新潟ガストロノミー おいしさの裏側を求めて③――佐渡島豚による循環型経済モデルで島の活性化を「ラ・プラージュ」/佐渡市


2023年01月07日 384ビュー
佐渡の玄関両津港から車で30分ほど、真野湾を望む佐和田地区の松林にたたずむフレンチレストラン「ラ・プラージュ(La Plage)」。
Ryokan浦島の東館にあるそのレストランは、佐渡に連泊で来られたお客さんに和食以外にも佐渡の食を楽しんでもらいたいと作られたもので、佐渡産の肉をメインにしたフレンチが提供されている。
その肉が、佐渡島黒豚。この黒豚はイギリス原産のブリティッシュバークシャーで、グループ会社が2009年から海沿いの耕作放棄地を使ってストレスのない環境でのびのびと育てられている。お客さんに美味しくて手ごろな価格の豚肉を提供したいと考えたのが、輸入飼料だけにたよらない「循環型経済モデル」だ。
(有)浦島で広報を担当している間島万起人さんにその仕組みについて話を聞いてみた。

「耕作放棄地に放牧された黒豚は、雑草などを食べる際、豚特有の習性で土まで掘り起こします。また、豚の糞などは有機肥料となり土地が肥えてくるため、そこで野菜を育てます。その野菜をレストランで使うほか、豚の餌としても利用します。」  
「また、肉質を良くするために、果樹農家から規格外のリンゴを、蔵元からは酒米を削った際に出る米粉を、漁師さんからは網にからんで邪魔になる海藻を譲り受け黒豚に与えています。これにより肉質はキメ細かく、脂身の旨味が強い豚肉がうまれるんです。」
その豚肉を使って料理をつくるのが、島生れで、フランスの三ツ星レストランなどで修行をつんできた須藤良隆シェフ。
佐渡島黒豚堪能コースとしてランチが3,000円(税別)、ディナー7,000円(税別)とお手頃価格で提供してくれる。
今回作っていただいた一皿は「佐渡島黒豚肩ロース肉のグリル」厚切りの豚肩ロースに、黒胡椒、ナッツなどを砕いたものをまぶして焼き上げたものに秋ナスのクルート焼きが添えられている。

ソースは、赤ワインに佐渡産味噌をまぜ、深みを出しており肉にあう。肉は赤身と脂身の割合もちょうどよく、甘みを感じる。まぶしたアーモンドなどといっしょにいろんな食感が楽しめる一品だ。
佐渡は、米、野菜、果物、魚介類と美味しい食材がたくさんある。
また、ありがたいことにこの店が出来てから、西洋野菜をはじめとして佐渡で栽培される野菜の種類が増えてきたと話す須藤シェフ。

ここの料理が食べたいからと佐渡に来てくれるお客様を増やして、島の活性化につなげたい。そのためにも今後も生産者とのつながりを深めて、佐渡ならではの魅力的な料理を生みだしていきたいと夢をふくらませている。
 
ラ・プラージュ [ La Plage ]

ラ・プラージュ [ La Plage ]

住所:新潟県佐渡市窪田978-3
電話:0259-57-3751
営業時間:11時30分~14時 / 18時00分~20時30分(LO)
定休日:不定休
駐車場:あり(40台)
総席数:40席(新型感染症の拡大に伴い席数制限有)
貸切可能人数:15名~(応相談)

この記事を書いた人
NIIGATA GASTRONOMY

「美食学」と訳され、料理と文化の関係性を考察することを指す“ガストロノミー”。
口にすることで地域の風土や歴史を感じられることから、成熟しつつある食文化の中で、注目を集めている考え方。多様な歴史と文化、豊かな自然に恵まれた新潟県はガストロノミーの宝庫。

この記事を見ている人は、こんな記事も見ています