「新潟5大ラーメン」を食す!【①長岡生姜醤油ラーメン 編】/長岡市


2021年03月23日 238014ビュー
豊かな食文化を誇る新潟県。
ラーメンも県内外から「新潟はレベルが高い!」と評価されています。

中でも「長岡生姜(しょうが)醤油」「燕背脂」「新潟濃厚味噌」「新潟あっさり醤油」「三条カレー」の5種類のラーメンは「新潟5大ラーメン」といわれているのをご存じですか?

今回は、そんな県内各地で愛されてきた5つのご当地ラーメンをご紹介します。
初回は「長岡生姜醤油ラーメン」です。
 

青島食堂(宮内駅前店)

まずは長岡生姜醤油ラーメンの元祖といわれる「青島食堂」さん。
長岡駅の1つお隣の宮内駅周辺に4店舗、新潟市に3店舗。東京・秋葉原にも1店舗あるのでご存じの方も少なくないでしょう。
青島ラーメンの創業は1963(昭和38)年。青島というのは創業した地名に由来しているようです。
今回は宮内駅から徒歩30秒、東口を出てすぐ真ん前にある宮内駅前店さんにおじゃましました。
こちらはカウンターのみのお店です。
 
メニューは生姜醤油ラーメンのみ。(餃子もありません)
青島ラーメン」と「青島チャーシュー」の2種類を基本に、大盛りやトッピングが選べるようになっています。
今回は青島チャーシュー(900円/税込)をオーダー。
生姜醤油の香りが食欲をそそります!
色の濃いスープは味もしっかりしているのですが、見た目の印象よりまろやか。
きりりとした醤油と生姜の風味が絶妙です。

ゲンコツ(豚の大腿骨)や生姜などの香味野菜を使っただしと、チャーシューの煮汁なども使った醤油だれが相まって、奥深い味わいに♪
だしの上澄みをベースにした香味油もいい仕事してます♪
自家製の麺は中太のストレート。
ツルツル&もちもちの食感です♪
麺は数日熟成させたものを使っているそう。コシがあるのはそのせいかな?

大きな釜で麺を泳がせるように茹でています。
 
写真はスタッフの原正輝さん。
 
腕肉を使ったチャーシューは、薄切りなので肉々しさがありつつも食べやすいですね。
そのままでもおいしいのですが「スープと合うことで完成する味わいです」と原さん。
確かにスープが絡んだ麺とチャーシューを一気にいただくのが一番うまいと思います!
おっと…ほうれん草やメンマも忘れてはいけません。
 
存在感のある生姜醤油スープと自家製麺、具材が三位一体となった味わいは、さすが元祖の貫禄。
青島チャーシュー」を頼む人が多いというのも納得です。

ちなみに、宮内駅は“醸造の町”として知られ、街道の風情が残る摂田屋地区から最も近い駅で、まち歩きで訪れる人も多数。
ぜひラーメンとまち歩きを楽しみに来てください!
 
青島食堂 宮内駅前店

青島食堂 宮内駅前店

新潟県長岡市宮内3-5-3
TEL.0258-34-1186
【営業時間】11:00~19:00
【定休日】第3水曜日
※曲新町店、宮内店、曙店(いずれも長岡市)/東堀店、司菜 トキメッセ店、司菜 南万代店(いずれも新潟市)/秋葉原店 もあります


 

ラーメンあおきや(長岡インター店)

続いては、1983(昭和58)年創業の「ラーメンあおきや」さん。
長岡市に2店舗、新潟市に1店舗を構えています。
こちらの社長は青島食堂のご出身とのこと。

今回は関越自動車道 長岡I.Cから車で約5分のところにある長岡インター店におじゃましました。
広い店内は、家族連れもたくさん訪れるお店です。

お相手いただいたのは、取締役の青木英行さん。
(「まだ2代目ではありません」とのこと)
ランチに向けて、チャーシューのカット作業中。
たくさん切っておかないと間に合わないそう。
それにしても・・・おいしそうなチャーシューですね!
 
