【学びの旅路】新潟―佐渡を「学び」でめぐる
日本初の世界ジオパークに認定された、糸魚川にある「フォッサマグナミュージアム」、佐渡の「尾畑酒造」が取り組む資源も人も循環させるサステイナブルな「学校蔵Cafe」など、長期滞在を想定したコース。
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親不知・子不知
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新潟県の最西端に位置する糸魚川市の市振駅から青海駅まで約15km続く海岸の景勝地。北アルプスの北端が約400mの断崖を形成し、日本海に突入する北陸道最大の難所で「天下の険」と呼ばれた。地名については諸説あるが、武将・平清盛の弟、頼盛の夫人がこの地を通りかかった際、2歳の愛児が波にさらわれてしまった際に詠んだ歌が由来といわれている。展望台から豪壮な地形と美しい日本海が織りなす絶景が望める。
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親不知交流センター まるたん坊
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親不知漁協の組合長であり、この地の海を知り尽くした漁師・松本要さん、政子さんが営む公共の宿。温もりあふれる山小屋に滞在しながら、国の名勝「親不知・子不知」を見下ろす絶景のロケーションとともに日本海の恵みが堪能できる。糸魚川の名産であるタコを穫った後に茹でて味わえるタコつぼ漁体験や日本海のスキューバダイビング、海上から望む親不知クルージングなど、青く澄んだ海をダイナミックに楽しむ体験をぜひ。
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フォッサマグナミュージアム
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糸魚川市の美山公園にある“体験型”の地質博物館。糸魚川を代表する鉱物「ヒスイ」の歴史や、国内外の稀少な隕石など、興味深い6つの常設展示の中でも見逃せないのが、第3展示室の「誕生 日本列島」だ。壁・床一体型の200インチスクリーンに展開される大迫力の映像は、日本誕生の秘密を解き明かし、フォッサマグナ(地溝帯)と日本海形成の関係を伝える。地球が育んできた自然環境や資源の恵みを楽しく学べるのがうれしい。
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高浪の池
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標高540mの白馬山麓国民休養地内にある高原の池。一年中満々と水をたたえるエメラルドグリーンの池の水面には、春は新緑、秋は紅葉と季節によって多彩に変化する美景が映ろう。背後にそびえるロッククライマーの聖地・明星山の大岩壁は約3億年前のサンゴ礁が変化したもので、多くの化石を含み、麓では小滝川の清流に洗われたヒスイが観察できる。大自然を満喫するキャンプやゴルフ、フィッシングなどアクティビティも充実。
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柵口温泉
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湯量豊富な大浴場と露天風呂を用意。ナトリウム塩化物、炭酸水素泉の湯は、切り傷ややけど、慢性皮膚病に効果的。山間の風景と川のせせらぎを楽しみながら入浴できる。
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柵口万年雪
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糸魚川市の権現岳は、約100万年前に地下から上昇してきたマグマが固まって形成された岩山。かたちがよく目立つということで山岳信仰を集めた荘厳な山の東面は巨大な岩壁になっており、麓には真夏でも残る「万年雪」が存在する。山頂付近から流れ落ちる雪が岩肌を削ってできた雪崩溝の洞穴内は、一年を通して10度以下で、冷蔵庫がない時代には魚を冷やしていたという。麓に湧出する柵口温泉とともに大地の神秘を体験しよう。
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道の駅「マリンドリーム能生」
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日本海に面した国道8号線沿いにある道の駅。豊かな日本海が育んだ獲れたて魚介が所狭しと並ぶ中、外せないのが日本海側最大級のベニズワイガニ直売所「かにや横丁」だ。能生漁港で水揚げされたばかりの紅ズワイガニを、茹で時間や塩加減で異なる各店こだわりの味で楽しめ、知られざる豆知識やうんちくを聞きながらその場でいただくことができる。美食処と合わせて新潟の海ならではの豊かな食文化を味わってほしい。
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直江津港から小木港へ
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ジェットフォイルで約75分
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宿根木集落
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佐渡島の南端に広がる小木海岸の入江にある集落。かつて佐渡金銀山が栄えた時代に、一村全体が千石船産業の基地とした整備され、最盛期には佐渡の富の1/3を集めた。約1haの土地に200棟の建造物が密集する当時の町並みはいまも残る。狭小地に工夫を重ねて建てた舟形の三角家や軒下の意匠など高度な船大工の技術だけでなく、ノスタルジックな情景は、廻船による栄華の歴史と文化の重みを語りかけてくる。
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たびのホテル佐渡
