森のなかでサウナ!? 角田山麓のじょんのび館で「ととのう」を体験/新潟市


2021年04月23日 4248ビュー
ここ数年、人気が上昇し、熱い視線が注がれているサウナ。読んでくださっているみなさんの中にも、サウナにハマった人もいるのではないでしょうか?
 
新潟県内にもいくつかサウナが設置された入浴施設がありますが、その中から今回は新潟市西蒲区にある「福寿温泉 じょんのび館」(以下、じょんのび館)をご紹介。
 
県外のサウナ好きからも人気が高く、バイクに乗って関東からくるお客様もいるのだとか。一体、じょんのび館の何が人々を魅了するのか。その理由に迫りました。

角田山の麓、豊かな自然に囲まれる「福寿温泉 じょんのび館」

JR巻駅から車で約10分。豊かな自然が残る角田山の麓にじょんのび館があります。大浴場や露天風呂、サウナの他にも、地元食材を使った料理を提供する食事処や景色を楽しみながら過ごせる休憩スペースなども完備。一日を通して、ゆったりと過ごせる場所です。
 
そんなじょんのび館が、最近サウナ好きの間で話題になっているそう。そんな噂を聞きつけて、さっそく人気のサウナにお邪魔してきました!

木漏れ日や鳥のさえずりの中で味わう、「森のサウナ」

じょんのび館の温泉は、男湯と女湯が日替わりになっています。平家の湯は偶数日が女性、奇数日が男性、源氏の湯は偶数日が男性、奇数日が女性です。
 
この日最初に向かったのは、源氏の湯内にある「森のサウナ」。浴室の扉を開けるとかなりゆったりと過ごせそうな大きな内風呂が目に入りますが、今回はその先にあるフィンランド式サウナの「森のサウナ」へと急ぎます。
すると、まるで森のなかにいるような景色が目の前に……! 大きなガラス張りの壁面から見える景色は思わずため息をついてしまうほど。季節とともに移ろう景色を味わいに何度でも訪れたくなってしまいますよね。
 
しかもこのサウナ、セルフロウリュも可能なんだとか。ロウリュとは、フィンランド式サウナの入浴方法のひとつ。熱したサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させることで、室内の温度を一気にあげて発汗効果を促します。
やり方は簡単!置いてあるバケツからひしゃくで水を掬い取り、2〜3杯程度サウナストーンにまんべんなくかけてみましょう。ただし、ロウリュをすると熱くなるので、かける際は周りの人に確認してからやってみてくださいね。
サウナで十分暖まったら、サウナ室を出て目の前にある水風呂へ。じょんのび館の水風呂は角田山の天然水を使っています。キリッと冷えた水ですが、冷たい水が身体を包む感覚がなんとも心地よい瞬間。しかも頭までザブンと入ることもOK! サウナ好きのみなさんはぜひ試してみてくださいね。
 
そして、水風呂から上がって体を拭いたら、目の前にあるイスで外気浴。サウナ好きが口にする「ととのう」を体感することができます。マッサージをした後のように身体が軽くなり、脳がスッキリする「ととのう」。ぜひじょんのび館のサウナで、その感覚を味わってみてくださいね!
じょんのび館のサウナは「森のサウナ」だけではありません。内風呂の近くには、温度90〜100度、湿度は低めのドライサウナを完備。
角田山の天然水の水風呂に入ったら、今度は露天風呂に向かう途中の椅子が置かれているスペースで自然を目の前に外気浴を味わう。それぞれの趣で、何度でも楽しめてしまうのが、じょんのび館のサウナなのです。

源泉100%の温泉・嗜好を凝らした内風呂も魅力

もちろん、じょんのび館に来たら、温泉もゆったりと浸かりたいもの。源氏の湯にはゆったりとくつろげる大浴場、地元の木材を利用したヒノキ風呂、足湯のスペースもあります。
温泉は地下1,000mから汲み上げた源泉100%。泉質はナトリウム、カルシウム-塩化物温泉で保湿効果があるといわれています。また、やけどや擦り傷、五十肩などに効能があるとうたわれているようですよ。
じょんのび館といえば、露天風呂も忘れてはいけません。37段の階段を降りた先に出てくる露天風呂は、まるで秘湯のよう。いつもとは異なる非日常感を味わいながら、ゆったりと温泉を味わいたいものですね。また、大きなベンチもあるので、サウナ後に階段を降りてここで外気浴を楽しむのもおすすめ。
 
好きな場所で、好きな風に楽しむのが、じょんのび館風の入り方です。
▲大風呂、ジャグジー、露天風呂、ドライサウナを完備する「平家の湯」

キンキンに冷えた「オロポ」と、サウナ飯を味わう

サウナと温泉で身体がぽかぽかになったら、今度はサウナ飯を楽しみにいきましょう! この食事処では食券を先に購入してスタッフさんから飲料や料理を受け取るシステムです。
少しだけ待っているとすぐにやってきたのは、サウナ好きにとっては欠かせない「オロポ」(税込380円)。キンキンに冷えたジョッキグラスとポカリスエット、オロナミンCのセットを渡されます。さっそく、ポカリスエットをジョッキの半分まで入れて、そこにオロナミンCを投入。じょんのび館流オロポの完成です!
グググ〜っと、気づけば一気に半分まで。サウナ後に身体が欲するとされる水分やミネラル、ビタミンを存分に補給されていくのが、わかる気がします。
オロポで身体を労っていると、店員さんから注文した番号が呼び出されました。お待ちかねの料理の登場です。
 
