バイク店でつけ麺!?地元野菜とスパイスを駆使したスープがたまらない/加茂市


2026年05月31日 15ビュー

ラーメン王国新潟には専門店顔負けのラーメンを提供するお店も!

ちょっと古いデータですが、タウンページ2021年版によると全国のラーメン店舗数はおよそ25,000軒だそうです。あまりの数にピンと来ない方もいるとおもいますが、セブン-イレブンの店舗数は約22,000軒(2025年1月時点)なので、その多さに驚くとともに「ラーメン=国民食」ということをあらためて再認識します。

この25,000軒はあくまで「ラーメン店」。最近はラーメン店じゃないけど、専門店顔負けのラーメンを提供する店も近年増えています。今回はそんなお店をご紹介します。

 

今年3月オープン!老舗バイク店の手がける交流拠点

加茂市に店を構える「土田商会」は、約100年にわたり地域で愛され続けてきた老舗のバイクショップです。その4代目店主の土田一幾さんが運営する店舗の中に、今回お邪魔した「麺.spot.土田」が併設されています。
バイクショップの商談スペースを改装した店内は、カウンター席とテーブル席を備えたスタイリッシュな雰囲気。
ガレージにもテーブル席を置き、隣には土田さん所有のカスタムバイクを展示。本業のバイクショップは修理やカスタムがメインで、遠方から訪れるバイク好きも多いとか。ちなみにガレージ側の席はペット同伴OK。

「バイク×飲食」というこれまでにないハイブリッドな運営スタイルにより、ライダーズカフェの枠を超えた新しい価値を創出しています。店内では調理の手が空いていればバイクの相談にも乗ってくれるという、まさにメカニックと料理人の顔を併せ持つ店主ならではの温かい空間が広がっています。
調理場はバイクショップの裏にある給湯室を改装。「夏の暑さ対策として空調を設置しました」と土田さん。調理工程に合わせて、カセットコンロを4台設置しているという。

音と香りがたまらない!名物「焼麺」

「麺.spot.土田」で提供されるメニューは店主のこだわりの詰まった2品。

まず一つ目が、独自の存在感を放つ「焼麺」(1,100円)。「焼きそば」という言葉が持つB級グルメの先入観を避け、一線を画すA級志向のクオリティーを目指して、あえてこの名称で提供されています。

提供時は鉄板の周りに専用の鉄のカバーをかぶせています。ちなみにこちらは鉄工所を営む店主の友人によるオーダーメイド。なぜカバーを付けているかと言うと…

目の前で仕上げる演出に食欲MAX!

ゆでた麺を鉄板で焼き、その上から特製ソースをイン!鉄板の上をはじけるソースの音と香りが食欲をかき立ててくれます。
こちらのソースはトマトをはじめ数種類の野菜を丸ごとミキシングしたペーストにしょうゆダレとスパイスを合わせた店主の自信作。
燕市の山田製麺所から仕入れている特注麺を鉄板で両面を焼いているので、外がカリカリ、中はモチモチの食感。サッと火を通した野菜のシャキシャキ感との食感のコントラストがたまりません。

「野菜ソースではコクが足りなかったので、加茂でも親しまれている燕背脂ラーメンからヒントを得て、背脂を加えています」と土田さん。
野菜と聞くと物足りなさを感じてしまいそうですが、背脂の甘みとコクが食べ応えを演出しています。

野菜×魚介の特製スープでいただく独創性満点のつけ麺

もう1品の「つけ麺」(1,300円)は麺が見えないほど色彩豊かな野菜がのった見目麗しい一杯。「焼麺に並ぶ名物を検討していて、試しに野菜ペーストに魚介だしを合わせたらおいしくて」と土田さん。野菜の存在感をダイレクトに味わえるつけ麺にたどり着いたのだとか。
野菜はトマトをベースにその時期の旬のものを土田さん自身がセレクト。この日は田上町産のシャキシャキなタケノコが。カラー人参や小松菜など、目でも楽しめるように彩りを意識しているそうで、極力地元産の野菜を使用しています。
麺は冷水で締めた「冷や盛り」のみなので、つけ汁が冷めないように丼は熱々。自慢の野菜ペーストに魚介を加えているので、風味豊かですが後味はサッパリ。
麺は200グラムと一般的なラーメンの大盛りサイズ。カツオ節を絡めながら食べると、より魚介感がアップします。
卓上にはこちらも土田さんオリジナルの「山椒ラー油」があるので、ピリ辛な味変も楽しめます。山椒特有の舌がしびれる感覚はなく、爽やかな香りを楽しめます。
付け合わせにも土田さんのこだわりがあふれていて、キャベツのピクルスに加えて地元で採った季節の山菜も。程よい苦みが箸休めだけでなく、味変アイテムとしても活用できます。
ドリンクはクラフトジンジャー(写真左)とクラフトコーラ(同右)の2種類を用意。単品は350mlで600円。麺類とセットで注文すれば250mlで400円。どちらも自家製で土田さんが独自に配合したスパイス入りで、食後にぴったり。
料理好きながら飲食店で働いた経験はなかったという土田さん。メニュー開発や店舗運営について、友人だった田上町の「山cafe一歩」のオーナーさんのアドバイスを受けながら新しい挑戦をスタートさせました。「ここをきっかけに加茂のまちを知ってもらえたらうれしい。食を楽しんだあとにまちを歩いたり、ほかの店にも寄ってもらえれば」と土田さん。​

店名の「spot」は、拠点という意味。お店ではなく人が集まる拠点になるという希望を込めたそうです。
お店の場所は春は鯉のぼりが泳ぎ、夏はナイアガラ花火が夜空を彩る加茂川沿い。

オリジナリティーあふれるラーメンを楽しむだけでなく、加茂巡りの拠点としても注目ですね。

麺.spot.土田

店名:麺.spot.土田
住所:加茂市幸町1-2-25
TEL:0256-52-0489
営業時間:11時〜15時30分※なくなり次第終了、焼麺やドリンクのテイクアウトは18時まで受け付け(要予約)
定休日:水曜
席数:16席
駐車場:5台

麺.spot.土田

この記事を書いた人
新潟ラーメン伝道師 片山貴宏

糸魚川市出身、新潟市在住。タウン誌編集部時代から新潟ラーメンの取材を続け、20年で食べたラーメンは5,000杯超。新潟を日本一のラーメン王国にするべく活動中。一般社団法人新潟拉麺協同組合の広報担当。好きな言葉は「大盛り無料」。
SNS:https://www.instagram.com/katayama_takahiro/