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雄大な自然や豊かな食文化、独自の歴史と伝統が育まれている佐渡島の中心に位置する新しい“ライフスタイルホテル”。観光スポットにアクセス至近なだけでなく、かしこまり過ぎない心を通わせたおもてなしと、佐渡ならではの素材をふんだんに使用した食、地元の海洋深層水を含有する大浴場など、滞在するだけでも佐渡の文化を感じられるのが魅力のひとつ。知的好奇心を刺激する佐渡への旅やビジネスの拠点としても利用したい。
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ドンデン高原ロッジ 自然リゾート
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ドンデン高原は、佐渡島北部にそびえる大佐渡山地の、ほぼ中央に位置するゆるやかな高原一帯のこと。春から夏にかけてはトレッキング愛好者で賑わい、多彩に自生する高山植物や山野草、固有種のサドノウサギなどが生息する豊かな生態系に触れることができる。その拠点としておすすめしたい施設がこちら。両津湾や国中平野などの絶景や、晴れた日には夜空に満点の星が広がり、雲海が望めることもあるロケーションのよさも魅力的だ。
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ラ バルク ド ディ オニソス
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古民家をリノベーションしたワインバー・ビストロ。都会化されていない美しい自然が残る佐渡の風土に寄り添いながら育てられた野菜をはじめ、店主・信田聡美さんによる佐渡食材で仕立てるコースが味わえる。世界的に著名な自然派ワインのフランス人醸造家、ジャン・マルク・ブリニョさんが移住した地としても知られ、彼が日本ではじめて醸造したワイン「くまコーラ」をはじめ、厳選された自然派ワインとともにぜひ。
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たびのホテル佐渡
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雄大な自然や豊かな食文化、独自の歴史と伝統が育まれている佐渡島の中心に位置する新しい“ライフスタイルホテル”。観光スポットにアクセス至近なだけでなく、かしこまり過ぎない心を通わせたおもてなしと、佐渡ならではの素材をふんだんに使用した食、地元の海洋深層水を含有する大浴場など、滞在するだけでも佐渡の文化を感じられるのが魅力のひとつ。知的好奇心を刺激する佐渡への旅やビジネスの拠点としても利用したい。
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学校蔵Cafe(尾畑酒造)
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1892年創業。佐渡を代表する銘柄「真野鶴」を醸す老舗酒蔵。第2蔵・学校蔵は、日本で最も夕日の美しい旧西三川小学校の校舎を仕込み蔵として再生。参加者が1週間以上通い、本気で酒造りを体験する取り組みや「佐渡から考える島国ニッポン」をテーマにしたワークショップを開催するなど、佐渡の多様性と酒造りを通した独自の参加型プログラムで学べるのが魅力だ。併設のカフェでは麹や酒米を使用したメニューが楽しめる。
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きらりうむ佐渡
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世界文化遺産候補地として注目を集める佐渡金銀山の魅力を伝えるガイダンス施設。約400年にわたって金78t、銀2330tを産出した佐渡金銀山の概要や見学コースをわかりやすく紹介している。プロジェクションマッピングで再現した西三川銀山の砂金採り「大流し」や、鉱石から小判製造までの一貫生産システムなどの歴史を多彩な映像を通して楽しく学べる。佐渡金銀山を深く知りたいなら訪れるべきスポットのひとつ。
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佐渡金銀山
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西三川砂金山、相川金銀山、鶴子銀山の鉱山で構成される日本最大の金銀山。伝統的な手工業で高純度の金を生む技術と、高度に専門化された大規模な生産体制が整備された金銀山は、世界文化遺産候補地として注目を集める。良好な状態で採掘場などの遺跡や奉行所跡、集落跡が残され、原料の採掘と貨幣製造が同じ場所で行われた、世界でも類を見ない金生産システムなど日本の近代化に多大な貢献を果たした偉業を目の当たりにできる。
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北沢Terrace
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佐渡金銀山を代表する施設で、東洋一の規模と称された「北沢浮遊選鉱場」の目の前に誕生。佐渡金銀山文化を形成した遺跡に想いを馳せながら、フレンチ出身シェフが仕立てる料理がゆったりと味わえるだけでなく、歴史と現代が交わる新拠点としても注目を集めている。上質な脂の佐渡島黒豚を贅沢に使用した「金山カレー」や島黒豚100%の「佐渡島黒豚プレミアムハンバーグ」、爽やかな酸味が特徴な「クラフト島コーラ」などが人気
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SADO PORT LOUNGE
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2022年6月、佐渡島の玄関口・佐渡両津港内にオープンした新しい交流拠点施設。目の前に日本海と山々が広がるロケーションの中、地元の古民家で使われていた古材を再利用した広々とした空間が広がる。7部屋のシェアオフィスと会議室のほか、景色が一望できるカウンター席や個室ボックス、畳スペースなど約50席のコワーキングスペースを完備。ワーケーションやステイケーション、長期滞在の拠点として利用したい。