新潟のローカルスーパー原信!看板商品おはぎ以外にも地元愛と「おいしい」へのこだわりがすごかった!


2025年02月01日 55ビュー
新潟県民が英語筆記体なのになぜかすらすらと読める有名なスーパーがあります。

その名も原信(はらしん)‼

ええ、私の家の近所にもあり、よくいくスーパーのひとつです。
ここ、かごを使わないで、カートのまま買い物していいんですよ……(新潟県民は高確率で認識しています)。

他にもおはぎが看板商品のひとつ、お惣菜やサラダメニューがやたら豊富、クリスマスケーキを販売だけじゃなく作るところからやっているという珍しい側面もあります!

今回は、そんな身近な新潟ローカルスーパー原信を深掘取材しました★

原信ってどんなスーパー?

実は原信、1907年になんと、「ろうそく屋」さんとしてスタートを切ります。

その後、ろうそくから電灯にかわってきたため、瀬戸物を扱いはじめ、日用品・食料品を扱うバラエティショップを経て、スーパーを展開するようになりました。

現在、原信は67店舗で、同じ新潟県の上越市内で展開するナルス、群馬県を中心とするフレッセイを足すと130店舗(2024年12月末時点)にもなるアクシアル リテイリンググループの中心的なスーパーマーケットとなっています!
人気の商品は多数あれど、看板商品のひとつである「おはぎ」はファンも多く、定期的にテレビや記事で紹介されるほど!

まずは人気のおはぎからさがしてみましょう!

原信の看板商品「おはぎ」

お惣菜コーナーの中でも目を引くコーナー。そこにあるのはO・HA・GI!!!

100年以上の歴史を誇る原信は、スーパーを展開する中で看板商品が欲しいと考え、約40年前の1985年、おはぎが有名なスーパーから作り方を学びました。

その後も、おはぎを看板商品にすべく、40年かけて少しずつブラッシュアップしてきたのだそう!!!!
目指していたのは「毎日食べても飽きの来ないおいしさ」だそうです。甘さ控えめなのはそんな理由もあるんですね。

あんこがふんわりとしているのは、上から押さえつけないように店内で作っているからだと教えてもらいました。

現在は、北海道の「エリモショウズ」を大釜で炊いたあんこと、新潟の「わたぼうし」というもち米を使っているようです。

新潟の米。ここでも新潟のうまさの底力が出てるな……。私もうっかりファンになりました!笑

長岡の和洋のお菓子を継承した原信

看板商品の「おはぎ」がポジションを確立していきますが、原信はそれだけではありません。

1980年代、長岡市には「ボンオーハシ」というパン屋がありました。ボンオーハシでは、「ローランローゼ」というケーキが人気のハイグレード洋菓子店も展開しており、当時人気を博していたんです。

そのお店が時代の変遷と共になくなってしまいそうになります。

「せっかく地元で愛されてきた名前、商品がなくなってしまう」

そこで、原信は、考えました。「地元の人気商品を引き継ぎたい」と。
原信は、2007年にボンオーハシとローランローゼをアクシアルグループの工場を担うローリーの子会社にし、更に経営統合することにしたのです。これをきっかけに原信のグループに洋菓子製造部門が誕生します(ロゴがボンオーバーに見えるのは私だけ?※今も昔のロゴは原信店内で使われています)。

そのおかげで現在も、日常的に「ボンオーハシ」のパンやケーキを買うことができるし、クリスマスには名店と名高かった「ローランローゼ」のクリスマスケーキが予約できます!
そして……あの……それだけじゃありません。
長岡市には、100年以上三代にわたり続いてきた山理屋菓子舗という和菓子屋さんがありました。でも、お店の継続が難しくなり、名物の『小国饅頭』がなくなってしまいそうになったときです。

「せっかく地元で愛されてきた名前、商品がなくなってしまう」

そこで、原信は、考えました。「地元の人気商品を引き継ぎたい」と。
「つなぐ」小国饅頭物語
原信の工場を担うローリーでは和洋菓子を作っています。

このローリーで地元から愛され続けた味を受け継ぐために、山理屋店主から何度も何度も作り方を教えてもらい、認められる味になるまで試行錯誤し、伝統の味を再現するだけでなく、大量生産し原信全店で販売できるまでに昇華しました。

原信では、今でも長岡の醤油を使った独特の塩味と甘味のバランスが保たれた長岡の名物『小国饅頭』が売られています。

地元長岡の人が愛してきたお店の名前と味を昭和、平成、令和とまたぎ、守り続けている。

ただの取引先で終わらず、地元で愛されてきた味を残したいという気概、すごすぎません?

原信、長岡愛、半端ない……。

長岡の「生姜醤油ラーメン」「長岡花火」商品

地元の人に「おいしい」ものを食べてほしい!そんな原信の思いは、令和になっても止まりません。

コロナ禍で外食ができない人たちに「地元に帰ってきたらやっぱり生姜醤油ラーメンを食べてほしい」と生まれたのがプライベートブランドの「生姜醤油ラーメン」です。

いつも地元のラーメンを家でも食べられる、お土産で持って帰れると人気も出ているのだそう~!

そして長岡と言えば「長岡花火」。あります。ありますよ、花火商品。
「正三尺玉パイ」。これ、でかいんです。25cm(メジャー持ってる広報部長強い)!!!!
デニッシュブレッドに、火花をイメージしたざらめをあえてちらしている商品です!

