木工のまちの懐かしさ感じる有形文化財と焼き芋とコーヒーのお店「KIDORI」/加茂市
2025年09月15日
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加茂市は日本一の生産量を誇る「加茂桐箪笥(かもきりたんす)」のほか組子細工や屏風などが生産されている木工が盛んな地域です。
そんな「木工のまち」の雰囲気を感じられるお店が新しくできたということで行ってみました。
そんな「木工のまち」の雰囲気を感じられるお店が新しくできたということで行ってみました。
場所はJR加茂駅から1kmと少し。
駅から進むと春先にたくさんの鯉のぼりが飾られる「加茂川を泳ぐ鯉のぼり」で有名な加茂川に差し掛かりますが、この加茂川や信濃川による舟運も木工の発展に関係していたとのことです。
駅から進むと春先にたくさんの鯉のぼりが飾られる「加茂川を泳ぐ鯉のぼり」で有名な加茂川に差し掛かりますが、この加茂川や信濃川による舟運も木工の発展に関係していたとのことです。

気取らない親しみやすい「KIDORI(キドリ)」
細い道に入って現れるのが2025年4月に開店した、加茂市の有形文化財をリノベーションした焼き芋とコーヒーのお店「KIDORI」です。
2階建てのあまり見たことのない外観、歴史を感じるレトロな佇まいが何とも魅力的です!
2階建てのあまり見たことのない外観、歴史を感じるレトロな佇まいが何とも魅力的です!
入り口前にある空き瓶やメダカの水槽がワクワクポイントを高めます!
玄関のドアから入ると席に着く前に注文する方式で、注文後に入る部屋の入り口には「喫茶室」の看板が。なんだか昔の校長室や診察室の入り口みたいです。
店名の「KIDORI」は木材を無駄なく加工する工程「木取り」に由来しているとのことで、建物は元は製材会社の事務所だったそうです。
店内は築95年の有形文化財を活かして最低限の改装をした造りで、明るさを抑えた照明が落ち着いた空間を演出します。
店内は築95年の有形文化財を活かして最低限の改装をした造りで、明るさを抑えた照明が落ち着いた空間を演出します。
本棚に変身した備え付けの木棚、着物の糊付けに使っていた長い板を再加工したカウンター、いろいろな種類の古い机と、どれも長く使い込まれた木だけが見せる落ち着いた色合いに満ちていました。
どの木材もみんなお洒落なセカンドライフを満喫していますね~。
どの木材もみんなお洒落なセカンドライフを満喫していますね~。
全体的にとてもオープン半年とは思えない風格があります。
これはもう後世に残すために保存する、いやいや使ってこそ建物は長持ちするというので大いに活用すべきですね!
これはもう後世に残すために保存する、いやいや使ってこそ建物は長持ちするというので大いに活用すべきですね!
個人的にはレトロな窓から見える外の景色も大好きです。
すぐ前には木材加工をしていた工場があり、山の向こうは源頼義の次男・加茂次郎義綱が通った言い伝えがある大登峠です。
山と工場なんてどこか帰省先の田舎をイメージさせる味わい深い景色です。
すぐ前には木材加工をしていた工場があり、山の向こうは源頼義の次男・加茂次郎義綱が通った言い伝えがある大登峠です。
山と工場なんてどこか帰省先の田舎をイメージさせる味わい深い景色です。

みんなで食べられるやさしい味のカレー
今回はランチタイムに提供されている「キドリのスパイスチキンカレー」(1150円税込)を「ドリンク&デザートセット」(800円税込)と共にお願いしました。
スパイスチキンカレーはいろいろなスパイスをオリジナル配合したルーに、焼き芋のペーストを入れてマイルドな味わいにして、小さいお子さんからご年配の方まで合うような辛さひかえめの食べやすいカレーにした一品です。
スパイスのおかげか食べた後は体がポカポカ温かく感じました。
付け合わせのサツマイモのマッシュポテトはカレーの後に食べるとすごく甘さ感じるアクセントになります。
スパイスチキンカレーはいろいろなスパイスをオリジナル配合したルーに、焼き芋のペーストを入れてマイルドな味わいにして、小さいお子さんからご年配の方まで合うような辛さひかえめの食べやすいカレーにした一品です。
スパイスのおかげか食べた後は体がポカポカ温かく感じました。
付け合わせのサツマイモのマッシュポテトはカレーの後に食べるとすごく甘さ感じるアクセントになります。
いかにも焼き芋のお店らしいカレーでした。
ランチお休みの日もあるので予定はインスタグラムでチェックしてください。
ランチお休みの日もあるので予定はインスタグラムでチェックしてください。

