新潟で創業約300年の老舗料亭は日本文化のテーマパーク!行形亭(いきなりや)/新潟市

2020 11.21

門をくぐった瞬間から別世界。約300年の歴史を持つ老舗料亭「行形亭」で、旬の日本料理と新潟ならではの食文化を味わいながら、特別なひとときを体験してきました。

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さかもとみき
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新潟で創業約300年の老舗料亭は日本文化のテーマパーク!行形亭(いきなりや)/新潟市
日本海美食旅(ガストロノミー)プレミアムレストランでは、新潟県と山形県庄内の食文化の発信をテーマに、メニューやコースとして料理提供をしている飲食店を紹介しています。日本海美食旅(ガストロノミー)を通じて、その土地の風土や歴史を感じてください。

今回ご紹介するのは、創業が江戸時代中期頃、約300年の歴史を誇り、旬の味覚を伝統の技で仕上げる日本料理 行形亭(いきなりや)さんです。

プレミアムレストランの行形亭(いきなりや)を訪問

新潟駅から車で約10分、住宅街に突如現れる白い石畳の白壁通りにありました!行形亭。

圧巻な2000坪以上の日本庭園に存在感のある黒松の古木が並び、異世界へ連れて行ってくれるような特別な場所です。

歩くだけでも身が引き締まり、とっても緊張します!

実は、昭和50年まで庭でタンチョウヅルを飼っており、シンボルの松と鶴はそこからきているそうです。
客室は12畳から140畳の広間まで、趣の異なる13室があり、門を含む10カ所は平成12年に国有形文化財に登録されています。

街中でありながら、穏やかな空間でぜいたくなひとときを過ごすことができると評判です。

梅コース:14,000円/(お部屋代、税、サービス料金込でトータル20,592円)

ガストロノミーを楽しめるのは、梅コース。

流れは、

●お通し
●膳菜(口代わり)
●吸物
●刺身
●焼物
●中皿
●煮物
●揚げ物
●ご飯
●水菓子

です。

料理内容は、走り、旬、名残などを取り入れながら、季節や仕入れによって変わります。

行形亭さんでいただいた料理一部ご紹介

まずいただいたのは、口代わり。

「さんま寿司、焼舞茸、松笠芋、焼栗、揚げ牛蒡、人参よせ、かきのもと浸し、鮃味覚揚げ、車海老塩茹、いちょう卵焼、蒲鉾黄身焼、揚げ銀杏」

秋を感じる華やかなお皿に目を奪われます!

​ほくほくの栗のまわりに、栗のイガに見立てたサクサクの海老真薯と芋をあげたものもおいしくて秋らしく素敵!

センターの小皿に入ったものは「かきのもと」という食材。

名前から、私はうっかり、おけさ柿を使った料理かと思っていました!

よーく見ると、ぶどう醤油のジュレの下に、赤紫色の菊の花びらが…。

かきのもととは、新潟ならではの、秋に旬を迎える紫色の食用菊のことだそう。

一般家庭でも、食べられる秋の食材なのだとか。全く、知らなかった!

地元の人にとっては当たり前の食材なんですね。
ちなみに、食用菊を食べる文化があるのは山形、新潟などのものだそう。
(後日秋田のスーパーでも発見したとういうお話もSNSで発見しました)
次にいただいたのはお刺身の「マグロ、ホタテ、アオリイカ、南蛮海老、ヒラメ」。

あれ?海老に一尾だけしっぽがついている…と思って聞いてみると、実は、鮮度をかんじてもらうためにあえて1尾つけているそう。

「海老や蟹は活きがいいと生だと身が取れづらい、逆に、活きのいいものはゆでるとつるっと離れるんです」

そうなんだ!!!次に海老や蟹をいただくときに話のネタにできる!笑

本当に南蛮海老、甘くて味も濃くて美味。アオリイカもちょうどいい食感。

バランスよく品数も多い刺身にも大満足です。
次にいただいたのは「とりもち」という良縁を取り持つ言葉にちなんだお椀。

宴会や顔合わせで使われることも多い、行形亭さんらしいメニューですね!

合鴨の肉でお餅をまいてやいたものですが、鴨肉の独特の香りを牛蒡とショウガがとってくれているのでさっぱりいただけます。

鴨肉の歯ごたえのある弾力と、もっちもちとろとろのおもちの食感が面白い!!!

ほっとする出汁の、米どころ新潟らしいお餅を使ったお椀でした。
コースの揚げ物としてだしていただいたのは、明治の初期から出しているという「かしわの味噌漬け」。

行形亭のオリジナル名物料理として愛されてきた料理です。

味の染みたかしわのやわらかさ!とろけるような葱が美味!!!

