海と山で風を感じる!新潟の“おいしい”!?サイクリング

2018.09.03

新潟県は、海と山に囲まれ、自然を感じることができるスポットに恵まれています。車でドライブする方も多いかもしれませんが、たまにはサイクリングもいかがでしょうか。自転車のスピードだからこそ感じられる自然との一体感や、風の香り、そして道ばたに咲くかわいらしい草花を発見できる楽しみもあります。風を感じながら自転車を漕ぐことで、一段と気分がリフレッシュしそうですよね。

今回は、新潟の自然を味わい尽くすサイクリングコースを、山コースと海コースの2つに分けて紹介します。
おすすめのグルメスポットも紹介していますので、サイクリングのついでに足を運んでみては?

五頭の温泉郷で山の恵みを感じるコース

まずご紹介するのは、新潟市の隣・阿賀野市の沿道に緑があふれ、思わず深呼吸したくなるような山コース。
新潟市から40分、白鳥の飛来で知られる瓢湖(ひょうこ)から10分のところにある、五つの峰を持つ五頭山の山懐を巡ります。
このエリアは五頭温泉郷と言われ、約3kmの距離に出湯(でゆ)・今板・村杉の三つの温泉地が存在しています。
美しい自然と豊富な名水に恵まれたこの場所は、湯治場の趣を残した静かな温泉地として、そして美味しい味覚の里としても知られています。
サイクリングを楽しみながら、景観、グルメ、湯めぐりが楽しめるとっておきのコース。
スタート地点「阿賀野市五頭山麓 うららの森」で自転車を借りて出発です。

サイクリングのスタート地点「阿賀野市五頭山麓 うららの森」

まずは「阿賀野市五頭山麓 うららの森」で自転車をレンタルします。3時間500円(以降1時間につき200円)で電動アシスト付き自転車を借りることができます。

野菜の直売所や軽食コーナーもあるので休憩にも最適。そば打ちや豆腐作りの体験もできる(要予約)ので、時間に余裕のある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

◯阿賀野市五頭山麓うららの森へのアクセス(電車とバス)
JR羽越本線「水原駅」下車~市営バス「村杉温泉」下車 停留所すぐ前です
阿賀野市五頭山麓うららの森 レンタサイクル

阿賀野市五頭山麓うららの森 レンタサイクル

住所:阿賀野市村杉3946-143
電話:0250-61-3511
駐車場:10台程度
貸出場所:うららの森 情報発信館
時間:10:00~16:00(貸出しは15:00まで)
料金:1時間 200円、2時間 400円、3時間 500円(以降1時間につき200円)
定休日:毎週火曜日
公式サイト:http://gozu.jp/2017/12/21/rentacycle/

200基以上の文学碑が林道の両側に並ぶ「やまびこ通り」へGO!

うららの森を出発したら、国道290号線を新発田方面にまっすぐ進みます。春の季節にはこの通りは見事な桜並木になります。散歩感覚であちこちぶらつく「ポタリング」もおすすめですよ。
ゆっくりペースで10分(1.8㎞)ほど走ると、出湯交差点手前、右サイドに「やまびこ通り」の文字が目に入ります。
ここがやまびこ通りのスタート地点です。
雪の降る間は閉鎖されているこの通りは、春、桜が咲くころにオープン。そして特におすすめなのは、新緑が美しい5月下旬から6月頃。森の中を、涼しい風を全身に受けながら走る、爽快感いっぱいのサイクリングもおすすめです。
アップダウンがあり、少しばかり体力が必要な全長5㎞の林道。でも、電動アシスト付き自転車なら大丈夫!
林道には、250余りの文学碑が並び、漕ぎ進めるたびに次々と立派な歌碑が出てきて飽きることがありません。

やまびこ通り展望台からの景観にうっとり

頂上の展望台からは、新潟ならではの田園風景、白鳥の飛来する瓢湖、晴れた日には日本海まで一望できます。
たくさんの文学碑に歌を残した先人達に思いを馳せて、一句詠むのも一興ですね。

