弥彦・燕の王道ルートを地形・地質のプロフェッショナルと巡ったら超マニアックだけど大人の修学旅行にぴったりすぎた件
2025年11月21日
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人とはちょっと違ったことが好き。旅だってせっかくならこだわりたいお年頃な大人のみなさま必見のツアー、あります!
突然ですが、新潟県の観光といえば何を思い浮かべますか?
グルメや絶景、歴史的建造物やパワースポット巡りetc...
定番はもちろん押さえておきたいけど、せっかくならその場所ならではの体験もしたい!
そんな方必見、アカデミックかつマニアックな旅に出かけてみるのはいかがでしょうか?
これはまさに、大人の修学旅行!
早速行ってみましょ〜
グルメや絶景、歴史的建造物やパワースポット巡りetc...
定番はもちろん押さえておきたいけど、せっかくならその場所ならではの体験もしたい!
そんな方必見、アカデミックかつマニアックな旅に出かけてみるのはいかがでしょうか?
これはまさに、大人の修学旅行!
早速行ってみましょ〜
参加してきたのはズバリ、『技術士と旅する新潟』
今回参加させていただいたのは、新潟市の総合建設コンサルタント会社のキタックが手がけるツアー『技術士と旅する新潟』。
県内有数の紅葉の名所である弥彦山をメインに、日本海を望む角田エリア、そしてものづくりが盛んで有名な燕エリアをまるっと堪能できる日帰りのコースです。
ふむふむ、で、技術士と旅するってどういうこと?
技術士って一体どんな人?
そうです、この「技術士」こそが旅のキーパーソン。
技術士とは科学技術を応用する高等技術者のことで、超難関国家資格のひとつでもあります。
また、技術士の中にも建設や機械、環境などさまざまな専門分野がありますが、キタックの技術士は地形・地質や土木関連技術のプロフェッショナル。その中でも日本技術士会北陸本部の本部長も務める平野吉彦さんがガイドを行います。
日本海に面し、山や川、広大な越後平野といった大自然に恵まれた新潟県。
そもそも、この自然に恵まれた環境ってどうやってできたの?
太古の歴史にさかのぼり、地形・地質学的な視点から自然や文化の成り立ちを紐解くことで、今までは気づかなかった新たな魅力を再発見し、肌で感じることができるツアーなのです。
県内有数の紅葉の名所である弥彦山をメインに、日本海を望む角田エリア、そしてものづくりが盛んで有名な燕エリアをまるっと堪能できる日帰りのコースです。
ふむふむ、で、技術士と旅するってどういうこと?
技術士って一体どんな人?
そうです、この「技術士」こそが旅のキーパーソン。
技術士とは科学技術を応用する高等技術者のことで、超難関国家資格のひとつでもあります。
また、技術士の中にも建設や機械、環境などさまざまな専門分野がありますが、キタックの技術士は地形・地質や土木関連技術のプロフェッショナル。その中でも日本技術士会北陸本部の本部長も務める平野吉彦さんがガイドを行います。
日本海に面し、山や川、広大な越後平野といった大自然に恵まれた新潟県。
そもそも、この自然に恵まれた環境ってどうやってできたの?
太古の歴史にさかのぼり、地形・地質学的な視点から自然や文化の成り立ちを紐解くことで、今までは気づかなかった新たな魅力を再発見し、肌で感じることができるツアーなのです。
海辺ドライブといったら角田岬! 実はここ、海底火山でした
集合場所である新潟駅を出発し、向かったツアー最初の目的地は、雄大な日本海を一望できるビュースポットの角田岬。
ガイドの平野さんがこれまでの調査や研究、実務経験を基に作成した資料を見ながら、実際に現地で解説が始まります。
ガイドの平野さんがこれまでの調査や研究、実務経験を基に作成した資料を見ながら、実際に現地で解説が始まります。
平野さんの解説によると、なんとここ角田岬はかつて海底火山だったとのこと!
