絶品の和からしマスタードと新鮮野菜を堪能「鈴木農場」/南魚沼市
2023年10月30日
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農業、飲食、体験を提供する農業複合施設として2022年7月31日にオープンした鈴木農場。自分たちの作る和からしマスタードを多くの人に届けたい、という思いから誕生した施設です。南魚沼産の原料で作った無添加マスタードはその味を高く評価され、2023年の新潟ガストロノミーアワードで「SMOKE和からしマスタード」が特産品部門・特別優秀賞を受賞しています。
実は以前、南魚沼市の知人から「最近出来たばかりのおすすめのスポットがある」と紹介され、とても気になっていた場所でした。旬の野菜を使ったファストフードを提供するカフェでは、和からしマスタード作りも体験できるということで、今回訪ねてみました。
国産種で作るマスタード
販売しているマスタードは、スタンダード(価格は全て税込、標準サイズ810円、Sサイズ486円)、スモーク、ハニー(いずれも標準サイズ972円、Sサイズ648円)の3種類です。マスタードの材料となるのはからし菜の種で、鈴木農場は自社の畑で育てたものを使っていますが、実は日本での自給率がとても低く、国産種で作るマスタードは非常にレアな一品なのです。
アワード受賞の「SMOKE和からしマスタード」は第2弾としてスタンダードタイプの次に発売されました。「マスタードはソーセージに付けて食べる事が多いですよね。燻製品に合うのなら、マスタードそのものを燻製してみてもきっとおいしいだろう、というのが開発のきっかけでした」と、スタッフの南雲優さんは、話します。「地域に根ざしたものを作りたい」と、南魚沼にある桜、ブナ、ナラ、くるみ、ピートと何種類もの木材で試作。結果、一番味と香りの良かった桑の木を採用したそうです。
和からしマスタード作りに挑戦
マスタードにまつわる物語を教えてもらい、いよいよ和からしマスタード作りに挑戦です。最初に、酢に漬けたからし菜の種を90グラムほど、すり鉢に投入。後はひたすらゴリゴリとすりつぶして混ぜていきますが……その前に「せっかくなので酢漬の種を一口召し上がってみてください」と勧められ、ちょっぴり口に入れたところ、辛味はほとんどなく、苦みを感じました。辛味は種をすりつぶす過程で酵素反応が起き、出てくるものなのだとか。味見の後はひたすらゴリゴリと、種を潰していきます。辛味が少ない方がいい人、種のプチプチ感をより楽しみたい人は、すりつぶしを弱くするといいそうですよ。
しばらくすると酵素反応が起きて、鼻に抜けるツーンとした香りが広がります。マスクを付けた状態で体験したのですが、それでもはっきりと分かるほどでした。程よくすりつぶしたところで、味付けです。
味付けの材料は砂糖、塩、こしょう、カレーパウダー、バジル、ガーリック、とうがらし、醤油、はちみつの9種類から選びます。組み合わせは自由。私は「はちみつ+醤油」で和風テイストにしてみました。
ラベルデザインをして、マスタードを詰めた瓶に貼り付ければ、オリジナルマスタードが完成です。所要時間は20分ほどで、体験料は2,200円でした。賞味期限は約1カ月。
マスタードに合う料理の情報が掲載されているミニパンフもいただきました。それによると定番のソーセージはもちろん、カルパッチョやポテトサラダ、ローストビーフなどにも合うそうです。さらに意外だったのがお寿司!地元の寿司店では鈴木農場のマスタードを隠し味に使っているところもあるそうです。
マスタードに合う料理の情報が掲載されているミニパンフもいただきました。それによると定番のソーセージはもちろん、カルパッチョやポテトサラダ、ローストビーフなどにも合うそうです。さらに意外だったのがお寿司!地元の寿司店では鈴木農場のマスタードを隠し味に使っているところもあるそうです。
最近発売された新商品がスモークマヨネーズ(1,500円)です。こちらはガストロノミーアワード受賞のスモーク和からしマスタード、からしの種を圧縮して作る貴重な和からしオイル、笹川流れの塩、魚沼の「ヒカリ玉子」と、厳選した素材だけで作られた一品なのです。一口試食でいただきましたが、口に含んだ瞬間ふんわりと優しい香りと甘みが広がり、まさに極上の味わいでした。
マスタードを使った推しメニュー
店内にはおしゃれなカフェスペースがあり、マスタードを使ったメニューなどを提供しています。