開店から「朝ラー」を楽しむお客さんがぞろぞろ。

今回はスタンダードな「ラーメン」(680円/税込)をいただきました。
まず・・・安いですね!
こちらも麺メニューは生姜醤油オンリー!
ラーメン」と「チャーシューメン」のみです。
(「ギョーザ」もあります)

普通のラーメンでも、チャーシューが多めなのがうれしいですね。
こちらのチャーシューは脂身が適度な感じ。
赤身も脂身も楽しめるようにバランスを考慮していらっしゃるようです。
チャーシューメン」(830円/税込)はかなり盛りがいいそうで・・・ゴクリ♪
スープの基本となるだしはゲンコツなど豚骨がベースですが、透明で臭みがなく、丁寧に作っているのが分かります。
ショウガなどの香味野菜もたっぷり。

やや甘めの醤油と合わせたスープは、生姜の風味がたまりません。
濃い味の印象ですが、しょっぱすぎるわけではなく、あと味すっきり。
一口、もう一口…と、箸やれんげが進みます。
麺は中太のほぼストレート。
弾力があってもちもちとした食感で、これまたスープとよく合います。

大きな釜で麺を茹でる青木さん。
こちらのお店でも平ざるを使っていますね~。
これが長岡生姜醤油系の基本スタイル?

すっきりと生姜が香るあおきやのラーメン。
生姜醤油スープは朝と夕方で生姜の風味が若干異なるということで、常連さんには“朝派”や“夜派”がいらっしゃるようです。

なかなか興味深いお話…今度おじゃまするときは夜にしてみようかな。
 
ラーメンあおきや 長岡インター店

ラーメンあおきや 長岡インター店

新潟県長岡市南七日町13-5
TEL.0258-47-2008
【営業時間】10:00~20:00
【定休日】水曜日
※喜多町店(長岡市)、スーパーセンタームサシ店(新潟市)もあります


 

長岡ラーメン みずさわ

続いては、北長岡駅前にある「みずさわ」さん。
1985(昭和60)年創業、青島食堂で修業した店主の水沢守さんが営むお店です。

青島食堂の創業者を「おやじ」と呼び、青島食堂とは長岡駅を挟んで反対側の駅前にお店を開いたという義理堅いお方。
そんな水沢さんが作るラーメンは“昔ながらの生姜醤油ラーメン”と親しまれています。
 
「みそ」や「とんこつ」もありますが、お客さんのほぼ9割は「らーめん(生姜醤油)」を注文するそう。
今回はちゃーしゅーめん(890円/税込)をいただきました。
もちろん生姜醤油です。
スープはやはり濃いめですが、しょっぱいわけではありません。
生姜醤油が優しく香る、まろやかな味わい。
シンプルながら奥深い一杯です。
 
醤油だれは昔から変わらない味。
だしには豚骨や昆布、香味野菜(ショウガやニンニク)、そして玉ネギもたくさん使っています。
早朝からとろ火でじっくりと、ていねいに煮込んだだしは雑味がありません。
 
この風味豊かなだしと醤油だれが合わさることで、どこかほっとする味が生まれるんですね!

スープと麺の相性もバッチリ♪
中細の麺はもちもちの食感。
手もみで少し縮れさせています。

自家製チャーシューも忘れてはいけません!
しっかりと味がついたチャーシュー。
熟成させた豚肉を使っているそうで、薄切りにしても弾力があります。
チャーシューだけでなく、やや濃いめのメンマの味漬けもお店仕込みです。

平ざるを手に麺を茹でる水沢さん。
 
70歳を超える今でもこの大きな茹で釜の前は、他の人には譲れません。
 
昔ながらの生姜醤油ラーメンの味を愚直に守るみずさわ
懐かしさと優しさがあふれる1杯です。

ちなみに、水沢さんの息子さんも埼玉県で「みずさわ」の看板を掲げ、こだわりの生姜醤油ラーメンを引き継いでいらっしゃいます。

最後に…「ギョーザ」もおすすめいただきました!
見た目も美しい餃子は、冷凍ものを一切使用していません。
6個400円、3個230円(いずれも税込)で、ニンニクあり・なしが選べます。
ラーメンと一緒にぜひ♪
長岡らーめん みずさわ