実際に岩壁を観察してみると、黒くてブツブツとした溶岩のような見た目の層が確認できます。
これは水冷破砕岩といって、海底火山から噴出した高温のマグマが海水で急激に冷やされて破砕し、水中に堆積したもので、まさに水中で火山活動があったことがわかるものなんだそう。
また、縦方向に筋状に伸びた黄土色っぽい部分も散見されますが、こちらはマグマの蒸気が上昇していく過程で化学反応が起こり、銅が産出された跡なのだとか。
実際にこの地域ではかつて間瀬銅山が開坑され、銅が豊富に採れたことから燕の銅器が発展し、今日のものづくり文化に繋がっています。
長い年月をかけてできた地形を見ることで今の文化がどう発展してきたかわかるなんて驚き!
まだ1箇所目なのに既に今までとは違う見え方ができて、感心することがたくさんありました。
実際に岩壁を観察してみると、黒くてブツブツとした溶岩のような見た目の層が確認できます。
これは水冷破砕岩といって、海底火山から噴出した高温のマグマが海水で急激に冷やされて破砕し、水中に堆積したもので、まさに水中で火山活動があったことがわかるものなんだそう。
また、縦方向に筋状に伸びた黄土色っぽい部分も散見されますが、こちらはマグマの蒸気が上昇していく過程で化学反応が起こり、銅が産出された跡なのだとか。
実際にこの地域ではかつて間瀬銅山が開坑され、銅が豊富に採れたことから燕の銅器が発展し、今日のものづくり文化に繋がっています。
長い年月をかけてできた地形を見ることで今の文化がどう発展してきたかわかるなんて驚き!
まだ1箇所目なのに既に今までとは違う見え方ができて、感心することがたくさんありました。
弥彦山頂パノラマタワーから海、山、平野を一望! ってこれ、新潟県ならではの眺めなんです
角田岬から越後七浦シーサイドラインを通って弥彦スカイラインを一気に駆け上がり、続いてやってきたのは弥彦山頂。
バスを降りて、パノラマタワーに登ります。
回転しながら昇降する展望塔で、なんと運転開始から50周年を迎えたんだそう!
レトロな雰囲気がたまりません〜
バスを降りて、パノラマタワーに登ります。
回転しながら昇降する展望塔で、なんと運転開始から50周年を迎えたんだそう!
レトロな雰囲気がたまりません〜
タワーが最上部に達すると、回転の動きに合わせて目の前には海、山、平野が広がります。
これぞ大自然だ〜! と誰もがうっとりするこの景色、実は新潟県ならではの特徴的な地形なのだそう!
先程訪れた角田岬がある角田山地とこの弥彦山地は日本海プレートと太平洋プレートがお互いに押し合って隆起してできた山地。
新潟県が2つのプレートのちょうど狭間に位置することで成り立った地形なのです。
そして、信濃川が運んだ砂や泥が海に注ぐ過程で生じた三角州という地形も確認できます。
これぞ大自然だ〜! と誰もがうっとりするこの景色、実は新潟県ならではの特徴的な地形なのだそう!
先程訪れた角田岬がある角田山地とこの弥彦山地は日本海プレートと太平洋プレートがお互いに押し合って隆起してできた山地。
新潟県が2つのプレートのちょうど狭間に位置することで成り立った地形なのです。
そして、信濃川が運んだ砂や泥が海に注ぐ過程で生じた三角州という地形も確認できます。
なんだか学生時代に聞いたことのある単語が頻出...
当時は正直よくわからなかったけど、実際に自分が暮らしている場所でその単語の本当の意味をこんなに簡単に理解できるとは!
平野さんの詳しい解説のおかげで学生時代の個人的モヤモヤを解消できてスッキリ〜の後は弥彦山ロープウェイで下り、弥彦神社の参拝。
自由時間もあるので弥彦散策を楽しむこともできますよ。
当時は正直よくわからなかったけど、実際に自分が暮らしている場所でその単語の本当の意味をこんなに簡単に理解できるとは!