時代を超えて多くの人に食べられてきたメニューだと思うと、食事の中歴史を感じて印象にも残ります。

行形亭店主の美食学

11代目になるの行形和滋さんは「時代の中で変わりながらも、〝行形亭らしさ〟を大切に」と老舗の味を守りながら、新しいことにも挑戦し続けていらっしゃいます。

「食も文化なので、料理も時代やお客様の好みに合わせて変わっていくものだと思っています。

椅子テーブルへの変化や、日本茶やワインを出すようになったり、みなさんの食生活の変化に合わせた食材を選んだり、料理方法も工夫しています。

『走り・旬・名残』を意識するのも、料理屋で非日常を感じてもらいたいと思っているからです。

やはり、お客さんに喜んでもらいたい。そのために食材を取り入れたり、調理法や味付けを工夫する中でも「新しい・面白い」という視点も大事にしています。

新しいことをやるのは、行形亭が昔からやっていることなんです。」

そんな風に考える中で、最近は行形亭の日本料理にも合う日本茶を取り扱うようになったそう。

お茶の香りと旨味を開けた瞬間から味わえる日本茶「茶摘み」

こちらは、行形亭でいただける日本茶、「茶摘み」。

お茶なのに、透明な状態で提供されます(写真左)が、サプライズボトルのキャップをひねると「パン!」と、お茶屋さんのブレンドした茶葉が水の中に広がります(シェイクすると右の状態に)。

「日本料理屋ですので、きちんと食事に合うお茶で料理を楽しんでいただきたいと考えていました」
 
「高級感をだすためには、容器はガラスの方がいいですが、茶葉を密封した状態で鮮度を保ち、入れたてを飲んでもらうためにペットボトルを使用しています。少しづつシェイクして、丸い氷が入ったグラスに注ぎ足しながら美味しく飲んでいただけます」

アルコールを飲まないお客さんも増えてきた昨今、日本料理に合うもので、お茶の栽培農家にも還元できる、新しいものを取り入れているんですね。

料亭は「日本文化の粋がつまったテーマパーク」

行形さんが大事にしているのは、お客さんに楽しんでもらい、満足していただくことだとお話してくれました。

「コースを通した味の構成と、食べた時の満足感のトータルバランスを計算してお出ししています。

昔は、料亭の後も二軒三軒飲む方が多かった。だから、ご飯ものを出さないことも多かったんです。

でも、ここで満腹感も得ていただけるよう、ご飯ものつけるようにしたって親父が話していました」

お話をお伺いする中で、伝統的な歴史がありながら、「お客さんに楽しんで満足してもらう」ことを軸に、工夫を重ねながら続けられているのが伝わってきました。
「ここにあるのは全て日本文化です。器、箸、掛け軸、芸者、料理、日本家屋、しつらえ、日本酒、踊り、全て日本の伝統文化的なもの。

ここは、日本文化の粋が集まったテーマパークのような場所なんです。だから、日本文化を楽しむ場と思って来ていいただきたい。

伺った棟の玄関は3つあり、部屋どうしは重なりません。でも、時にはちょっと離れたお部屋から芸者衆の三味線の音が聞こえてくるなど、ここでは様々な日本文化を感じることができます。

緊張するという方もいますが、むしろ、個室は誰も見ないところだから、気にしないでいい空間なんです。

しいて言うなら、こんな環境を楽しめる気持ちでいられるよう、気後れしないような服装で来ていただければいいのかもしれません。

普段と違う日本文化の粋を楽しんでもらうためにも、お互いに楽しい空間をつくれたらいいなと思いながらお待ちしています」

私も緊張していましたが、わからないことを聞いたら新潟の文化や歴史などを交え、優しく教えてくださいました。

行形亭をより楽しむためにも、分からないことは予約段階でも、来ていただいてからでも質問してくださいとのことです。

特に、「芸者さんに関しては知らない方の方が多いので、なんでも聞いてください」とおっしゃっていただきました。(新潟は踊りを見る場合、三味線と歌が必要なメンバー構成にするので、踊りが見たいか、お酌だけかでも変わるそう)

行形亭の日本料理は特別なおもてなしに

日本海美食旅(ガストロノミー)を楽しむには、新潟の美味しい食材を使った日本料理と、日本文化の粋がつまった行形亭がうってつけ!

新潟在住の人も、県外の方にとってもすばらしい日本文化の体験やおもてなしがうけられます。

普段とちがう特別な時間を過ごしたい人は、ぜひ予約して新潟の老舗料亭の日本料理を味わってください。

日本料理 行形亭(いきなりや)

住所:新潟県新潟市中央区西大畑町573
電話:025-223-1188※要予約
営業時間:午前11時30分~午後2時 午後5時~午後9時30分
定休日:日祝日(10人以上の場合、昼のみ営業可・要相談)お盆、年末年始休み
駐車場:10台
個室:趣の異なる13室(人数によって異なります)
その他情報:全席禁煙、完全予約制、クレジットカード利用可
※アレルギーや好き嫌いは予約時にお伝えください。ベジタリアン対応もご相談下さい。

この記事を書いた人

さかもとみき

太平洋側生まれ太陽育ち高知のはちきん(高知で気の強い女)が佐渡島の旦那のもとに嫁ぎました。大好きなものは日本酒、苦手なものは雪。佐渡に三年住んだあと、新潟市在住。好きなスーパーは原信とピアレマート。三児のママでライターコラムニストです! ブログ ⇒ 坂本、脱藩中。(https://sakamotodappanntyuu.hatenablog.com/)
さかもとみき

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