越後新発田門前町プロジェクト、第一弾「五階菱」を見てきた/新発田市


2022年05月23日 10073ビュー

JR新発田駅から徒歩5分

こんにちは。フリーライターのコジマタケヒロです。
日本酒が好きな僕が先日伺ったのが、“体感型酒蔵リゾート”として、2022年4月29日にオープンした『五階菱』です。
 
この五階菱という名前ですが、新発田藩主・溝口家の家紋であり、新発田出身の実業家・大倉喜八郎の大倉家の家紋を指す言葉。今回は、王紋酒造さんが大倉家より許可をいただき、特別使用することが可能になったのだそうです。

ここは、城下町新発田の新しい観光エリアの拠点となる施設。現在東京から移築工事中の『大倉喜八郎の別邸「蔵春閣」』のすぐ前にある王紋酒造さんが全面改装し、オープンさせた新発田の“食と文化全部入り”スポットとなっています。

趣あるエントランス

五階菱の正面にある大きな暖簾をくぐると、出迎えてくれるのが王紋酒造の看板銘柄の樽たち。「王紋」「夢」に加え、創業当時の銘柄「諏訪盛」もあり、歴史を感じさせてくれます。

人気のプロジェクションマッピング

もう一方の入り口から入ると、開けた倉庫部分(旧仕込蔵)にたどり着きます。写真では、何もない空間ですが、実はこの場所、新潟では珍しい本格的なプロジェクションマッピングを楽しめる、アミューズメント空間。1人1,000円(試飲付き)で当日利用も可能ですが、人数制限があるので、事前の予約がおすすめです。
四季折々でプロジェクションマッピングは変更予定。本格的稼働は機材輸入後となる一年後となる予定だとか。
「実際見たときの感動を薄まっちゃうと思うんだよね」とは担当者の方談。
そんなわけで、今回はあえてのがらんどう状態でパシャリ。実際のプロジェクションマッピング中には写真撮影や動画撮影が可能だそうです。

体感型酒蔵リゾートはまだ続く

プロジェクションマッピングの後の体感はこれ、鏡開き(内容が変更になる場合があり)です。おめでたいことがあったときにテレビなどで目にしたことがある人も多いであろう、あの「よいしょ、よいしょ、よいしょ!」が楽しめちゃいます。友達と記念写真を撮るには絶好のスポットですね。その奥では、季節ごとに趣向を凝らした試飲ができます。ただし、こちらも通常とは異なり、体感型の試飲となります。例えば、「器が変わることでお酒の味わいがどう変わるか?」や「同じお酒でも温度を変えるとどう感じる?」など、普段の試飲とは一線を画す試飲を楽しめます。

大正ロマンを感じる贅沢スペース

売店スペースの手前にあるのが「収蔵〜storage〜」と名付けられたスペース。ワインレッドの絨毯が敷き詰められたこの空間は、貴重な調度品も飾られ、ラグジュアリーな雰囲気が漂っています。この空間は「料理とお酒の組み合わせを楽しむマリアージュコース」、その中の最上位「真〜しん〜」を予約することで使用できます(月曜は提供不可)。地元の名店・北辰館とコラボレーションしたこのメニューは、一日10食限定で1食4,000円。王紋酒造が誇る高級酒3種と贅沢な割烹料理を、このラグジュアリー空間で、しかも借り切りで楽しめます。少し優雅な時間を過ごしたい方には最適のプランですね

有料試飲は3種類

専門の日本酒コンシェルジュからの説明を聞きながらお酒を楽しめる、館内の試飲スペース。こちらでは、ペアリングコースのほか、3種類のお酒のみの試飲も行っています。王紋の限定酒初代・秀松3種類を飲み比べる「初代『秀松』くらべ」(700円・各60ml)、一本4,000円以上の高級酒を楽しめる「王紋最高の一杯」(300円・各60ml)、10種類の中から好きな3種類を選択できる「王紋十色コース」(500円・各60ml)

900点を超えるアイテムがズラリ

奥の売店スペースには、新発田市の食を中心に県北エリアなど総勢900点のアイテムが並んでいます。見ているだけでも楽しいこのスペースはさながら物産館。県外への贈り物やちょっとした手土産などを購入するときに使えそうなスポットです。もちろん、お酒も販売しています。王紋酒造をはじめ、菊水酒造、金升酒造、ふじの井酒造と新発田市内4蔵の日本酒に加えて、新潟県内の主要酒蔵のワンカップなども販売。ビンテージ日本酒も取り扱う、日本酒好きにはたまらない空間です

奥にはモダンな大倉喜八郎

マントを羽織った大倉喜八郎と五階菱のロゴが大きく描かれた壁面に加え、金魚台輪など、実に新発田らしい装飾が施された空間。その中で一番人気となっているのが……。

高級酒も当たっちゃう⁉酒ガチャ

一回400円で回せる「酒ガチャ」が大人気。それもそのはず、一番のアタリは一本(720ml)5,500円もする王紋酒造自慢の銘柄。このほか、最低でも400円程度の日本酒が当たるそう。担当者も心配するほど、まったく採算が取れていないというから驚きです。そりゃみんな回したくなるはずです。

まだまだ楽しみいっぱい

そのほか、スイーツを楽しめたり、喫茶スペースがあったり、とさまざまな施設がそろう五階菱。新発田市総鎮守の「諏訪神社」や国指定名勝の大名庭園「清水園」、越後有数の「寺町エリア」など、周辺には文化遺産も数多く存在。さらに来春には大倉喜八郎の別邸「蔵春閣」がオープン予定とますます見どころ満載に。新発田の街を散策しながら、食と文化に触れる時間、楽しんでみてはいかがですか?

五階菱

新発田市諏訪町3-1-17
TEL. 0254-22-5150
営業時間/9:00~18:00
定休日/年中無休
※「プロジェクションマッピング」、「真~しん~」の予約は電話で受付

王紋酒造

この記事を書いた人
コジマタケヒロ

暮らした場所は、東京→新潟→京都→新潟。エリア情報誌の元編集長。
日本酒、サッカー、おいしいもの大好きのフリーライター。