街の中で薪火の温もりを感じる 非日常の世界「FIREPIT」(ファイヤーピット)/新潟市


2022年01月11日 8739ビュー
キャンプブーム真っただ中。
とはいえ雪も降っちゃって、そんな感じでもない…でしょうか?
(スノーキャンプっていうのもありますが)
 
火をおこして料理をしたり、星空の下でパチリと爆ぜる薪の炎を眺めたり…そんな風に火を使うのがキャンプの醍醐味の一つですよね。
今回はそんな気分が味わえるお店をご紹介します。
新潟市の繁華街・万代エリアにある、新潟県内初の薪火料理のお店、「FIREPIT(ファイヤーピット)」さんです。

万代の人気店がさらに進化

11月にグランドオープンしたFIREPIT。このお店があった場所は、9月まで「NIQ」というお店でした。
新潟に赤身熟成肉や肉バル文化を広めたと言っても過言ではない人気店。
今回ご紹介するFIREPITはNIQを運営していた株式会社イデアルが手掛けた新しいコンセプトのお店。
熟成肉などのこれまでのNIQのノウハウを踏襲しながら、「薪火料理」のお店としてリニューアルしました。
肉料理以外にも楽しみたいというお客さまの声もたくさんいただいていた」とイデアルの開発事業部長の吉江健浩さん。なるほど、野菜や魚介類など、食材の幅も広げた進化ですね。
食材はできるだけ県産のものを使い、漁師さんや農家さんから直接仕入れる物も多いんですよ」と吉江さん。
 
薪火料理」という言葉自体、まだなじみが薄い気がしますが、お店で味わう薪火料理・・・何とも新鮮な感覚を覚えます。
 
アウトドアといえば、炭火でバーベキュー! という方も多いかと思いますが、薪火は炭火よりも優しい炎で、燻製香が強い炭火=ストレートで乾いた火だとしたら、薪火=ウエットでやわらかな炎だそう。
その分調理は難しいそうですが、食材がジューシーに仕上がります。
FIREPITでは、料理に合わせて主にスギとナラを薪に使っています。
(薪と言っても、木によって香りや燃え方はさまざまなのだそう)
 
う~ん…どんな料理が出てくるのでしょう…楽しみです!

非日常の世界へ誘う薪火カウンター

まずは店内の雰囲気をご紹介。
圧倒的おすすめは「薪火カウンター席」と呼ばれる「コ」の字型の席です。
奥にある調理場の薪火が見える特別席。
テーブル上の料理に落ちるスポットライトが、まるで舞台照明のようでドラマチックさを感じる雰囲気です。
その他の照明は抑え気味なので、薪火の存在感が際立ちます。
 
時に燃え盛る薪火の熱を感じたり、時に穏やかな炎を見つめながら食事が楽しめます。
薪火カウンターは、基本は専用のコース用の席ですが、席に余裕があるときや、バータイム(21時以降)はコース以外でも利用可能とのこと。
 
テーブル席はラグジュアリーな雰囲気。
前身のNIQの雰囲気を踏襲しています。
さらに、こちらのテーブル席は、薪火の様子が見えるモニター付き!
足元には暖炉の炎が揺らめいています。
 
テーブル席は、他に個室もあります。
 

コース料理で楽しめる薪火料理の数々

それではいよいよ料理のご紹介。
 
料理はコース料理がおすすめで、主に以下の3つがあります。
Sコース(全8品 8,000円/税込)※要予約
 ※1日8名 薪火カウンター限定
Aコース(全6品 6,000円/税込)※要予約
Bコース(全5品 4,000円/税込)※当日OK
薪火を存分に楽しみたいなら、Sコースですね!
料理の内容もさることながら、日常とは異なる雰囲気が味わえる席が魅力です。
 
また、これらのコースに合わせたワインのペアリング(3,500円~/税込)も注文可能。
料理ごとにおすすめのワインが1杯ずつ楽しめます。
これはワイン好きには魅力的♪
 
コース料理だけでなく、前菜メインデザートなどはアラカルトでもオーダーできます。
パスタバーガーなどもあり、気になります!
 
