月岡温泉の若手経営者たちによる街おこし会社ミライズが手掛けたコンセプトショップが12店舗に!全店紹介します【後編】/新発田市


2026年04月28日 12ビュー
前編に引き続き、「歩きたくなる温泉街」をコンセプトに、若手旅館経営者たちによる街おこし会社「ミライズ」が開発した店舗をご紹介します。
前回は2014年から1年に1店舗オープンを目標に、さまざまなスタイルの店を展開してきたいきさつや、6店舗目までについてお届けしました。後編は2020年以降に誕生した6店舗を取り上げます。

チョコレート専門店「甘 AMAMI」2020年

2020年度にオープンした7店舗目が新潟のチョコレートをテーマにした「甘 AMAMI」です。ミライズの代表を務める「白玉の湯泉慶」の女将、穴澤恵子さんいわく「今までは新潟、月岡にこだわったテーマで店舗を展開してきましたが、この頃から若いお客さまが格段に増えたこともあり、スイーツ女子が大好きなアイテムということでチョコレート専門店のオープンを決めた」そうです。
こちらは空き地だった場所に新たに造った店舗です。「2019年オープンの『実 MINORI』がコンテナを使った店舗なのですが、小さなスペースでもいけるということが分かり、出店を決めた」のだとか。バス停が目の前にあるため、待ち時間を利用して立ち寄る人も多いそうです。
「ジャパニーズショコラ」を提唱する阿賀野市「しょこら亭」のチョコレートや、愛知県の「QUON CHOCOLATE(クオンチョコレート)」などの商品が置かれています。エディブルフラワーをあしらったチョコレート、テリーヌショコラ、アンチエイジングや美容・貧血予防などに効果があるとされるローチョコレートなど、さまざまな商品がありました。
カウンターの一角で、チョレコートフォンデュのサービスを行っています。ふわふわのマシュマロに、ガーナ産カカオ豆を使ったビターチョコレートのソースがトロリと絡んで、もうたまりません。何個でも食べたくなりますが、こちらはお一人さま1個までのサービスですのでご注意を。
フォンデュに使われているクーベルチュールチョコレートが入ったチョコレートドリンクも楽しむことができます。こちらはホット、アイスいずれも500円(以下すべて税込)でテイクアウトも可能。ホットを頼んだのですが、濃厚なチョコレートの香りが立ち上ってきて、まさに味良し、香り良しの一杯でした。

新潟ショコラ premium SWEET 甘 AMAMI

住所:新潟県新発田市月岡温泉287-1
TEL:0254-32-1101
営業時間:9:30〜18:00(12:00〜13:00は昼休憩)
定休日:火曜日・木曜日

抹茶のお点前体験ができる和菓子専門店「和 NAGOMI」2021年

次にご紹介するのは2021年オープンの「和 NAGOMI」です。「月岡温泉がある新発田市はかつて城下町として栄えたところで和菓子店が多くある。チョコレートの次は、可愛い和菓子をセレクトして販売してみよう」という試みで作られました。こちらは元スナックだった店舗を活用しています。
おすすめは県内ではここでしか買えないという「まめぐい」(990円)です。「まめ」サイズのてぬ「ぐい」に包まれているのは、飴職人が作った細工飴。てぬぐいの使い方が写真付きで説明されており、ランチョンマット、ブックカバーなどに使えるそうです。和菓子のほかにも、米粉を使ったバウムクーヘンなどの洋菓子や、新潟産コシヒカリを使ったほうじ茶、村上市の和紅茶なども扱っていますよ。
店内は手前に物販スペース、奥にはイートインのコーナーがあります。こちらで抹茶体験をしたり、わらびもちドリンクを味わったりできます。(いずれも500円)。外には坪庭のようなスペースが設けられており、和の雰囲気を感じられる場所になっています。
では早速、抹茶体験に挑戦です。イートインコーナーに茶釜、お抹茶が入った棗(茶入れ)、抹茶をすくう茶杓、お湯を入れるひしゃくがセットされています。
専門的な作法は知らなくても大丈夫。茶窯の左側にセットされた茶杓で、棗からお抹茶をお茶碗に入れて、窯のお湯をひしゃくで注ぐだけ。後は茶せんでシャカシャカとお抹茶が溶けるようにかき混ぜて、出来上がりです。
お茶には和菓子が付いてきます。その時々で変わることもあるそうですが、基本的には「新発田づくし」という和菓子のシリーズを提供することが多いそうです。こちらは金魚台輪や菖蒲、越後姫など、地元の特産品をかたどっています。今回いただいたのは「桜」。加治川の堤防をはじめ、新発田市に桜の名所が多いことにちなんだものです。なおお菓子はお店がランダムにチョイスしており、何が出されるかはその時のお楽しみです。
こちらはわらびもちドリンク。抹茶と季節のフレーバー(取材時はいちご)の2種類を選べ、テイクアウトも可能です。つるりとしたのどごしがたまりません。街歩きに疲れたとき、こういう1杯が飲めるお店があるのはうれしいですね。

