「新潟県・庄内エリア アフターデスティネーションキャンペーン」
2020.10.1〜12.31新潟県・庄内エリアの観光情報は「にいがた観光ナビ」、「やまがた庄内観光サイト」をご覧ください。

特 集

慈しみ育まれる村上の宝

鮭は天からの大切な恵み塩引き鮭

 古くから鮭漁が盛んな村上。文献によれば平安時代から朝廷に鮭を献上したとあり、江戸時代には村上藩の貴重な財源でした。村上藩が定めた鮭の自然ふ化を保護する「種川の制」は、いわば世界初の自然ふ化増殖事業。早くから自然と共生する営みが行われていたのです。冬には、各家庭で軒先に「塩引き鮭」を吊るすのが村上の風物詩。塩引き鮭を見ると、どれも頭を下に向け、お腹の一部がくっついた状態であることに気づきます。これは鮭に首吊りや切腹をさせないためなのだとか。鮭に救われてきた歴史から、鮭を絶やさず、感謝の念を持って接してきた、なんとも武士らしい思いやりです。

村上の鮭文化を手軽に楽しむなら

千年鮭 きっかわ
1626年創業。米問屋、造り酒屋を経て、村上初の鮭加工品店を開業。いち早くその魅力に気づき、鮭料理の普及に努めた立役者的存在。土間に吊り下げられた、千匹の鮭は圧巻。
村上市大町1-20
TEL 0254-53-2213
村上の町屋
城下町の情緒が色濃く残り「千年鮭きっかわ」など、今も町屋造りの商店や民家が点在。JR村上駅からも近く、徒歩で回ることのできるコンパクトさが魅力。観光案内所で町屋などの見どころを紹介したマップを入手して回ろう。
おもてなしの宿 石田屋
1913年創業。JR村上駅前に建つ老舗旅籠(はたご)。店内は畳敷きで城下町らしい風情を感じられる。食事だけの利用も可能で、一番人気は村上のお酒と醤油で作る特製だれに漬けた「はらこ丼」。
村上市田端町10-24
TEL 0254-53-2016
海鮮一鰭(いちびれ)
創業200年を超える老舗魚屋「越後村上うおや」の直営店。鮮度抜群の魚介を用いた海鮮丼は、はらこがたっぷり。お土産は、隣にある「越後村上うおや」の販売店で。
村上市大町4-5
TEL 0254-75-5610

感謝を込めて味わい尽くす鮭のフルコース

 貴重な財源だった鮭を、人々は「イヨボヤ」と呼び、愛しんできました。「イヨ」は魚(うお)の転訛、「ボヤ」は魚を意味する方言で、イヨボヤは「魚の中の魚」という意味です。年越しには自家製の塩引き鮭、祭礼の膳には鮭の酒びたし。村上の人々の生活には、今でも鮭が欠かせません。村上伝統の鮭料理はなんと100種類以上。心臓や内臓、骨、頭の軟骨など、ヒレの一枚まで捨てることなく味わい尽くします。城下町に軒を連ねる割烹や料亭では、そんな村上の伝統料理を現代人に親しまれるよう工夫を加えて提供。鮭を愛し、守り、育ててきた村上だからこそ、生まれた味わいです。

鮭のフルコースを味わうなら

割烹 新多久(しんたく)
1867年創業。黒塀通りに軒を連ねる、落ちついた佇まいの老舗割烹。現代風に再構築した多彩な鮭料理や村上の旬の味覚を楽しめるコースは、ランチでも手頃な価格で提供している。
村上市小町3-38
TEL 0254-53-2107
割烹 善蔵(ぜんぞう)
東京・築地で修行を積んだ店主の信条は「素材の良さを引き立てる」。店内は完全個室でゆっくりくつろぎながら食事ができる。10月〜12月限定で鮭のフルコースを提供。
村上市上片町1-3
TEL 0254-53-3813
料亭 能登新(のとしん)
1777年創業。江戸時代から続く老舗料亭。10月〜12月限定の「越後村上伝統の鮭の全種類フルコース」では、24種の鮭料理が並ぶ。A5ランクの村上牛を使った「村上牛コース」も人気。
村上市飯野2-1-9
TEL 0254-52-6166
千年鮭 井筒屋
建物は、松尾芭蕉が2泊した宿として知られる旅籠。現在は「千年鮭きっかわ」のお食事処・鮭料理専門店として営業。1年を通して品数の異なる6つの鮭づくしメニューを提供している。
村上市小町1-12
TEL 0254-53-7700
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