赤い屋根とレンガ風の外壁が可愛い「森のお菓子屋さんGland」

やまびこ通りの終点を右手に折れて、少し下ります。分かれ道になっているところを右に進んでしばらくすると右手に見えてくるのが、オリジナルのケーキやクッキーを販売する「森のお菓子屋さんGland」。赤い屋根とレンガ風の外壁がかわいらしいお店です。
ベイクドチーズケーキとガトーショコラが特におすすめだそう。夕方には多くのケーキが売り切れてしまいますが、午後の早い時間までならケーキも比較的選びやすいので、糖分補給のために立ち寄るのもいいですね。
森のお菓子屋さんGland

森のお菓子屋さんGland

住所:阿賀野市村杉4776-2
アクセス:うららの森から徒歩2分
電話:090-5423-5660
駐車場:2~3台
時間:9:00~18:00(商品がなくなり次第終了)
定休日:火曜日
座席数:なし(お持ち帰り専用)
公式サイト:https://blog.glad-murasugi.com/

小腹を満たしたら 天然温泉で汗を流したり 気軽に足湯はいかが?

五頭温泉郷は効能高い天然ラジウム温泉(単純放射能泉・単純放射能冷鉱泉・ラドン温泉)です。せっかくならのんびりと天然温泉の湯船に体を沈めてリラックスするのもよし、長椅子に腰掛けて足湯を楽しみながら、たっぷりと湯けむりを吸うのもよし、五頭山のめぐみを感じてみてください。

味覚の里でランチタイム「山茂登(やまもと)の釜めし」

出湯交差点を背に、290号線を新発田方面に少し進むと右手に見えるのが「五頭の山茂登」。
豊かな自然あふれる五頭山のふもとにある、釜めしの名店です。
お店のすぐそばを大荒川が流れており、季節になるとイワナやヤマメが豊富に取れるそう。自慢の釜めしだけでなく、川魚の塩焼きも楽しめます。

こちらは、女将おすすめの「鮭いくら釜めし」(小鉢、香物、みそ汁付きで税込1,450円)。
蓋を開けるとだしの香りがフワッとひろがり、心がほっと落ち着きます。

五頭の山茂登の釜めしのこだわりは、水、米、炊き方の3つ。こだわりのミネラル水と岩船産コシヒカリを使った釜めしは、お米一粒一粒が立ち、とってもつやつや。ほどよい加減のおこげも美味しい!
裏の山で採れたきのこや山菜が釜めしの味わいをより一層引き立ています。

春には、タケノコ、秋には栗を使った季節の釜飯も楽しめるそう。注文してから丁寧に仕込むので、前もって予約をしておくとスムーズに食べられますよ。
五頭の山茂登

五頭の山茂登

住所:阿賀野市勝屋1825-9
アクセス:うららの森から北へ自転車で約15分
電話:0250-62-4266
駐車場:約30台
時間:11:00~15:00(LO 14:00)  17:00~21:00(LO 20:00)
定休日:月曜日(祝日の場合は火曜日)
座席数:60席程度
公式サイト:http://gozu-yamamoto.jp/

秘密は温泉の力!ふかふかパンが味わえる「出湯温泉パン工房」

五頭温泉郷に来たなら、ぜひ立ち寄って欲しいのがここ「出湯温泉パン工房」。
「五頭の山茂登」を背に出湯交差点方面へ向かい、出湯交差点を左折、数分漕ぐと右手に見えます。
新潟市内で出張販売をすることも多く、県内に根強いファンの多いパン屋さんです。

「このあたりの中学生は自転車通学の子たちがほとんどですし、自転車乗りの方々もこのお店を集合場所にして各地から集ってきますよ」とオーナーの渡辺さん。それだけ自転車が根付いた地域なのだそう。

出湯温泉パン工房がある五頭温泉郷は山に囲まれており、お店の隣にも足湯があるほど。渡辺さんは、この土地らしさを活かすために研究に研究を重ね、パンを捏ねるのに温泉の水を使うことに。そのおかげか、天然酵母のパンはつやつやモチモチしています。
おすすめは、シンプルな塩パン(税込150円)。おいしさの秘訣は「温泉水」なんだとか。
おやつタイムにいかがですか?
出湯温泉パン工房