新潟甘味 premium WAGASHI 和 NAGOMI

住所:新潟県新発田市月岡温泉544
TEL:0254-32-1101
営業時間:9:30〜18:00(12:00〜13:00は昼休憩)
定休日:火曜日・木曜日

ハンドドリップコーヒーとカヌレを味わう「煎 IRU」2022年

2022年にオープンした「煎 IRU」も「甘 AMAMI」同様、空き地の活用により開店しました。ハンドドリップのコーヒーを提供しており、店名はコーヒー豆を煎ることにかけて、付けられました。
コーヒーと一緒に楽しめるのがカヌレです。イートインはプレーンタイプのみですが、テイクアウトは塩キャラメル、抹茶、黒ごま、ピスタチオなど10種類以上がずらり。人気イタリアンレストラン「アトリエキャンティ」が出店した「カヌレドキャンティ」のカヌレを提供。もっちりとした食感が特徴的です。持ち帰りの場合は箱のサイズが決まっており、4個(1500円)、6個(1,850円)、10個(2,700円)のいずれかでの販売になります。(フレーバーは変更あり、テイクアウトは冷蔵状態で提供)
カウンター席でコーヒーとカヌレ(セット780円、コーヒー単品550円)をいただきました。コーヒーは1963年創業の鈴木コーヒーの豆で、『煎』だけのオリジナルブレンドを作ってもらっているそうです。オーダーが入ってからコーヒーを淹れるため、ひきたてのハンドドリップコーヒーが味わえます。シックな店内の内装もあいまって、外を眺めながら過ごす時間は落ち着くひとときでした。
店内右奥の壁際には「煎」オリジナルブレンドコーヒーや、コーヒーカップ、富士山の形のドリッパーなどのグッズが並びます。

新潟ロースト premium CANELE 煎 IRU

住所:新潟県新発田市月岡温泉649-4
TEL:0254-32-1101
営業時間:9:30〜18:00(12:00〜13:00は昼休憩)
定休日:火曜日・木曜日

新感覚の餡菓子専門店「月岡餡 TSUKIOKA ANN」2024年

2023年にはドライフルーツ専門店「恵 MEGUMI」(現在は閉店)、その翌24年にオープンしたのが「月岡餡」です。「ここはかつて八百屋さんがあった場所。そこを更地にして新たに作った店」になります。
こちらの店で販売しているのは、「おはぎ」でも「大福」でもない、新感覚の「餡菓子」です。チョコレート、和菓子、ハンドドリップコーヒーとカヌレと来て「あんこはどうだろうか」という意見から開店に踏み切ったそうです。
取材時は9種類の餡菓子が並んでいましたが、特徴はその全てにフルーツが使われていること。「小倉餡×金時豆×パイン」「白餡×キャラメル×バナナ」など、斬新な組み合わせばかり。新潟の老舗あんこ店がじっくりと炊き上げた、甘さ控えめなオリジナル餡が使われています。
餡菓子はテイクアウト(1個480円、3個1,450円)のほか、イートインも可能です。提供される餡菓子は日替わりで、雪室緑茶か棒茶とセット(650円)での提供になります。
こちらは「白餡×ココナッツ×りんご」です。新潟の新ブランド米「新之助」を使った餅にココナッツがまぶしてあります。程良い甘さと餅独特の歯応えはありながら、フルーツのすっきりした香りも味わえる、まさに新感覚の一品でした。これは他にはないスイーツ、ぜひ月岡温泉を訪ねた際には味わってみてください。
「煎 IRU」にはコーヒーとそれに関するグッズ販売がありましたが、こちらではお茶のほか、茶わん、鉄器のティーポットなどが置かれていました。

