長岡で出逢う、発酵と循環の温もり。「WILLOW HOUSE」で心と体に優しい食体験を


2025年04月08日 42ビュー

皆さん、こんにちは!アウトドア観光ライター、ナガシーです!

今回の舞台は、 長岡市の中でも近年注目を集める摂田屋エリアにひっそりと佇む「WILLOW HOUSE」。

明治元年創業、150年以上もの歴史を刻む古民家をリノベーションしたこの場所は、
県内外で人気の「SUZU GROUP」が手掛ける11番目のお店です。 ​
以前から気になっていたという方も多いのではないでしょうか?

今回は、その魅力に迫るべく、実際に足を運んでみました!

歴史とモダンが融合する「WILLOW HOUSE」の空間

かつては宿場町として賑わった三国街道沿い。
その一画に風格ある佇まいを見せる「WILLOW HOUSE」。
一歩足を踏み入れると、
古民家の持つ温かさと、洗練されたモダンなデザインが融合した、心地よい空間が広がります。 
重厚な梁が印象的な店内には、ゆったりと食事を楽しめるテーブル席。
そして、2階にはゆっくりくつろげる特別な空間も…。
店内の一角には、「SUZU GROUP」が厳選したこだわりの商品が並ぶ物販スペース。
香ばしい香りに誘われる種類豊富なベーカリーコーナーも。

発酵と循環がテーマ「WILLOW HOUSE」の食へのこだわり

「WILLOW HOUSE」のコンセプトは「発酵と循環」。
健康志向の方にも嬉しい、自然の恵みを活かした食へのこだわりが詰まっています。
パンに使用する酵母は、なんと自家製
新潟県は豊かなフルーツの産地であることから、越後姫やルレクチェなど、
その時々の旬な地元の果物や花などを活用。
自然界に存在する酵母米麹の力で甘みを引き出し、
他にはない、その土地ならではの味わいを追求しています。

海外ではパンは主食の一つ。だからこそ、日々の食卓に寄り添えるようなパンを作りたい」と語る
パン作りへの想い。

天然酵母を使用することや精製されていない甜菜糖などをパンで使用することにより、
身体への負担が少ないパン作りを目指している取り組みも素敵です。

時を超えて語り継がれる古民家の記憶

「WILLOW HOUSE」の建物は、かつて商売をされていたという古民家。
このエリアは戊辰戦争の舞台となった歴史的な背景があり、その記憶を大切にしたいという想いが込められています。
そのため、お屋敷の骨格はそのままに、当時使われていたものを内装として活かすなど、
建物の持つ良さを最大限に引き出す工夫がされています。
ほかにも店内には、長岡の小国地域で300年以上前から、雪を利用し、
伝統的に生産されている小国和紙を使ったランプが飾られ、地域の文化も感じることができます。

「WILLOW HOUSE」名前の由来に込められた想い

店名の由来にも、深い意味が込められています。
この古民家の以前の主が「青柳(あおやぎ)」さんというお名前だったことから、
英語で「柳」を意味する「WILLOW」を採用。キーカラーには「青」が使われています。
これは、お屋敷を守り続けてきた青柳家への敬意と、その想いを受け継ぐという決意の表れだそうです。

さらに、「WILLOW」という言葉には、未来志向の「WILL」に、
LOW」は地域と向き合ってきた「SUZU」の「S」が加わることで「SLOW」に。
SLOW FOOD」の考え方や、ゆったりとした時間、暮らしを楽しむこと、
そしてサステナブルな要素がグッと凝縮されているのも素敵です。

ここでしか味わえない、発酵を活かした唯一無二の食体験

「WILLOW HOUSE」の最大の魅力は、パンやランチに使用する酵母や発酵調味料を自ら作っていること
発酵の技術を駆使した、独創的なメニューが楽しめます。
春には山菜を取り入れるなど、地元の旬な食材を大切にするローカルポリシーも魅力の一つ。
パンは洋食のイメージがありますが、ここでは日本の発酵調味料である麹や醤油などをベースに、
他では味わえないオリジナルのパンを提供したいという想いがあります。
調理の中心となるのは、薪窯約200℃~350℃という高温の余熱を利用して、食材をじっくりと焼き上げます。
薪を使うことで、地域の木材を活用し、自然のエネルギーで調理するという、エネルギーの循環も生み出しています。

また、「WILLOW HOUSE」ならではの商品も多数。
冬期間には新潟の里芋を使ったチョコレートや、新潟のフルーツを使ったドライフルーツ、
郷土料理の「のっぺ」をアレンジしたパン。

そのほかにも、通常のパン屋さんではあまりない、
新潟の伝統的な発酵食品を使用した「クロックムッシュ」や甘酒を練り込んだ「柳ブレット」も通年を通して人気です。
多くのメニューで新潟の食文化を理解し、再構築することで、食材の新たな魅力を伝えることを大切にしています。

