「峠 最後のサムライ」ロケ地巡り 〜歴史も自然も魅力満載!温泉も人情も温かい村〜/関川村
はじめまして!元鉄道マン「GATA_TETSU」と申します。
首都圏の某ターミナル駅で駅係員として、10年間勤務をした経験を持ち、約4年前に新潟へUターンしました。
現在は趣味の鉄道と元鉄道マンの経歴を活かし、SNSやブログを通じて、新潟&鉄道の魅力を発信しております。
ご愛顧、どうぞよろしくお願い致します!
累計発行部数398万部以上を記録している、司馬遼太郎のベストセラー小説『峠』が、54年の時を経て初映像化。
映画「峠 最後のサムライ」として、公開が決定しました。
新型コロナウイルス感染拡大防止の影響により、しばらく公開延期となっていましたが、今年6月17日(金)に待望の公開となります。
長岡が生んだ幕末の英傑「河井継之助」を演じるのは俳優・役所広司さん。
妻役には女優・松たか子さん、継之助の母役に女優・香川京子さんなど、豪華な顔ぶれです。
新潟県内各所で撮影が行われ、新潟県民としても期待が高まる作品ですね!
私も長岡市出身なので、河井継之助の事については、子供の頃から学んできたので公開が楽しみです。
今回は新潟県内のロケ地のひとつ、美しい自然に恵まれ、昔ながらの街並みを残す「関川村」をご紹介します。
今もなお、歴史や文化が受け継がれる「東桂苑」
さっそく訪ねたのは、関川村の文化財「東桂苑(とうけいえん)」。
渡邉三左衛門家「国指定重要文化財 渡邉邸」の分家にあたります。
明治38(1905)年に分家され、建てられた立派なお屋敷であり、5000平方メートルを超える巨大な敷地は、木造二階建て・日本瓦茅葺寄棟造りの堂々とした外観が印象的。
建物は、明治時代の建設技術の粋を集めたものであり、当時の建築技術を現代に伝えています。
庭園も、純和風の風情ある造りとなっており、建物との素晴らしい調和も楽しめます。
昭和57(1982)年からは、関川村が管理を行う事となり、村民から建物の愛称を募集し、「東桂苑」と名付けられ、現在も親しまれる村民の憩いの場です。
外観はもちろん、建物の中に入ると、そこはまさにノスタルジックな造り。
令和時代から明治時代に、一気にタイムスリップ。
実際に昭和26(1951)年まで、家主が住んでいたとは驚きです!
館内の書斎や寝室・居間などの各部屋は、当時の設備や調度品がそのままの形で展示されています。
家主の遊び心や仕掛けも随所に存在し、当時の技術が今もなお多く残り、昔の技術は素晴らしいと感じます。
私が一番驚いた仕掛けは、当時の主人が囲碁好きであり、寝室の天井が碁盤の目の模様となっている事。
まさに、寝転んでも囲碁が打てるよう、囲碁好きの主人のために造られた仕掛け。
家主が生粋の囲碁好きであるあまり、天井の板を碁盤の模様にし、寝るまで囲碁の事を模索したのでしょう。
また、木の節が多めな板を用いた天井で小判をイメージさせるなど、家主の遊び心や仕掛けが随所で見付けられます。
壁面、窓、階段、床も当時の造りがそのまま残っており、まるで時代の流れが止まったと思わせる造りです。
家主が実際に使った家具や、集めたりしていた器・食器などもずらりと展示されています。
欄間とガラスは、昔ながらの「大正ガラス」を使用しており、各座敷から見える景色を重要視。
座敷からの山並みの景色、四季の移り変わりも是非ご覧いただきたいです!
実際に「峠 最後のサムライ」の撮影時、役所広司さんや香川京子さんが座って、撮影が行われた場所も教えていただきました。
ここで、作戦会議?なども行われたのでしょうね?
映画では、どんなシーンとして描かれているか、気になるところです!
ぜひ、皆さんも役者気分を味わいに、座ってみてはいかがでしょうか??
