瓦に、うなぎに、生乳に。阿賀野の魅力がたっぷり詰まった「瓦テラス」を満喫!/阿賀野市


2021年02月24日 10951ビュー
突然ですが、阿賀野市といえば、何を思い浮かべますか?
 
瓢湖?五頭温泉?安田瓦?
 
どれも魅力的ですよね。そんな阿賀野の魅力をもう一つ増やしてしまった施設があるんです。
その名も「瓦テラス」!
 
「ん?瓦って、安田瓦のことでしょ?知ってるよ?」
 
そんな声が聞こえてきそうですが、実は「瓦テラス」は瓦関連の商品を売っているだけではないんです。瓦以外にも阿賀野の名産品を新たにつくってしまったんだとか!

そんな情報を仕入れたので、今回はやすだ瓦ロードのすぐ近くにある「瓦テラス」に行ってお話を聞いてきました。

阿賀野の名産が一同に会する「瓦テラス」

JR新潟駅から車で約40分。国道49号線からやすだ瓦ロードに向けて左折し、数分車を走らせると、大きな「瓦」の文字が見えてきました。ここが今回の目的地「瓦テラス」です。
▲こちらは道路沿いにある事務所。この建物&看板を目印に瓦テラスを見つけよう
 
瓦テラスは、雄大な五頭山と阿賀野川の恵みを受けた豊かで味わい深い食材を堪能できるレストランやカフェ、お土産品の物販スペースがある施設です。右手には山が連なり、ロケーションも抜群!視界が広がる分、すっきりとした気持ちになります。
 

日本最北端のうなぎの養殖場がある!阿賀野で養殖されたうなぎを味わう、レストラン

駐車場に車を停め、さっそくなかに入ってみましょう!
入り口の左手側は、阿賀野産のうなぎやビーフ、ポーク料理が味わえるレストラン、右手側が阿賀野産の生乳を使ったソフトクリームやミルクを提供する瓦テラスカフェです。
 
▲入り口左手がレストラン、右手がカフェになっている

え?阿賀野でうなぎ??

 
びっくりですよね。聞いたことがない人も多いのではないでしょうか?
 
実は、瓦テラスの計画が出始めたころ、阿賀野の名産品をつくれないかと運営母体がうなぎの養殖に踏み切ったそう。他の魚も試しましたが、阿賀野川の伏流水をもっともうまく活用できたのが、うなぎだったそうです。現在は、新潟県唯一の鰻養殖場として、瓦テラスの裏にいけすをつくって養殖しています。
▲あがの夢うなぎ丼 税込2,800円
 
ここのうなぎは、臭みがなく、上品でたんぱく。普段うなぎを食べられていない人でも安心して食べられるのだとか。しかも、うなぎの脂が一番のるのが、寒さが冷え込む冬。瓦テラスは日本最北端のうなぎの養殖場とのことなので、脂ののりかたには期待が持てそうですね。
 
ここで提供される料理はうなぎだけではありません。とろけるような赤身の旨みが特徴の「あがの姫牛」、ヤスダヨーグルトの製造過程でできるホエイ(乳清)を飼料にしたブランド豚「純白のビアンカ」。こうした阿賀野産の肉類を使った料理も提供しています。
 
▲あがの姫牛のローストビーフ丼 税込1,400円
 
気軽に楽しみたい方は、「あがの姫牛のローストビーフ丼」もおすすめ。ミディアムレアのローストビーフに特製のオニオンソースをかけていただきます。想像しただけでお腹が減ってきそうですね。
 
阿賀野の肥沃な大地の恩恵を存分に受けた自慢の料理をぜひ味わってくださいね。

江戸時代から続く「安田瓦」をもっと身近に!扱いやすい小物を多数販売!

