新潟で個性豊かな潟を回って「湿地カード」を集めよう!/新潟市


2025年04月01日 173ビュー
「潟(かた・がた)」とは、湖沼などの湿地を指す言葉で、新潟市にはこの「潟」が多くあります。

白鳥の飛来で有名なラムサール条約湿地「佐潟」をはじめ、福島潟や鳥屋野潟などの個性豊かな潟、その数なんと……16潟!!!!!

最近とうとうその潟をコレクションできる「湿地カード」が登場したので、ゲットしに潟をまわってきました!

まちなかのオアシス!アクセス良好な「鳥屋野潟」

新潟駅からは約5キロ、車で約20分のところにある新潟市で二番目に大きな潟、鳥屋野潟。

面積はディズニーランド約3個分の大きさです。でか!
大きいゆえに、この鳥屋野潟を囲む鳥屋野潟公園は「鐘木(しゅもく)地区」と対岸の「女池地区」に分かれています。

今回は、湿地カードがもらえる鐘木地区「鐘木インフォメーションセンター・四季彩館」を訪問。
カードはスタッフさんにお声掛けすればいただけます。素敵!
散歩するのにピッタリの公園ですね~
カードはゲットしたので、とりあえず潟に向かって歩いてみると周辺は素敵な遊歩道&公園となっており、自然豊かで広々~
潟のそばには新潟市屋野潟野観察舎「観庵(とりみあん)」があり、屋上デッキからは潟が見渡せます。
めっちゃ「鳥」って漢字が入ってますが、公園内では鳥類が180種以上確認されていて、冬には4,000羽を超えるハクチョウが飛来するのだそう。

そりゃ鳥観庵だわ。
天気のいい日はさいっこう~!!!
あ、女池側にも行って、自然科学館屋上から見る潟もすっごいよかったですよ!ビッグスワンも見えて素敵~♪
鳥屋野潟、お散歩に、バードウォッチングに、生き物探しにもおススメの潟です。こんどもっとゆっくり遊びにこよう~
鐘木インフォメーションセンター・四季彩館

鐘木インフォメーションセンター・四季彩館

住所:新潟県新潟市中央区鐘木451
電話:025-284-4720
営業時間:午前8時30分~午後5時15分
※不在時は、隣接休憩所内にてカードを受け取るか時間を改めてもらってください

ラムサール条約湿地の「佐潟」は散歩と鳥の観察にピッタリ

潟×白鳥と言えばここ!新潟駅から車で約40分の西区にある大きい潟です。
上潟(うわかた)と下流側の大きな下潟(したかた)の、大小二つの潟から成り立つ淡水湖で、ぐるっと散歩できる道があるのもいいですね~
1996(平成8)年に日本で10番目にラムサール条約湿地に指定された潟(市内唯一)で、新潟でも潟といえばここか福島潟が出てくるイメージ。
湿地カードがもらえる佐潟水鳥・湿地センターは駐車場からすぐ!
センター内に双眼鏡もあって室内で鳥たちを観察もできる最高の施設でした★双眼鏡を使いながら佐潟いきものカードをチェックするのもたのしい!
散歩コースをちょっと歩くと、生き物好きキッズにぶっささりそうなエリアがあった~!
ここはしかるべき時期に来たらトンボとか他の生き物もりもりでしょう~ああ、白鳥もいた!!!!
きけば佐潟では、650種以上の植物、1,000種以上の昆虫類が記録されているとのこと。ほらやっぱりヤバい。白鳥が目立っているけど、もちろん鳥類相も豊富で、これまでに210種の鳥類が確認されているそう~
展望台は立ち入り禁止でしたが下潟周辺をぐるっと散歩すると約1時間、よい散歩になりました~
今季白鳥を見にこれなかったので、来季は朝早く来てみたいな(白鳥さんたち田んぼにいた)!
佐潟水鳥・湿地センター

佐潟水鳥・湿地センター

住所:新潟市西区赤塚5404-1
電話:025-264-3050
営業時間:午前9時から午後4時30分
(冬季(11月から翌2月)の土曜、日曜は午前7時から※冬季も室内からも白鳥を見ることができます!)
休館日:月曜(ただし、祝日の場合は翌日)、年末年始

