新潟が誇る佐渡の食材と職人の技がおりなす鮨の世界!鮨弁慶 海 古町店/新潟市


2020年11月23日 7360ビュー
日本海美食旅(ガストロノミー)プレミアムレストランでは、新潟県と山形県庄内の食文化の発信をテーマに、メニューやコースとして料理提供をしている飲食店を紹介しています。日本海美食旅(ガストロノミー)を通じて、その土地の風土や歴史を感じてください。

今回は、新潟市中央区にある、ミシュランガイド新潟2020特別版の新潟市内で「ミシュランプレート」として掲載された鮨弁慶 海(うみ)古町店を紹介します。

回転寿司でも人気の弁慶のワンランク上の店、鮨弁慶 海を訪問

JR新潟駅万代口から車で約10分。新潟県民に愛されてきた新潟市の中心商店街、古町の西新道通りのビルを入ったところにお店はありました。

店内に入ると、開放感のあるカウンターがあります。
カウンターの奥には、シックな黒い畳にテーブル席が。
とてもオシャレな異空間で食事が楽しめそうですね!

おまかせコース【萬代】:8,800円(税込)

ガストロノミーを楽しめるのは、新潟の食材を中心としたおまかせ会席コース。

流れは、

●旬の握り10貫
●巻物
●玉子
●前菜1品お造り
●焼もの
●おすすめ料理1品
●味噌汁
●デザート

です。

素材の多くは佐渡から仕入れていますが、料理内容は季節や仕入れによって変わります。

鮨弁慶 海でいただいたこの日のおすすめメニュー

今日いただいたのは、「ブリ薄造り」(おろし大根)。

ああ、いい時期にお店に来てしまった。佐渡産のブリが、いらっしゃった

これは、見るだけで脂がっているのがわかります…きけば、カマと大トロの所なのだそう。…これ、大根がとってもいい仕事をします!

ブリの繊細な甘味や旨味と、大根が口にひろがり、さわやかな口当たりに!

「寒ブリのお刺身ってごろっと切る方も多いんですけど、脂がのってるから、薄くお出ししています。しゃぶしゃぶのようにシンプルに、ペロッと食べられるよう考えています

幸せが満ちる。全く重くなく、次々と箸がすすんでしまいました!
次にいただいたのは、前菜の、「生いくら」。下の透明な部分は、トラフグで出汁をとった煮こごりだそう。

「これはなんだ?」と思ってしまう、シンプルで美しい一品は、どんな味か想像もつきません。

すくうとプルプルしていて、口にいれると…シンプルでクセの全くない上品な出汁がとけてなくなり、食感も味もしっかりしたいくらを引き立てます。

「色々魚の出汁をとって試してみたんですけど、こういう風に固まって、脂もさっぱりしているフグを選びました」

というお話の通り、本当にさっぱりとシンプルで美味しい出汁でした。佐渡でも、トラフグが取れる時期もあるのだそうです。

味を主張しすぎないほうが、素材の味を引き立ててくれますね
 
そして、やってきたのが、「大トロの燻製」。お肉のような塊ですが、江戸前の手法で一ヶ月ほど熟成させた大トロだそう。

ワインとかハイボール向けでもある一品。
いただくと、旨味がつまっていて、そこはかとなくする燻製の香りが最高!ちょっとづつ、お酒といただきたい!!!

仕込みの時に塩麴をつかっているそうで、ずっと味わっていたい優しい味が口に広がります。が、流石大トロ。柔らかな身が口の中で直ぐにとけてしまう。

おいしいけど脂が強い部位だからこそ、この丁寧なお仕事なんですね。

サイドの青とう味噌(青唐辛子味噌)がピリリときいてこれもクセになります。
ブリに大トロ、寿司をいただく前に大満足してしまいそうになりましたが、ここで初めて見る巻物が出ました!

紫蘇…じゃなくて、「かきのもと」!!!

新潟では秋に食べられる紫色の食用菊です。
11月頃はスーパーでも、定食屋さんでも高級料亭でも見ました!

新潟らしい巻物にテンションが上がります!