長岡を押し出せるお土産にもピッタリで、3枚入りの箱入りをお土産に買い求める方も多いようですよ♪

エリアに合わせながらもプライベートブランド商品で「おいしい」を究める原信

原信、知れば知るほどスーパーに来るお客さんに「おいしさ」を届けることへのガチ度が伝わってきます。

おいしいものはおさえつつ、エリアごとに個性を出しているのも原信の特徴のひとつ。
そのエリアに合わせて地元の味噌、醤油、お漬物を品揃えしたり、エリア内の人気パン屋の商品を取り扱うのも、来店者ニーズをおさえているからなんですね。

おいしさのこだわりは、もちろん、オリジナル商品・プライベートブランド(PB商品)にも出ていました。

「おいしさ」に加え、体と心と地球に「やさしく」というコンセプトで作られたのが「Hana-well(ハナウェル)」というプライベートブランドです。
Hana-well商品のパッケージデザインには、障がいのあるアーティストさんの作品を多く利用しています。

カフェスペースに飾られている絵もそうなんですよ~!この原信ミュージアムは、原信12店舗で展開しています。
このHana-well、商品のパッケージがオシャレで通常と違う、だけではありません。
例えば、ヤスダヨーグルトは、無脂肪のドリンクヨーグルトになっていて、普通のヤスダヨーグルトのドリンクヨーグルトとは違います(健康志向★次回からこちらを買おう)。

そして、無脂肪ヨーグルトを作る過程から出る脂肪も無駄にはしません。この脂肪を発酵バターに加工し、地元有名ケーキ店ルーテシアとコラボし、発酵バターを使った焼き菓子を作っている徹底ぶり。

これは、地元企業としっかり関係を作ってきたスーパーだからできる商品だなと感じます。
オシャレな商品が多数のHana-well、「おすすめ商品はありますか?」ときいたら「栃尾の油揚げ」を教えていただきました!結局、長岡愛に、帰結するの、好き!笑
厚さ、触感ともに原信の社員が推す「おいしい」油揚げ。週末には味噌がのったたまらないおいしさのお惣菜も出ます!!!

健康を気遣うお惣菜も豊富!

売り場に入って、すぐに目につくゴリゴリのサラダエリアは「365×3 salad life」という毎日3食サラダを食べてもらいたいというコンセプトのサラダコーナー。

値段も手ごろで海鮮やお肉がのっていたりするこのサラダは惣菜部門に一任しているのではなく、青果、鮮魚、精肉部門の横繋がりの連携を持って取り組んでおり、家庭ではできない一手間かかったいろんなサラダが楽しめるのだそう。
サラダの気分じゃないって言い訳できないくらいの品揃えで、次回からマストバイだなと思いました!
プライベートブランドの「だし香るシリーズ」も、塩味ではなくだしで味を調えるという、お客さんの健康の底上げを考え出しているシリーズで190種もあるの、本当にガチすぎて……

なんでそこまでお客さん主体で考えられるんですかとストレートにきいてしまいました。

原信が「おいしさ」にこだわる理由

原信が目指すのは、「豊かさ」「楽しさ」「便利さ」の提供だそうです。

なるほど、おいしさと商品数の多さは「豊かさ」と「楽しさ」に直結します!
カゴがいらずに買い物するスタイルや、セルフレジが増える中でも有人レジでは袋詰めをしてくれるその姿勢にも「便利さ」を提供するという目的があったんですね。
社内での取り組みもおもしろくて、2024年から、社員が旅先でお客さんの立場でおいしいものを食べて「美食体験レポート」を提出するとその飲食代の一部を会社が補助する、「おいしさ」に向き合う「美食の旅」支援制度ができたのだそう。

お客さんの「おいしい」に敏感になれるように……という気持ちが、ガチ!
あと一個、気になっていたのがローカルスーパーにしては珍しくポイントカードがないこと……。

きいてみると原信は、ポイントシステム導入にかかってしまうコストを削って、商品の安さに反映するためにポイントカードを作っていないのだそう。ついでにチラシで〇曜特売!だとその日来られない人もいるよねって、「Long Run PRICE」と、「POWER PRICE」という、いつ来ても特売PRICEで商品が買えるように用意してくれています!

私の様なずぼら主婦にまで優しい!

原信には長岡&各エリアへ愛を詰め込んだ商品がいっぱい

細部まで見ると、沼なんです。原信の商品の全て。

地元の人、知っているんですか?原信でしか買えない日本酒、八海山の「純米酒」などの販売があること。

限定で出ているのに、お手頃価格で買えるお特品なんて、知らなかった!!!
そして、2019年の節分から登場したキャラクターおにまるくんは、実は会社の内部の人発案なのだそう~‼シーズンごとにいろんなコスチュームで登場してくれるので要チェックです!
最近おにまるくんのおとうちゃん「鬼一徹」も登場したんですよ!!!

商品が爆誕し続け、進化をやめない原信、これからさらに通ってしまうこと決定です★
原信

原信

2024年現在、原信、フレッセイを現在は新潟県内外で130店舗以上展開

この記事を書いた人
さかもとみき

太平洋側生まれ太陽育ち高知のはちきん(高知で気の強い女)が佐渡島の旦那のもとに嫁ぎました。大好きなものは日本酒、苦手なものは雪。佐渡3年、新潟市1年目。スーパーはピアレマート派。三児のママでライター・コラムニストです! ブログ ⇒ 坂本、脱藩中。(http://sakamotodappantyu.com/