ぐるっと2キロがちょうどいい!景観も最高な上堰潟

新潟駅から車で約45分、佐潟から車で約6分の西蒲区にあるのが、上堰潟「うわせきがた」(最初読めませんでした)。
佐潟の次だしサラッとまわるか~と思って行ったら……なにここ、すごくいい。

湿地カードは駐車場からすぐのログハウスの中にありました!
整備された遊歩道は数百メートルごとに看板が出ていて距離もわかるのでランナーや散歩の人も多い。
広がる視界と、奥に見える「角田山」の景色が素敵。潟には無数の野鳥が。木道で水の近くに行けるのもいい。
もともとは農業のかんがい用水源や降雨時の調整池として利用されていたのが、時代の変化と共に用水路が発達し、使わなくなって潟が陸化していったところを1998(平成10)年に復元させて作った公園なのだとか。
ぐるっと周ると遊具もあって、子どもとリピ決定だなという潟でした(実際散策にきた)。
私が来たのは秋も深まる頃でしたが銀杏並木が素敵でした!春にはサクラや菜の花、夏にはヒマワリ、秋にはコスモスと、四季折々の花もたのしめる場所です。
秋に武蔵野美術大学(東京都小平市)の学生と市民ボランティアとの協働制作の「わらアート」作品が公園内に設置されるのも有名なんですね~

現在も豪雨の時には調整池として利用されている様です!

いや~すんごい、よかった……地元民がうらやましい~!!!
上堰潟公園休憩所(ログハウス)

上堰潟公園休憩所(ログハウス)

住所:新潟市西蒲区松野尾1番地
電話:0256-72-8507(新潟市西蒲区役所建設課)
営業時間:午前8時30分~午後5時

東区民のでっかい庭みたいなじゅんさい池

東区に、池なんて本当にあるの?

と新潟駅から車を走らせること約20分。住宅街の中に看板を見つけ、細い道を降りていくと駐車場があるのがじゅんさい池!
名前の由来通り、かつてはジュンサイが多く採取されていた場所だそう。その後池が枯渇して絶滅後に工業用水がじゅんさい池に給水されています。

現在は新潟の旧笹神村から移入されたジュンサイが少量あるのだそう~
春はかがり火によりライトアップされたしだれ桜が楽しめる場所としても人気!

駐車場はそこまで多くないのでシーズンは週末とかを外していくと楽しめるかも。
この湿地、住宅街の中に突如出現する砂丘上の池なので、近所の方がお散歩したり、野鳥観察の方が日常的に集ったりしています。なんて素敵な場所。
敷地内に神社やアカマツが印象的な遊歩道もあってスタイリッシュささえ感じる湿地。
湿地カードは、中地区コミュニティセンター2階で配布しているのでお散歩ついでに寄ってみることができます★
西池と東池があり、2つとも見に行くと適度に歩いていい感じ。
鳥も人に慣れているのか他の潟よりも近くで写真が撮れて興奮しました!
中地区コミュニティセンター

中地区コミュニティセンター

住所:新潟市東区松和町15-8
電話:025-275-1020
営業時間:午前9時~午後9時
休館日:月曜日、祝日、年末年始

地元小学生が守る自然環境!三日月型の十二潟

北区の湿地カードをゲットしに最初に行ったのが、蛇行した阿賀野川の一部が残ったと言われる十二潟!
岡方コミュニティセンターで湿地カードをゲットしたら潟を探します!
他の潟と違って、本当にあるのか?みたいな冒険感がたまらない……
ありました!!!!ここに車を停めて……
全体図を見てみたら確かに細長い!