ご飯を食べてお腹を満たしたあとは、安田瓦の小物を探してみるのはいかがでしょうか?
レストラン入り口近くの壁には、安田瓦の商品がたくさん展示&販売されています。
 
安田瓦は、江戸時代末期の天保年間(1830)から生産されてきたといわれおり、品質や強度、耐寒性にすぐれた瓦として、神社仏閣でも多数使用されてきました。県内では、彌彦神社の勅使館や絵馬殿、新潟市の旧県会議事堂・旧税関や北方文化博物館、県知事公舎など由緒ある建物でも使われているそう。
こうした歴史ある安田瓦をもっと身近に感じてもらおうと、近年は箸置きやキーホルダー、小さな置き物など瓦以外の商品を開発。県内外問わず、幅広い年代の方から支持を得ています。
こうした商品を瓦テラスで購入することも可能ですが、せっかくなら実際の工場に行って職人の話を聞いてみたいと思いませんか?
 
実は安田地区には「やすだ瓦ロード」というさまざまな工場を巡るロードマップがあります。道すがらには各工場がつくった瓦のオブジェや塀なども。ふらりと工場に行ってもみなさん温かく受け入れてくれるそうですよ。瓦テラスに車を置いて、地図を片手に歩いて回ってみるのも貴重な体験となりそうですね!

新潟県の酪農発祥の地!「瓦テラスカフェ」で、生乳100%ソフトクリームを味わおう!

次は、レストランを出て反対側にあるカフェスペースに行ってみましょう。こちらも外の光が差し込む、明るい空間が印象的。
瓦テラスカフェでは、生乳100%のミルクやソフトクリーム、オリジナルの大判焼き「鬼瓦焼き」などのスイーツを提供しています。
▲ミルキーソフトクリーム 税込400円
 
新潟県酪農発祥の地である阿賀野市安田地区。安田は風が強すぎてうまく作物が育たなかったことから、酪農に力を入れるようになったそうです。
出迎えてくれるのは、明るくて笑いが絶えないスタッフさんたち。撮影するときもみんなで冗談を言い合いながら、写真撮影に応じてくれました。
▲あがの姫牛ハンバーガー(税込800円)も人気商品

阿賀野の名産品をお土産に!うなぎの加工品や醤油、はちみつを自宅で楽しむ!

カフェの一角にはお土産品が販売されるスペースも。阿賀野産の醤油やはちみつ、お茶などが並べられています。
さまざまな商品があるなかで気になったのが、瓦テラス裏で養殖されるうなぎを加工した「あがの夢うなぎ」。
 
これは安田地区の月岡糀屋の味噌、水原地区の越後桜酒造の酒かす、笹神地区のコトヨ醤油醸造元の醤油を使った3種類のうなぎの蒲焼きだそう。漬け床に焼き蒸ししたうなぎを漬け込み、味噌や粕漬けはもう一度焼いて水分を抜き、ねっとりした食感を作り出しているのだとか。しかもこの商品は、瓦テラスレストランで提供しているものと同じものだそう。こうして瓦テラスで味わったうなぎを家庭で味わえるというのも、嬉しいですね。

「地域に恩返しがしたい」。地元企業の強い思いから始まった瓦テラス

そもそもなぜ瓦テラスをつくったのでしょうか?
 
その始まりは阿賀野市に本社を置く製麺会社「めんつう」の先代会長が、「地域に恩返しをしたい」と考えたからだといいます。会長は元々ある瓦産業だけでなく、他の事業と掛け合わせて情報発信の拠点となる場所を作ろうと計画しました。
 
さまざまな事業を検討した結果、最も阿賀野の風土にあった産業がうなぎの養殖。瓦テラスの裏にいけすをつくって、養殖を始めたそうです。
オープンして1年経った現在でも、地域との関わりは大切にしています。「あがの夢うなぎ」のように他企業と一緒に6次産業商品を開発したり、高校生がメニュー開発したりと、地域の企業や学生とのコラボもたくさん行っています。今後はここでしか得られない体験型の施設にしたいと考えているそうですよ。
 
阿賀野を満喫できるスポットとして。阿賀野を発信する拠点として。さまざまな役割を担う瓦テラス。ぜひ実際に足を運んで自分の目で見て感じてみてくださいね。
 

瓦テラス

営業:レストラン11時~15時、カフェ10時~17時
定休:木曜日
住所:新潟県阿賀野市保田7373-1
電話:0250-47-8530

この記事を書いた人
madoka

新潟県在住ライター。旅での気づきを日常に持ち帰ってもらえるように、地域の人や暮らしも含めて伝えるようにしています。