出湯温泉パン工房

住所:阿賀野市出湯809-1
アクセス:うららの森より、自転車で約10分
電話:0250-62-1566
駐車場:約4台
時間:8:00~17:00(木曜日は、仕込み日のため10:00~14:00まで)
定休日:毎週水曜日
座席数:なし(お持ち帰り専用)
公式サイト:http://deyupan.com

山コースで紹介したスポットはこちら

角田山と日本海を望む、海風薫るコース

続いてご紹介するのが、新潟市の西端、に西蒲区をめぐる海コースです。
スタート地点である「岩室観光施設いわむろや」から北上し、角田山の麓に広がる広大な上堰潟(いわせきがた)公園を経由して、越後七浦シーサイドラインを日本海沿いに南下し、間瀬海岸を目指します。最後に山を越えて「いわむろや」に戻る全長約25キロのコースです。

このサイクリングコースには思わず写真に収めたくなる絶景スポットがいっぱい登場しますよ。
ただし、コースの後半で通る越後七浦シーサイドラインは、断崖絶壁でアップダウンやトンネルが連続しているので、くれぐれも自転車の運転には注意してくださいね。

さあ、スタート地点「いわむろや」で自転車を借りて出発です!

サイクリングのスタート地点「岩室観光施設いわむろや」

「いわむろや」は、新潟市の西端に位置する西蒲区の岩室温泉地区にあります。
地域の情報発信基地・交流の拠点にもなっている施設で、特に音楽イベントに力を入れており、毎年行われる「岩室温泉響」「いわむロックFESTIVAL」は新潟市民にも愛されています。

また、足湯が併設されており、夕方になると仕事終わりにリラックスしに訪れる地域の方々で賑わいます。
体力に自信のないかたは、電動アシストつき自転車を借りることもできますよ。

「いわむろや」の目の前には角田山が広がっており、山を越えた先には日本海が待ち構えています。
新潟市岩室観光施設いわむろや レンタサイクル

新潟市岩室観光施設いわむろや レンタサイクル

住所:新潟県新潟市西蒲区岩室温泉96-1
電話:0256-82-1066
アクセス:高速道路北陸自動車道 巻潟東インターより約15分/JR越後線 岩室駅よりバスで約10分
料金:1日500円
時間:9:00~18:00(受付時間は16:00まで)
定休日:毎月第1、3水曜日
公式サイト:https://www.iwamuroya.com/

頑張って走った後は お洒落カフェで一休み

「いわむろや」を出発して約6㎞(約30分)走った先に見えてくるのが、角田山の麓に広がる広大な都市公園「上堰潟(うわせきがた)公園」です。11ヘクタールの湖面、芝生地なども整備され、春には桜や菜の花、秋にはコスモスなど四季折々の花々が楽しめ、ピクニックやハイキングなどで一日ゆっくりと過ごすことができる市民の憩いの場。

ここからさらに3㎞ほど西に進んだ先にあるのが、「カーブドッチワイナリー」です。
角田山の麓で、ワインを製造し続けているお店です。
ワインがメインのお店ではありますが、ワインの試飲や購入だけでなく食事も楽しめるので、サイクリング途中にもおすすめ!

自家製酵母のパンと新鮮なお野菜とのマリアージュを味わいながら、ゆっくりとした一時を過ごすことができますよ。

ソフト系のお惣菜パンからハード系のお食事パンまでがずらり

お持ち帰りだけでなく、イートインもOK。
木の温もりとやわらかな陽の光を感じられる席が一番人気とのこと。思わず時間を忘れ、ゆったりとくつろいでしまいそう。
一番人気の「はるゆたかの石窯焼きパン」(税抜300円)に、本日のサラダ(税抜500円)。
+200円でアイスコーヒーもつきます。

ふかふかで小麦の味が感じられるパンは、具だくさんのサラダとの相性バッチリ。サンドイッチにしてもおいしそうです。

食後にジェラートはいかが?

