JR大糸線「沿線地域に支えられ、愛され続ける秘境ローカル線の魅力と支え人」/糸魚川市


2023年05月20日 4822ビュー
糸魚川駅と長野県の松本駅を結ぶ「JR大糸線」

北アルプスの東側から日本海へ注ぐ姫川沿いを走る、秘境ローカル線です。

四季折々の豊かな大自然の中を走り、日本の原風景が残る大糸線。

懐かしさと情緒を感じることができ、沿線住民や鉄道ファンのみならず、日本内外の多くの旅行者から人気を集める秘境ローカル線として注目されています。

沿線にはスキー場や行楽地も多く、観光目的の路線として需要があるほか、沿線住民の通勤・通学の足として、生活には欠かせない鉄道路線です。
大糸線は糸魚川駅から松本駅まで約105kmを結びますが、途中駅の南小谷駅(長野県)でJRの管轄が変わり、同じ路線にもかかわらず運行体系も異なる、珍しい路線です。

糸魚川駅〜南小谷駅間はJR西日本が管轄し、非電化の区間であり、基本的には1両編成のディーゼル列車が走ります。

一方、南小谷駅〜松本駅間はJR東日本が管轄し、新宿駅までの特急列車や観光列車も走り、駅や車両などの特色が南小谷駅を境に異なるのも大糸線の特徴です。
1957(昭和32)年の全線開通以来、集中豪雨や土砂災害などの影響により、線路や沿線も被害に見舞われる機会が多い、大糸線。
長期運転見合わせや運休も余儀なくされ、たび重なる被害や危機を乗り越えてきました。

JR西日本をはじめ、沿線自治体・住民からの支えもあり、今年8月で全線開通66年を迎え、現在も多くの人々に愛されながら運行をしています。

今回は、大糸線沿線の魅力と愛され続ける秘訣を探しに、糸魚川駅から新潟県最果ての駅「平岩駅」まで乗車しましたので、その様子をご紹介します!
旅の始発駅・糸魚川駅。

2015(平成27)年の北陸新幹線・長野ー金沢間開業に伴い、新幹線停車駅となり、JR西日本の北陸新幹線と大糸線、えちごトキめき鉄道の日本海ひすいラインが乗り入れるターミナル駅です。

街中に大きな姿で駅舎を構え、日本海口(北口)では糸魚川の伝説のお姫様「奴奈川姫」が出迎えてくれます。

駅構内は北陸新幹線の新幹線改札口、大糸線と日本海ひすいラインの在来線改札口の2箇所があり、列車の発着時には多くの利用客で賑わいます。
大糸線の出発時間まで、糸魚川駅構内を少し散策。

北陸新幹線の糸魚川駅構内は新潟県内で唯一、JR西日本が管轄する新幹線の停車駅であることはご存知でしょうか?

新潟県内では見慣れない、JR西日本の青色のイメージマーク。

駅施設や構内には、JR西日本のパンフレットやポスターが点在し、JR西日本エリアの関西や北陸方面の雰囲気を少しだけ感じます。
また、糸魚川駅の新幹線ホームは「日本一海に近い新幹線停車駅」と言われるほど、日本海を間近に望むことができます。

知らない方も多い、その絶景に圧倒される事、間違いなし!糸魚川駅の新幹線ホームへ降り立った際はもちろん、入場券を購入しても見たい景色。

ぜひ、その絶景をお確かめ下さい。(列車の発着に十分ご注意下さい!)

JR西日本 糸魚川駅

⚫︎住所 ​​糸魚川市大町1丁目7番47号

それでは、大糸線の列車旅へ出発進行!!
糸魚川駅を発車する大糸線は1日9本。(糸魚川〜南小谷間 7本、糸魚川〜平岩間 2本 2023年3月ダイヤ改正現在)

大糸線ホームでは1両編成のディーゼル車が出迎え、秘境ローカル線旅の始まりに心が弾みます!
列車内の座席はボックスシートとロングシートがあり、基本的に車掌は乗務していなく、運転士のみが乗車するワンマン列車での運行で、昔懐かしい雰囲気も漂います。

出発時間までホームで列車の撮影も可能ですが、他の列車の発着もあるので、黄色い線の内側でお気を付けて撮影して下さい。
糸魚川駅を出発して、住宅街をしばらく進むと田園風景が徐々に広がり、列車の前方には山々の壮大な景色が広がります。

また、車窓からは通過する列車に沿線の方々が手を振る姿も見受けられ、その光景にホッとします。
大糸線の駅は開業当時と変わらない、そのままの駅舎や設備が残る駅が多いのも特徴ですのでご紹介をします。

糸魚川から2つ目の停車駅「頚城大野駅」は、1934(昭和9)年・糸魚川ー根知間の開通と共に開業をした駅。

駅舎は約90年間そのままの姿を残し、まるで昭和時代にタイムスリップをしたかのような雰囲気を味わえます。
糸魚川から3つ目の停車駅「根知駅」には、桜の木や花壇があり、季節ごとの花を楽しめます。

また、上り下りの列車の行き違いがある列車もあるので、乗客さんがお互いの列車に手を振る光景も見受けられました。
姫川と並行して山々の間を通り、曲線部分とトンネルと鉄橋を繰り返す沿線。

映画に出てくるような木々や山々も車窓から楽しめ、時には車窓から猿や鹿などの野生動物も見えるようです。

ちなみに、糸魚川駅から南小谷駅方面に向かう場合ですが、進行方向右側に座った方が絶景が多く見られるのでオススメです!
しばらく壮大な景色の中を進み、今回の旅の終点「平岩駅」に到着!

