全国からも熱い注目が! 今も昔も愛される「御菓子司 最上屋」の銘菓「三角だるまもなか」とは?/阿賀野市


2026年03月05日 19ビュー
皆さん、こんにちは!
新潟の食文化について勉強中のライター・槻本みのりです。
 
新潟平野のほぼ中央に位置する阿賀野市。5つの峰を持つことが名称の由来である五頭連峰をはじめ、白鳥の飛来地として全国的に知られる瓢湖などの自然豊かな環境が魅力です。
 
その阿賀野市の「御菓子司 最上屋」さんが作る、見た目もかわいらしい銘菓をご存知でしょうか

創業約120年の老舗、阿賀野市の銘菓を生み出した「最上屋」さんへ

その銘菓とは、「三角だるまもなか」(1個200円)です。
「三角だるまもなか」という商品名も気になるこちらのお菓子。遊び心満載のビジュアルから、思わず「パケ買い」「デザイン買い」をしたくなる、愛らしさだと思いませんか?
なぜ、このようなかわいらしいお菓子が生まれたのか、誕生のきっかけが気になり、旧水原町の商店街にある老舗菓子店「御菓子司 最上屋」さんへ。
店主の島原渉平さんが取材に応じてくださいました。
「創業から120年ほどで、私で7代目です。それを知ったのも旧水原町を含む阿賀野市の歴史にまつわる書籍があり、うちの祖父で5代目と記されていて、私で7代目だとわかりました」。阿賀野市の資料に記されているとは…。
 
また、「最上屋」から車で数分の場所に「天朝山公園」があり、そこは戊辰戦争後、越後府が配置された新潟県政発祥の地とされています。そのような“城下町”だったことから、和菓子店が多くあったそう。「今の3、4倍ほどの和菓子店があったと聞いています」。
「最上屋」の伝統や歴史の重みを感じるエピソードですよね。
 

銘菓「三角だるまもなか」には、モデルとなる伝統工芸品があった?

三角だるまの愛らしい表情とともに、カラフルなパッケージが目を引く「三角だるまもなか」
阿賀野市には、伝統工芸品の「三角だるま」を作り続ける「今井人形店」があり、こちらとも大きな関係があるようです。
「約60年前、今井人形店さんにうちの祖父が許可をとり、了承を得て、「三角だるまもなか」を作り始めたと聞いています」。
また、「三角だるま」を“もなか”にしようと考案した理由については、「その頃、もなか菓子が流行っていたこともあり、祖父のアイデアだそうです」。
 
もなかの中身が、さわやかな風味が広がるしそを使った白あんという点についても「当時、ほかにないものを中身のあんにしたかった」という、お祖父さまのオリジナリティーあふれる発想から生まれたもの。「三角錐の包装も地元の会社、綿善さんでずっと作ってもらっています」。
旧水原町で商いをされてきた、皆さんとの絆とともに、「三角だるまもなか」は、「最上屋」の菓子職人の独創性あふれる唯一無二の作品だということを、強く感じました。

縁起物として親しまれ、全国から注目を集めています!

「しそあん」以外に、数年前から和三盆を使った「黒あん」の発売を始めたそう。こちらも阿賀野市の「コトヨ醤油」の醤油を使った醤油ゆべしを入れるなど、7代目・島原さんのアイデアが光る自信作。
 
実は、数年前にテレビドラマにも起用され、話題となり、全国から注文を受けるようになったそうです。
また、「三角だるま」は、七転び八起きを願う縁起物であり、赤、青と対になっていることから、夫婦円満、家庭円満という意味も持っているそう。
また、「かかあ天下がうまくいく」といういわれから、民芸品の「三角だるま」に関しては、大きな赤いだるまが奥さん、ひと回り小さい青いだるまが旦那さん、一番小さな白いだるまは子どもをさすそうです。このような話を聞くのも楽しいですよね。
 
縁起物としてお祝いなどの贈り物にも重宝されているそうです。大切な人に贈ってみてはいかがでしょうか。

和菓子はもちろん、洋菓子のファンも!幅広い商品展開も魅力

もちろん、「三角だるま」のほかにも魅力的なお菓子がたくさん並んでいます。
黄身あんを和風のマシュマロで包んだ「ソフト白鳥」(1個120円)や「姿白鳥」(1個150円)といった銘菓をはじめ、島原さんのセンスが光る多彩な洋菓子が展開されています。
プラリネ(1個200円)は、生地にあんずジャムがサンドされ、上にはアーモンドたっぷりのヌガーチョコレートでコーティング。食感が楽しいおすすめ商品だそう。
ほかにも、地元の業者から仕入れるエディブルフラワーを使った「花ティグレ」といった、さまざまな商品を作り出せるのは、新潟市内の人気パティスリーで修業した経験を持つ、島原さんだからこそ。
「私がお店を継いだ7年ほど前から、洋菓子の展開を始めました。以前は地元のお年寄りのお客さんが多かったのですが、今は洋菓子を買いに来たお子さんが和菓子も食べたいと言ってくれて…。反対に、和菓子を買いに来たおじいさんやおばあさんが、お孫さんにケーキのお土産を買ってくださったり…。そのような流れが生まれていますね」。

和菓子と洋菓子を合わせ、約50~60種類あるという「最上屋」の商品。
「正直、大変に感じるときもありますが(笑)、お客さまが「迷うな~」と言いながら選んでくださるのが好きなので」と、優しく微笑む島原さん。
毎日の接客でお客さまの反応を受け、新たな商品を展開するなどの柔軟な対応も。このようなコミュニケーションも商品づくりのアイデアにつながり、商品内容が日々アップデートされているそうです。
お客さんたちの幸せそうな“笑顔”が、島原さんの原動力になっています。

いま「阿賀野市」がアツい! それを体感するために足を運んでみて!

取材中に感じたのは、島原さんの商品づくりへの情熱はもちろん、地元・阿賀野市に対する熱い思い。修業から戻り家業を継ぐと決め、阿賀野市で商品の食材探しをしていたとき、地元の食材の豊かさを改めて実感したという島原さん。
「地元の食材は良い物がたくさんあると感じましたね。生産者の皆さんが温かくてフレンドリーで、団結力もあって…。阿賀野市として、生産者やお店で県外イベントへの出展に力を入れています」。
阿賀野市側から発信して、地元の商品を積極的に県外に向けてPRしているそうです。
阿賀野市の生産者さんたちの地元への愛を感じます!!
そのように地元への愛があふれる島原さんが作り出す、「三角だるまもなか」をはじめ、
“阿賀野市の恵み、食材”を多彩なお菓子として楽しめる「最上屋」にドライブがてら足を運んでみてはいかがでしょうか。
 
その際は、阿賀野市の豊かな自然の素晴らしさもぜひ体感してみてください。
たくさんの新しい発見に出会えるかもしれません。
御菓子司 最上屋(モガミヤ)

御菓子司 最上屋(モガミヤ)

住所/新潟県阿賀野市中央町2-11-11
TEL/0250-62-2206
営業時間/9時~19時
定休日/水曜
駐車場/3台

この記事を書いた人
槻本みのり

新潟生まれ、新潟育ち。地域情報誌の編集者を経て、フリーランスの編集・ライターとして活動中。
新潟の食文化やグルメに加えて、毎日が楽しくなるようなコトを発信したいです。コーヒーと焼き菓子、アイスが好き。
Instagram:https://www.instagram.com/minori.tsukimoto