あの伝説のプロレスラー・ジャイアント馬場は三条市出身だった⁉︎ 三条市民が誇る英雄たちを讃えるギャラリー「ほまれあ」/三条市


2024年09月28日 63ビュー

三条市名誉市民を讃えるギャラリー施設、ほまれあが誕生!

「ジャイアント馬場って三条市名誉市民なんだ! ってことは三条市出身?」
「本当にこんなにおっきいの〜?」

つい最近、道の駅燕三条地場産センターを訪れた際に聞いた親子の会話。
そうなんです! 日本プロレス界を代表する伝説の男、ジャイアント馬場はズバリ、三条市出身。

物産館入り口付近にジャイアント馬場の等身大パネルが設置されているのですが、
私も初めて見た時はまさに同じ感想を抱きました。

実は三条市名誉市民は彼を含めなんと、6名いるのです!
今年7月、その6名の英雄たちの素晴らしい功績を紹介するギャラリーが誕生しました。

6名の三条市名誉市民たちの偉業を紹介する施設・ほまれあ

JR北三条駅から徒歩で約3分。
もともとは多くの三条市民から愛される図書館だった施設の1階部分を改修してオープン。
三条市歴史民俗産業資料館(通称れきみん)が隣接しており、こちらもあわせて訪れるのがおすすめ。

ちなみに「ほまれあ」という愛称は、三条市名誉市民の方々を顕彰する素晴らしい施設という意味の「誉れ(ほまれ)」と、英語の「レア(特別な、素晴らしい)」を組み合わせたものなんだそう。

館内では名誉市民の方々に関する資料や作品、実際に愛用していたものなど、貴重なコレクションを展示。
それではさっそく、6名の三条市名誉市民の方々と展示の見どころをご紹介していきますよ〜

三条市名誉市民① 約30年かけて漢字全てを網羅⁉︎ 『大漢和辞典』生みの親・諸橋轍次

一人目の三条市名誉市民は、全13巻にも及ぶ『大漢和辞典』を編さんした諸橋轍次(もろはしてつじ)。
昭和37年に下田村名誉村民の称号を与えられ、市町村合併後に三条市名誉市民となりました。

出生の地である下田村には「諸橋轍次記念館」があり、彼の功績をより詳しく知ることができるのでぜひ足を運んでみて。
 
ズラリと並んだ全13巻の『大漢和辞典』。
こちらでは実際に手に取って辞書を引くことができます。
せっかくなので私も学生ぶりに辞書を引いてみました!
読み、部首、画数、形といったように漢字の調べ方もちゃんと書いてあるのでぜひチャレンジしてみて。
自分の名前の漢字にどんな意味があるのか調べてみるのも面白いかも。

三条市名誉市民② 代表作を間近で鑑賞できる! 日本画家・岩田正巳

昭和59年に三条市名誉市民となったのが、日本画家の岩田正巳(いわたまさみ)。
日本最大の総合美術展覧会である帝展(現在の日展)で特選を二度受賞するなど、数多くの作品を残していますが、ほまれあでは高さ約2メートル、幅約1メートルの大作『黒い服の李さん』のほか、実際に使用していたまま保存されている筆や絵の具など、貴重な品々を展示しています。

画材道具の中には小さな筆を何本かまとめて作った「連筆」というものがあり、学芸員さんによると、「自分の癖や使い勝手に合わせて手作りしていたのでは?」とのこと。
他にも展示しきれないコレクションがまだまだあるそうで、今後少しずつ入れ替える予定なんだとか。
絵を描く方にとっては作品のみならず、貴重な愛用品からシンパシーを感じることができるかも!

