新津駅東口から始まる「にいつ鉄道商店街」周辺ぶらぶら散歩のすすめ【前編】/新潟市


2023年07月07日 9981ビュー
こんにちは!ライターの竹内ありすです。

今回の旅は、新潟市秋葉区。鉄道好きなこともあり、ぶらぶら歩くのが楽しくてときどき訪れる「にいつ鉄道商店街」周辺を、久しぶりに満喫してきました!

古くから交通の要所として栄え、鉄道の総合車両製作所があることから「鉄道のまち」と呼ばれる、新津。

そんなJR新津駅の東口からは商店街がのびており、歩いて回るのが楽しいスポットが盛りだくさんです。新しくできた注目ショップから、新津を訪れたら外せない定番のお店まで、めいっぱい過ごしてきた一日をレポートします!

出発はJR新津駅。「あ!キハ観光案内所」で感じる「鉄道のまち」

やってきました!JR新津駅。

お出かけしたときは、散策を始める前に駅近くの観光案内所で情報収集ができるとありがたいですよね。
JR新津駅の駅舎に併設している「あ!キハ観光案内所」には、まさに「鉄道のまち」を感じられる空間が広がっているんです。
鉄道のジオラマや、
歴史を感じる展示、
壁には駅弁のパッケージがずらり!
見入っていると、観光案内所の方が地図を手渡してくれました。

「新津駅から正面を出て信号3つ目を曲がったところが、にいつ鉄道商店街のメインストリートだよ!」と教えてくれました。

あ!キハ観光案内所

住所:新潟市秋葉区新津本町1−1
営業時間:9:30~17:00
定休日:火曜日、水曜日
8月、9月、10月の定休日は火曜日のみ。
詳しい開館時間は秋葉区ホームページでご確認ください。

TEL:080-7089-1679(9:30〜17:00)

歩いているだけでわくわく!「にいつ鉄道商店街」を散策する

「あ!キハ観光案内所」でいただいた地図を手に、新津駅東口からのびる商店街を歩いてみましょう。
ここは「にいつ鉄道商店街」。「鉄道のまち・にいつ」を盛り上げようと、思わず歩きたくなる仕掛けが満載の商店街なんです!
目に飛び込んでくるのは、シャッターに描かれた列車のアート!
ボランティアのみなさんが描いたというシャッターアートの数々。
ひっそりと新潟名物も描かれているところにキュンとします。
そして、太陽を受けて黒光りする、立派なSLの動輪!
新津駅から信号3つ目を右に曲がったこのあたりは、「にいつ鉄道商店街」の中でも「0番線商店街」として、アーケードの屋根を支える柱もいわゆる「国鉄カラー」で彩られています。
「鉄道」にちなみ、「銀河鉄道999」の展示を行っているお店も。
写真では伝わらないのが残念なのですが、商店街で流れているのが、昭和歌謡のBGM。なつかしい歌を聴きながら「鉄分補給」ができちゃいます!

「COFFEE CITEN」でまち歩きの視点を養う

早くも、ちょっとひと休みしたい気分。
2022年秋に新しくカフェがオープンしたと聞き、気になっていたこちら。JR新津駅から歩いて5分のところにある、「COFFEE CITEN(コーヒーシテン)」です。
シンプルながらもあたたかみのある空間には、2名がけのベンチが3つ。テイクアウトを中心とした、いわゆる「コーヒースタンド」スタイルのお店!
ここで味わえるのは、品質の高い豆にこだわり、ここで焙煎されるスペシャルティコーヒーです。季節によってラインナップは変わりますが、常に10種類のコーヒー豆を揃えているのだとか。

カフェインレスのコーヒーだけでも「浅煎り」「深煎り」の2種類が揃うので、好みやニーズに合わせて「今日の一杯」を選べるところが魅力的です。
店主の齋藤さんから、おすすめを淹れていただきました。

小腹が空いていた私は、お店オープンから不動の人気を誇るという「クラシックチョコレートケーキ」もオーダー。
アチェ マンデリン深煎り(アイス) 630円
クラシックチョコレートケーキ 600円

この日は気温33.8度と、ニュースで新潟市秋葉区が取り上げられるくらいの暑さ。キレがあってスパイシーなアイスコーヒーが渇いた喉にしみわたりました!
「クラシックチョコレートケーキ」は、ココアたっぷりのスポンジと、チョコレートのガナッシュが2層になった、まさにチョコレート尽くしのケーキ。しっとりとやわらかくて、濃厚なのがたまりません。

