佐渡にもあった「金山の浮世絵」と島の成り立ちから現在までを知る「佐渡博物館」/佐渡市


2025年07月20日 22ビュー
こんにちは!縄文好きなバスガイドなぐもです。
佐渡へ行ったら、まず訪ねてほしいスポットが佐渡博物館!
まずは、ここを見学してから佐渡旅行に出かけると佐渡が何倍も好きになること間違いなしです!
歌川広重が描いた佐渡金山の浮世絵の展示もありビックリしました。
今回は、佐渡の風を感じたくてレンタルバイクで博物館へ。
ゆっくりと潮風を感じながらのソロツーリングは気分上々。
途中で景色を眺めながら、両津港から約30分で到着。
(150ccスクーター・自動二輪免許が必要・ヘルメットレンタルあり)

気軽にレンタカー

住所:新潟県佐渡市両津湊145番地
TEL:0259-58-8031
営業時間:通常期 8:00~17:30 夏期(7/1〜8/17) 8:00〜19:30
休業日:なし

※料金など詳しくは、ホームページでご確認ください

大きな展示室は、3億年前の島の成り立ちから現代までを紹介する「自然・考古・歴史・民俗」と、佐渡にまつわる作品を紹介する「美術・工芸」の2つ。
まずは「自然・考古・歴史・民俗」の展示室へ。
佐渡の小木海岸で発見された新種のツチクジラで、ツチクジラ属のなかでは世界最古の化石を展示。
和名は「サドムカシツチクジラ」と命名されました。
佐渡ヶ島がどのように誕生したのか?を紹介するコーナーでは、岩石や化石の標本に触ることができます。
300万年前に海底が隆起してできた佐渡ヶ島は、地質的に価値があると認められ2013年「佐渡ジオパーク」に認定されています。
こうして、顕微鏡や虫眼鏡を使って、標本を観察することで身近に感じられ佐渡の景観に愛着がもてるかもしれませんね。
佐渡ヶ島で初めて人が暮らし始めたのは、今から約8,000年前の縄文時代早期。
縄文土器が発掘されているので解明されています。
どこから、どのように海を渡ったのか?リスクを冒して佐渡ヶ島へやってきた理由は?そんなことを想像しながら見学するのも楽しいです。
佐渡の芸術やものづくりの原点がここから始まっているのかもしれないと思うとドキドキしました。
この博物館の中で、わたしの推しはコレ!
ハート形の土偶に見えますが、土器の取っ手部分とのこと。なんとも言えない安心したような表情で和みます。
 
小さな資料ですが、ぜひ、探してみてくださいネ!
他にも、装身具や貝輪も素敵なデザインがたくさん展示されていますので、お気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか。
江戸時代の佐渡金山の様子を描いた絵巻
佐渡の鉱山を描いた「鉱山絵巻」の中で、最も古いという貴重なもので、佐渡市の文化財に指定されています。
写真のない時代、佐渡金山を題材に描かれた絵巻は、鉱山の技術や内部の様子を鉱山の外部の人たちに説明するための大切な資料でした。
また、当時、金山やその周辺を訪れた外国人へのおみやげとしても利用されていたようで、現在はアメリカ、イギリス、オランダなど、世界で150点ほど残されていることが分かっています。佐渡島内には10点が残されています。ひとつひとつの絵巻は印刷などの複写ではなく、佐渡奉行所専属の絵師による手書きの一点ものです。
これは、何でしょう?
よく見ると、佐渡金山などの鉱山で使う道具が板に張り付けてあります。
これは「鉱山用具絵馬」(佐渡市指定有形民俗文化財)
鉱山の繁栄と安全を祈願して、神社などへ奉納されたものです。
 

佐渡にまつわる作品を紹介する「美術・工芸」

部屋を仕切ることなく、大きく使って美術価値の高い佐渡をモチーフにした作品を展示しています。
佐渡出身で日本を代表する錚々たる芸術家の作品や絵画も数多く展示されています。

たくさんの展示の中で私が驚いたのは・・・
東海道五十三次を描いたことで知られる、初代 歌川広重が佐渡金山を描いた木版画。
天秤で運んでいるのは鉱石でしょうか?
人が小さく描かれ、いくつも重なる山々の中にある佐渡金山の大きさと迫力が伝わってきます。広重ブルーと言われたように、空の青、山の青、水の青・・・何色もの青色がきれいです。
二代目 歌川広重が佐渡金山の坑内を描いた木版画。
風景の中に人がいるという作風は初代の影響を受けながらも、人物がよりよく描かれ坑内で働く人たちの様子がよくわかります。仕事をしている人や器を持って何かを食べている人。火がついている棒は、カンテラという昔のランプでしょうか。先ほどの「鉱山用具」の絵馬にも、同じ道具がありましたね。
佐渡の成り立ちから、初めて人が暮らし始めた縄文時代、そして佐渡をモチーフにした美術品まで幅広く紹介している佐渡博物館は、これからの旅先で触れるものへの愛着がわく、島に渡ったら最初に訪れたい情報満載のスポットです。

佐渡博物館

住所:新潟県佐渡市八幡2041
TEL:0259-52-2447
開館時間:8:30~17:00 まで(入館は16時30分まで)
休館日:年末年始(12月29日から1月3日まで)
入館料:大人500円  小・中学生200円
(15名以上の団体の場合、大人400円、小・中学生160円)

※展示は、入れ替わることがあります。

1佐渡博物館 2気軽にレンタカー

この記事を書いた人
にいがた県内専門バスガイド なぐも 友美

旅行商品の企画・乗務。新潟県の魅力を発信し続けている。バスガイド歴30年以上。
「縄文イラスト作家」コロナ渦をきっかけに火焔型土器のイラストをデザインし商品化。
趣味は、新潟地酒を飲むこと・博物館と温泉めぐり。