食堂には地元西蒲区の食材で作った「春の西蒲飯」(税込880円)や、地元味噌屋さんの麹味噌を使った「みそラーメン」(税込850円)、昔ながらの「ライスカレー」(税込780円)など、さまざまなメニューを用意してあります。
 
どれも美味しそうで迷いましたが、私が今回選んだのは、サウナーの友人に教えてもらった「食堂 かねおのクッパ」(税込780円)。
 
クッパとは韓国料理のひとつで、スープとご飯を組み合わせたもの。酸味と辛味が程よく混ざり合い、サウナ後の火照った身体に染みていくようです。ちなみに、「かねおのクッパ」は、スタッフのかねおさんが東京のレストランで働いていたときに食べていた賄い飯なんだとか。

サウナ・温泉後のオロポとサウナ飯のセットで、最高の「ととのい」体験を味わうことができました。
食事を楽しんだら、今度はロビーでくつろぎタイム。大きなガラスの向こうには、美しい新緑の景色が。サウナや温泉で身体を暖めた後にこんな心地よい空間で過ごせたら、至福のひとときとなりそうですね。

タオル生地のサウナハット!? サウナグッズや地元の特産品が並ぶ

ゆっくりと身体を休めたあとは、売店へ。サウナ推しの施設なだけあって、サウナ用のタオルやサウナハットも販売されています。
一般的なサウナハットはフェルト生地ですが、じょんのび館ではタオル生地のサウナハットも販売。タオル生地だとサウナ前に水に濡らして被って入ることもできたり、使った後に普通に洗濯ができたりと、メリットがたくさんあるのだとか。サウナ好きにとって、嬉しいことばかりですね。
売店ではお米やジャム、柿酢など地元のお菓子や特産品も行っています。中でも一番人気は、「福寿まんじゅう」と「福ほたる饅頭」。じょんのび館と同じ福井地区にお店を構える「尚古堂あめ屋」さんが製造しています。「福寿まんじゅう」の中は白餡、皮には味噌とザラメが練り込んであり、「福ほたる饅頭」の中は皮むき餡、皮には黒蜜が使われているそうです。
 
次点の人気商品は、福井地区で200年近く柚餅子(ゆべし)を作り続けてきた「本間屋」の「ゆずっこ」。噛むと溶けていくような柔らかな食感と柚子の香りが特徴で、大人にも子どもにも大人気の商品です。
 
他にも玄関に地元産の野菜が並ぶこともあるのだとか。じょんのび館に来たからには、西蒲区福井地区の農産物や商品も味わってみてくださいね。

幻想的な空間をつくる、福井のホタル

▲川のほとりで舞うホタル(写真提供:福寿温泉 じょんのび館)

6月になると、福井地区では川のほとりでホタルを鑑賞することができます。福井地区にはホタルの鑑賞スポットがたくさんありますが、じょんのび館の裏手にある「矢垂川ふるさと砂防公園」もそのひとつ。時期になると、公園内を流れる川にホタルが集まり、幻想的な景色を創り出しています。
6月以外でも、裏手の遊歩道を散策することもできるので、新鮮な空気を吸いながらお風呂上がりに散策してみてはいかがでしょうか?

利用者の声をしっかりと反映させながら進む、じょんのび館

2019年に赤字続きだった第三セクターから民間会社に経営体制を一新した、じょんのび館。新潟市小須戸にある「花の湯館」や三条市の「しらさぎ荘」などの日帰り温泉施設を運営する株式会社関越サービスが経営再建を図ることとなりました。
▲今回取材に対応してくださった、マネージャーの岩澤二郎さん
 
まずは「地域とつながる」日帰り温泉として、地元のコシヒカリや味噌、豆腐、ハンバーグなど、地元の農家さん、商店、豆腐屋さんの商品を使って料理を提供。他にも、地元の人にたくさん利用してほしいと、12月の冬至には地元の人からゆずを持参してもらい、入浴券と交換する企画も行いました。
こうしたイベントを企画する上で意識しているのは、利用者の声。訪れた人が書いてくれたアンケートに対する返答を掲示し、一方的な意見ではなく双方向のコミュニケーションとなるように工夫したそう。施設内で「せっかくあるサウナを生かそう」とサウナの戦略を考える過程で、サウナーの声も募集。「外気浴のための椅子を増やしてほしい」「サウナ近くに飲み物を置けるスペースがほしい」といった声から、実際に椅子を増やしたり、サウナ入り口に小さな棚を置いたりと、できる範囲で要望に応えるように。
 
そのおかげで、今ではアンケートを家に持ち帰り、裏面までぎっしりと愛のあるコメントをくださる方もいるのだとか。じょんのび館がどれだけ愛され、期待されているのかが分かる心温まるエピソードですね。
 
「いつかは、北陸におけるサウナの聖地になりたい」と夢を語る岩澤さん。利用者の声をしっかりと反映させながら、地域の人とともに改善してきたじょんのび館であれば、その夢が現実となる日も近いのかもしれませんね。
福寿温泉 じょんのび館

福寿温泉 じょんのび館

住所:新潟市西蒲区福井4067
電話:0256-72-4126
営業時間:10:00〜22:00
定休日:第1水曜日、第3水曜日および12月31日(水曜日が祭日の場合その翌日が定休日。その他は営業日カレンダーの通り)

この記事を書いた人
madoka

新潟県在住ライター。旅での気づきを日常に持ち帰ってもらえるように、地域の人や暮らしも含めて伝えるようにしています。