新潟県の最果ての駅であり、まさに秘境駅です!
平岩駅も開業当時からの駅舎であり、昭和の趣きが見受けられます。

現在は無人駅ですが、過去にはきっぷ売場も構えた駅であり、最盛期の名残を感じます。
待合室には、駅を訪れた人が記念にメッセージやイラストを残す「駅ノート」があり、中を見てみると関東地方や関西地方など、日本全国から多くの方が訪れているようです。

旅の思い出に記入してみるのも、良いですね!
糸魚川駅〜平岩駅まで、約40分・5駅の旅でしたが、壮大な沿線の景色を十分に楽しめました。

春夏秋冬、全く違った景色が楽しめるので、季節ごとに大糸線に乗りたくなります。

ぜひ、皆さんも四季折々の景色が楽しめる大糸線に乗車しませんか?

JR西日本 大糸線(糸魚川ー南小谷)

⚫︎ホームページ ​​​​​​​​​​詳細は「JRおでかけネット」をご確認下さい

大糸線の魅力は、四季折々の壮大な景色が楽しめ、地域の方々の愛を感じること。

そこには様々な戦略があり、地域一丸となった取り組みがありますので、ご紹介します。

「大糸線活性化協議会」 大糸線沿線の自治体(新潟県・長野県・糸魚川市・長野県小谷村・長野県白馬村・長野県大町市)と鉄道事業者が相互に連携をし、大糸線の利用促進・活性化を目的に、2019年に設立しました。

通勤通学定期券の補助、列車内のイベント助成、不定期開催ですがサイクルトレインの導入やスタンプラリーも行い、大糸線の利用促進に努めています。

「大糸線応援隊」 大糸線の利用促進とPR強化・知名度向上を図ることを目的に「大糸線応援隊」も募集中です。(2023年5月現在 2920名の参加)

鉄道ファンの方や大糸線利用者・沿線住民の方はもちろん、「大糸線を応援したい!」という気持ちが少しでもあれば、どなたでも登録が可能。

年齢制限など無く、入会費・年会費も無料であり、入隊特典として隊員ナンバー入りの特製隊員証・入隊記念限定グッズが進呈されます。

皆さんも大糸線応援隊の一員として、SNS等での情報発信や周囲の方への大糸線のPR・大糸線への乗車など、一人ひとりが出来る活動を行い、大糸線を盛り上げませんか?

私もすでに登録をしており、微力ながら大糸線の情報発信に努めています! 
「糸魚川市地域おこし協力隊 大糸線担当」 大糸線の魅力発信を担う、糸魚川市地域おこし協力隊の西山茂さん。

昨年2022年12月に着任し、沿線の魅力発信やイベント企画などを担当し、大糸線をどのように盛り上げていくのか、大糸線の知名度をどのように上げるか、日々考えています。

西山さんは東京都出身ですが、大糸線沿線の長野県白馬村にも長い間住んでいた事もあり、大糸線には愛着があるとのこと。

ウィンタースポーツが趣味であり、糸魚川の海・山・日本海に沈む夕陽が好き。 大糸線の活性化の一翼を担う西山さんに、今回の大糸線の旅も同乗していただきましたが、大糸線や糸魚川に対する熱い思いがたくさん聞け、勉強になりました。

沿線の学生や住民と一丸となった利用促進イベントや、キャラクター制作も検討しているようなので、今後に期待です!

西山さんは「大糸線活性化協議会Instagram」で大糸線の魅力を毎日発信中です!ぜひ、フォローをして、大糸線の魅力に触れてください。

<大糸線応援隊 申込・問い合わせ先>

⚫︎糸魚川市役所 都市政策課交通政策係
⚫︎電話番号   025ー552ー1511

今回大糸線に乗車して感じた、沿線地域に支えられる秘訣は「沿線住民に愛され続け、多くの方の支えがあること」

景色もですが、その愛と支えにも日本の原風景が残っており、ここまで地元住民に愛される路線は全国的にも珍しいと思います。

ぜひ皆さんも、大糸線沿線の壮大な景色と沿線住民の愛を感じに乗車しませんか?きっと、大糸線を応援したくなりますよ。

<取材・撮影協力 JR西日本金沢支社様>
この記事を書いた人
GATA_TETSU

長岡市出身、新潟市在住。
首都圏の某ターミナル駅で駅係員として、10年間勤務をした経験を持つ、元鉄道マン。
新潟へUターン後は、趣味の鉄道と元鉄道マンの経歴を活かし、SNSなどで新潟&鉄道の魅力を発信中!

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