新潟市中央区の「沼垂テラス商店街」のケーキ専門店で作られるケーキを取り扱っているとのことで、通年楽しめる「クラシックチョコレートケーキ」のほか、季節ごとにさまざまなケーキがメニューに登場するのだそう。
「COFFEE CITEN」を営む店主の齋藤聡人さんと、接客や広報などを担当する波多野奨さんです。ふたりはなんと高校の同級生同士!
「祖母がかつて新津で喫茶店をしていたので、子どもの頃からコーヒーを飲んでいた」という齋藤さん。大人になるにつれてコーヒーが好きになり、独学で勉強したそうです。20代で脱サラして、ここ新津にお店をオープンしたのだと話してくれました。
幅広い世代のお客さんが訪れる、「COFFEE CITEN」。

「最近はよく、お客さんに商店街のおすすめのお店を聞かれます。僕と近い世代の方がやっているお店もありますし、お店同士でおすすめし合っているからか、このあたりを歩いてめぐるお客さんも多いみたいですね」と齋藤さん。
店名にある「CITEN」は、コーヒーを好きになってもらうきっかけを作る「始点」、そして、人と人とがつながる「支点」の意味が込められているのだとか。

私はここでコーヒーを飲んで一息つきながら、隣に座っていた地元のお客さんともお話しすることができ、まさにまち歩きの「視点」をいただくことができました。
コーヒー以外にも、日本茶や季節のドリンクも味わえる「COFFEE CITEN」。まち歩きのお供に、おしゃべりに、ひと休みにと、さまざまなシーンに寄り添ってくれるスポットでした。
COFFEE CITEN

COFFEE CITEN

住所:新潟市秋葉区本町3-1-2 リベルタ1階
営業時間:10:00~18:00(毎月第1、第3金曜日に夜営業あり)
定休日:不定休
TEL:なし

駐車場あり(店舗の敷地内2台、新津商工会議所脇の駐車場3台)
ドリンクはテイクアウト可

「コザイシツ」で思いがけない出会いを

こちらも今年4月にオープンしたばかりのスポット「コザイシツ」です。
扉を開けるとそこには、なつかしいデザインの食器や趣のある家具などが並びます。
何十年前のものなんだろう。こういうチラシを見るとときめいてしまう!
さて、建物の奥に進むと、そこには事務所が。実はここ「コザイシツ」は、新津で100年以上続く工務店「馬場工務所」の一角にオープンしたスポットだったのです。
不動産管理から建築までをワンストップで担ってきて、新たに古材や空き家バンクの事業を始めた「馬場工務所」。家や店舗を持ちたいお客様に、土地や建物との相性を考え、新築だけでなくリノベーションの選択肢も提案しているそう。
解体現場や蔵出しで出会った古い雑貨や、襖などが「コザイシツ」に並びます。
「新しい家に古い建具を取り入れても、落ち着いた雰囲気になって素敵なんですよ」と話してくれたのは、「馬場工務所」社長の馬場一也さんと、「コザイシツ」代表の土田美紀子さん。
お話を伺った打ち合わせスペースの壁も、襖が横長に配置され、襖の模様や質感が活かされていたのがユニーク!
家づくりをするとき、そこに住む人のストーリーを大切にしているという馬場さん。

ここ数年では家や店舗だけでなく、まちをリノベーションするプロジェクト「新津本町中央公園パッチワークプロジェクト」も行っているのだとか。
「新津本町公園があるこのあたりには、大型店舗ではなく、個人のお店が集まっています。ジーンズのダメージ部分をパッチワークで補強するように、賑わいがなくなって増えた空き家や空き店舗の物件を少しずつリノベーションすることで、このエリア全体に活気を取り戻したいんです」と馬場さんは話してくれました。
「新津本町中央公園パッチワークプロジェクト」に込められた思いを知ると、このエリアのこれからがますます楽しみになっちゃいます。
コザイシツ

コザイシツ

住所:新潟市秋葉区新津本町2-1-28 馬場工務所内
営業時間:8:00〜17:00
定休日:第2.4土曜日、日曜日、祝日
TEL:0250-22-0010
駐車場:共有あり 『八帖二間』との間

この日、まだまだ素敵なスポットに出会うことができました。【新津駅東口から始まる「にいつ鉄道商店街」ぶらぶら散歩のすすめ】は、後編に続きます。

今回訪れたスポット

この記事を書いた人
竹内ありす

1995年新潟市生まれ。放送局での番組制作を経て、フリーランスのライター・ディレクターへ。 昭和歌謡と喫茶店、新潟の日本酒が大好き!もの・こと・人にまつわる、魅力あるストーリーをお伝えします。
Twitter→ https://twitter.com/atelier_aliswan