カタクリの花咲く「北五百川の棚田」でおやつを食べながら春の散策を楽しんで!/三条市


2026年04月22日 19ビュー
新潟は棚田の面積が日本一の「棚田県」!ということで三条市下田地区の「北五百川(きたいもかわ)の棚田」まで散策に出かけて、桜とはまた違った春を楽しんできました。
場所は、車では三条燕インターから国道289号を進んで約50分、名勝「八木ヶ鼻」を過ぎて少し脇道に入った所、バスならば越後交通バスの八木ヶ鼻温泉バス停から徒歩約10分の所にあります。
車は北五百川の棚田近くの「北五百川生活改善センター駐車場」に停めることができ、こちらにトイレもあります。

目的地に行く前にちょっと寄り道して地域の神社へ

まず棚田へ行く前に駐車場わきにある赤い鳥居の「山神社」に立ち寄ってみます。
すると、新潟ではちょっと珍しい「双体道祖神」がありました。この守り神の石像は群馬や長野に多くあるので、山沿いに文化風習が伝わって来たのかもしれませんね。
下田地区は道祖神や石仏、石碑が多くあり、それらは「下田郷のいしぶみ」と総称されPRされています。地域を見守ってきた神様の素朴な趣を感じます~!
道路に戻って山神社の鳥居前を駐車場から見て左方向の棚田へ進みます。

昔から守られてきた北五百川の棚田の景色と春の花

少し行くと「棚田遊歩道入口」の看板があります。ここから棚田を見渡す東屋(あずまや)までは農作業に使われる田んぼ道を進むので、歩きやすい道ではあるのですが傾斜がかなり急な部分もあります。学生時代の坂道ダッシュトレーニングを少し思い出しました……。
個人差はありますが、駐車場から徒歩約15分ほどで東屋に到着します。
眼下には棚田と下の集落、遠くには守門岳などの山々を見渡せます。
そこまで長く歩いた感じはなかったのに山の頂上へたどり着いたかのような眺めにとてもすがすがしい気持ちになりました!
この北五百川の棚田は「日本の棚田百選」と農林水産省の「つなぐ棚田遺産」に選ばれています。棚田所有者の一人である佐野誠五さんにお話を聞くことができたのですが、佐野さんの家は1623年に群馬からこの地に移住したという記録が残っているそうです。ちょうど400年を過ぎたとても長い歴史のある棚田なのですね。

見える範囲の棚田は1.5ヘクタール(約50枚)ほどですが、他の場所も含めると全体で9.5ヘクタール(約280枚)ほどの棚田が周辺にはあるそうです。
「景色はとてもいいけれど田んぼを維持するのはとても大変だ」と佐野さんはしみじみと話されていました。急な斜面での作業やサル・イノシシの被害などいろいろなご苦労があるそうです。
自然と融合したとてもすがすがしい景色ですが、あるのが当たり前ではない有難いものだという感謝の気持ちも忘れずにいたいです。
 
東屋から下を見て右側(八木ヶ鼻側)にカタクリの群生地があります。佐野さんが斜面を整備するために雑木を切り払っていったところ、徐々にカタクリの花が増えて群落となっていったそうです。
中には非常に希少な「白いカタクリ」が咲くこともあるとのことです。
奥には粟ヶ岳をバックに望む展望ポイントもあります。「春の妖精」とも言われるカタクリは、はなやかな桜やチューリップとは違った落ち着いた大人向けの美しさを感じます。
 
5月中旬の田植えが終わった後や、9月はじめの稲刈り直前の棚田の景色も見ごたえがあるそうです。タイミングが合えばヤマユリやヒガンバナなどの季節の花に出会えるかもしれませんね。

北五百川の棚田のカタクリは4月中旬から下旬が見頃だそうですが、県内には他にもカタクリの名所がたくさんあるのでぜひ訪ねてみてください。
坂を上ってきたエネルギーを補給するため東屋でおやつタイムをとりました。
今回は行く途中にあった「道の駅 漢学の里しただ」「しただ産たまごのなめらかプリン」(330円税込)と「シュークリーム」(300円税込)を買っていきました。
下田の卵を使ったプリンはすくったらくずれてしまうほど柔らかくなめらかで、最近リニューアルしたというシュークリームはナッツを乗せた生地のサクサク食感とほどよい甘さのクリームの組み合わせがたまりません!
景色を眺め鳥やカエルの鳴き声、風が葉を揺らす音を聞きながら食べるおやつは格別です。(ゴミはしっかり持ち帰りました)

