新潟米で世界を旅する。古町に誕生したお粥スタンド「米草堂」で出会う、新しい食のかたち/新潟市

2026 06.16

世界の郷土料理と新潟米が出会うお粥専門店。古町に誕生したお粥スタンド「米草堂」で、米の新しい楽しみ方を味わってきました。

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新潟米で世界を旅する。古町に誕生したお粥スタンド「米草堂」で出会う、新しい食のかたち/新潟市

米どころ新潟に生まれた、新しい“コメ”の主役

新潟の食文化の中心には、いつも“米”があります。

しかし、その新潟で意外とこれまで少なかったのが、お米そのものを主役にした「お粥」の専門的な楽しみ方。

そんな新しい挑戦として誕生したのが、新潟市中央区古町に2026年3月23日にオープンした「米草堂」です。


コンセプトは、世界のローカルフード×米どころ新潟の米。

世界各地で親しまれてきた郷土食と新潟の米で新しい一杯を生み出しています。

“米を食べる”という新潟では当たり前の行為が、ここでは少し特別な旅のような体験になります。

100年の歴史を受け継ぐ、古町の新しい風景

店があるのは、新潟の歴史と文化が息づく古町エリア。
新潟市の中心部にありながら、どこかゆったりとした時間が流れる古町。

老舗の店と新しい感性の店が自然に並び、歩くだけでも街の表情が変わるエリアです。そんな古町の一角にある米草堂は、この街らしさを感じさせる存在でもあります。歴史ある建物を活かしながら、新しい食文化を提案する——。
古町という場所だからこそ、この店の魅力がより引き立ちます。
この店の魅力は、料理だけではありません。

建物は、100年以上の歴史を持つ理容室だった建物をリノベーションしたもの。
つまり単なる飲食店ではなく、古い建物に新しい命を吹き込んだ“まちづくり”の一つの形。
一歩足を踏み入れると、モダンで洗練された空間が広がります。

けれど、よく見ると、この場所が歩んできた時間もしっかり残されています。
かつて理容室で使われていた鏡はそのまま再利用。
窓には、どこか懐かしさを感じる昔ながらのガラス。
少し揺らぎのあるレトロな質感が、古町のまち並みによく似合います。
新しく作り変えるだけではなく、この建物の記憶を残す。
そんな丁寧な空間づくりにも、この店のセンスを感じます。
 

異なる文化がお粥のように混ざり合う場所

店主は、「異なる文化がお粥のように混ざり合い、新しいことが始まる場所になれば」という思いを語っています。
この言葉が、米草堂という場所をよく表しています。

ここはただお粥を食べる場所ではありません。
古町という歴史ある街に、新しい人が集まり、新しい文化が生まれる場所。
異なる食文化が、新潟米を通してひとつになる場所。
そんな意味が、この店には込められています。

