長岡・摂田屋観光で立ち寄りたいおにぎり専門店「6SUBI」 発酵のまちの味わいを体験/長岡市


2026年03月12日 19ビュー
いま、全国的に専門店が増えているおにぎり。新潟県内でも、ここ2~3年で新規の専門店が増えたり、既存店が新たな店舗を出店したりと、にぎわいを見せています。

新潟県のおにぎり──そう聞くだけで「絶対においしいでしょ!」と思うのは私だけでしょうか。産地は違えど、大概のお店は県内の契約農家から仕入れたこだわりのお米を使い、米どころ新潟のプライドをぎゅっと(ふんわりと?)詰め込んでいます。

新潟のおにぎりはどのお店もおいしいと言っても過言ではないのですが、さらに、おいしさを越えた「この場所でしか食べられない唯一無二のおにぎり」を提供しているお店があります。

新潟県長岡市のおにぎり専門店「おむすびと汁と茶 6SUBI(むすび)」をご紹介します!

醸造・発酵のまち「摂田屋」にある茶屋

JR宮内駅から徒歩10分余り、新潟県長岡市の南部にある町「摂田屋(せったや)」は、醤油・味噌・酒の蔵が今も息づき、醸造・発酵のまちと呼ばれています。

趣のある旧三国街道の石畳を歩くと麹を醸す香りがふわりと漂い、歴史ある蔵が点在する町並みが広がります。こうした景観と営みが今も残ることから、長岡を代表する観光地であり、暮らしの文化が息づく場所となっています。
※ご提供画像

同店があるのは、市営摂田屋駐車場と併設している観光拠点、「摂田屋6番街発酵ミュージアム・米蔵」内。明治時代から続く「旧機那サフラン酒製造本舗」の米蔵を改装し、2020年からスタートしました。車で訪れる場合は駐車場に停め、正面入口ではなく駐車場口から入ることもできます。(市営摂田屋駐車場は無料)
店名である「6SUBI」の“6”は、摂田屋の6つの蔵を結ぶ意味に由来します。
吉乃川、長谷川酒造、越のむらさき、星野本店、味噌星六、旧機那サフラン酒製造本舗。老舗蔵の味を取り入れ、蔵と訪れた人を結ぶ摂田屋ならではのおいしさを提供しています。

町歩きの途中に気軽に立ち寄り、地域の食文化に触れてほしい──そんな思いをもとに、現代版の茶屋をコンセプトにしたおにぎり専門店なのです。

まちの特色を活かした多彩なメニュー

メニューは、おにぎりが約20種類に汁もの、定食などがあり、気軽におにぎり1個から購入可能。そして、食事だけでなく、趣向を凝らしたドリンクも充実しています。

メニューを見ると、新潟を代表する調味料や食材の名前が並びます。「山古志産にいがた和牛」や「白いダイヤ」など、摂田屋の蔵元にとどまらず、長岡、そして新潟各地の素材が随所に使われています。思わず「原価が高そうですねぇ」なんて言ってしまいました(笑) 地元で長く親しまれてきたものや、こだわりを持って作られた逸品が組み合わさり、この土地でしか出会えない味わいに仕上がっています。
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そして、こだわりは味付けや具材だけではありませんよ~! 使用するごはんは、長岡市越路地区・阿蔵平で育てられた「ジョンのホタルのヒカリ米コシヒカリ」。ホタルが舞うほど水がきれいな地域で、江戸時代から続く農家「高橋農園」のジョンさんが手掛けるお米です。(ジョンはあだ名で日本人なんだそう)

盆地特有の朝霧が昼夜の寒暖差を生み、粒のそろったお米に育つのが特徴。農薬や肥料も必要最小限に抑え、土地の力を生かして栽培されているそうです。

あぁ早くおにぎりが食べたい! ということで、選りすぐりの6つをご紹介いただきました。

いざ、実食!

6SUBIの塩(400円)

6SUBI流の塩むすびは、村上市・笹川流れのブランド塩「白いダイヤ」と、佐渡産あごだしパウダーを使い、海の恵みが感じられる仕上がりに。口に入れた瞬間、塩気よりもだしの旨味が立ち上がります。天然塩とあごだしの組み合わせが、ごはんの甘さを一層引き出しています。
摂田屋天むす(500円)

こちらはなんと、柿の種の衣をまとった天むす! 柿の種の元祖・浪花屋製菓(長岡市)の柿の種を細かく砕いて衣にしたエビフライを、新潟のB級グルメ・タレカツ丼のタレにくぐらせておにぎりにしてあります。サクッとした食感と甘辛醤油タレが絶妙。これはかつてない新潟グルメのコラボです!!
山古志産にいがた和牛(600円)

年間数頭しか市場に出回らないという貴重な山古志牛を麹で漬け込み、3日間かけて丁寧に仕込むそうです。旨味を閉じ込めながらじっくり焼き上げた贅沢なローストビーフは、やわらかな赤身と甘い脂が口の中でとろけます。仕上げには、「越のむらさき」の3年熟成大豆醤油に「吉乃川」のお酒を合わせた、特製シャリアピンソースを。1番人気のおにぎりだそうです。
星六味噌チーズ(450円)