有形文化財を大切にしたいレトロ愛から生まれたお店
このお店のオーナーの難波泰弘さんはご実家が加茂市の商店街にある「難波食肉店」で、近くにあったこの元事務所のことを前から知っていて、「こういうレトロな建物でお店をやってみたい、たくさんの人に有形文化財を知ってほしい」という思いからお店をオープンされたそうです。
なんで肉料理のお店でなく焼き芋のお店なの?と思ったのですが、食肉店でもお惣菜のひとつとして焼き芋を売っていてポテンシャルの高さ、お店のイメージに合う商品ということで焼き芋とコーヒーのお店にされたそうです。
煙モクモクの赤ちょうちん焼き鳥屋さんだとイメージ変わっちゃいますもんね~!
とはいえカレーに合うように選ばれた鶏肉は臭みがなく脂肪分が少ない新潟県産の銘柄鶏「越の鶏」だそうで、そのあたりはご実家の強みを感じます!
なんで肉料理のお店でなく焼き芋のお店なの?と思ったのですが、食肉店でもお惣菜のひとつとして焼き芋を売っていてポテンシャルの高さ、お店のイメージに合う商品ということで焼き芋とコーヒーのお店にされたそうです。
煙モクモクの赤ちょうちん焼き鳥屋さんだとイメージ変わっちゃいますもんね~!
とはいえカレーに合うように選ばれた鶏肉は臭みがなく脂肪分が少ない新潟県産の銘柄鶏「越の鶏」だそうで、そのあたりはご実家の強みを感じます!

甘さマシマシのスイーツな焼き芋
ドリンク&デザートは「ドリップコーヒー」と「密焼き芋のブリュレ アイス添え(ハーフサイズ)」にしました。
こちらの蜜焼き芋は紅はるかをメインに季節によってシルクスイート、安納芋などが使われています。
こちらの蜜焼き芋は紅はるかをメインに季節によってシルクスイート、安納芋などが使われています。
貯蔵庫で長期熟成させることで甘みを増し、焼く時には低温で長時間じっくり焼いて仕上げに高温で焼き上げる方法でさらに甘みをマシマシにしている、押すと肉汁のように蜜がしたたる焼き芋だそうです。
食べてみると溶けてしまいそうな柔らかい焼き芋から濃厚な独特の甘みを感じました!
食べてみると溶けてしまいそうな柔らかい焼き芋から濃厚な独特の甘みを感じました!
ちなみに秋は新芋の季節でねっとり派よりほくほく派が嬉しい焼き芋になるとのことでした。
蜜焼き芋や生干し芋のテイクアウトもしているのでお土産にしてもいいですよね。
蜜焼き芋や生干し芋のテイクアウトもしているのでお土産にしてもいいですよね。

焼き芋にマッチするコーヒー
コーヒーに使われている豆は新潟市秋葉区の「COFFEE CITEN」で焼き芋やケーキの甘さに合うようにブレンドしてもらった「KIDORI Blend」です。
深みはあるが柔らかく飲みやすい味になっています。お好みですがブラックで飲む方がスイーツに合います。
深みはあるが柔らかく飲みやすい味になっています。お好みですがブラックで飲む方がスイーツに合います。
ドリンクは他にも焼き芋とミルクだけのまろやかな甘さで楽しませる「蜜芋シェイク」や加茂市の特産「越後クラフトコーラ」などがあります。
レトロ好き焼き芋好きにはたまらないお店だと思いますが、まだ2階部分が未活用で今後は2階で作品展示や雑貨販売、ワークショップなどをしてみたいとのお話しでした。
オーナーの難波さんは「本当に貴重な建物なのでいろんな人に知って楽しんでいただきたい」と話されていました。
あるいは人目につかないまま埋もれていったかもしれない懐かしさに満ちた空間、ぜひ体感してみてください!
あるいは人目につかないまま埋もれていったかもしれない懐かしさに満ちた空間、ぜひ体感してみてください!
この記事を書いた人
若い頃は自転車日本縦断や四国八十八ヶ所の歩き遍路など旅を住み家とし、新潟に戻っても漂泊の思いやまず仕事の傍ら県内外をさ迷っている人生まだまだ旅の途中の人。 昭和とか縄文とか古いものが好き♪五泉市在住。