世界のローカルフードを、新潟米で味わう

米草堂の主役は、もちろんお粥。

店内で楽しめる「ランチセット」は、選べる週替わりのお粥と定番の鶏粥の2種類が楽しめます。 

現在、メニューは十数種類あり、今も新作を開発中。

何度訪れても、新しい味に出会えるのが魅力です。


取材で訪れた日に並んでいたのも、まさに“世界を旅する”ような2種類でした。

一つは、「ギリシャのごまスープのお粥」。

ギリシャで親しまれている、タヒニ(ごまのペースト)を使った伝統的なスープ料理「タヒノスパ」から着想を得た一杯です。

セロリとにんじんが入ったごまスープに、鶏だしのお粥を合わせたまろやかな味わい。

ごまのコクがやさしく広がり、どこかほっとするおいしさです。


そしてもう一つが、「とうもろこし餡のスパイスナッツ粥」。

こちらは、中国の「玉米羹(ユィーミーゴン)」から着想を得たお粥。

とうもろこしの自然な甘みを生かした餡に、中東で親しまれるスパイスナッツ「デュカ」の香ばしさを重ねています。

やさしい甘みの中に、ナッツのカリッとした食感とスパイスの風味。

ひと口ごとに表情が変わり、思わずクセになる味です。


世界のローカルフードをヒントにしながら、新潟米で新しい一皿に仕上げる。

その自由な発想こそ、米草堂らしさなのかもしれません。

また、まず味わいたいのが、鶏だしを丁寧にとった米草堂の定番のお粥。

セットには、・定番の鶏だしのお粥・2種類から選ぶ週替わりのお粥

・大根を使ったアチャール・韓国のり・よだれどりが付き、1,200円(税込)。

アチャールは南アジア、よだれどりは中国・四川。

やさしいお粥に、世界の食文化がアクセントを添えます。

お粥やアチャール、よだれどりは単品でもオーダー可能です。


熱々のお粥が運ばれてくると、まず立ち上るのは鶏だしのやさしい香り。

スプーンを入れると、米がほどよくほどけ、ふんわりとした口当たり。

ひと口食べると、想像以上にしっかりとうまみが広がります。


“お粥=体調が悪いときに食べるもの”

そんなイメージは、ここで変わるかもしれません。

アチャールの酸味、韓国のりの香ばしさ、よだれどりのピリッとしたアクセント。

味を変えながら食べ進める楽しさがあります。


お粥というより、“世界の小皿料理と楽しむ新しい米料理”。

そんな表現の方がしっくりくるかもしれません。


旅先の食事というと、つい“名物をしっかり食べよう”と気合いが入るもの。


海鮮丼、寿司、日本酒、ラーメン——。


新潟には魅力的なグルメがたくさんあります。

その一方で、少し歩き疲れたときや、重たい食事よりやさしいものが食べたいときもあるはずです。

そんなときにぴったりなのが米草堂。

お粥と聞くと軽いイメージですが、鶏だしのうまみに副菜のアクセントが加わり、満足感はしっかり。

それでいて重すぎない。

観光の合間にちょうどいい一食です。


旅の途中でほっとひと息つける場所。

そんな存在としても、この店は魅力的です。

新潟の郷土料理「のっぺ」がお粥に大変身!

新潟が誇る郷土料理の1つが「のっぺ」です。


なんと米草堂ではこの「のっぺ」が具材としてのっているお粥もあるんです。

大きな鮭の切り身やサトイモなど「のっぺ」に使われている具材がゴロゴロとのったお粥。


この「新潟のっぺ粥」も週替わりのお粥のラインナップに入っているので、タイミングが良ければ「新潟のっぺ粥」に出会えます。

夏は“冷たいお粥”で新しい驚きを

さらに夏には、これまでのお粥のイメージを覆す“冷たい一杯”も登場予定です。

1つは、宮崎県の郷土料理「冷や汁」をヒントにした冷たいお粥。
暑い季節でもさらりと食べられる、さっぱりとした一品です。

 


そしてもう1つが、スペインの冷製スープ「ガスパチョ」をイメージした、トマトを使った冷たいお粥。

世界のローカルフードを新潟米で表現する米草堂らしい、遊び心あるメニューです。
“お粥は温かいもの”という固定観念を、軽やかにくつがえしてくれる夏限定の一杯。
見た目にも爽やかで、暑い季節の古町散策の途中に立ち寄りたくなるメニューになりそうです。

夜はバーになることも

実はこの店、不定期で夜営業も行っています。
昼のお粥スタンドとは違う、少し大人の雰囲気。
営業日はInstagramで発信しているので、タイミングが合えば“夜の米草堂”も体験してみたいところです。

古町観光の途中に立ち寄りたい一軒

新潟観光といえば海鮮、日本酒、おにぎり。

でも、新潟の魅力はそれだけではありません。
米どころだからこそ生まれた、新しいお米の楽しみ方。

古い建物の物語を感じながら、世界のローカルフードにも出会える場所。
米草堂は、“新潟らしさ”と“新しい発見”の両方を味わえる一軒です。

古町散策の途中で立ち寄るランチにもぴったり。
観光ではつい海鮮やラーメンを選びがちですが、新潟のお米を主役にしたこんな一軒も面白い選択肢です。朝食が遅かった日にも、重すぎず軽すぎずちょうどいい。
女性一人でも入りやすく、旅の途中にほっと一息つける場所です。

お粥スタンド「米草堂」

住所:新潟市中央区花町2065

営業日:火・水・木・金・土(日・月・祝はお休み)

営業時間:午前11時半~午後2時半


この記事を書いた人

Akiko

大阪出身の新潟市在住。趣味は昼のみ。3人の子育てもひと段落し、おいしい「食」とおいしい「酒」を求めて各地をまわるのが大好きです。パワフルに情報発信中!
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