夏景色と魅力あふれるスポットに出会うプチ旅 パート2(海沿い~山間部編)/柏崎市


2022年08月20日 9434ビュー
パート1からの続編です。

旅のスケジュールはこちら。
パート1では、柏崎駅から「パンといす」まで旅しました。
パンといすから歩いて5分。とうバス停に到着です。
谷根たんね行のバスがやってきました。バスに乗ったら、ここでも整理券を取り忘れてはいけません。
バスはしばらく海沿いの道を進みます。
国道に出て、くじらの地下道のある交差点で右に曲がると、川内こうち集落の方へ向かいます。
川内集落でUターンして国道に戻り、谷根方面へ。木々に囲まれた道を進みます。
終点の谷根バス停に到着。整理券は4番なので、310円を入れて、バスを降ります。
バス停から歩いてすぐの建物に「にじますつりぼり」の看板が。
つりぼりも楽しそうですが、今日は時間がないのでまた次の機会に。
つりぼりと反対の左の方向に歩くと、見えてきました。gallery tanneに到着です。

長く付き合える器をじっくりと選ぶ gallery tanne

店の前にはハスの花が一輪咲いていました。
お店に入り、さっそくギャラリーへ。ギャラリーでは、3~12月の毎月、器を中心とした企画展を開催しています。
訪れた日は、樋山真弓さんの作陶展が開催中でした。
樋山真弓さんは石川県能美市で染付と色絵の器を制作されている陶芸家で、ギャラリーには、赤や黄、緑、青、紫などの色で絵が描かれた磁器が並んでいます。
動物や花の絵はかわいらしく、青色の絵のお皿はすっきりとして料理が映えそうです。
店のあちこちには花が飾られています。
気になる器を手に取っては眺め、悩んだ末に、鳥が描かれている六角の小鉢を購入。このお皿に何を盛りつけようかと想像して、使うのが楽しみです。
器を選んだあとは、奥のカフェスペースでランチをいただきます。
10食限定のランチを注文。この日のランチメニューは「野菜のネパールカレー サラダ付き」です。
カフェスペースも絵や小物が飾られていて、落ち着いた雰囲気です。

柏崎の中心部から離れた谷根にギャラリーを作った思いを、店主の荒木文子さんに聞きました。
器が好きで20代の頃から日本各地のギャラリーをめぐっていたという荒木さん。自分の店をやりたいと思うようになり、市内で期間限定のギャラリーをやっていた時に、陶芸家の嶋田恵一郎さんと知り合いました。
その後、まちなかでギャラリーをやるための物件を探していましたが、当時の特認校制度を利用して上米山小学校にお子さんが入学したことをきっかけに谷根の地域を知り、人も景色も良いところだと感じるようになった頃、谷根に空き家があるという情報を聞きました。始めは嶋田さんに工房として勧めましたが、広い物件だったことから、自身のギャラリーと嶋田さんの工房としてシェアすることに。半年かけて改装し、2008年にギャラリーと工房をオープンしました。
荒木さんは各地のギャラリーを訪れた時に「ここでお茶を飲めたらもっとゆったりと過ごせる」と思った経験から、理想を形にしたのがこのgallery tanneだそうです。「何も買わなくても、コーヒーを一杯飲んでゆっくりして、『また来よう』という気持ちになってくれたら」と荒木さん。実際、カフェで長い時間を過ごすお客さんもいるそうです。
百年後も美しいと思ってもらえる器と長いお付き合いをしてほしい。荒木さんは、そんな思いから、自分の手を離れても次の人が引き継いでくれるようなものを作る作家さんの器を扱っていると言います。
ランチができあがりました。さっそくいただきます。
ネパールカレーはスパイスが効いていて野菜もゴロゴロ入っています。サラダにかけられた色鮮やかなドレッシングは人参で作った自家製だそうで、人参の甘さがぴったり。カレーに添えられたのはキュウリの佃煮と辛子漬けで、これも自家製。野菜は谷根の集落の人がくださるものを使っているそうです。
食後に、スパイス梅シロップソーダ割りを追加注文。大きな梅が2つも入っていて、「くずしながら飲むとおいしいですよ」と荒木さん。これも谷根の方からたくさんいただいたもので作った梅シロップの梅だそうです。ストローで梅をくずして飲むと、梅の酸味と香りがスパイスとよく合って、すーっと体にしみていくような美味しさでした。

gallery tanne

住所   柏崎市谷根3179
電話番号 0257(35)7922
営業時間 11:00~17:00
定休日  木曜

ゆったりとした時間を過ごし、おなかも心も満たされたので、そろそろ帰ることにします。
午後の遅い時間帯には谷根発のバスがないので、のんびり歩いて青海川駅へ。
谷根川のせせらぎを聞きながら、流れに沿うように歩いて行きます。
日差しはまだありますが、木々に覆われて日陰になっているところも多く、鳥の鳴き声を聞き道沿いに咲いた花を眺めながら歩くこと約45分。
北陸自動車道の巨大な橋が見えてきました。
橋の下をくぐると「サケのふるさと 谷根川」の看板が。
さらに5分ほど歩くと、「柏崎さけのふるさと公園」に到着。

秋には遡上するさけが見られる 柏崎さけのふるさと公園

谷根川ではさけの増殖事業を行っていて、秋になるとさけが遡上するのです。
この「柏崎さけのふるさと公園」の展示館では、谷根川のさけに関する歴史やさけの一生について学ぶことができます。
今はさけの遡上時期ではないのでさけは見られませんでしたが、館内の案内によると、さけの遡上時期のピークは11月中旬から下旬。多い年は20,000尾程度のさけが帰ってくるそうですが、昨年の秋は帰ってきたさけが少なく2,569尾だったそうです
遡上の時期には、川を一生懸命に上ってくるさけを見ることができます(下の写真は昨年の様子)。
展示館に隣接するさけ加工品直売所では、シーズンになるとさけの塩引きやみそ漬けなどを購入できます。
秋にぜひ来たいスポットです。