昔ながらの建物でワーケーション?カフェ?
今もなお、明治時代の昔ながらの建物が残りますが、なんと施設内では、東桂苑ワーケーション「TOUKEI-EN office」が楽しめます。
ワーケーションとは、「ワーク(仕事)」「バケーション(休暇)」を組み合わせた造語です。最近、テレビやネットでよく耳にしますよね?!
2020年10月にオープンをし、県内外多くの方が利用をしています。
歴史があり、和が溢れる、文化財の建物内で仕事が出来る空間は、全国的にも珍しいのではないでしょうか??
感染症防止対策のクリアパネルを設置したデスク、無料Wi-Fi、プリンター、FAX、大型モニター、ロッカーも完備されており、一人での利用はもちろん、複数人での利用も可能です。
気分を入れ替えて、仕事をしたい方、日本庭園が好きな方、非日常空間を味わいたい方、プチ旅行気分を味わいたい方。
料金もお手頃な価格であり、場所を変えて仕事をする事で、新しいアイディアも生まれそうですね!
私も近々、利用してみようと思います!
本座敷では、スイーツが自慢の「東桂苑カフェ」としても利用ができ、季節ごとにメニューを変えて販売もしています。
さっそく、スタッフさんおすすめの「栃の実と米粉のシフォンケーキ」(季節限定)をいただきました!
ノスタルジックな雰囲気の中で味わうコーヒーやスイーツは最高!
独特の芳香と爽やかな苦味のケーキ、とても美味しかったです。
園内では、季節ごとに様々なイベントも実施しています。
夏は「東桂苑deゆかた」などのイベントや、秋には地元郷土料理を味わうイベントやお茶会が行われ、四季折々の情緒を味わうイベントが催されます。
美しい庭や純和風の文化財での撮影は『SNS映え』間違いなしですね!
東桂苑
住所:岩船郡関川村下関906-2
開設期間:4月2日(土)~11月上旬
営業時間:午前9時~午後4時
入館料:
大人:100円(30名様以上の場合は90円)
小・中学生:50円(30名様以上の場合は30円)
※令和4年度は入館料無料
電話:0254-64-0252
<東桂苑OFFICE> <東桂苑カフェ>
要電話問い合わせ
江戸時代にタイムスリップ?!「越後下関 柳とせせらぎ通り」
関川村の中心部・下関は江戸時代より、新発田から出羽国・米沢(現・山形県米沢市)を結ぶ『米沢街道』の宿場町、荒川船運の拠点地として、人や物の交流が栄えた場所。
日本海側からは、塩・海産物。米沢藩からは、米・まゆなどの物資が集積され、数多くの豪商も輩出しました。
地元では「越後下関 柳とせせらぎ通り」の愛称でも親しまれています。
水車や用水路、軒を連ねる豪農住宅などが当時の面影を残し、まるで江戸時代にタイムスリップをしたような雰囲気を味わえますよ。
ぜひ、皆様も歴史を感じることができる「越後下関 柳とせせらぎ通り」の散策をおすすめします!
「越後下関 柳とせせらぎ通り」
住所:岩船郡関川村下関(旧米沢街道沿い、関川村役場前)
交通アクセス:
国道113号線「道の駅関川」より徒歩3分
JR米坂線「越後下関駅」より徒歩3分
温泉もグルメもお土産も充実!「道の駅関川(桂の関)」
関川村を観光するには外せない、定番観光スポット「道の駅関川(桂の関)」。
新潟県と山形県をつなぐ「国道113号線」沿いに面した道の駅であり、駐車場も200台以上駐車可能であり、アクセスも良好です。
お土産処・直売所・軽食処・観光案内施設・日帰り温泉・足湯などが併設されており魅力的!
私が伺った大型連休中も、新潟県内ナンバーの車やバイクはもちろん、近隣の山形ナンバーの車やバイクが多く目立ちました。
ドライブの目的地や休憩地として、ゆったりと充実した時間を過ごすことが出来ます。
「地域文化交流施設 ちぐら」内には、お米やお酒など関川村の特産品のほか、地場産野菜が販売されています。
特に目立ったのは、地場産野菜の品揃え!