長岡らーめん みずさわ

新潟県長岡市城岡1-4-6
TEL.0258-36-5750
【営業時間】11:00~15:00、17:00~20:00
【定休日】月曜日
※埼玉県(大宮・東大宮・東川口)にも店舗があります


 

ラーメンたいち

長岡生姜醤油ラーメンの最後は「ラーメンたいち」さん。
生姜醤油ラーメンの有名店で腕を磨いた佐藤太一さんが2009(平成21)年にオープンしたお店です。

こちらもファンが多く、開店からすぐにお客さんが訪れ、あっというまに順番待ちになる人気店。

店内に入ると醤油の香ばしい香りが広がっています。
今回は「正油チャーシュー」(900円/税込)をいただきました。
(メニュー名でピンと来た方は、生姜醤油ラーメン通かもしれませんね...フフフ)
チャーシューだらけで麺が見えません!
定番のほうれん草も載っていますが、極太メンマも気になります。

まずはスープからいただきましょう。
 
ゲンコツのシンプルで力強いうま味とまろやかな醤油の味わい、そして生姜など香味野菜の香りがそそります。
そして、きれいな油分はおいしいスープの証ですね!
ゲンコツは産地と鮮度にこだわり、醤油は新潟県産の大豆や小麦を使った天然醸造のものを使うことで、この深い味わいを生み出しています。
つるつる・もちもちの麺は、中太の縮れ麺。
パンチのあるスープに合わせて地元の製麺所に製造を依頼している特注麺です。
「大量のお湯で泳がせるように茹でることで、おいしく茹であがるんですよ」と佐藤さん。

そして具材。
ブラックペッパーをまぶしたメンマがアクセントになっていますが、やはり特筆すべきはチャーシューでしょう。
たいちのチャーシューは、豚の腕や肩、ももなどさまざまな部位を使い、さらに包丁で手切りすることで、いろいろな食感が楽しめるようになっています。
こだわりのチャーシューはテイクアウトも可能。※要予約

そして、たいちを語る上で、佐藤さんから大切な情報が…
それがこちらの大盛・特盛用の丼(容器)です。

 
実物ではなく、サンプルですが・・・デカい!!!!

右の丼が並盛用、左が大盛・特盛用でその直径はなんと30センチ。
「チャーシューの大盛・特盛は別名“肉の海”と言われています」と佐藤さん。
(写真の方が佐藤さんです)

大盛(250g)を注文する方は結構いらっしゃるようで、女性でもペロリと平らげてしまう方がいるそうです。

最後に、他にもおすすめがあるとのことでご紹介いただきました。
珍しい「生姜塩ラーメン」は女性に人気。
醤油よりも生姜の存在感が際立つ、新発見の味わいです。

自家製の餃子も肉汁あふれるうまさでおすすめ!
ラーメンたいち

ラーメンたいち

新潟県長岡市堺東町50
TEL.0258-29-3259
【営業時間】平日 11:00~20:30
      土・日・祝日 10:00~20:30
      ※材料無くなり次第終了
【定休日】なし


 
今回は長岡市民をはじめ、県内で幅広く愛されている長岡生姜醤油ラーメンのお店を4店ほどご紹介しました。
他にもおいしいお店がたくさんありますが、今回はここまで!

その他の4大ラーメンはこちら
②燕背脂ラーメン編
③新潟濃厚味噌ラーメン編

④新潟あっさり醤油ラーメン編
⑤三条カレーラーメン編

 

長岡生姜醤油ラーメンマップ

この記事を書いた人
ケバブー

長岡生まれ新潟育ち。 ​
郷土料理からラーメン、地酒やスイーツまで新潟の食を広く愛するフォトライター。