地元の人も楽しめるBarが併設された、「ゲストハウス&バー くく」が上古町にオープン!/新潟市


2020年10月22日 10403ビュー
宿泊客と地元の人、宿泊客とスタッフ、宿泊客同士など、ゲストハウスには初めて出会った人と生まれる交流がたくさんあります。

新潟にもそんな交流を楽しむゲストハウスは多々ありますが、今回は新潟の総鎮守白山神社の参道にできた小さな宿をご紹介します。なんとこのゲストハウス、以前運営されていた「ゲストハウス人参」を引き継いで別のオーナーが宿を立ち上げたんだとか。

一体どんな宿に変わったのか。どんな箇所を受け継いでいるのか。
築90年以上の古民家のゲストハウスを引き継いだ新しいオーナーに話を伺ってきました。

ゲストハウス人参の後を引き継ぎ、新たに誕生した「ゲストハウス&バー くく」

▲古材を使った扉や看板など、趣はそのまま(画像提供:ゲストハウス&バー くく)
 
新潟駅からバスと徒歩で20分ほどの上古町商店街。古くから白山神社の参道として親しまれている上古町商店街にあった「ゲストハウス人参」。その経営を引き継ぎ、2020年9月、新たに「ゲストハウス&バー くく」(以下、くく)が誕生しました。
 
築90年以上の古民家を活かしたしつらえはそのままに、新たな宿となったそう。扉を開け、目の前にある階段を登ると、オーナーの櫻井潤平さんが出迎えてくれました。
 

プライバシーが守られた、半個室のようなドミトリー

まずは、チェックインから。来場カードに記入し、スタッフさんとの会話を楽しみながら、部屋を案内してもらいます。

こちらは女性ドミトリーの一室。普通、ドミトリーというと2段ベッドを想像しますが、「くく」のドミトリーは少し違います。ドミトリーとはいいながらも、まるで個室のような造り。他の人の目線も気にせずにゆっくりと夜も眠れそうです。

ちなみに、MIXドミトリーもほぼ一緒の造りなんだとか。ゲストハウスならではの交流は好きだけど、寝るときはゆっくりしたいという人にはぴったりのお部屋ですね。

個室も面白い造りで、2人用でも上下階に分かれています。同じ部屋でも寝るときはそれぞれで寝たい。そんな人には嬉しい造りですね。
▲小さな中庭は、オーナーのお兄さん作。木のぬくもりある建物のなかに突如あらわれる小さな日本庭園に心が癒されます。

宿泊客も地元の人も交流が生まれるBar

新しくできた「くく」には、クラフトビールや日本酒、ノンアルコールドリンクなどが楽しめるBarが併設してあります。宿泊客だけでなく、地元の人も利用もOKなんだとか。今も常連さんが仕事終わりの一杯を求めてくるらしいですよ。
こだわりは、サーバーで入れるクラフトビール。取材時に入っていたのは、キレの良い後味が特徴の「伊勢角屋麦酒 ペールエール」と柚子とコリアンダーの香りをのせた「伊勢角屋麦酒 ヒメホワイト」、爽やかなホップの香りが心地よい「よなよなエール」、宮崎県産の日向夏を使った酸味と柑橘香でさっぱりといただける「九州CRAFT日向夏」。
 
月額2,800円で楽しめるクラフトビールのサブスク「CRAFT BEER PASSPORT」にも登録(平日限定)。一杯700円なので、月に4杯飲めばもとが取れる計算です!
 
ゲストハウスの醍醐味は、人との出会い。地元の人も宿泊客も一緒に飲んで親交を深めてはいかがでしょうか。
 

「人と人の心を繋ぐ場でありたい」オーナーの思い

オーナーの櫻井潤平さんは、元々はゲストハウス人参のスタッフとしてやってきました。自分で民泊やゲストハウスをやろうと思っていたタイミングで人参のオーナーから譲渡の話を聞き、引き継ぐ結論を出したそうです。

そして、2020年9月1日に「くく」としてオープン。「くく」は、白山神社の主祭神「菊理神(くくりかみ)」から名付けたのだそう。菊理神は古事記のなかでイザナミとイザナギの仲を取り持った縁結びの神様のこと。「縁を結ぶ宿」をコンセプトとした「くく」らしい名前です。
そもそもなぜオーナーの櫻井さんは、宿泊業をはじめようと思ったのでしょうか。きっかけを聞くと、日本のゲストハウスでの経験からだったといいます。

「元々カナダでワーホリをしていた経験から、海外のホステルにはよく泊まっていました。でも、帰国して初めて日本のゲストハウスに泊まったときにカジュアルにみんなで交流して。その雰囲気がすごく楽しかったんですよね。以来、宿泊業の運営に興味を持つようになりました」

「人と人の心を繋ぐ場でありたい」。そう語るオーナーの顔には、穏やかで優しそうな表情のなかに決意にも似た強い思いが見えるようでした。

人と出会う旅を求めて、ぜひ新潟へ

宿の近くには新潟県産野菜や日本酒を扱う居酒屋「re:late」が、少し歩きますが日本海の新鮮な魚介を使った料理が自慢の料理屋「すゞ家」があります。くくで一杯飲んだあとは、新潟ならではの料理を探してみるのも楽しそうですね。人との縁を結ぶ宿「くく」で、新たな出会いを楽しむ旅をしてみるのはいかがでしょうか。

ゲストハウス&バー くく

住所:新潟市古町通3-557 2F
電話番号:025-378-1107
営業時間:チェックイン16:00~/チェックアウト10:00(バー営業は17:00~23:00)
料金:1泊 3,500円(税込)~
1ドリンク 400円(税込)~ ※チャージ無料
HP:https://gh-kuku.com/

この記事を書いた人
madoka

新潟県在住ライター。旅での気づきを日常に持ち帰ってもらえるように、地域の人や暮らしも含めて伝えるようにしています。