燕三条に食とものづくりが体験できる複合型施設「ON THE UMAMI TSUBAME SANJO PORT」がオープン。だしの新常識を体験せよ/三条市


2022年10月13日 10118ビュー
2022年10月4日
ものづくりのまち燕三条に新たなスポットが生まれました。

その名は
『ON THE UMAMI TSUBAME SANJO PORT』
だし専門店フタバが作った体験型複合施設が
三条市西本成寺に新オープンです。

だし&体験というと・・・食べるだけ?
と思われたかもしれませんが
その予想を大きく裏切ってくれました。

食べる・買う・学ぶ・育てる・知る

が丸ごと味わえる
今までにない楽しい場所だったんです。

カフェやショップだけでなく
ワークショップあり
ミュージアムあり
循環型農場あり
ラボもあり

料理をする人だけでなく
幅広い客層が楽しめる場所になっています。

ものづくりの町にふさわしい
こだわりの新施設にお邪魔しました。

老舗だし店が発信する「ON THE UMAMI(オンザウマミ)」とは?

「オン ザ ウマミ」とは
来年創業70年の老舗 だし専門店フタバが立ち上げた
「UMAMI」をテーマにしたブランドです。

“人生を豊かに美味しくする”をコンセプトに
「UMAMI」を軸に広がるライフスタイルを提案されています。

だしや素材の「UMAMI」を感じることで
日常の中でもそこにある”良さ“に気づき
毎日の暮らしを豊かにして欲しい
という願いが込められているんだとか。

その世界観をリアルに体験できる場所として
誕生したのが、この度新オープンした
『ON THE UMAMI TSUBAME SANJO PORT』 なんです。

【食べる】ここでしか食べられない!削りたてを楽しめるメニューとは

やっぱり一番気になるのが“食べる”です。

店内の席数は50席ほど。

奥には小上がり席もあって
小さいお子様連れの方も安心です。
だし専門店が自信をもって提供する料理
ということで期待せずにはいられません。

さて、おだしの土台となるのが
こちら削りたての鰹節です。
試しに香りを体感させていただくと・・・

!!!!!

衝撃が走るレベルの芳醇な香りです。

「今まで私が食べてきた鰹節って一体何だったの?」
と思う程、市販の削り節とは雲泥の差でした。

これぞ 本物。

そしてこの“削りたての鰹節”の感動を
味わえるメニューがあるというんです。
だし屋のごはんセット(1200円税込)です。
メインが削り節というシンプルさ。

削り節が主役になれるのは
それだけの“価値”があるから。

しかも
ご飯の上に「鰹節+醤油+わさび」をのせて味わい
次は「生卵+鰹節+醤油」をのせて楽しむ。

と、2倍楽しめてしまうなんとも憎い演出です。

卵は濃い黄身が特徴の
地元ツバメファームさんのこだわり卵だそうですよ。

そんなの美味しいに決まっていますよね。

江口社長のお話によりますと
削り節は削った瞬間から酸化が進んでいき
時間がたつほど香りもどんどん減ってしまうそうです。

ということは、この香りは長く持たない。
つまり、この芳醇な香りが楽しめるのはここだけ。

ここに来ないと味わえない
削りたての鰹節の香りとうまみ。


これはそそりますね。

【食べる2】本格的なだし&地場産素材を使った代表メニュー

私が今回いただいたのは
umamito御膳(1650円税込)です。

メインは唐揚げと野菜のおだし餡かけ。

さらに自社農場で作られた新鮮なお野菜に
お米は減農薬・減化学肥料の三条市下田産のコシヒカリ
というこだわりメニューです。

もちろん化学調味料、保存料は不使用。

使われているドレッシングや白だしなども
自社製品にこだわっているそうです。

それでは僭越ながら
こだわりのメニューをいただきます!

まずは味噌汁から。

ゴクリ・・・口に含んだ瞬間
香りがふわぁ~っと口中に咲き乱れます。

「ナニコレ!?」
一瞬何が起こったか分からないくらいの衝撃でした。

いつもなら脇役になりがちな味噌汁も
驚くほどの香りとうまみで
一瞬にして私の心をガチっと鷲掴みです。

口いっぱいに広がるかつおだしの香りは
濃厚でありながらも優しく染みわたり
喜びが全身へと広がっていきます。

まさか味噌汁一つでこんなに豊かな気持ちに
なれるなんて思いもしなかったです。
唐揚げもジューシーで美味しかったのですが
かかっている“おだし餡”がとにかく絶品。

最後までズズズーっと飲み干したくなるほどでした。

「UMAMI」の世界を舌と心で味わえたことは
私にとって革命的な体験となりました。

他にもだしのうまみがたっぷりのメニューが並びます。
とろける角煮御御膳(1650円税込)
だし屋の鯛めしセット(1650円税込)