こんなに地場産野菜が多く置かれている道の駅は、新潟県内でも珍しいのではないでしょうか?!
道の駅関川に行ったら、食べておきたい名物グルメは、入口で販売されている『鮎の塩焼き』。
香ばしい焼き立ての匂いに引き寄せられ、足を止める人も多いようです。
小(350円)、大(580円)の2サイズが販売されており、大サイズは卵をたっぷり抱えた子持ち鮎。
さっそく、私も匂いに誘われていただきましたが、見た目通りに脂がのっており、とても美味しかったです!
温泉直結!道の駅!
関川村に来たからには、温泉に入らずに帰る訳にはいきませんよね!?
という訳で、道の駅関川内に隣接されて、気軽に楽しめる日帰り温泉「桂の関温泉ゆ〜む」へ!
大浴場をはじめ、露天風呂・ジャグジー・サウナなども楽しめ、さらさらと肌にやさしい浴感の温泉が好評な日帰り温泉です。
心ゆくまでやすらぎと癒しの時間が楽しめ、気付けば1時間近くも温泉に入っていました!
お風呂上がりには最適な、足を伸ばせる畳敷きの和室の休憩室、リラクゼーションサロンなどを揃え、のんびりとくつろげますよ。
また、今年2022年4月には、多目的運動施設とフィットネス施設を有した、健康増進施設「Fitness Studio コラッシェ」がゆ〜むに併設・直結しオープンしました。
村の方言「来らっしぇ(来てください)」が施設名の由来となっており、「たくさんの方に来てもらえるように」との願いが込められています。
ウェイトマシンや有酸素運動ができるマシン、ストレッチゾーンなどが揃っており、ゆ〜む利用の割引制度もあるので、汗を流したあとは温泉でゆっくりくつろげるのも魅力ですね!
道の駅で、これだけ充実した時間を過ごせるのは、まさに「道の駅関川」の魅力ではないでしょうか?!
「道の駅関川(桂の関)」
住所:岩船郡関川村大字上関1252番-1
交通アクセス:
日本海東北道「荒川胎内IC」より車で約20分
JR米坂線「越後下関駅」より徒歩で10分
駐車場:普通車:280台(無料)
営業時間:9時~17時(各施設異なるため、要問い合わせ)
電話番号:0254-64-0252
秘境路線「米坂線」に乗って関川村へ!
関川村はドライブで訪れるのも良いですが、鉄道を利用して訪れるのもオススメです。
村上市の坂町駅と山形県の米沢駅を結ぶローカル線「JR米坂線」が村内を通っており、1日の運行本数は上下線6本づつという秘境路線。
今回紹介をしました、東桂苑や米沢街道、道の駅関川は「JR越後下関駅」からも徒歩圏内。
列車の発車時間を調べ、ローカル線でのんびりと鉄道旅をし、関川村を訪れるのも良いのですね!
今回のまとめ
大型連休前半、あいにくの天気の中での訪問となりましたが、関川村の魅力をたっぷりと満喫できた旅でした。(次回は晴れた日に行きたい!)
最後に街を散策する途中、印象に残った出来事がありました。
中学生から「こんにちは!」と、見知らぬ私に大きな声で挨拶されたのが印象的で、気分が良くなりました。
美しい自然に恵まれ、昔ながらの街並みを残す関川村は、まさに「歴史も自然も魅力満載!温泉も人情も温かい村」でした。
魅力的な出逢いや再発見が盛りだくさん。ぜひ、皆さんも「関川村」にお出掛けください!
関川村のスポット
長岡市出身、新潟市在住。
首都圏の某ターミナル駅で駅係員として、10年間勤務をした経験を持つ、元鉄道マン。
新潟へUターン後は、趣味の鉄道と元鉄道マンの経歴を活かし、SNSなどで新潟&公共交通の魅力を発信中!
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