ここに来る価値がある感動の美味しさ! 真人の蕎麦「まるいち」とうふの「豆ノ助」/小千谷市


2025年01月02日 206ビュー
あなたは「真人」という地名を読めますか?どこにあるか知っていますか?

読めなくて、知らなくて、当然です。
だって小千谷市民にもあまり知られていないのですから。(個人的意見です・・・。)

真人は「まっと」と読みます

真人は小千谷の市街地から車で30分ほどの南部、十日町市と接している町です。
山と信濃川に挟まれた、田んぼが広がるのどかな地域。

観光地でもなく話題のスポットがあるわけでもない。

けっして便利とはいえない場所に小千谷のおいしさを堪能できる店が、しかも2店舗もあるのです。

今回はその2店舗、へぎそばの「まるいち」豆腐の「豆ノ助」を紹介します。

蕎麦割烹 まるいち

まず紹介するのは「蕎麦割烹 まるいち」。
十日町へ向かう街道沿い、真人の中心地を抜けた市境近くにあります。
へぎそばの名店として知られるまるいち。
そば好きならご存じの方もいらっしゃるでしょう。
駐車場は店脇と向かいにありますが、車の往来がひっきりなし。
特に週末は開店と同時に多くの人が訪れあっという間に満杯になります。
他県ナンバーも目立ちます。
店舗は山間の若栃(わかとち)集落から移築した築120年の古民家。
奥行きのある大広間には椅子席が並びます。
どこか懐かしく温かみのある空間です。
原木をむき出しにした高い天井と豪雪に耐える太い梁。
照明は古農具の枠ころがしを利用しています。
個室も椅子席と座敷の2部屋あります。
家族の集まりや小宴会で利用するのに便利な広さです。
まるいちはこの地で開業して50年。 先代の父親から引き継ぎ、兄弟で営んでいます。
兄は割烹などの料理を弟はそばを担当しているそうです。
お二人とも若い頃は東京などで料理の経験を積み戻ってきました。
その経験がメニューにも生かされていて、へぎそばのほかに丼ものや会席料理などバリエーション豊かです。
でも、まずはへぎそばが食べたいですよね。
ということで、まずは人気メニューの「海鮮天ざるそば」をいただきます。
どうです!このそばの美しさ!
細くてなめらかでありながら、コシもしっかりある。
つるっとした食感で心地よい喉ごしです。
まるいちのそばは、つなぎに小麦粉を使用せず地元産そば粉の一番粉と布のりで丹念に製麺しています。
つゆは地元の醤油を本返しに利尻昆布と7種類の削り節を使用。まろやかで麺によく絡みます。
カラっと揚がった天ぷらも絶品!
幸せなおいしさに箸が止まりません。あっという間に平らげちゃいました。
まだまだ食べれそう、というか食べたい!ということで
これまた人気メニューの「ぶっかけそば」を。
海老天に温玉、わかめ、トロロなどが載ったそばをかき混ぜながらいただきます。
結構なボリュームなのに、こちらもペロリ。
様々な組み合わせで味変が楽しめるのも魅力です。
こちらはミニ丼がついたまるいちセット。
ミニ丼は天丼やカツ丼、ネギトロ丼などさまざまな種類があります。
これまたおいしいんです。丼だけのメニューもあるので次回はそれにチャレンジしようっと。
そばだけでなくうどんもありますよ。
冬にはやっぱり食べたい鍋焼きうどん。冬季限定のメニューです。
やわらかい麺で優しい味。体がポカポカになります。
1月からはこれまた人気のラーメンが期間限定で登場。
冬だけ味わえる特別なご褒美ですよ♪
おそばを堪能した後はお口直しにデザートを。
ぜんざいや焼きいも、アイスなどがありますが、今回選んだのは「魚沼産コシヒカリのあまさけ」。
米と麹で作った自家製の甘酒です。
ほどよい甘さで優しい味。
ごちそうさまでした!
まるいちの味をご自宅でも。
まるいちのそばは販売場所も限られているので、この機会をお見逃しなく。
自家製のどぶろくもあります。
美しい景色を楽しめるのもまるいちの魅力。
春から夏にかけては桜などの花、初夏から秋は田植えから稲刈りまでの田園風景、秋の里山から冬の準備、そして冬景色と春夏秋冬それぞれに味わいがあります。
津々と降る雪を眺めながら温かい室内でへぎそばやおいしい料理に舌鼓をうつ。なんて幸せなひと時なのでしょう。
しかも観光シーズンに比べて空いているのでゆっくりできますよ。
まるいちのそばや料理を味わいにぜひいらしてください。
蕎麦割烹 まるいち

蕎麦割烹 まるいち

住所 新潟県小千谷市真人町乙794-1
TEL 0258-86-3037
営業時間 11:00~14:00 17:00~20:00
定休日 水曜日 火曜日は昼のみ営業

