長岡食材と郷土料理を満喫。美しい日本庭園を眺めながら贅沢な個室でくつろげる「料亭 かも川本館」/長岡市


2020年10月30日 8607ビュー
新潟県と山形県庄内で行われている大規模観光キャンペーン「日本海美食旅」。地域の歴史や食文化を感じられる料理を提供するお店が、プレミアムレストランとして登録されています。とびきり美味しいのはもちろん、サービスや雰囲気も上質な注目店ぞろいです。
 
今回はプレミアムレストランの一つである長岡市の「料亭 かも川本館」をご紹介します。

創業70年余。落ち着いた佇まいの老舗料亭

JR長岡駅から徒歩5分の場所にある繁華街・殿町。飲食店がひしめき合うにぎやかなメインストリートの路地裏に、ひっそりと佇んでいるのが創業70余年を誇る「料亭 かも川本館」です。「ミシュランガイド新潟2020特別版」ではミシュランプレートとして掲載されています。
「ゆっくり過ごしてくださいね」と迎えてくれたのは、4代目若女将の長谷川かずみさん。物腰がやわらかく上品で、細やかな気配りが訪れる人を心地良い気持ちにさせてくれます。上質なホスピタリティに魅了される常連客が多いというのも納得です。

期間限定!郷土の魅力が詰まったランチコース

今回いただいたのは、日本海美食旅限定メニュー「美味極上ランチコース」(平日5,500円・税込、土・日曜・祝日7,150円・税込)。長岡の食材や郷土料理を盛り込んだ、豪華かつリーズナブルな満足必至のコースです(※完全予約制・11:30~14:00)。
お品書きはこちら。それでは、2020年11月23日までの期間限定・特別コースの一部をご紹介します(※仕入れ状況により献立は変更する場合もあります)。
 
こちらは先付け3種盛り。秋をイメージした赤く染まった葉と黄色の菊に趣を感じられます。
 
下の器の中身は「こりこり鮫軟骨 梅水晶」。シャキシャキと歯ごたえのある鮫軟骨に、梅風味のとびっこがマッチします。中央の「ほたての貝味噌」は、越後みそと粗糖の甘辛味です。上部にある「一口筋子」は板前が市場で厳選した塩筋子を使用しています。
 
これらは「強肴(しいざかな)と呼ばれる“お酒が進む品”という通り、旨みが詰まった味わいは日本酒にピッタリ。お得意先や家族へのお土産として、瓶詰品を購入することもできます。
焼物は「かも川特製 鮭の越後味噌漬」。数々のグルメ雑誌で紹介される名物手土産としても有名なこちらは、身が厚くふっくらとした生サーモンに越後味噌を漬け込んだ逸品。ほどよい脂が口の中でふわりとほどけ、味噌の濃厚な旨みが広がります。
揚物は「長岡ポーク柚子塩麹漬」。長岡ポークは、新潟産コシヒカリを主体とした穀物飼料で育った、やわらかで臭みが少ない甘みのあるお肉です。これを柚子塩麹にじっくりと漬けることで、しっとりやわらかに。ジューシーな肉の旨みを存分に感じられます。
メインの後にいただけるのは、華やかな「桜飯」。幕末の長岡藩士・河井継之助が好物だったことから、お客の要望を受けて提供を始め、今では「料亭 かも川本館」を象徴する一品となっています。細かく刻んだ大根の味噌漬けのシャキシャキとした食感が心地良く、素朴で滋味深い味わいです。
 
上質な和食によく合う日本酒は35種類以上を用意。長岡の酒蔵のみ比べセットもあり、お酒好きも納得のラインナップです。

美しい日本庭園が贅沢。プライベートな和の空間

お部屋は全7室。そのすべてが個室で、プライベートな時間を贅沢に過ごすことができます。
 
注目はなんといっても、四季折々の表情を見せる日本庭園。春夏の青々した緑、秋の紅葉、冬の雪囲い――そのどれもが風情たっぷりで心が和みます。
部屋ごとに庭の表情が異なるのも魅力の一つ。こちらは優雅に錦鯉が泳ぐ池が眺められるお部屋で、窓を開けて部屋の外へ出ることも可能。美しい庭を間近に眺めることができます。
部屋に続く石畳の長い廊下も、料亭ならでは。穏やかに灯るやさしい照明が上質さを演出しています。空間すべてに“おもてなしの精神”がいき渡っており、ほどよい高揚感と安らぎを感じられる特別な場所――大切な人との会食や祝い事の場として70余年の歴史を刻んできた深みが伝わってくるようでした。

旬食材の魅力を味わう多彩なコースを用意

「料亭 かも川本館」では、今回ご紹介した期間限定特別コースの他、様々な会食コースが用意されています。
2020年11月9日から登場するのは、「DASHI ヌードルランチ」。丁寧にとった出汁で味わう料亭ならではの上品なラーメンが主役のコースです。板前自慢の多種類の料理を少量ずついただけるので、贅沢な気分を味わうことができます。
「にいがた和牛のすき焼きコース」も一押し。新潟県内の厳選した黒毛和牛を満喫できる、寒さを感じるこの季節にぜひいただきたい贅沢メニューです。
 
その他、冬季限定の「寒ブリしゃぶしゃぶコース」「とらふぐ会席コース」、滋養満点の「すっぽん鍋」など、その時季の旬食材を活かした料理にも注目です。
 
 
熟練の板前による洗練された料理、美しい庭とプライベートな空間、心温まるホスピタリティ――訪れればたちまち、老舗料亭ならではの底力を見せつけられること間違いなしです。ぜひ日本の風情を感じられるこちらで、大切な人たちと特別な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?
 
 
 

料亭 かも川本館

住所:新潟県長岡市殿町2-3-5
電話番号:0258-33-0638
営業時間:11:30~22:00※完全予約制
定休日:不定休
HP: https://www.kamogawakan.com

料亭 かも川本館

この記事を書いた人
渡辺まりこ

新潟県三条市在住のフリーライター。主人が“金物のまち”を代表する職業の包丁職人ということから、地場産品に興味が芽生え、ローカルのおもしろさを日々発信中。 これまでの執筆実績はブログで紹介しています。http://www.watanabemariko.com/