併設されている「ジェラート工房ごとらって」では、毎朝自家農場で搾乳された濃厚なジャージー牛乳を使用したジェラートが楽しめます。(写真はトリプルで税込480円)
お店の外には自転車乗りのお客のためにスタンドが用意されているので、サイクリングの途中に気軽に寄れるのがうれしいですね!
コテアコテ ベーカリー&カフェ(カーブドッチ内)

コテアコテ ベーカリー&カフェ(カーブドッチ内)

住所:新潟県新潟市西蒲区角田浜1661
アクセス:北陸自動車道・巻潟東インターから車で越後七浦シーサイドライン方面に約15km/新潟駅より無料送迎バスを利用(要予約)
自転車で「いわむろや」から上堰潟公園を経由して約10キロ、45分。
営業時間:10:00~17:00
席数:40席
TEL:0256-77-8637
公式サイト:http://www.docci.com/movement/cotebakery/

越後七浦シーサイドラインの入り口にある「燦燦CAFE」

「カーブドッチ」から約2.5㎞先、越後七浦シーサイドラインの入り口にある「燦燦(さんさん)CAFE」も立ち寄ってほしいお店のひとつ。
からだに優しいご飯が食べられるとあって人気のお店。
入り口手前には、常連さんの要望で作った自転車スタンドも完備。4~5月の春の時期、涼しくなった10月頃には自転車乗りで毎日賑わうそうです。

周辺農家から仕入れた野菜で作るメニューの数々

こちらは、佐渡ブリの漬け丼定食(税抜1,580円)。
お料理に使っている野菜の9割以上は、お店がある角田浜の周辺農家さんが作ったもの。

「材料の一つ一つ、作った方の名前を言える」と自信を持って話すオーナーの高橋さん。サラダと6種の小鉢にスープがつき、メインのブリ丼に負けず劣らずこだわりが感じられる味。

その他、村上牛のローストビーフ丼も季節問わず人気です。

天気が良い日には海の向こうの佐渡が望める

木の温もりと優しい日差しに包まれた店内。青々とした海を見ながら味わうご飯は格別です。
お店のコンセプトである「からだに優しいごはん」を、ゆったりとした時間の流れる店内で味わってみませんか?
2階には、日本海が一望できるテラスもあります。天気が良い日には海の向こうの佐渡をはっきりと見ることができますよ。
燦燦CAFE

燦燦CAFE

営業時間:10:00~サンセット
住所:新潟市西蒲区角田浜157-4
定休日:毎週木曜日
電話:0256-70-2233
駐車場:あり 駐車料金:無料
公式サイト:http://sansan-cafe.com/

沈む夕陽を眺めるのにベストなスポット「角田浜海浜浴場」

燦々cafeの目の前に広がるビーチが、角田浜海浜浴場です。
ここは沈む夕陽を眺めるのにベストなスポット!灯台の生み出す影と夕焼けとのコントラストがお見事です。

越後七浦シーサイドラインは絶景スポットがいっぱい

角田浜海水浴場からさらに南下し、間瀬海岸を目指します。
灯台の下にあるトンネルをくぐるとそこには、日本海の荒波が削った切り立った岩「立岩」が出現。
天然記念物にも指定されている絶景スポットです。
巨大な岩と海岸の隙間や岩を貫くトンネルを走るのは、爽快そのもの。

立岩からさらに南下すると、間瀬海岸の手前のカーブから美しい景観が広がります。
右奥には佐渡をハッキリと望むことができます。
静かな波の音に耳を澄ましていると、心が洗われるようです。

いよいよゴール地点の「いわむろや」を目指します。
間瀬海岸からさらに進み、間瀬交差点にぶつかったら左に入ります。
55号線にのって5km程進んだ先が終点です。

海コースで紹介したスポットはこちら

新潟の風を感じるサイクリング!おいしい寄り道はいかがでしたか?

今回の記事では、風を感じられる山と海のサイクリングコースを2つ紹介しました。
どちらがお好みですか?気になるスポットはありましたか?
新潟には、自転車に乗ってゆっくり味わいたい自然豊かな場所がたくさんあります。
お天気の良い日には、ぜひサイクリングで新潟観光をしてみてくださいね!

※掲載された情報は、取材当時のものであり、変更されている可能性があります。
お出かけ前に電話などで直接お店にご確認ください。