うまい“料理と酒”を追求する 誇り高き居酒屋「吟」/新潟市
2020年11月09日
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日本海美食旅(ガストロノミー)プレミアムレストランでは、新潟県と山形県庄内の食文化の発信をテーマに、メニューやコースとして料理提供をしている飲食店を紹介しています。日本海美食旅(ガストロノミー)を通じて、その土地の風土や歴史を感じてください!
今回は新潟市の繁華街・古町にある「吟(ぎん)」さん。
純米燗酒と季節の肴、そしてそばが楽しめるお店です。
今回は新潟市の繁華街・古町にある「吟(ぎん)」さん。
純米燗酒と季節の肴、そしてそばが楽しめるお店です。
200年以上前から花街として栄える古町。
西堀、古町、東堀の3つの通りとその間を抜ける新道や小路にさまざまな飲食店がひしめいています。
石畳の細い通り、花街の風情がひときわ残る東新道に店を構える吟。
奥行きのある長いカウンターと掘りごたつの小上がり、イス席の個室があります。
西堀、古町、東堀の3つの通りとその間を抜ける新道や小路にさまざまな飲食店がひしめいています。
石畳の細い通り、花街の風情がひときわ残る東新道に店を構える吟。
奥行きのある長いカウンターと掘りごたつの小上がり、イス席の個室があります。
気品と親しみやすさが同居する 心地いい店
「一流の店で修業したわけではないし、うちは居酒屋ですから」と語る店主の畔上さん。お店を始めて14年、丁寧に手間暇をかける料理は「ミシュランガイド新潟2020特別版」ではビブグルマンとして掲載された実力の持ち主です。
吟で振る舞われる料理の数々には、割烹のような上品さがありながら、居酒屋の親しみやすさが感じられます。
吟で振る舞われる料理の数々には、割烹のような上品さがありながら、居酒屋の親しみやすさが感じられます。
純米酒を燗で楽しむ
吟では純米酒を燗で楽しむのがスタンダード。
「純米酒をお燗で!?」と驚く方もいらっしゃるでしょう。しかし、これが目からうろこのおいしさで、料理にも合うのです!! 「純米酒は冷やで」という既成概念が崩されました。
(ただし、純米酒なら何でも燗がおすすめということではなく、燗にふさわしい純米酒があるそう)
「純米酒をお燗で!?」と驚く方もいらっしゃるでしょう。しかし、これが目からうろこのおいしさで、料理にも合うのです!! 「純米酒は冷やで」という既成概念が崩されました。
(ただし、純米酒なら何でも燗がおすすめということではなく、燗にふさわしい純米酒があるそう)
店主が惚れ込んだ全国の“燗でおいしい純米酒”がずらり。(ちなみに新潟の冷酒もあります!)
「お客さんの反応を見ながら、おすすめする銘柄やお燗の仕方を変えるようにしています」と畔上さん。この日は新潟県出身の杜氏が醸す北島酒造(滋賀県)の純米酒をすすめていただきました。
「お客さんの反応を見ながら、おすすめする銘柄やお燗の仕方を変えるようにしています」と畔上さん。この日は新潟県出身の杜氏が醸す北島酒造(滋賀県)の純米酒をすすめていただきました。
料理と酒が互いに高め合う
「もう一口」と箸や杯が進む。そんな酒と肴の関係を理想とする吟。
研究熱心な畔上さんをはじめとする料理人たちは、そのための手間を惜しみません。
研究熱心な畔上さんをはじめとする料理人たちは、そのための手間を惜しみません。
お造り
この日は佐渡で獲れた魚介を中心に、活〆のヒラメ、マグロの漬け、南蛮エビ、マハタ、アオリイカ、〆サバ。3種の薬味と共に。
おいしいものをちょとずつ楽しめるのがうれしいですね。
これからの季節は寒ブリやノドグロなどの地物が楽しめるとのこと。
この日は佐渡で獲れた魚介を中心に、活〆のヒラメ、マグロの漬け、南蛮エビ、マハタ、アオリイカ、〆サバ。3種の薬味と共に。
おいしいものをちょとずつ楽しめるのがうれしいですね。
これからの季節は寒ブリやノドグロなどの地物が楽しめるとのこと。
落ち鮎の塩焼き
尻尾のあたりまで卵がたっぷり詰まった子持ち鮎は感動的な味わい!
