上越地域の郷土料理に満たされる旅へ~新潟ローカルガストロノミー~
伝統的な唐辛子の発酵香辛調味料「かんずり」や上杉謙信が勝利を願って振る舞った「かちどき飯」、糸魚川の新鮮な海の幸を活かした海鮮料理などからは、地の利を生かした工夫とこだわりを感じさせ、その土地の歴史や暮らしを思わせます。上越の郷土料理へ満たされる旅を、ぜひご堪能ください。
【動画はこちら】
https://youtu.be/qw7o5Yl9IJk
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春日山神社
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明治34(1901)年に旧高田藩士の小川澄晴(すばる)が、日本近代郵便の父・前島密(ひそか)らの援助を受けて春日山城の一角に創建した神社。祭神は上杉謙信で、山形県米沢市の上杉神社より分霊されました。本殿はもっとも古い神社建築様式の一つで、直線的な作りが特徴の「神明造り」が用いられています。秋は美しい紅葉も見所です。隣接する春日山神社記念館(拝観料200円)には、上杉謙信にまつわる遺品や資料が展示されているので、あわせて訪れてみてください。
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「越後上越上杉おもてなし武将隊」の演武を見学
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「越後上越上杉おもてなし武将隊」とは、2011年に公益社団法人上越観光コンベンション協会によってつくられた、上越市の観光PR隊。上越市埋蔵文化財センターを拠点として、上杉謙信や直江景勝など、上越ゆかりの武将の姿をした演者たちが演武を披露します。各地のイベントへの出張公演もあるため、予定は事前にHPのカレンダーをチェックしてくださいね。
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春日山城跡
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戦国時代の名将・上杉謙信の居城であった春日山城は、複雑な地形を巧みに利用した難攻不落の城として名高く、国指定史跡となっています。もともと山城として使われていたものを上杉氏が縄張りし、広大な城郭(半径約2km)にしました。現在も春日山城跡には、当時の堀や土塁などが数多く残っています。標高180mにある本丸跡からは、頸城(くびき)平野や日本海を一望することができます。
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上越市埋蔵文化財センター
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春日山城跡の麓にある、上越市の歴史や埋蔵文化財を紹介する施設。上杉謙信の居城であった春日山城についてジオラマやタッチパネルで学べる展示、越後府中や春日山城などの出土品から中世の人びとのくらしを知る展示、国府として栄えた上越の歴史を出土品から探っていく展示といった、3つのテーマから上越の歴史を楽しく学べます。春日山城の御城印(300円)も記念にどうぞ。
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割烹から松や
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「かちどき飯」とは、上杉謙信が出陣に際して、配下の武将たちに振る舞ったといわれている山海の幸たっぷりのご馳走。「割烹から松や」では、当時の文献を参考にして調理された全9品の「かちどき飯」(「毘の膳(2,750円)」※8名様以上、4日前までに要予約)をいただけます。黒米(玄米)のごはんに、干し魚と季節の野菜を使った集め汁といわれる汁物、合鴨やキスの炙り焼き、戦国さしみ(白身魚やクラゲ)など、現代の食事との違いを比較しながら武将気分で楽しみましょう。
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岩の原葡萄園
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妙高連山の裾野にあるワイナリー。創業者は日本におけるワイン発展に大きく貢献したことから、“日本のワインぶどうの父”と呼ばれる川上善兵衛。このワイナリーでは、雪国の気候風土にあったワイン造りを掲げてブドウ栽培から行い、「マスカット・ベーリーA」をはじめとする多くの品種を世に送り出してきました。毎日11:30から施設見学ツアー(※事前予約制、定員20名)が開催されており、ブドウ作りの歴史や雪を利用したワイン造りについて学べます。併設のショップやレストランにもぜひ立ち寄って。
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かんずり本社
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「かんずり」は、とうがらし、海の塩、柚子、糀を原材料に作られる、妙高市に伝わる発酵調味料。冷え込みが厳しい時期に自家製の唐辛子を雪の上で「寒ざらし(雪さらし)」にすることで甘みを引き出す独特の製法で作られています。焼き鳥や焼き魚につけたり、ラーメンやうどんに溶かしたり、炒めものやドレッシングに混ぜてもよし。程よい辛味とコクがプラスされて、どんな料理も美味しさを引き立ててくれます。ベーシックな「かんずり」のほか、通常の2倍の時間を掛けた「吟醸かんずり六年仕込」、お酒のおとも「かんずり酒盗」もおすすめです。