そのために、食材の特徴を徹底的に理解し、どんな調理法が合うのか、
その食材の本当の美味しさとは何かを常に研究し、
試行錯誤を繰り返していると言います。

地元の方にとっては日常食であるからこそ、常に新しい発見があるように。
そして、県外の方には、新潟の食の奥深さを知ってもらうための、
新鮮な体験を提供したいという熱意が印象的で心を揺さぶられました。

環境にも優しいWILLOW HOUSEのサステナブルな取り組み

「美味しい」だけではないのが、「WILLOW HOUSE」の素晴らしいところ。
地方の飲食店だからこそできることとして、環境への配慮を真剣に考えています。

例えば、食材が新鮮なうちに発酵させることで、より長く美味しく楽しむことができ、フードロス削減に貢献。
冬には、お店で出た生ゴミをコンポストに入れて土に還し、
その土を使って木の実やハーブを育てるなど、循環型の取り組みを実践しています。
また、「WILLOW HOUSE」がある摂田屋エリアは、「醸造・発酵のまち」としても知られています。
見て面白く、味わい美味しく、体にも良い体験を通して、
サステナブルな暮らしを体感できる目白押しなエリアです。

長岡地域に根付く「発酵文化」をさらに発展させ、その価値を広く発信していくこと
それが、これからの時代に求められるものであり、
地元の人たちに、「自分たちの住むまちの豊かさに気づき、誇りを持ってほしい。」
そんな、地域を愛する想いが、「WILLOW HOUSE」には溢れています。

発酵の恵みを堪能!「WILLOW HOUSE PLATE」で至福のランチタイム

今回は、ランチタイムにお邪魔し、一番人気の「WILLOW HOUSE PLATE」をいただきました。
地元食材をふんだんに使用し、素材本来の味を活かしたというこのプレートは、
まさに「地場食材を活かした地域の食を美味しく楽しむ」というコンセプトを体現しています。
まずは、「旬野菜のポタージュ」と「おまかせパン」。
この日のポタージュは、優しい甘さのさつまいも。 ​
一口飲んだ瞬間、その濃厚な味わいに心がほどけます。
​数種類用意されたパンも、それぞれ異なる風味と食感が楽しめ、どれも絶品!
ベーカリーコーナーで購入できるとのことなので、お土産にもぴったりです。
サラダにかかった「発酵玉ねぎドレッシング」も特筆すべき一品。玉ねぎの甘みと発酵の旨みが絶妙にマッチし、野菜の美味しさを引き立てます。
そして、メインプレートがこちら。その美しい盛り付けに、思わず息を呑みます。
黄金豚のモルタデッラ」「パンに合うきのこのマリネ」「窯焼き麹チキン」「薪火野菜のバーニャカウダ
サーモン麹オリーブオイル」「ぷちぷち雑穀クスクス」、そして本日の煮込み料理「のっぺのクラムチャウダー」。

どれも見た目華やかで丁寧に調理されており、
一口食べるごとに感動が押し寄せます。
その他にも通常バジルを使うジェノベーゼソースを、旬のカブ菜でアレンジするなど、
細部にまでこだわりが光ります。

特に印象的だったのは、素材の味を最大限に活かしていること。
黄金豚の旨味、きのこの芳醇な香り、麹の力でふっくらと焼き上げられたチキン、
薪火で香ばしく焼き上げられた野菜…それぞれの素材が持つ個性や美味しさを存分に楽しめます。

そして、「のっぺのクラムチャウダー」。
新潟の郷土料理である「のっぺ」をチャウダーにアレンジするという、斬新な発想に驚き!
里芋や鶏肉など、のっぺならではの具材がクリーミーなチャウダーと見事に調和し、
新しい美味しさを発見できたのがおもしろかったです。

長岡で発酵を活かした贅沢な食体験を

ランチだけでなく、ディナータイムには、
アラカルトメニューや当日可能なコースメニューも用意されており、
より深く発酵の魅力を堪能できるとのこと。発酵を使ったドリンクも気になります。

長岡にお越しの際は、ぜひ「WILLOW HOUSE」で、
歴史と革新が織りなす空間で、発酵の恵みをたっぷりと味わってみてください。
きっと、心も体も満たされる、特別な食体験ができるはずです。
WILLOW HOUSE

WILLOW HOUSE

新潟県長岡市宮内1丁目1−31
TEL: 050-8883-3557
営業時間:10時~22時
※ご予約・ご来店がなければ20時閉店
定休日:毎週火曜日
駐車場:店舗向かいに12台
アクセス:宮内駅より、徒歩で約10分

WILLOW HOUSE(ウィロウハウス)

この記事を書いた人
ナガシー

元英会話スクールスタッフ・講師→にいがた地域おこし協力隊として現在活動中。
2022年の三条市でのデイキャンプがきっかけでI LOVE NIIGATA!
春夏秋冬たのしめる!大好きなニイガタをお届けします!
ブログ・SNS・YouTube:https://lit.link/ryoheinagashima