他にも工房で作るこだわりのスイーツや
目の前で淹れてくれる
日本初のハンドドリップだしもあるそうです。

この「UMAMI」の世界は
ぜひリアルで体感していただきたいと思います。

【買う】化学調味料・添加物なし!こだわり商品がずらり

カフェ併設のショップに目をやると
魅力的な商品たちが所せましと並んでいます。

メインとなるだしパックだけでも12種類。

他にも白だし、だしつゆ、炊き込みご飯の素、
ドレッシング、ごはんのお供など 幅広いラインナップです。
できるだけ地元産を使用するなど
素材にもこだわっています。

もちろん化学調味料・保存料無添加。

シンプルでおしゃれなパッケージなので
ギフトとして贈られる方も多いとか。

また、ママさんに嬉しいのが
赤ちゃんとママのための「UMAMIだし」シリーズです。
国産素材100%・無添加という
安心仕様のだしパックです。
(全6種類713円税込)

有機米・有機野菜を使った“だしがゆ”もあって
お出かけの時にも便利と好評だそうです。

赤ちゃんからシニア世代まで
日本人全ての舌に馴染む滋味深い味わいは
「ON THE UMAMI」ならではですね。

【学ぶ】だしパックづくりや体験メニューが順次登場

ショップの脇にあるのれんの奥が
キッチンスタジオとなっています。

こちらでは
オリジナルの「だしパックづくり体験」ができるそうです。

この他、味噌玉作りや料理教室
包丁とぎ教室など様々なワークショップが
予定されているとのこと。

食べるだけではなく「作る」楽しさを味わうことで
さらに食の楽しみを感じられる場所になりそうです。

【育てる】世界で注目される循環型農場を見る

カフェ棟の隣には
まだ全国的にも珍しい循環型農場
「アクアポニックス」のハウスが併設されています。

こちらも見学させて頂きました。

「アクアポニックス」とは聞きなれない言葉ですが
水耕栽培と水産養殖をかけ合わせた
次世代の循環型農業として注目を浴びているんです。

魚の排泄物を微生物が分解し
その栄養分が入った水が水耕栽培に活かされ
その水は浄化されて魚の水槽に戻るという
新しいシステムなんだそうです。

水耕栽培エリアでは
レタスの育成が始まったところでした。
奥の方に可愛いレタスたちが見えました。

今後はこちらで育てられた
新鮮なレタスがカフェでも使われるそうですよ。

水産養殖エリアではチョウザメを生育中。
写真では見えにくいですけど
チョウザメの赤ちゃんが気持ちよさそうに泳いでいました。

チョウザメと言えば「キャビア」ですが
4~5年くらいで卵も取れるようになるそうです。

そのときにはさらに名物が増えますね。

ハウスはまだ一般公開されていませんが
今後は予約制で公開予定とのことでした。

【知る】だしを科学する本格的な研究所&ミュージアム

ハウスの隣、株式会社フタバの2階にある
ラボ&ミュージアムも見学させて頂きました。

だしができるまでの製造過程を動画で学んだり
ラボ(研究所)も見学させてもらえます。

見学は予約制。

予約システムの準備ができ次第
受付開始とのことです。
(状況は直接お問い合わせ下さい)

株式会社フタバのテーマは「だしを科学する」

商品作りの中心となるラボには
沢山の機械たちが並んでいました。

品質チェックをはじめ
栄養成分の分析なども全て自社で行っているそうです。

商品の軸となる「うまみ」については
味覚センサーの機械を使い塩味・旨味コク・苦味など
項目ごとに数値化されるそうです。
このように科学の視点も交えながら
「うまみ」を追求するからこそ
長く愛される商品が生まれるんですね。

老舗だからといって決して手を抜くことはなく
美味しさと安全性をどこまでも探求される姿を見て
「ものづくり」の町らしさを感じました。

食の観点から
「ものづくり」を感じることのできる場所でした。

だしが人生を豊かに美味しくしてくれる

食べる・買う・学ぶ・育てる・知る
ことを通じて

自然・農・家族
コミュニティ・自分自身や未来
とのつながりに気づかせてくれる場所が
『ON THE UMAMI TSUBAME SANJO PORT』
です。

新潟県内だけに収まらず、全国
さらには世界にまでUMAMIが広がっていく
そんな未来に繋がる予感を感じさせてくれました。

ここに訪れることで食べることの喜びや
食卓を囲むことの楽しさを
改めて感じられると思います。

ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
ON THE UMAMI TSUBAME SANJO PORT

ON THE UMAMI TSUBAME SANJO PORT

三条市西本成寺2-24-23
カフェ営業時間
ランチタイム11:00~14:00
カフェタイム14:00~17:00
定休日:毎週水曜日
お問い合わせは↓
TEL:0256-33-1300

ON THE UMAMI TSUBAME SANJO PORT

この記事を書いた人
古川綾子(綺麗道きれいどう)

昔から受け継がれてきた新潟の食や伝統、暮らす人たちの「こころ」を後世に繋ぎたいアラフォーママ。
新潟市秋葉区在住。普段は薬膳・畑の野菜・食を愉しみながらカラダを調えることに情熱を燃やしています。
ブログ: https://note.com/ayafull