生活と米作りと歴史を支えてきた湧き水

時間に余裕があれば行っていただきたいのが、東屋から山の奥へ約15分ほど行った場所にある「大久保の清水」です。
こちらの道は一般的な山道になるので、長袖と長ズボンに歩きやすい靴、軍手などを用意するといいと思います。熊鈴はまだ必要なさそうです。
棚田の佐野さんの家は水道が引かれる以前、こちらの大久保の清水を飲み水にしていたそうです。この粟ヶ岳の伏流水はやがて五十嵐川へと通じ、信濃川に合流します。かつてはこの水の流れが木材や木炭を運び、「燕三条地域のものづくり」を支えていたそうです。近隣には縄文時代の「長野遺跡」も発見されていますから縄文人も利用していたかもしれません。
苔むした岩場と透明な水場が作り出す清涼な空間に癒され、この湧き水が縄文集落や棚田、ものづくりに影響を与えていたかもしれないという歴史背景に感銘を受けました!
北五百川の棚田

北五百川の棚田

住所:三条市北五百川408
問い合わせ先:三条市営業戦略室(0256-34-5511)
駐車場:北五百川生活改善センター(三条市北五百川921)

棚田だけではなく地元の食事やお土産を楽しんで

棚田から歩いて行ける場所に日帰り温泉「いい湯らてい」があります。温泉に入ったり、いい湯らていの「お食事処はくちょう」山塩ラーメンのある「八木茶屋」、道の駅漢学の里しただの「農家レストラン庭月庵 悟空」でお昼を食べるのもいいかもしれません。
今回は再度「道の駅 漢学の里しただ」に立ち寄りました。
「道の駅 漢学の里しただ」では棚田で食べたプリンのほか、土日祝日やイベント時に東京の有名店で働かれていたパティシエさんが作るシュークリームや「フレジエ ピスターシュ」「米粉のバスクチーズケーキ」などのスイーツを販売しています。
また養分たっぷりの湧き水で育った「北五百川の棚田米」(500円~)も販売しています。棚田は平地の田んぼよりも面積あたりの収穫量が少ないとのことなので、手間ひまのかかった貴重なお米です。棚田を見た後でそこで育ったお米をお土産に買って食べてみるのもいいですね。
ほかにも館内に現在は2027年夏に開通見込みの新潟県と福島県を結ぶ「八十里越街道」を解説・応援するコーナーがあります。
開通応援グッズの道の駅オリジナル「八十里越Tシャツ」(2,800円)も販売しています。
明治まで続いた街道の復活が楽しみです!
道の駅 漢学の里しただ

道の駅 漢学の里しただ

住所:三条市庭月451-1
電話:0256-47-2230
営業時間:
【農産物直売所 彩遊記】9:00~16:00(※12月~3月 10:00~15:00)
【農家レストラン 庭月庵 悟空】11:00~15:00(ラストオーダー14:30)
定休日:年末年始(12月31日~1月3日)、1月・2月毎週月曜日(祝日の場合は翌日)
駐車場:180台

土日祝日だけのお楽しみスポットも

漢学の里しただから1キロほど離れたところに地元の食料品店「カミムラフード」があり、土日祝日には併設する大判焼きとフレッシュジュースのお店「カミムラ」がオープンしています。
長岡市の山梨製餡所のこだわりの特製あんこを使った「大判焼き」(100円税込)、甘いものが苦手な人には嬉しいソース味の「キャベツ焼き」(200円)、食料品店ならではのお店のバナナを使ったバナナジュース「カモーンバナナ」(300円)などのほか、材料にこだわったおやつがいろいろとあります。
その場で食べてもいいしテイクアウトして棚田で食べてもいいかもしれません。
棚田の景観を見て、自然と文化があふれる下田地区で美味しいものも楽しんでください!
カミムラ

カミムラ

住所:三条市荒沢1172-1
電話:0256-47-4209
営業時間:土日祝日 11:00~15:00
駐車場:10台

この記事を書いた人
まきたろう

若い頃は自転車日本縦断や四国八十八ヶ所の歩き遍路など旅を住み家とし、新潟に戻っても漂泊の思いやまず仕事の傍ら県内外をさ迷っている人生まだまだ旅の途中の人。 昭和とか縄文とか古いものが好き♪五泉市在住。