信濃川発電所と普段は非公開の穴藤ダム(監査廊)のバックヤードツアー/津南町
2024年04月11日
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新潟県内に位置する水力発電所群は、日本で最も長い河川である信濃川を含む信濃川水系の中津川、清津川、魚野川などの発電所から構成されており、信濃川事業所がその運営と管理を担当しています。これらの発電所による発電量は、同社の水力発電全体の約20%を占め、全国的に見てもトップクラスの規模を誇ります。
柏崎刈羽原子力発電所を含むこれらの施設で生成された電力は、信濃川電力所により、約388kmに及ぶ送電線網や約1,100基の鉄塔、通信ネットワークを通じて、関東地方や南魚沼・上越地方に供給されています。なかでも、今回訪れる新潟県津南町にある信濃川発電所と穴藤ダムは、日本の水力発電技術の粋を集めた場所としても知られています。
今回の「にいがた観光ファンクラブ Niicle(にーくる)」会員限定のプロジェクト「施設の裏側を知る!バックヤードツアー3選」は、普段は公開されていないその裏側を探検する特別な内容です。この記事では、その一日を通じて得た貴重な体験と学びを共有します。
柏崎刈羽原子力発電所を含むこれらの施設で生成された電力は、信濃川電力所により、約388kmに及ぶ送電線網や約1,100基の鉄塔、通信ネットワークを通じて、関東地方や南魚沼・上越地方に供給されています。なかでも、今回訪れる新潟県津南町にある信濃川発電所と穴藤ダムは、日本の水力発電技術の粋を集めた場所としても知られています。
今回の「にいがた観光ファンクラブ Niicle(にーくる)」会員限定のプロジェクト「施設の裏側を知る!バックヤードツアー3選」は、普段は公開されていないその裏側を探検する特別な内容です。この記事では、その一日を通じて得た貴重な体験と学びを共有します。
集合・スタート地点は津南町役場です。参加者全員でマイクロバスに搭乗し、信濃川発電所と穴藤ダムへと向かいます。津南町の市街地からは、車でおよそ20分程度。道中で津南町の概要や、土地の特長などの説明を受けながら向かいます。
しばらく走ると、信濃川発電所の遠景が見えてきました。当日の天気は雪でしたが、遠くからでもその大きさがはっきりとわかります。今回のツアーは、新潟県が誇るこの巨大な発電所から始まります。発電所の機能と、それがどのように私たちの生活に貢献しているのか?といったことを学ぶべく、わくわくする気持ちを胸に施設内へと足を踏み入れました。
まずは資料室へ。ダムの歴史に関する展示、タービンなどの設備の模型などがあります。
ガイドを務めるのは、東京電力の現役社員です。実際に施設の保守・管理作業をおこなう信濃川事業所のみなさんから、展示資料などを使ってダムや発電設備に関するレクチャーを受けます。参加者全員でヘルメットを着用し、安全確認をしたら、いよいよ「バックヤード」へ!
階段を降りると、大きな機械が並ぶエリアに辿り着きました。こちらでは、信濃川発電所の心臓部である、巨大なタービン群が静かにその力を発揮しています。「水の力を電力に変える」、まさにその現場を目撃し、再生可能エネルギーの可能性と、それを支える技術の高さに感嘆します。
ガイドの解説を聞きながら、発電プロセスの各ステップについて学ぶだけでなく、「発電所が地域社会に与える影響」や環境保全への取り組みについても理解を深めました。
ガイドの解説を聞きながら、発電プロセスの各ステップについて学ぶだけでなく、「発電所が地域社会に与える影響」や環境保全への取り組みについても理解を深めました。
発電所内部の見学は、水力発電の原理と、それがどのようにして電気エネルギーに変換されるのかを目の当たりにする貴重な体験でした。特に、タービンと発電機が連携して動作する様子は圧巻で、技術的な詳細について学ぶことができました。参加者からは「実際に動いているタービンの様子を観察できるのは珍しい」などの声も。ダムマニアの方もうなる、貴重な体験です。
発電所の見学を終え、次なる目的地である穴藤ダムへ。日本有数の積雪量を誇る津南町。山間部となると、一層、雪の量は増えます。バスで向かう車窓から見える津南特有の豊かな自然が、期待をさらに高めてくれます。
穴藤ダムに到着すると、その壮大な姿に改めて圧倒されます。ダムとその周囲の自然との美しい調和は、技術と自然が共存する素晴らしい例です。ダムの機能と重要性についてガイドからの説明を受けながら、ダム湖から見える山々の景色にも心を奪われました。
続いては、本日のツアーの目玉のひとつ、いよいよ監査廊の内部へ。地下数十メートルもの階段を降り、監査廊へと向かいます。先が見えないほどの深さに、参加者からは驚嘆の声があがります。
監査廊の内部を歩きながら、ダムの持つ力強さと、それを支える技術の高さに改めて圧倒されます。コンクリートで固められた巨大な構造物の中を進むと、ダムがどのように水圧を支え、安全に機能しているのかを実感します。特に、ダムの水圧を支えるための技術的な工夫や、定期的な安全点検の重要性についての説明は、非常に興味深いものがありました。
「今はいったい、どの辺に立っているのでしょうか?」など、積極的に質問をする参加者のみなさん。保守点検など、監査廊が果たす役割についての説明だけでなく、最近発生した地震発生時における安全確認プロセスなど、リアリティあふれる話も飛び出しました。現場で聞くことにより、理解の度合いがまったく異なることを実感するシーンでした。
ツアーの締めくくりは、地元の温泉旅館「雪国」へ。新潟県津南町の深い自然に抱かれた、温泉旅館です。自慢は、かりんのような黄金色をした弱アルカリ性単純温泉。旅の疲れを優しく癒してくれるだけでなく、身も心もリフレッシュさせてくれます。
地元食材を使った料理の数々に舌鼓。地元で採れた新鮮な食材を活かした料理は、この地域特有の美味しさを堪能させてくれます。
各テーブルでは、おいしい料理を囲みながら、参加者同士での交流も生まれていました。
各テーブルでは、おいしい料理を囲みながら、参加者同士での交流も生まれていました。
ツアーの終わりには、「雪下にんじんジュース」「苗場そば」など、津南の魅力の詰まったお土産が参加者全員にプレゼントされました。
この一日を通じて、ダムと発電所が私たちの生活にどれほど貢献しているか、そしてそれがどのように自然と調和しているかを学ぶことができました。技術と自然が織りなすこの地の魅力を、改めて感じることができた一日でした。この体験を通じて、エネルギー資源に対する新たな視点を得ることができ、地域における役割や、自然との調和の重要性などについても深く考えさせられました。
この一日を通じて、ダムと発電所が私たちの生活にどれほど貢献しているか、そしてそれがどのように自然と調和しているかを学ぶことができました。技術と自然が織りなすこの地の魅力を、改めて感じることができた一日でした。この体験を通じて、エネルギー資源に対する新たな視点を得ることができ、地域における役割や、自然との調和の重要性などについても深く考えさせられました。