昔ながらの手造りで無農薬・無添加の味噌を造る、摂田屋の「味噌星六」。その3年熟成味噌を使った特製バーニャカウダソースに、パルメザンチーズを合わせています。木桶でじっくり3年寝かせた味噌は甘みとコクが際立ち、アンチョビを使わずとも、まるでその役割を果たすかのような濃いうま味に。味噌の奥深さを実感するおいしさです。
越路ポークの豚角煮&タケウチマスタード(500円)

鉱泉水を飲みお米を食べて育った、長岡市越路地区の銘柄豚「こしじポーク」。煮込む際の隠し味には、かつて幻の薬膳酒と言われた「サフラン酒」を加え、柔らかくも風味豊かに仕上げてあります。驚いたのは、意外にもあっさりとした上品な脂とその甘さ。ご飯とも相性抜群です。

伝統野菜「長岡巾着なす」で作った保存食「からしなす」をベースにした新感覚のマスタードソース「タケウチマスタード」が良いアクセントに。
 摂田屋くろすけ(500円)

煮卵が丸ごと1つ入ったボリューム満点のおにぎり。長岡の発酵調味料で漬け込んだトロトロの半熟煮卵に、 摂田屋の味噌醤油醸造元「星野本店」の「きざみ味噌漬け」を合わせ、シャキシャキとした歯ごたえのコントラストも楽しめます。食べるほどに、この町の味を知っていく感覚になりました。(撮影のため特別にカット提供)
さらに、おにぎりに欠かせないのが味噌汁! 今回は、味噌汁BAR(600円)を利用しました。セルフサービス式で、摂田屋をはじめとする地元の味噌やだし醤油を何杯でも飲み比べできるんです。味噌の濃さも自分の好みにアレンジOK。さまざまな蔵の味わいを楽しめますよ。(一人ワンオーダー制)

食後はクラフトコーラでひと息

食後は、同店オリジナルドリンクも楽しみました。(シロップも販売しています)

摂田屋サフランクラフトコーラ(800円)
サフラン酒を煮詰め、スパイスを加えて仕上げた一杯で、アルコール分は飛ばしてあるため誰でも楽しめます。 「サフラン酒ってどんな味なんだろう?」と気になっている方におすすめ。思っていたよりクセがなく、まるでエナジードリンクのような風味を感じました。

摂田屋UMAMIクラフトコーラ(800円)
こちらはなんと、醤油を使ったコーラなんです! 「越のむらさき」の中でも、特に手間と時間をかけて造られている「天然醸造 丸大豆二度じこみ」を使用。なんだか、みたらしのような味わいもありながらスパイスがガツンと効いていて、好みの味わいでした。
そして、店内にはおにぎりに使われているタレや調味料の一部が並んでいます。まずはお店で味を知り、「おいしかったから家でも使ってみたい」と手に取る人も多いそうです。 食べて終わりではなく、帰宅後も楽しみが続くのは、同店ならではの魅力ですね。

おむすびは「町を知る入口」

同店を手掛けるSUZU GROUPの摂田屋ナビゲーター・高橋さんにお話を伺いました。

「摂田屋は江戸時代から味噌・醤油・酒づくりで栄えてきた場所で、生活に欠かせない調味料の文化が集まっていた土地でした。6SUBIは単なる飲食店ではなく、まち歩きの途中に気軽に立ち寄れる“現代の茶屋”。特別な料理ではなく、この地に根ざしてきた普段の食文化を感じてもらうきっかけになればと思っています」

観光地の名物料理のような“非日常”ではなく、暮らしの中にある豊かさを伝えたい。その思いが、同店のメニューづくりにも表れています。
そして同店では、食材の産地や作り手の話を伝えることにも力を入れています。それは接客のためというより、この場所の役割の一部と考えているそうです。

「私たちは、お客さまと生産者さんをつなぐ役割だと思っています。食材を仕入れて料理にするだけでなく、まちの文化や歴史、そして食材の裏側にある作り手の思いやこだわりを知ってもらうことも大切にしています。実際、食後に近くの蔵やお店を訪ねる人も多いので、ここで味を知り、まち巡りしたくなるような、そんな“摂田屋の玄関”のような存在になれたらいいですね」(高橋さん) 

食事をきっかけに、摂田屋という町を体験してもらう。6SUBIはそんな役割を担い、人と人、想いを結ぶ“おむすび”の茶屋なのでした。旅のはじまりに、まち歩きの途中に、ここでしか出合えないおにぎりをぜひ味わってみてください!
おむすびと汁と茶 6SUBI(むすび)

おむすびと汁と茶 6SUBI(むすび)

新潟県長岡市摂田屋4-6-33
摂田屋6番街発酵ミュージアム・米蔵内
TEL.0258-86-8545
営業時間/10:00~17:00(16:30LO)
定休日/火曜

この記事を書いた人
新井まさみ

富山県生まれ、新潟市在住のママライター。 グルメな夫、子鉄の長男、肉食の長女、リアクション芸人の私、の4人家族。 外食費と娯楽費が家計を圧迫していますが、おいしいモノとたのしいコトを求めて日々開拓中!
Instagram : https://www.instagram.com/maconnect2022/