平野さんの詳しい解説のおかげで学生時代の個人的モヤモヤを解消できてスッキリ〜の後は弥彦山ロープウェイで下り、弥彦神社の参拝。
自由時間もあるので弥彦散策を楽しむこともできますよ。
食でものづくりの街を体感 ランチは燕三条イタリアンBitで
ランチタイムで向かったのは、道の駅燕三条地場産センターにある燕三条イタリアンBit。
地元の食材をふんだんに使った料理を、燕三条・新潟県内のメーカーが手掛けたカトラリーや食器を用いて提供しています。
地元の食材をふんだんに使った料理を、燕三条・新潟県内のメーカーが手掛けたカトラリーや食器を用いて提供しています。
今回いただいたのは、燕で銅器製造を行う玉川堂の名を冠したコース。
その名の通り、テーブルには玉川堂のプレートがセッティングされ、料理に華を添えています。
この日は旬のフルーツを取り入れたサラダ、新潟県産カボチャを使ったスープ、肉厚な八色しいたけのパスタ、メインは三条市下田産のブランド豚を用いた肉料理に、デザートとコーヒーといった内容でした。
料理をいただく際に使用したカトラリーの一部は、レストランのショップ及び道の駅燕三条地場産センターの物産館で購入することができるとのこと。
お食事の後はぜひショッピングも楽しみましょう!
その名の通り、テーブルには玉川堂のプレートがセッティングされ、料理に華を添えています。
この日は旬のフルーツを取り入れたサラダ、新潟県産カボチャを使ったスープ、肉厚な八色しいたけのパスタ、メインは三条市下田産のブランド豚を用いた肉料理に、デザートとコーヒーといった内容でした。
料理をいただく際に使用したカトラリーの一部は、レストランのショップ及び道の駅燕三条地場産センターの物産館で購入することができるとのこと。
お食事の後はぜひショッピングも楽しみましょう!
越後平野の発展を支えた救世主 信濃川大河津分水路へ
新潟県民の暮らしに深い関わりのある信濃川。
新潟県と長野県をまたいで流れる河川の全長は367kmで、1年間に流れる水量はなんと153億平方メートルにも及びます。
舟路として人々の往来や文化の発展をもたらし、生活や農業を支える反面、その長大さゆえに水害による壊滅的な被害も与えてきました。
そこで誕生したのが信濃川大河津分水路です。
新潟県と長野県をまたいで流れる河川の全長は367kmで、1年間に流れる水量はなんと153億平方メートルにも及びます。
舟路として人々の往来や文化の発展をもたらし、生活や農業を支える反面、その長大さゆえに水害による壊滅的な被害も与えてきました。
そこで誕生したのが信濃川大河津分水路です。
2022年に通水100周年を迎え、現在は令和の大改修真っ只中とのことですが、通水までの道のりには幾多の困難があったんだそう。
先人たちの努力によって、水害は大幅に減少。さらに平野さんによると、この大河津分水のおかげで新潟が米どころとして栄えたといっても過言ではないそう。
また、春には分水路に沿って植樹された桜並木の下、煌びやかな衣装の花魁を筆頭に行列が練り歩く「分水おいらん道中」が開催され、県内外から多くの観光客が集う注目されるスポットになっています。
このように、大河津分水によってかなりの恩恵を受けているのだな〜と率直に感じることができました。
先人たちの努力によって、水害は大幅に減少。さらに平野さんによると、この大河津分水のおかげで新潟が米どころとして栄えたといっても過言ではないそう。
また、春には分水路に沿って植樹された桜並木の下、煌びやかな衣装の花魁を筆頭に行列が練り歩く「分水おいらん道中」が開催され、県内外から多くの観光客が集う注目されるスポットになっています。
このように、大河津分水によってかなりの恩恵を受けているのだな〜と率直に感じることができました。
いざ、ものづくりの現場へ/玉川堂
角田・弥彦山地、大河津分水通水によって人々にさらなる恩恵を与えてきた信濃川。
一日をかけて巡ってきた自然の恵みから生まれた燕のものづくり文化の源とも言える存在が、玉川堂です。
