「つがわ狐の嫁入り行列」が4年ぶりに開催!狐の嫁入り屋敷を訪れてみた/阿賀町


2023年05月13日 9816ビュー
こんにちは!フリーライターの竹内ありすです。

ひろ〜〜い新潟県。私にとっては生まれ育った土地ではあるものの、まだまだ知らない魅力がいっぱい!これから「たびきち」ライターとしてたくさん旅をして、新潟の素敵なところをモリモリ発掘していきたいと思います。よろしくお願いします!

さて、今回ご紹介するのは阿賀町の「狐の嫁入り屋敷」。美しい自然と地元の美食が楽しめて、地域の幻想的な歴史も学べる、盛りだくさんなスポットです。今年秋、4年ぶりに「つがわ狐の嫁入り行列」が開催されるということで、関係者に意気込みも聞いてきました!

阿賀町に来たら訪れたい「狐の嫁入り屋敷」

福島県との県境に位置し、新潟市からは一般道を使って1時間ほどでアクセスできる阿賀町。磐越自動車道「津川IC」を降りて車で5分、津川地区のまちなかに「狐の嫁入り屋敷」はあります。
「地域の人々と旅人との交流」をテーマに平成8年に建築されたという「狐の嫁入り屋敷」には、阿賀町観光協会、お食事処、お土産品コーナーがあるほか、建物の名前でもおなじみ「狐の嫁入り行列」に関する資料がずらり!入館は無料です。
そしてなんといっても、ここから見える景色は絶景!穏やかに流れる常浪川の奥には、四季折々の表情を見せてくれる麒麟山がそびえ立っています。

まさに、阿賀町に来たら訪れたい観光スポットです。

いたるところに狐がコンコン!

「狐の嫁入り屋敷」の館内には、狐の姿がいたるところに。付近で見つかった狐の剥製も展示されています。
それもそのはず、ここ阿賀町津川地区には「狐」にまつわる数々の伝説が残っているのです。
なんでも、屋敷から見える麒麟山にはずっと昔、たくさんの狐が住んでいて、夜になるとピカピカと光る「狐火」が現れていたのだとか。狐火が多く見える年は、豊作で縁起の良い年になるとも言われていて、地域の人々からも喜ばれていたそうです。
特に、狐火が無数に連なっている様子は「狐の嫁入り行列」と呼ばれました。
時代が進むうちに狐火は見られなくなってしまいましたが、津川地区では地域をアピールするべく、平成2年から「狐の嫁入り行列」のイベントを開催するように!
狐火の目撃証言や狐の嫁入り行列については、こちらの蔵で上映される映像の中でも詳しく紹介されていましたよ。映像は有料(大人200円)で見ることができます。
館内を歩いていると、過去のイベントのポスターや、ミニチュア行列の展示に出会います。
行列で実際に花嫁が着用する白無垢も間近で見られました!きれい!!
(写真提供:阿賀町観光協会)

思わず狐気分を味わいたくなった方は、事前予約制で「狐のお面作り体験」「狐のメイク体験」もできますよ。

阿賀町の食材を味わえる!お食事処「お茶の間 久太郎」

「狐の嫁入り屋敷」に入ってすぐ右には、お食事処「お茶の間 久太郎」が。阿賀町の特産品や地元で採れた食材をふんだんに使ったメニューが勢揃いしています。そして、どれも農家を営む地域のお母さんたちの手作り!

今回は、お店の方のオススメを2品注文してみました!
●とろろ膳 おかず3品 550円


まずはこちら!古代米と味噌汁、とろろをはじめとしたおかずがずらり。
こちらのとろろは、阿賀町で栽培される自然薯をすったもの。粘り強くて上品な甘みがあります。古代米にかけて食べるのが正解だと知りつつも、ついついそのままスプーンですくって食べ進めたくなってしまうおいしさです!

