房にて、数週間に渡って腕を磨いているのです。
 
「イタリアは訪れるたびに発見があります。例えば、燻製文化が盛んなトレントでは、“バターの燻製”と出会えました。これが実に万能で、今ではイルリポーゾで提供する料理にも度々登場させています」
 
また、スパイスの意外な使い方も勉強になるのだとか。原田シェフが「斬新だった」と絶賛したのは、チーズリゾットにクミンとレモンの皮、生ハム、パルミジャーノという組み合わせ。想像の域を超えた風味のマリアージュを感じ、絶えず知識をアップデートし続けることが、斬新な料理を生み出す秘訣なのかもしれません。

風味の組み合わせや多彩な食感に脱帽するコース料理

イルリポーゾで提供するのは8,250円(税込)のコースのみ。季節の食材をふんだんに盛り込んだ料理は、日によって内容が異なります。

コースの構成は、前菜、魚料理、野菜料理、パスタ2種、ショートパスタ、肉料理、デザート、コーヒーと焼き菓子の全8皿。
 
その一皿一皿に“驚きのエッセンス”を潜ませているそう。いったいどんな料理を提供しているのでしょうか。
 
野菜料理の一例として、今回作っていただいたのは「丸ナスのプレッセ」。
上越市PARAISO農園の驚くほど甘い丸ナスにゴルゴンゾーラを合わせ、羽根の形が美しいチーズラングドシャ(軽い食感のクッキー)で挟んでいます。付け合わせは、旬の梨と玉ねぎピクルス。これらをすべて一緒に口の中に入れると、甘みと旨みが複雑に絡み合い、トロリとした食感やカリッとした食感など、様々な要素が重なり合います。
メインの肉料理の一例として作っていただいたのは「シャラン産鴨肉のロースト」。付け合わせは根セロリのピュレ、甘酸っぱいごぼうのアグロドルチェ(イタリア版ピクルス)、県産イチジク「越の雫」です。
 
透明なソースは濃縮させた鶏のスープ、パセリなど数種類のハーブの香りを移したグリーンのオイルがアクセントになっています。
 
香ばしく表面を焼いた鴨の身はしっとり。付け合わせのピュレや野菜と一緒に食べれば、味わいが豊かに変化します。
「大切にしているのは“驚きとバランス感”ですね」と原田シェフ。甘い、酸っぱい、苦いといった味の組み合わせ、なめらかな食感やカリッと弾ける食感、アクセントを加える香りなど、すべてを口に入れた時に絶妙なハーモニーを奏でるように計算し尽くしているのです。
 
「地元の食材を使うのは当たり前。そこにイタリアのエッセンスを加えて、意外性のある食材や風味の組み合わせに驚いてもらえたら嬉しいです」
また、イタリア料理には上質なワインが欠かせません。高級なグランヴァンから自然派のナチュールまで、常時100種類以上の中からお客さんの好みに合わせた一杯をセレクトしてくれます。ペアリングを提案してくれるのは、ワインに精通した原田シェフの息子さんです。
 

食を楽しむ空間に地場産品をプラス

食事の空間に地場産品を取り入れるのもイルリポーゾ流。おしぼり置きに使用しているのは、燕市・玉川堂の鎚起銅器(ついきどうき)。職人が1枚の銅板を叩いて仕上げるこちらは、白で統一したテーブルで目を引くアクセントとなっています。
卓上でさりげなく存在感を放っているのは、ニッパー型爪切りを製造する三条市・諏訪田製作所が制作したオブジェ。端材を再利用したブランキングアートで、モダンな雰囲気を演出しており、“ものづくりのまち”ならではの個性を感じさせてくれる名脇役です。
 
 
驚きの一皿をいただける名店は、食材のセレクトから空間演出にいたるまでこだわりで埋め尽くされていました。本場イタリアの雰囲気と燕三条らしさが融合したこの場所で、非日常なひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?

IL RIPOSO(イルリポーゾ)

新潟県三条市島田2-5-21
TEL. 0256-33-4411
入店可能時間/18:00~20:30 ※完全予約制
定休日/不定休

イルリポーゾ

この記事を書いた人
渡辺まりこ

新潟県三条市在住のフリーライター。主人が“金物のまち”を代表する職業の包丁職人ということから、地場産品に興味が芽生え、ローカルのおもしろさを日々発信中。発酵教室も主宰しています。

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