柏崎さけのふるさと公園

住所   柏崎市大字青海川81-4
電話番号 0257-26-2305(柏崎さけのふるさと公園)
     0257-43-9131(柏崎市役所農林水産課林業水産係)
営業時間 9時~17時
開館期間 4月~12月
休館日  4月~9月の水曜日、年末年始(12月28日~1月3日)

そろそろ帰りの電車の時刻が近づいてきたので、青海川駅に向かいます。
真下に来ると大迫力の米山大橋。真っ赤な色が夏空に映えています。橋をくぐって、青海川駅に到着。
青海川駅は、日本一海に近い駅として有名です。
無人駅なので、まずは、駅舎の中にある「乗車駅証明書発行機」で証明書を手に入れなくては。
発券ボタンを押して・・・出てきました。青海川駅と書かれた「乗車駅証明書」!
長岡行の電車に乗るので、階段を上って反対側のホームへ。
ホームに出ると、海が一望できます。
ホームのすぐ下に海が迫っています。
写真をあちこち撮っていると、電車がホームに入ってきました。
電車に乗り、席に座って海の景色を眺めます。今日買ったお酒を窓際に置いてみると、いい感じ。
すぐに飲みたいところですが、わずか8分で柏崎駅に到着。お酒は家で楽しむことにします。
無人駅で乗ったので、改札口で「御用の方」のボタンを押して駅員さんに来てもらい、乗車駅証明書と料金200円を渡して改札を出ます。ありがとうございました。
これで今回の旅は終了。柏崎市内のまちなかから海、そして山の方まで足をのばし、おいしいものや素敵なもの、素敵な出会い、そして景色を堪能した旅でした。
最後に、この日は行けなかったけれど谷根に足を延ばしたらぜひ訪れてほしい場所を2つ紹介します。

清流で自然を満喫 谷根にじます釣堀

ひとつ目は、谷根バス停からgallery tanneに向かう途中に看板を見かけた「谷根にじます釣堀」。看板に沿って谷根川の上流に向かうと釣堀があります。
もともと養殖場に使われていた池を利用した釣堀で、澄んだ水にたくさんのにじますが泳いでいます。
お子さんでも簡単に釣れて、釣ったにじますはその場で塩焼きにして味わえます。スタッフの方が手伝ってくれるので安心。
食事のメニューが食堂並みに色々あってびっくり。「最初はメニューはこんなに多くなかったけれど、お客さんの要望でどんどん増えた」と釣堀を運営する木戸隆さん。各種キャッシュレスでの支払いもできます。
釣堀で釣りをするだけでなく川遊びもできて、自然の中でゆったりと過ごせるスポットです。 

谷根にじます釣堀

住所   柏崎市谷根2043
電話   0257-47-7701
営業期間 4月下旬~10月末の土・日・祝日(夏休み期間は毎日営業(7月下旬~8月下旬))
営業時間 9:00~16:00

スケートパークとやさしい味のドーナツ GOOD GRIND FARM

ふたつ目は、谷根バス停の隣にあります。
谷根で農業をしている前畑彰洋さん愛美さん夫妻が土日に営業しているお店。お二人は、化学肥料や農薬を使わずに、植物性のぼかし肥料で野菜とハーブを育てています。
彰洋さんは大学在学中に「米山トウキ」という谷根に自生する植物を研究し、その後谷根に移住して栽培を始めました。かつて米山トウキは米山山頂で魔除けとして販売されていて、登山者が買って帰る習わしがありましたが、残念ながら、現在はなくなってしまいました。彰洋さんが栽培している米山トウキは、魔除けではない新たな利用価値を生み出し、ジンやクラフトコーラの原料に使われているそうです。
お店では、お二人が育てた野菜や谷根の集落の方が作った米、シルクスクリーンプリントのTシャツ、アクセサリーなどを販売しています。
お店の隣には、スケートパークがあります。日曜日の午前には子供向けのスケートボード教室を開催し、土日の午後は市内外から集まったスケートボーダーでにぎわっています。
お店を始めて4年目の今年、愛美さんは地元のもので何か作りたいと思い、谷根産の米粉と里芋で作ったドーナツ「WHEEL DONUT」の販売を始めました。
形もサイズもスケートボードのホイールそのもの。小ぶりですが、生地がずっしりしていて食べ応えがあります。
定番のココナッツ、シナモンシュガー、グラインドコーヒーなどのほか、畑で栽培するハーブを使ったものなど季節限定の味も。こめ油で揚げているためカリっとした食感で、やさしい甘さのドーナツ。おすすめです。

GOOD GRIND FARM

住所    柏崎市谷根3186-4
電話    なし
メールアドレス goodgrindfarm@gmail.com
営業時間  13:00~18:00
定休日   月曜~金曜(冬季休業)

旅の協力先

・いろはや製餡所 甘味処餡庵 様
・原酒造 酒彩館 様
・番神堂 様
・パンといす 様
・gallery tanne 様
・柏崎市産業振興部農林水産課 様
・谷根にじます釣堀 様
・GOOD GRIND FARM 様
・越後交通株式会社 様
・東日本旅客鉄道株式会社 新潟支社 様
 

紹介した場所

この記事を書いた人
長岡・柏崎地域振興局★ふらっと旅を楽しみ隊

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