今回は、当日注文OKでお手頃なBコースからの料理をいくつかご用意いただきました。
ちなみに、Bコースは、①前菜の盛り合わせ ②牛骨の熾火(おきび)焼き ③本日のパスタ ④お肉(またはお魚)の熾火焼き ⑤選べるデザート という構成です。
 
まずはプレートに盛られた前菜が登場!
前菜盛り合わせ

炙り南蛮エビ
南蛮エビ(甘エビ)は冬の新潟を代表する味覚の一つですね。塩麹でエビの甘みがさらに奥深い味わいに。
卵をのせて。
炙ったイカのマリネ
旬のアオリイカを使ったマリネは、着火し始めの温度が低い状態の薪火で焼いて、とろみを残しています。
カブとたいなと一緒に。イカスミソースでいただきます。
コーヒー薫製 サーモンマリネ
香ばしいコーヒーの風味をまとったサーモンはコクのある味わい。味付けは香辛料のほかコーヒーも加えています。
絹乙女の薪火焼き 熟成味噌パウダーかけ
五泉市の特産の絹乙女(サトイモ)はアルミホイルで包んで薪火の中で焼くことで、ほっくりとした食感に。
味噌パウダーがよく合います。

前菜から薪火を使ったさまざまな料理が堪能できます…この後も俄然楽しみになってきました。

では、どんどん行きましょう!
続いては「牛骨」(牛の骨髄)を使った料理
 
牛骨の熾火(おきび)焼き

黒毛和牛の骨髄を絡めて焼いたひき肉をトルティーヤで挟んだタコス。
フランス料理などでも使われる牛骨をメキシコ料理に仕立てています。
これは他ではなかなか食べることができない料理でしょう!
 
髄液とミンチを合わせたものを一度骨の中に戻してから骨ごと薪火で焼く(写真)という手の込んだ料理。

 
髄液とスパイスが肉のうま味を引き立てています。
 
続いては、メイン料理。肉か魚が選べる「熾火焼き」です。
今回は肉料理をご提供いただきました。
県産和牛のイチボを熾火でグリル。
赤身肉の適度な肉感と甘みがたまりません!

ちなみに「熾火」とは芯が赤くなった高温の状態のことで、適度な距離で焼くことにより、外はカリッと、中はジューシーな状態に仕上がります。
これぞ元NIQの真骨頂。
 
FIREPITでは、食材に合わせて薪火をさまざまな状態にコントロールします。
直火や熾火など焼き方も多彩で、薪火との距離感で温度調整をしながら調理するさまは、まるで炎を自在に操る魔術師のよう。
写真は料理長の大海貴仁さん。
東京のフレンチの名店などで腕を磨いた経歴の持ち主で、イデアルグループの洋食部門の統括料理長でもあります。
ちなみに大海さんが使っているのは、薪火に空気を送る火吹き棒です。

厳選したワインも楽しめる

コース料理でのペアリングができるなど、FIREPITではワインにも力を入れています。
店長の小泉龍弘さん。
小泉さんは、J.S.A(日本ソムリエ協会)認定ソムリエ!
コース料理のペアリングももちろん小泉さんのセレクトです。
 
ちなみに小泉店長が持っているのは、マルセルダイス(フランス)の「ビュルランベルグ」という赤ワイン。
「香りがよく余韻が長い、アルザス地方で一番おいしい赤ワインです。作り手、土地、素材の全てが素晴らしいです」とのこと。
FIREPITでは、フランスやイタリアを中心に、ソムリエおすすめのワインを取りそろえています。
地元のワインもありますよ♪
薪火がゆらめく特別な空間で楽しむ極上の料理とワイン。

新しいコンセプトによるFIREPITは、日常を忘れ、大切な人と特別な時間を過ごせそうな素敵なお店です。
薪火料理 FIREPIT

薪火料理 FIREPIT

住所/新潟県新潟市中央区弁天2-4-19
TEL/025-282-5529
営業時間/平日 17:30〜24:00(23:30L.O.)、土日祝 17:00〜24:00(23:30L.O.)
定休日/水曜日

この記事を書いた人
ケバブー

長岡生まれ新潟育ち。 ​
郷土料理からラーメン、地酒やスイーツまで新潟の食を広く愛するフォトライター。

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