大河津分水が通水するさらに100年も前からものづくりに携わっています。
先程、信濃川の度重なる河川の氾濫で水害の被害を受けていたと説明がありましたね。
ここで暮らす人々はその被害にただただ打ちひしがれていたわけではなく、共に歩んできた歴史があります。
水害で農業の仕事を失ってしまった農民の副業として1630年頃に和釘の製作が始まり、その過程で金鎚を使用する風習が根付きました。
そして、弥彦山から銅が豊富に産出されたことが後押しし、1768年に仙台の職人によって銅板を金鎚で打ち縮めて形を作っていく鎚起銅器の製法が伝わります。その技術を継承して1816年に玉川堂が誕生したのです。
一日をかけて巡ってきた自然の恵みから生まれた燕のものづくり文化の源とも言える存在が、玉川堂です。
大河津分水が通水するさらに100年も前からものづくりに携わっています。
先程、信濃川の度重なる河川の氾濫で水害の被害を受けていたと説明がありましたね。
ここで暮らす人々はその被害にただただ打ちひしがれていたわけではなく、共に歩んできた歴史があります。
水害で農業の仕事を失ってしまった農民の副業として1630年頃に和釘の製作が始まり、その過程で金鎚を使用する風習が根付きました。
そして、弥彦山から銅が豊富に産出されたことが後押しし、1768年に仙台の職人によって銅板を金鎚で打ち縮めて形を作っていく鎚起銅器の製法が伝わります。その技術を継承して1816年に玉川堂が誕生したのです。
玉川堂の見学には年間で約7000人もの方が訪れているそうですが、なんとそのおよそ3割を外国人観光客が占めているとのこと。
200年前から守り続けられている技術は、9回も海外の万博に出展された実績のとおり、国内外から認められた確かなものです。
在籍する21名の職人の中には美術系大学や専門学校出身の若手の職人の方も多いそうで、その技術はしっかりと現代に受け継がれています。
作業場に淡々と響く金鎚の音と黙々と作業に打ち込む職人の姿。
新潟の大地によって生まれた産業がこうやって現代につながっているということに、なんだか大きな感銘を受けました。
200年前から守り続けられている技術は、9回も海外の万博に出展された実績のとおり、国内外から認められた確かなものです。
在籍する21名の職人の中には美術系大学や専門学校出身の若手の職人の方も多いそうで、その技術はしっかりと現代に受け継がれています。
作業場に淡々と響く金鎚の音と黙々と作業に打ち込む職人の姿。
新潟の大地によって生まれた産業がこうやって現代につながっているということに、なんだか大きな感銘を受けました。
ツアーは随時予約受付中!
まるっと一日かけて楽しんだツアー、いかがでしたでしょうか?
今回は燕・弥彦を周遊する内容でしたが、新潟市や村上市を舞台にしたツアーもあり、随時予約を受け付けているとのこと!
同じ新潟県内でも燕・弥彦とはまた違った地形の特徴があり、その土地ならではの食も堪能できちゃいます。
気になった方はぜひ参加してみてくださいね〜
今回は燕・弥彦を周遊する内容でしたが、新潟市や村上市を舞台にしたツアーもあり、随時予約を受け付けているとのこと!
同じ新潟県内でも燕・弥彦とはまた違った地形の特徴があり、その土地ならではの食も堪能できちゃいます。
気になった方はぜひ参加してみてくださいね〜
『技術士と旅する新潟』(企画:株式会社キタック)
最小受付人数:1名〜
料金:人数によって異なる(要問い合わせ)
※参考料金:ひとり22,000円(税別)〜(30名で依頼の場合)
【問い合わせ】
『技術士と旅する新潟』公式ウェブサイトまたはTEL(025-285-5661/KIJトラベル)にて随時受付
この記事を書いた人
新潟市出身、ものづくりのまち燕三条らへんに住んでるひと。おいしいものとかわいいものがすき。虫はニガテだけど自然もすき。みんなが知らない新潟のいいところをどんどん発信したい!