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妙高高原ビール タトラ館【ブルワリー】
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新潟県といえば多くの酒蔵があることで有名ですが、実は1994年に全国初の地ビール醸造が始まった土地でもあります。県内には、大手から地元密着型の小さな工房まで、たくさんのブルワリーが点在しています。「ホテルアルペンブリック」に隣接する「タトラ館」は、ヨーロッパの町並みを模した400席の大きなビアレストラン。妙高高原ビールをはじめとするできたての地ビールを、ビュッフェ形式のさまざまな料理とともに楽しめるほか、お土産も充実しています。
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妙高山の麓 杉野澤 癒しの宿 旅館 田端屋
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妙高山のふもとにある、明治38(1905)年創業の老舗旅館。落ち着きのある和室や天然水のお風呂で、旅の疲れを癒やしましょう。7つの料理、5つ以上の妙高産食材、3つの発酵食から構成された夕食の「七五三(なごみ)御膳」では、妙高の味覚が堪能できます。自家栽培のお米や手づくりの味噌を使った料理は、どれもほっこり温かい気持ちにさせてくれます。妙高名物の「かんずり鍋」や地酒を楽しめるプランもあるので、事前にチェックしてみてください。
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妙高山の麓 杉野澤 癒しの宿 旅館 田端屋
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「笹箕寿司」とは、農作業で使う箕(み)の形に折った笹の葉の器に、錦糸卵、鮭のでんぶ、椎茸、大根の味噌漬など地元の食材で作った具材とご飯を詰めた妙高の郷土料理。川中島の戦いに出陣する上杉謙信に、街道近くの村人が献上したのが由来とされており、別名「謙信寿司」とも呼ばれます。寿司作りを楽しんだあとは、お昼ご飯としていただきます。
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苗名滝
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日本の滝百選の一つに数えられる「苗名滝(なえなたき)」は、新潟県と長野県にまたがる瀑布。柱状節理の岩が美しい落差約55mの高所から、激しい水しぶきを上げて流れ落ちるその迫力と轟音から「地震滝」の異名をとります。滝壺の近くには展望台があるので、ぜひ立ち寄りを。雪解け水が流れ込む春、涼しさを感じる夏、紅葉が美しい秋と、季節ごとに異なる魅力を堪能できます。滝の周辺は遊歩道が整備されており、自然を満喫しながら約15分の散策も楽しめます。
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笹ヶ峰高原
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標高1300mに位置し、春から秋にかけて美しい自然を堪能できる人気のスポット。トレッキングコースや、5〜10月頃に牛を放牧している笹ヶ峰牧場があります。疲れたら「笹ヶ峰グリーンハウス」へ立ち寄って、名物の新潟県産牛のステーキや濃厚ミルクのアイスクリームを味わいながらひと休み。周りには「清水ヶ池」「ドイツトウヒの森」「宇棚の清水(平成の名水)」など名所も多いので、あわせて訪れてみてください。
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妙高高原スカイケーブル
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日本百名山として名高い妙高山の中腹を結ぶゴンドラリフト。11分間、標高1300mの空中散歩を楽しみましょう。2023年に山頂駅にオープンした「妙高スカイテラス」には、斑尾山や野尻湖、志賀高原など雄大な自然を見渡せるテラスがあり、赤倉観光ホテルパティシエ監修のスイーツや軽食を堪能できます。営業期間は7月中旬〜11月上旬頃となるので、ウェブサイトなどで事前確認を。
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山の家カフェ
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赤い屋根が目印の一軒家カフェ。店内に入ると、木の温かみを感じる心地良い空間が広がっています。窓の外には、日本百名山にも数えられる妙高山の絶景が。オリジナルブレンドコーヒーの「山の家ブレンド」を飲みながら、自家製のチーズケーキやアップルパイなどのスイーツをいただいて、のんびり過ごしましょう。「山の家特製牛すじカレー」や「ガパオライス」などフードメニューも充実しています。
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赤倉観光ホテル