※冬期間も通年営業ですが状況により変更がある場合もありますので、事前に確認することをおすすめします。

とうふ工房 豆ノ助

真人にはもう1軒、ぜひ紹介したいお店があります。
まるいちから車で数分。通り沿いにある一軒家「とうふ工房 豆ノ助」です。
豆ノ助は、製造から販売までご夫婦で切り盛りしています。
実は二人とも以前地域おこし協力隊として小千谷に着任していました。一期生として活動していた中で出会い結婚。
この地で営業していた豆腐店が後継者を探していると知り、事業を引き継ぎました。

豆ノ助の信念は「とうふは日用品」。
毎日食べるものだから、原材料と製法にこだわって取り組んでいます。
夜中から仕込みを始め、1つ1つ心を込めて丁寧に作っています。
商品はお豆腐や油揚げからスイーツまで種類もいろいろあります。
ヘルシーで安全。何よりおいしい。
店舗を訪れるたび、どれも魅力的でついつい欲張って購入しちゃいます。
今回もこんなに買ってしまいました。えへへ。
でもあっという間に食べちゃうので、またすぐに行きたくなっちゃうのです。
まずは主力の豆腐から。もめん、絹、おぼろの3種類あります。
大豆は国産のみを使用。
新潟県産のエンレイと愛知県産のフクユタカの2品種がメインです。
高知県室戸沖の海洋深層水で作ったにがりで仕上げます。
自然の塩味がついているので、奴で召し上がるなら、お醤油を足さずにそのままを味わってほしいそうです。
こちらはもめんとうふ。
大豆とにがりだけで作ったお豆腐だから、色合いも生成色に近い優しい印象。
つくりたてのお豆腐、やっぱり奴で食べたいですよね。
お店のおすすめ通り、まずは何もつけずにいただきます。
口に入れた瞬間はふわっと、その後にくるどっしりとした存在感。
ほんのり香る塩味がまた食欲をそそります。
口の中でお豆腐の味が変化します。
木綿なのに絹のようになめらか、それでいてしっかりと重みがあり主役になれる存在感があります。
味変するために醬油や薬味も用意していましたが、そのままぺろりと平らげちゃいました。

そのままおぼろどうふも試食。口当たりはなめらかで、しっかりとした味わいです。
こちらは薬味とともにいただきました。
お豆腐2つでお腹いっぱい!イソフラボン効果か体調も整ったような気がします。
厚く長く作った油揚げをゆっくり時間をかけて揚げた長あげや、手揚げで仕上げたがんもなど、豆腐の加工品もおすすめ。
これからの季節はおでんやお鍋で味わいたい。
がんもの中に卵を入れて「お月見がんも」にしたりチーズやキムチと合わせて焼いたり、アレンジで様々な味を楽しむのもいいですよね。
スイーツの種類も豊富ですよ。
スイーツつくりは、もっと幅広い多くの人たちに大豆のおいしさを届けたい、自分たちの作る豆腐のおいしさを味わってほしいとの思いから始まりました。
菓子教室主催のスタッフと共同でレシピ開発をしたそうです。

人気は「豆腐チーズケーキ」。クリームチーズに豆腐を練りこみオーブンで焼きあげています。
いや、正直びっくりしました。濃厚な味わいとしっとりとした食感。
豆腐で作っているといわれなければわからないくらい本格的なチーズケーキでした。
小ぶりですが、これひとつで十分満足です!
「豆乳おからシフォン」。プレーンと紅茶の2種類あります。
ふわふわ加減がたまらない!もっちり そして豆乳のしっとりとした口当たりで食べ応えもあります。
味もしっかりとついていて、あっという間にぺろりといけちゃいました。
おからで作ったスコーンやフルーツケーキもあります。
どちらも素材のおいしさが引き立っています。

商品は1つずつ梱包されているので、お土産や差し入れに用いてもよいですね。
豆ノ助の商品は、店舗のほかオンラインやふるさと納税でも販売しています。
また市内のスーパーや飲食店、先に紹介したまるいちでも取り扱っているので、機会があればぜひ味わってみてください。
お豆腐の美味しさ、可能性を再発見できますよ。
とうふ工房 豆ノ助

とうふ工房 豆ノ助

住所 新潟県小千谷市真人町甲586-7
TEL 0258-86-2870
営業時間 8:30~12:00
定休日 月曜日

小千谷でも雪の多い地域の真人は、春を迎えるまで雪に包まれます。
おいしい食と美しい雪景色を見に、この冬は真人まで足を延ばしてみませんか?

真人 「まるいち」「豆ノ助」

この記事を書いた人
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小千谷→東京→朱鷺に惹かれて佐渡移住7年目。オカメインコを相棒に”しなしな”暮らしています。佐渡や新潟の旬、話題、グルメ・・・あれやこれや発信していきます。