皮はパリッと、身はふわふわの絶妙な食感で、じっくり4時間ほどコンフィ(オイル煮)にしてから焼いているので骨までやわらかく、丸ごといただけます。
(骨を抜いたのかと錯覚してしまいました...)
魚では他にも、自家製のぬかイワシや金目鯛(キンメダイ)の煮付けなどが最近の定番。
尻尾のあたりまで卵がたっぷり詰まった子持ち鮎は感動的な味わい!
皮はパリッと、身はふわふわの絶妙な食感で、じっくり4時間ほどコンフィ(オイル煮)にしてから焼いているので骨までやわらかく、丸ごといただけます。
(骨を抜いたのかと錯覚してしまいました...)
魚では他にも、自家製のぬかイワシや金目鯛(キンメダイ)の煮付けなどが最近の定番。
蒲原牛のイチボ
「イチボ」は牛のお尻部分の肉の中でも特にやわらかな希少部位。
炙り焼きなどで提供しています。
「イチボ」は牛のお尻部分の肉の中でも特にやわらかな希少部位。
炙り焼きなどで提供しています。
舞茸の天ぷら
薄めの衣でサックリと揚げた天ぷらは舞茸の風味が抜群。付け塩には笹川流れの塩を使っています。
こちらも日本酒がよく合います♪
吟の料理に対する姿勢は、お客さんのためであることはもちろんですが、「酒造りに真摯に向き合う蔵人たちや、信頼のある生産者に対して恥ずかしくない料理を提供したい」と語る畔上さんの使命感にも似た思いが感じられます。
薄めの衣でサックリと揚げた天ぷらは舞茸の風味が抜群。付け塩には笹川流れの塩を使っています。
こちらも日本酒がよく合います♪
吟の料理に対する姿勢は、お客さんのためであることはもちろんですが、「酒造りに真摯に向き合う蔵人たちや、信頼のある生産者に対して恥ずかしくない料理を提供したい」と語る畔上さんの使命感にも似た思いが感じられます。
締めのそばも欠かせない
吟のそばは、そば通ならご存じであろう山都(福島県会津地域)のそば粉を使った自家製の十割そば。契約農家から仕入れるそば粉は豊かな香りと甘みがあり、十割でありながら、するりとした喉越しが楽しめます。
ここはおいしい酒とじっくり・・・といきたいところですが「そばは伸びるので、できれば早めに食べ切ってほしい」とのこと。一心不乱に味わうのが一番おいしい食べ方のようです。
ここはおいしい酒とじっくり・・・といきたいところですが「そばは伸びるので、できれば早めに食べ切ってほしい」とのこと。一心不乱に味わうのが一番おいしい食べ方のようです。
辛味大根の汁といただく「高遠(たかとお)そば」は期間限定の味。
専門店に引けを取らない自慢のそばですが、そばだけの注文はお断りしているようなのでご注意を。
専門店に引けを取らない自慢のそばですが、そばだけの注文はお断りしているようなのでご注意を。
自らそばを打つ畔上さん。10月下旬からは新そばが楽しめる時季。
そばが付くコースがおすすめ
吟の標準的なコースは4,000円、5,000円、6,000円の3種類。いずれも締めのそばが付きます。
※金額は税込み
※金額は税込み
5,000円コースのイメージ。
写真の他にも肉料理などが付きます。(※飲み物は別)
税込み5,000円以上のコースでは、すりたての本わさびを使用するなど、より本格志向の味が堪能できます。
蔵人や生産者へのリスペクトを大切に、酒と肴が表裏一体となる味わいが真髄の吟。
酒は食材は新潟オンリーのお店ではありませんが、手間暇かけたこだわりの料理と純米燗酒のマリアージュをぜひお楽しみあれ。
吟
新潟県新潟市中央区東堀通9番町1402-2
イーストモート1
TEL. 025-224-7181
営業時間/
17:00~22:00(L.O.)、日曜・祝日は15:00~21:00(L.O.)
定休日/不定休