おかずは地元で採れた野菜や山菜を中心に、その時の旬のものがいただけます。この日は鰹節と出汁醤油で味付けしたワラビ、厚揚げの煮物、ふき味噌とカニカマの天ぷらというラインナップ。どれも古代米がすすむ〜!
特にふき味噌はほろ苦さと味噌のコクが絶妙にマッチしていて、私は日本酒をちびちび飲みながら食べたくなってしまいました……

今回はおかず3品のとろろ膳を注文しましたが、たくさん食べたい方には「おかず6品」(800円)もオススメです!
●白きつねうどん 750円

「狐の嫁入り屋敷」にちなんで、去年仲間入りしたというこちら。まさに「狐メニュー」ですよね!
なんといっても、この油揚げの大きさ!インパクトありませんか!!
厚さは1センチ以上(揚げたては2センチになるそう)、大人の手のひらからはみ出すほどの大きさです。
特大油揚げの上にかかっているのは、とろろ膳でもおなじみの阿賀町産自然薯。

大きな油揚げにほどよい濃さの出汁が染みこみ、口の中でジュワ〜ッ。ここでとろろとツルツルのうどんをすすると、なんだか力が湧いてくるようです。

食べても食べてもなくならない!?特大油揚げが楽しめるこちらは、とろろなしバージョンの「きつねうどん」(650円)もありますよ。
阿賀町らしいメニューの数々は、囲炉裏のあるスペースで味わうことができます!
お茶の間 久太郎

お茶の間 久太郎

営業時間:11:30-13:30
定休日:木曜日(狐の嫁入り屋敷定休日に準じる)

「つがわ狐の嫁入り行列」4年ぶりに開催!

(写真提供:阿賀町観光協会)

2020年からコロナ禍によって中止が続いていましたが、今年、4年ぶりに「つがわ狐の嫁入り行列」が開催されることになりました!

津川地区で開催される、「狐の嫁入り行列」のイベントには、例年全国から7〜8万人が訪れるほど注目が集まります。当日は地元の人も観光客も狐のメイクをして、まちじゅうが賑わいます。
(写真提供:阿賀町観光協会)

花嫁・花婿役をつとめるのは、国内外から公募によって選ばれたカップル。
(写真提供:阿賀町観光協会)

イベント当日の夕方、花嫁が108人の御供を連れてまちなかを歩き、麒麟山の麓の橋の上で花婿と出会います。結婚の儀のあと、狐火とともに渡し舟に乗って常浪川を渡り、麒麟山へと消えていくという、なんともロマンチックなイベントです!
「4年ぶりの復活ということで、沢山の方から阿賀町に足を運んでもらって、幻想的な狐の嫁入りを見てもらいたいです。狐の嫁入り行列を通して、阿賀町を知っていただけたら」そう話すのは、「狐の嫁入り屋敷」に事務所を置く、阿賀町観光協会の小林諭さん。
「旅人と地元の人との交流がテーマとなっているこの屋敷には、阿賀町の土産品をはじめ、地域の情報が集まってきます。狐の嫁入りにちなんで、何度でも町に訪れたくなるような“縁むすび”ができたらという思いでこの屋敷を運営しています」(阿賀町観光協会・小林諭さん)

「つがわ狐の嫁入り行列」の今年の開催は、10月8日(日)。例年の開催日に合わせた5月3日に「花嫁・花婿公開オーディション」が行われ、31回目となる「嫁入り」の主役も決定。着々と“復活”への準備が進んでいます。
「狐の嫁入り行列」の予習をするもよし、景色に癒されおいしい食事を味わいに来るのもよし、家族でお面作り体験をするもよし!
「狐の嫁入り屋敷」を訪れて、ぜひあなただけの楽しみ方を見つけてみてはいかがでしょうか。
狐の嫁入り屋敷

狐の嫁入り屋敷

住所:新潟県東蒲原郡阿賀町津川3501-1
開館時間:9:00~16:00
休館日:木曜日(祝日の際は翌日)
TEL:0254-92-0220(阿賀町観光協会)

入館無料、駐車場スペースは普通車20台分あります。


〈各種体験について〉
・狐のお面作り体験:1,600円
・狐のメイク体験:大人1,000円 子ども500円
・なわなえ体験(毎週土曜日に開催)
すべて事前予約が必要です。

狐の嫁入り屋敷

この記事を書いた人
竹内ありす

1995年新潟市生まれ。放送局での番組制作を経て、フリーランスのライター・ディレクターへ。 昭和歌謡と喫茶店、新潟の日本酒が大好き!もの・こと・人にまつわる、魅力あるストーリーをお伝えします。
Twitter→ https://twitter.com/atelier_aliswan