川がもたらす歴史の道「魚沼市歴史資料館」/魚沼市
2025年08月26日
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魚沼市に総合的な資料館として2024年3月に開館
こんにちは!縄文好きなバスガイドなぐもです。
総合的な歴史資料館として2024年3月に開館した魚沼市歴史資料館をご案内します。
テーマは「水路が先か?陸路が先か?」
魚野川・破間川が合流する魚沼市。
かつて、川は重要な役割を果たしていました。
縄文時代の遺跡がたくさんあることから、受付カウンターの下に縄のしつらえがあります。
まず、出迎えてくれるのは今回の推し土器!
数ある火焔型土器の中でも非常に出来栄えのよい土器だと思います。
円筒のケースなので、約300度の角度からなめまわすように見学することができます!
土器の脇に動画のメッセージが投影されるのですが、最初に読んでから入館されることをおすすめします。
数ある火焔型土器の中でも非常に出来栄えのよい土器だと思います。
円筒のケースなので、約300度の角度からなめまわすように見学することができます!
土器の脇に動画のメッセージが投影されるのですが、最初に読んでから入館されることをおすすめします。
こちらは魚沼市の地図。赤丸の印は、すべて縄文遺跡です。295か所あります。
3つの大きな川が流れ、小さな川や沢が流れ込み、山があり森が広がる地形は魚や木の実が採れるほか、良質な石が豊富であることも特徴です。
魚沼市の大白川地域では黒曜石も採れます。獲物を捕ったり、動物の皮をさばいたり、家を作る時にも石が使われましたから、生活に必要な道具の種類が豊富で簡単に手に入ることも暮らしやすかったと考えられています。
3つの大きな川が流れ、小さな川や沢が流れ込み、山があり森が広がる地形は魚や木の実が採れるほか、良質な石が豊富であることも特徴です。
魚沼市の大白川地域では黒曜石も採れます。獲物を捕ったり、動物の皮をさばいたり、家を作る時にも石が使われましたから、生活に必要な道具の種類が豊富で簡単に手に入ることも暮らしやすかったと考えられています。
広い範囲から、似たようなデザインの土器が出土していることから川を利用した交流が行われていたのではないかと考えられています。
こんなに大きな土器を焼くことは難しいことですし、細かくたたき割って磨いた石器も多く、現代の人とは違う技術の高さがわかります。
こんなに大きな土器を焼くことは難しいことですし、細かくたたき割って磨いた石器も多く、現代の人とは違う技術の高さがわかります。
縄文時代は煮炊きをするための厚みがある大きな土器が使われていたのに対し、平安時代など米を主食とした時代になると料理を一人ずつ盛り付ける食文化になり、器は薄くなり小さく変化しました。
時代によって出土する土器が変化するようすがよくわかります。
稲作が始まると、川は重要な水源として役割を変化させていきます。
時代によって出土する土器が変化するようすがよくわかります。
稲作が始まると、川は重要な水源として役割を変化させていきます。

歴史の道「八十里越」
文化庁によって「歴史の道」に認定されている八十里越は、福島県只見町から魚沼市入広瀬を通って三条市下田まで続く峠です。
現在でも最も険しいとされ、一里が十里に感じるほどなので、実際は八里(約32キロ)ですが八十里越と呼ばれています。
北越戊辰戦争の際に、大けがを負った長岡藩の河井継之助が特製の担架に乗せられて最後に通ったことは有名です。
現在でも最も険しいとされ、一里が十里に感じるほどなので、実際は八里(約32キロ)ですが八十里越と呼ばれています。
北越戊辰戦争の際に、大けがを負った長岡藩の河井継之助が特製の担架に乗せられて最後に通ったことは有名です。
江戸時代になるとたびたび起こる飢きん。
福島県の会津地方は山間地で多くの米が収穫できず、飢きんの際には、越後の蒲原から米(3,000俵)を人が担いで会津地方へ運びました。
馬や牛も通れるようにと、越後水原の斎藤家と新発田の市島家が1,200両を出資し道の拡張工事をしたことが最近の発掘や古文書調査で分かりました。
現在、国道289号(新八十里越)の工事が行われており、開通すると福島県只見町と新潟県三条市が結ばれます。三条市には大きな病院もあり人を助けるための救済路としての役割も求められています。「歴史の道」八十里越は「命の道」としての役割を昔から果たしていると言えるのではないでしょうか。
ですが・・・新八十里越(R289)は魚沼市を通らないとのことで悶々とするところです。
福島県の会津地方は山間地で多くの米が収穫できず、飢きんの際には、越後の蒲原から米(3,000俵)を人が担いで会津地方へ運びました。
馬や牛も通れるようにと、越後水原の斎藤家と新発田の市島家が1,200両を出資し道の拡張工事をしたことが最近の発掘や古文書調査で分かりました。
現在、国道289号(新八十里越)の工事が行われており、開通すると福島県只見町と新潟県三条市が結ばれます。三条市には大きな病院もあり人を助けるための救済路としての役割も求められています。「歴史の道」八十里越は「命の道」としての役割を昔から果たしていると言えるのではないでしょうか。
ですが・・・新八十里越(R289)は魚沼市を通らないとのことで悶々とするところです。

分岐点
右へ行くか?左へ行くか?
魚沼市は「魚野川」「佐梨川」「破間川」の3つの川の合流点であり、「八十里越」「三国街道」「六十里越」の3つの街道の分岐点でもあります。
古くから人、物、情報の交流は、水路や道を利用して行われ、その中で歴史的文化が創られてきました。魚沼市は、交通や文化における歴史的な要所だということがわかります。
人生の分かれ道、どちらに進めばチャンスをつかめるのか?あなたはどちらの道を選択する?と問いかけられているような感覚になりました。分岐点は重要だ(笑)
魚沼市は「魚野川」「佐梨川」「破間川」の3つの川の合流点であり、「八十里越」「三国街道」「六十里越」の3つの街道の分岐点でもあります。
古くから人、物、情報の交流は、水路や道を利用して行われ、その中で歴史的文化が創られてきました。魚沼市は、交通や文化における歴史的な要所だということがわかります。
人生の分かれ道、どちらに進めばチャンスをつかめるのか?あなたはどちらの道を選択する?と問いかけられているような感覚になりました。分岐点は重要だ(笑)
土器好きな私、テンションが上がった展示がこちら!
発掘にかかわる道具などが、たくさんの土器のかけらとともに床面に展示されています。
他の資料館では見たこともない珍しい展示!必見です!あ~ここで宿泊できたらなぁ~
ここがエントランスのフォトスポット!
一般の方は館内を撮影することができませんが、こちらは写真撮影OKです。
一般の方は館内を撮影することができませんが、こちらは写真撮影OKです。
※館内の写真は特別な許可を得て撮影しています。
魚沼市歴史資料館
住所:新潟県魚沼市今泉1488番地1
営業時間:9時~16時30分(入館時間は16時まで)
休館日:年末年始(12月29日から翌1月3日まで)
入館料
大 人:200円(20名以上の団体150円)
高 校 生:100円
中学生以下:無料

魚沼市歴史資料館
この記事を書いた人
旅行商品の企画・乗務。新潟県の魅力を発信し続けている。バスガイド歴30年以上。
「縄文イラスト作家」コロナ渦をきっかけに火焔型土器のイラストをデザインし商品化。
趣味は、新潟地酒を飲むこと・博物館と温泉めぐり。