県外の方もはじめて食べる人が多く、喜ばれるというかきのもととまぐろぶしをつかった巻物は、シンプルなお味でペロッといただけました。
そして次は、「コハダ」

これがまた、シュっとしまった突き刺すような味をイメージして口に運ぶと完全に違う味でした。

このコハダは塩麴で水分をぬいて浅締め仕上げられており、酢のイメージが全くなくマイルドな優しい味わい

今までのコハダの印象を覆されました!こんな活かし方があるんですね!!!

時間やコースの他のメニューとのバランス、他の料理で塩麴味のものが多い時は塩でしめることもあるのだそう。
そして、「アオリイカ」

佐渡産の塩のシンプルな味付けに爽やかなスダチが香り、噛むほどにアオリイカの甘味がゆっくりひろがります。

シャリは小さめで、するっとほどけ、素材の良さをひきたててくれる。米は、佐渡産コシヒカリを使っているそうです。
握りの最後に出してくれたのは、「寒ブリ」

ほんとうに「食べたほうがいい!!!」とみんなに叫びたくなるうまさ。

寿司の王様!


これを食べるために雪国で生きてるという気分になる、最高の味です。

やっぱり冬の寿司はブリがあるから最高ですね!

鮨弁慶 海の寿司職人の美食学

「お客さんに楽しんでもらうために佐渡の素材を江戸前の技を工夫しながら、握っています」

と、話す大将が握る本格鮨は、旨みを引き出す江戸前の手法を、その道50年の江戸前鮨職人、山崎正夫さんから習ったものだそう。

「コースの大まかな流れは決まっているものの、野球のバッターの順番を考えるように薬味や味付け、寿司の構成を考えていくのも楽しいですね。お客さんが美味しい顏になるように、親方の方法を取り入れながら、ここでしかないようなお料理を提供していきたいです」

新しいものを作って提供し、お客さんの様子を見ながら試行錯誤することが楽しく、料理を提供することのモチベーションにもなっているのだそうです。
もともと違う仕事をしていた大将の遠山さんは、釣りが趣味が高じて、いつか魚に携わる仕事がしたいと、思っていたそう。そんなときに食べた江戸前寿司の大ベテランで、親方でもある山崎正夫さんの寿司が美味しかったことから、寿司の道を究めていきたいと思ったのだとか。

「親方は、料理をつくる人は料理人、寿司を握る人は寿司職人だって話していました。『ここでしかない、変わったものをつくろう』という親方の思いを大事にしながら、佐渡から市場を通さずに仕入れられる環境を活かして寿司を握っています

お話しの通り、新鮮なネタと、職人の技巧で一品一品新しく感じる今までにない寿司を体験できました。

魚はもちろん佐渡産のものが多く、新鮮でおいしい技ありの寿司を食べられます!

プレミアムレストランの鮨弁慶 海 古町店で佐渡の美食を堪能しよう!

日本海美食旅(ガストロノミー)を楽しむなら、ぜひ佐渡産の新鮮な素材が楽しめる鮨 弁慶 海(古町店)へ。

人気店でもあるので、昼も夜も予約していってくださいね!

日本酒も、佐渡の蔵のものは1銘柄以上はあるそうなので、飲み比べてみるのも楽しいかも!

おいしい佐渡の食材を、職人さんの握る寿司で堪能してください。
鮨弁慶 海 古町店

鮨弁慶 海 古町店

住所:新潟市中央区古町通9番町1480-3 ヌーベル古町 1F
電話:025-201-9313
営業時間:11:00~15:00、17:00~22:00
定休日:毎週日曜日・祝日
駐車場:なし
総席数:カウンター8席、テーブル(それぞれ4名、6名、8名)
その他情報:全席禁煙、クレジットカード利用可
※アレルギーや好き嫌いは予約時にお伝えください。

鮨弁慶 海 古町店

この記事を書いた人
さかもとみき

太平洋側生まれ太陽育ち高知のはちきん(高知で気の強い女)が佐渡島の旦那のもとに嫁ぎました。大好きなものは日本酒、苦手なものは雪。佐渡3年、新潟市1年目。スーパーはピアレマート派。三児のママでライター・コラムニストです! ブログ ⇒ 坂本、脱藩中。(http://sakamotodappantyu.com/