マスタードと言えば、やはりホットドッグですね。特徴はパンからはみ出すほど長いソーセージ。見た目にもおいしそうなものを…ということで、こだわったそうです。追いマスタードが出来るということで、3種類の小瓶が一緒に運ばれてきました。
プレートメニュー800円/ホットドッグ単品500円(イートインは10%、テイクアウトは8%、別途消費税。以下カフェのフードメニューはいずれも同じ)
プレートメニュー800円/ホットドッグ単品500円(イートインは10%、テイクアウトは8%、別途消費税。以下カフェのフードメニューはいずれも同じ)
もうひとつの定番メニューがハンバーガー(2,000円)です。その名もモンスターバーガー。15センチの特注バンズにぴったりの大きなバテと、たっぷりの野菜をはさみこみました。そのまま持ち上げると中身がポロポロこぼれるほど。そのためまずはお皿の上で野菜を食べて挟む量を減らしてから、ガブリと行くのがおすすめ。ボリューム満点なので、シェアして食べる人もいるそうです。こちらも追いマスタードが出来ます。
こちらは「野菜いっぱいのやつプレート」(1,000円)。旬に合わせて野菜が変わるので、リピートで訪れても飽きることがありません。
ほかに肉好きの人にはたまらない「お肉のやつプレート」(1,200円)もあります。現在提供中のカフェメニューは今年の春に見直して半年ぶりにリニューアルしたラインナップです。ホットドッグとハンバーガーは定番メニューとして継続しますが、それ以外は変更の可能性があるそうです。
ほかに肉好きの人にはたまらない「お肉のやつプレート」(1,200円)もあります。現在提供中のカフェメニューは今年の春に見直して半年ぶりにリニューアルしたラインナップです。ホットドッグとハンバーガーは定番メニューとして継続しますが、それ以外は変更の可能性があるそうです。
テイクアウトも出来るということで「クロックムッシュプレート」(800円)を頼みました。ホットサンドなので軽くおやつに…と思ったのですが、こちらもかなりのボリュームで、しっかり食べたいときでも充分満足できそうな一品でした。
水耕栽培で安定の美味しさを提供
どのメニューにも、みずみずしい野菜がたっぷり使われていますが、そのうちレタスは施設内の水耕栽培で作られているそうです。種類はフリル、ロメイン、リーフの3種類。他にもバジル、ルッコラなどを栽培しています。水耕栽培のメリットは、季節や天候に左右されないことと、害虫の心配がないため農薬を使用せず栽培できること。通年で安定した美味しい野菜を供給できるのです。
新鮮野菜は、店内でも販売されています。時価で値段は変動しますが、レタスはおよそ250~300円前後だそうです。
和からしマスタード以外にも、お酒のつまみになりそうなピクルス各種や、手づくりブルーベリージャムなどの自社商品に加え、厳選された商品の数々が並びます。
2種類のクラフトコーラも製造販売しています。ノウカコーラ(税込1,700円)はクロモジ、マスタードシードなど数種類のスパイスで仕上げてあります。それをベースに生姜をプラスして、バタフライピーで色付けしたのがBlueノウカコーラ(1,800円)です。
5倍濃縮なので炭酸水で割って飲むのですが、実は牛乳と合わせると味がまろやかになり、また違った美味しさが楽しめます。これならば小さなお子さんでも大丈夫!
5倍濃縮なので炭酸水で割って飲むのですが、実は牛乳と合わせると味がまろやかになり、また違った美味しさが楽しめます。これならば小さなお子さんでも大丈夫!
南魚沼の大自然を楽しもう
カフェの外にはテラス席もあります。目の前には田んぼが広がり、風がとても心地よい空間でした。
鈴木農場はスポーツブランドのロシニョールと契約しており、マウンテンバイクを無料貸出しています。試乗がてら近くの散策も出来ますよ。また旬の時期には野菜の収穫体験を実施することもあります。さらに季節のアクティビティとして、今年の冬はかまくらを作って、雪景色を楽しみながらカフェメニューを楽しんでもらいたいと考えているそうです。
四季を通じて南魚沼の自然を堪能できる鈴木農場。ぜひ出かけてみてはいかがでしょうか。
四季を通じて南魚沼の自然を堪能できる鈴木農場。ぜひ出かけてみてはいかがでしょうか。
鈴木農場
住所:南魚沼市大月1200
営業時間:10:00-17:00/冬季は11:00-16:00
休業日:火曜日
鈴木農場
この記事を書いた人
長岡市のリバティデザインスタジオで、夫とともにグラフィックデザインやコンテンツ制作を行う。アート、映画、文学、建築、カフェ巡り、旅行、可愛いものが大好き。ウェブマガジン「WebSkip(https://webskip.net/)」も細々と更新中