月岡餡 TSUKIOKA ANN

住所:新潟県新発田市月岡温泉556-6
TEL:0254-32-1101
営業時間:9:30〜18:00(12:00〜13:00は昼休憩)
定休日:月曜日・水曜日・金曜日

新潟が誇る工芸品がずらり「匠 TAKUMI」2025年

クローズした「恵 MEGUMI」の店舗をリニューアルし、2025年10月10日にオープンしたのが「匠 TAKUMI」です。向かって左隣には和菓子の店「和 NAGOMI」があります。
県内およそ20のメーカーの逸品をセレクト。店内には体験コーナーもあり、一部の商品はなんと実際に使ってみることができるのです!
こちらのピーラーは三条市「プリンス」社のものです。野菜が置いてあり、皮むき体験が出来ます。使ってみたらビックリ! 流れるようにピーラーが動き、まるで一流の大工がカンナで削ったときの鉋屑(かんなくず)のような皮が最後に残ります。野菜の皮むきがストレスな人には絶対おすすめ。こういう道具がひとつあるだけで、料理って格段に楽しくなりますよね。
ほかにも爪切り、すりおろし器、箸など、さまざまな「おためし体験」ができますよ。
置いてある製品は高い技術力はもちろん、見た目にも美しいものばかり。こういう逸品が手元にあると生活が豊かになりますよね。お値段的には少しお高いですが、買えば一生ものの製品ばかりです。

新潟工芸 匠 TAKUMI

住所:新潟県新発田市月岡温泉455
TEL:0254-32-1101
営業時間:9:30〜18:00(12:00〜13:00は昼休憩)
定休日:火曜日・木曜日

お店で手作り、カラフルなドーナツ「TSUKIOKA ドーナツ」2025年

最後にご紹介するのは「匠 TAKUMI」のすぐ後、2025年10月24日にオープンした「TSUKIOKA ドーナツ」です。こちらをオープンしたのは「歩きながら食べられる楽しさ」と「やさしい甘さで誰かと笑顔になれる」、ドーナツはそんな存在のスイーツ…という思いがあったからなのだとか。その読みはずばり当たり、開店前からお客さまが並ぶことがあったり、閉店時間を待たずに売り切れたりすることもあるそうです。
店内にはドーナツ揚げパンなど、20種類以上が揃います。当初は定番のみで展開していましたが、2026年からは季節限定商品の販売も開始されました。ドーナツ監修をしているのは、新潟市のFOFO donut OWL the Bakery。「しっかりした食感と、口当たりの柔らかさを両立させたこだわり生地が自慢」のお店。そちらから生地を仕入れ、月岡のお店で手作りしています。
こちらは揚げパンコーナー。カレーパン(360円)、きなこあげぱん(240円)などが並びます。
テイクアウト、イートインどちらも可能です。こちらは大きめのテーブルでそれぞれの間のスペースもしっかりあり、過ごしやすい空間になっているのが印象的でした。
お店のスタッフによると、一番人気は「TSUKIOKAドーナツ」(300円)だそうです。グレーズ(砂糖衣)をかけたシンプルな「TSUKIOKAプレーン」(250円)、チョコレート生地の「TSUKIOKAショコラ」(250円)など、月岡シリーズは3タイプ販売されています。
店の前にある大きなドーナツはTSUKIOKAドーナツをかたどったもの。お店でテイクアウトして、こちらで写真撮影する人が多いそうです。ドーナツ看板の前には、ちゃんと撮影用のスマホスタンドも設置されています。

ミライズが手掛けた全12店舗紹介、いかがでしたでしょうか。2026年も新規店舗を計画中とのこと。どんなお店ができるのか、楽しみですね!

TSUKIOKA ドーナツ

住所:新潟県新発田市月岡温泉609-7
TEL:0254-32-1101
営業時間:10:30〜16:30(昼休憩なし、売り切れ次第終了)
定休日:火曜日

ミライズ コンセプトショップ 後編分

この記事を書いた人
和田明子

長岡市のリバティデザインスタジオで、夫とともにグラフィックデザインやコンテンツ制作を行う。アート、映画、文学、建築、カフェ巡り、旅行、可愛いものが大好き。ウェブマガジン「WebSkip(https://webskip.net/)」も細々と更新中。