このほそなが~い潟で、横断する農道で区切って上流から上池(かみいけ)、中池(なかいけ)、下池(しもいけ)に分かれているのも面白い~!
ここ十二潟は地元で「古阿賀(ふるあが)」とも呼ばれており、かつては阿賀野川の本流だったのだそう。
岡方コミュニティセンターでカードをもらいながら「夏にきたらよかったのに~」と言われたのですが、実は十二潟、県内4カ所しかないアサザの自生地で、最大の群落をつくるのだとか。

夏には黄色の花が潟を覆い尽くす景色が圧巻らしい!見たい!
最近は周辺の小学校と連携して潟の水質調査、植物分布調査を一緒に行っているのだそう~
地元の人にとっては当たり前で大事な景色なんだろうな~と思うとぐっときます!
岡方コミュニティセンター

岡方コミュニティセンター

住所:新潟市北区長戸呂4601番地
電話:025-387-3331
営業時間:午前9時~午後9時
休館日:月曜日、祝日、年末年始

新潟県で一番大きい潟‼展望台からの圧倒的な景観と福島潟

最後に訪れたのが新潟で一番大きな潟、新潟市北区と新発田市にまたがる福島潟!
本当に大きい潟で、周りを歩くと3時間ほどかかるのだそう……ヒェ!さすがに歩くのは断念しましたが、年1くらいで歩くイベントもあるそうです!
今回は展望台から潟と越後平野を一望します!湿地カードがもらえるのはここ!

日本建築学会賞を受賞した青木淳氏設計の「ビュー福島潟」!
この高さなんと29m!3階までは無料で登れます。
が、せっかくきたなら有料ゾーンに入って、警戒していない鳥の見える潟の中のライブ映像(運が良ければ鳥の狩りの様子も見えるそう)や、屋上からの全景、螺旋通路の展示を見てほしい。
素敵だから!!!
螺旋通路の一部には双眼鏡もあるので覗いてみるのもおすすめです。遠くから見れるから飛んで逃げられることもないし、何てお互いにとっていいシステム!
実は福島潟、国の天然記念物の渡り鳥であるオオヒシクイの日本一の越冬地として有名で、野鳥も220種以上が確認されています。このキャラ「クイクイ」もオオヒシクイね!
螺旋通路には、日本の水生植物の中で一番大きな葉をつけると言われている「オニバス」の大きさがわかる模型も!オニバスは全国で70カ所程度しか生息が確認されておらず、ここ福島潟が日本の自生の北限なのだそう!
ぐるぐる登って、屋上に!
四季折々の風景が楽しめそう~!!!!

福島潟、3月~11月末までキャンプ場としても利用できる(要予約・有料)ので、夏が始まる前あたりにザリガニ釣り&キャンプに来て子どもたちと楽しみたい!

いろんなイベントもしているのでHPもチェックしてみてくださいね★
水の駅 ビュー福島潟

水の駅 ビュー福島潟

住所:新潟市北区前新田乙493
電話:025-387-1491
開館時間:午前9時~午後5時
入館は閉館の30分前まで
休館日:毎週月曜日(休日の場合は翌日)、 年末年始
利用料金(有料ゾーン):一般 520円、小中高生 260円、未就学児 無料
※年間利用券・団体料金等あり。詳細は公式HPをご確認ください。

湿地カードで「潟」にハマる

カードをきっかけに、潟や湿地をまわって見えてきたことがたくさんありました。

●その土地の歴史的背景が知れる
●多種多様な生き物の住みかとして機能している
●地元住民の憩いの場や大事な場所としてある
●水と人との関わりを再確認できる


新潟の「潟」って県外出身の私には聞きなれないなじみのない場所だったけど、地元の人の憩いの空間であり、鳥や生き物と共存できるかけがえのない場所として存在するという事。
カードはコンプリートしたけど、今後もイベントでのキラカード配布やカードが増える可能性もあるとのことなので楽しみです!

カードをきっかけに、うっかり潟にハマってます!
この記事を書いた人
さかもとみき

太平洋側生まれ太陽育ち高知のはちきん(高知で気の強い女)が佐渡島の旦那のもとに嫁ぎました。大好きなものは日本酒、苦手なものは雪。佐渡に三年住んだあと、新潟市在住。好きなスーパーは原信とピアレマート。三児のママでライターコラムニストです! ブログ ⇒ 坂本、脱藩中。(http://sakamotodappantyu.com/