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妙高山の中腹、標高約1,000mに位置する「赤倉観光ホテル」は、1937年に当時の帝国ホテル取締役会長・大倉喜七郎によって作られた国際リゾートホテル。赤倉温泉の源泉掛け流しの露天風呂(サウナやデッキテラス付き)や、景色を一望できるカフェテラスなど、館内施設は心地よく、多数のファンやリピーターを獲得しています。夕食はメインダイニング「ソルビエ」で、地場の食材を組み込んだフレンチのコース料理をいただきます。
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加賀の井酒造(糸魚川五醸の会・加賀の井)
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創業は慶安3(1650)年。「酒は水しだい」という考えの基、多くの井戸を掘るなかで水質に恵まれた地下水を見つけました。現在でもその水を使って酒造りをしています。代表銘柄「加賀の井」の「加賀」とは石川県の旧国名のことですが、参勤交代の折に加賀藩の本陣が置かれ、藩主がこの酒を好んだことから命名されました。2016年12月に発生した「糸魚川大火」にて受け継いできた酒蔵が全焼しましたが、2018年春より稼動の新蔵にて未来を作るべく新たな挑戦を行っています。施設内の見学も可能で、製造工程や歴史を学ぶことができます。(※試飲希望の場合は2日前までに予約)
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鶴来家
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ランチタイムは、地域の風土、歴史や文化を料理に表現している店を表彰する「新潟ガストロノミーアワード」を受賞している「鶴来家」へ。江戸時代に米問屋として創業した長い歴史を誇る老舗で、丁寧に調理された豪華な新潟の味覚を楽しみましょう。定番の「市松ご膳」のほか、季節の食材がふんだんに使われた「季節のミニ懐石」も人気。特別な旅には、「昼 懐石」もおすすめです。
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フォッサマグナミュージアム
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石を通して、地球や日本列島の成り立ちについて学ぶ博物館。糸魚川で採れる鉱物ヒスイに関する展示や、フォッサマグナから日本列島の誕生を知るコーナー、国内や世界各地で採掘された化石から、地震や火山など大地の仕組みについて知るコーナーなど、興味深い6つのエリアがあります。7トンもの巨大ヒスイの展示や、200インチの壁・床一体型の巨大スクリーン、ゲーム形式の検定試験などもあるので、楽しく石や地球について学びましょう。
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長者ケ原遺跡公園
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縄文時代中期(約5,000~3,500年前)の大きな集落跡。当時使われていた石斧やヒスイの玉などが出土した長者ケ原遺跡は、国史跡に指定されています。公園には復元された縄文時代の竪穴住居(たてあなじゅうきょ)や、勾玉づくりや火起こしなどができる体験学習施設などがあり、隣接する長者ケ原考古館では、実際に使われていた縄文土器や交易に用いられた勾玉を見学したり、縄文ファッションに挑戦したりすることもできます。
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能生漁港 昼セリ見学
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セリと言えば早朝に行われることが多いですが、糸魚川市にある能生(のう)漁港では珍しい「昼セリ」が開催されます。間近で見学すれば、その迫力に圧倒されること間違いなし。漁業関係者の方にガイドを依頼して(※1団体あたり3000円。事前予約制)、船のことや魚の種類、漁獲方法などを深く知ることもできます。セリの後は、道の駅マリンドリーム能生でショッピングを楽しんで。
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道の駅「マリンドリーム能生」
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能生漁港の近くにある「道の駅マリンドリーム能生」は、日本海側最大級のベニズワイガニ直売所「かにや横丁」がある道の駅。お店の方々の話を聞きながら、試食や買い物を楽しめます。購入したカニを「カニかに館」に持ち込んで、その場で料理してもらうことも可能。ほかにも、鮮魚センターやレストラン、お土産ショップ、地酒ショップなどが立ち並びます。購入したものは郵送できるので、荷物の心配も問題なしです。
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樵(きこり)カフェ
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こだわりの自家焙煎のコーヒーを楽しめる、糸魚川駅近くのカフェ。木のぬくもりが感じられる開放感ある店内は、水音や鳥のさえずりのBGMが聞こえ、ほっとリラックスした気持ちになれます。店主の亀田さんが、豆の種類によって温度や注ぎ方を変えて淹れてくれるハンドドリップコーヒーは絶品。約20種類ものコーヒー豆が揃い、希少なものもお手頃価格でいただけます。アレンジコーヒーも人気です。