三条市名誉市民③ 建築写真の第一人者・渡邉義雄

平成2年に三条市名誉市民になった渡邉義雄(わたなべよしお)は、建築写真の第一人者として名を馳せた写真家。
なんと、それまで許されることがなかった伊勢神宮境内の撮影を初めて任されたんだそう。
限られた条件下でありのままの伊勢神宮を表すため、地面に敷き詰められた白玉石をレフ板代わりにして自然の光を利用したというエピソードも。

ほかにも、戦後に訪れた海外の街並みを撮影した写真や実際に使用していたカメラと同型の機器も展示されています。

三条名誉市民④ 日展で地方勢初の偉業を成し遂げた紙塑人形作家・鶴巻三郎

紙塑(しそ)人形とは、和紙をふやかしたものと小麦粉でんぷんを煮て作る生麩(しょうふ)糊を練って作る粘土に細かくちぎった和紙を貼り重ねて作ったもの。

昭和2年に日本初の人形作家として、のちに代表作となる『せんこはなび』を出品し、その作品で初めて特選を受賞するという快挙を成し遂げ、当時は珍しかった地方勢の活躍としても注目を集めたのが鶴巻三郎(つるまきさぶろう)です。

実はこの当時、受賞を祝って岩田正巳から手紙をもらっていたとか。
ほかにも、諸橋轍次に作品を贈ったり、渡邉義雄がアトリエの撮影に訪れたりと、三条市名誉市民同士の交流があったんだそう。なんだか素敵ですね〜。

三条市名誉市民⑤ 多くの人々を魅了した最後の瞽女・小林ハル

瞽女(ごぜ)とは各地で三味線を披露して旅をする盲目の女性芸人のことで、江戸時代まで全国各地に存在したそう。
平成13年に三条市名誉市民となった小林ハルは「最後の瞽女」として知られ、昭和54年には黄綬褒章を授与されています。

生後3ヶ月で視力を失い、5歳から瞽女として修行をはじめ、生涯にわたって多くの人を魅了してきました。
こちらでは瞽女として旅をしていた当時の写真や彼女が実際に奏でた三味線を展示しており、超指向性スピーカーで流れる瞽女歌とともに鑑賞することができます。
 

三条名誉市民⑥ 愛車キャデラックも展示! 全日本プロレスの創設者・ジャイアント馬場

平成28年に登録された6人目の三条市名誉市民が、日本プロレス界の一時代を築き上げた伝説のプロレスラー、ジャイアント馬場。

ほまれあに入ってすぐ目に飛び込んでくるのが、愛車キャデラック。
こちらはハワイで最後に乗っていたものなんだそう。
実際に触れることはできませんが、シートやハンドルなどの内装を間近で見ることができます。
そのすぐ近くには迫力満点の等身大人形が設置されており、こちらは撮影OK!
ぜひ隣に並んでそのビッグスケールを体感してみて。

そのほかにも、読売巨人軍時代のユニフォームや、画家として才能を発揮した一面も持っていたことを示す、晩年の絵画作品も展示されています。

ここでしか買えない限定グッズも要チェック!

ほまれあでは6名の名誉市民をモチーフにした限定グッズも販売。
クリアファイルや一筆箋など、思わず手に取りたくなるデザインでお土産にもぴったり。
訪れた際にはぜひチェックしてみてくださいね!
ほまれあ

ほまれあ

新潟県三条市元町1−6
TEL:0256-32-0681
開館時間:9:00〜17:00
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)、毎月末日(土・日曜の場合は開館)、年末年始(12/29〜1/3)
入館料:無料

隣接する三条市歴史民俗産業資料館にも行ってみました

ほまれあの向かいにある三条市歴史民俗産業資料館。
昭和10年に建設された武徳殿の中には、三条市にある吉野屋遺跡から出土した土器や土偶の展示や、三条市がものづくりのまちとして発展していく歴史、三条市民にとってはおなじみの大名行列を細かに再現した模型等を用いて紹介しています。

なかにはレプリカに実際に触れることができる展示も。

こちらも入館無料なのでぜひ訪れてみてくださいね〜
三条市歴史民俗産業資料館

三条市歴史民俗産業資料館

新潟県三条市本町3−1−4
TEL:0256-33-4446
開館時間:9:00〜17:00
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)、毎月末日(土・日曜の場合は開館)、年末年始(12/29〜1/3)
入館料:無料

この記事を書いた人
おひな

新潟市出身、ものづくりのまち燕三条らへんに住んでるひと。おいしいものとかわいいものがすき。虫はニガテだけど自然もすき。みんなが知らない新潟のいいところをどんどん発信したい!