この夏注目スイーツ「妙高発酵ジェラート」が伝えたい雪国ならではの魅力とは?/妙高市


2022年06月30日 2149ビュー
まだまだ肌寒いなぁと思っていたのも束の間、新潟県内も暑い日が続くようになってきました。夏が近づくこの時期、食べたくなるのが冷たいスイーツ。今回は妙高市で新発売された珍しいフレーバーのジェラートがあると聞き、取材に行ってきました。

「妙高発酵ジェラート」とは

今回ご紹介するのが、こちらの「妙高発酵ジェラート」。「発酵」と言えば、ここ最近話題になっていますよね。

フレーバーはかんずり、みそ、コーヒー、あまざけ、やそうたんの5種類。上越市にある三和牛乳の愛情たっぷりに育った牛のミルクを使用し、ジェラート専門店「ソンニャーレ」が製造。妙高が生んだ発酵食品を使った、他にはない珍しいフレーバーのジェラートです。

どんな味がするのか全く想像がつきませんよね。そもそも、なぜこのような発酵食品とジェラートという掛け合わせが生まれたのでしょうか。今回は「妙高発酵ジェラート」の魅力を探るべく、開発の経緯を聞きに行ってきました。

開発のきっかけは「妙高七五三(なごみ)御膳」

訪れたのは妙高高原観光案内所。「妙高発酵ジェラート」を企画・販売している一般社団法人妙高ツーリズムマネジメント(以下、妙高ツーリズムマネジメント)の馬場慎太郎さんと曽根原郷さんにお話を伺いました。
「妙高発酵ジェラートの開発の発端は七五三御膳でした。」

七五三御膳とは「7つの温泉地、5つの泉質、3つの湯色」が特徴の妙高高原温泉郷にちなんで作られた妙高のおもてなし御膳。

「7つの料理、5つ以上の妙高産食材、3つの発酵食」から構成される、地産地消のスペシャルなランチ御膳です。妙高ツーリズムマネジメントが中心となり、賛同する市内の飲食店や宿泊施設がメニューを考案、提供しています。

※「七五三御膳」については、こちらの記事でも紹介されています。
▲七五三御膳のデザートに添えられた甘酒ジェラート(画像提供:妙高ツーリズムマネジメント)

「当時プロジェクトを進める中で、3つの発酵食と謳ったものの参加店舗にとってはハードルが高かったんです。そこでこちらで一つ発酵メニューを作って、それを入れてもらえれば参加しやすくなるんじゃないかという話になりました。当時市内にある鮎正宗酒造さんの甘酒が人気だったので、甘酒を入れたジェラートを作れないかということで発案したんです。その甘酒ジェラートがとても好評で。もう少し種類を増やせないかと考え始め、妙高発酵ジェラートへと繋がっていきました。」

妙高の魅力を発信するツールとして

「甘酒」や「発酵」は近年注目が集まっており、妙高と言えば「かんずり」も発酵食品として全国的に有名です。雪国の特性である、長い冬を越えるための保存食文化や豊かな雪解け水が育む素材の豊かさには人を惹きつける魅力があります。とはいえ、単品では発信力が限られると馬場さんは話します。

「妙高には素晴らしい発酵文化があり、それを商品として発信している事業者さんがいます。『妙高発酵ジェラート』として各々の事業者さんの魅力をつなげ発信することで、より多くの人に妙高の発酵文化を知ってもらえれば嬉しいです。」

開発の経緯についてお伺いしたところで、それぞれのフレーバーの特徴をご紹介。実際に食べてみた感想も一緒にお伝えします。

雪さらしが有名な「かんずり」

妙高の発酵食品と言えば「かんずり」。妙高産とうがらしとゆずを3年間自然発酵させた、妙高発祥の辛味調味料です。仕込む前にとうがらしを雪にさらす風景も有名で、塩抜き効果や辛みが柔らかくなると言われています。

しかし「かんずり×ジェラート」という意外すぎる組み合わせに、どんな味がするのか全く想像できません。かんずりの量や種類を変えて試作を繰り返したのち、ジェラートに馴染みやすかった生かんずりを使用したそう。

実際に食べてみました!口の中に入れると、じわじわとかんずりの風味が。想像していた辛さはなく、これなら辛いものが苦手な方やお子様でもかんずりの風味を楽しめそうです。

昔ながらの製法で作る「みそ」

昔ながらの製法を守る太田醸造の「毘沙門みそ」を使用したジェラート。こちらのみそは1年間じっくりと天然発酵させており、滑らかで口当たりがよいのが特徴です。こちらも赤みそや白みそ、粒入りなど様々なタイプを試作したそう。その中で選ばれたのが「赤みそ」。

実際に食べてみるとまろやかなコクがジェラートとよく合って、飽きのこない甘さです。

こだわりのブレンドで作る「コーヒー」

自家焙煎とスペシャルティコーヒーにこだわるMYOKO COFFEEのオリジナルブレンドを使用したジェラート。

ここで「あれ?コーヒーって発酵食品なの?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。私も今回初めて知ったのですが、コーヒーの製造工程で「発酵」の力が使われているのです。完熟したコーヒーの木の実から、コーヒー豆になる種子を取り除く「精製」という工程の中で、発酵の力を使う方法があります。

今回、MYOKO COFFEEの社長と話す中でそのことを知り、コーヒーフレーバーの開発に至ったそう。そんなコーヒーフレーバーは社長自らブレンドしたもの。厳選したグアテマラ産100%で、口に入れた瞬間、ぱっとコーヒーの香りが広がります。さらに食べ進めると豊かな味わいが楽しめて、コーヒー好きにはたまらないこだわりのジェラートになっています。

玄米甘酒を使用した「あまざけ」

1番はじめに開発された「あまざけ」は、鮎正宗酒造の玄米甘酒を使用。こちらの甘酒は妙高山の麓にある酒蔵で、妙高産一等米を100%使った玄米麹と玄米、豊かな湧き水だけで作られています。

実際に食べてみるとやさしい甘みで、他のフレーバーよりもさっぱりとした印象。どんな料理にも合わせやすく、七五三御膳のデザートに添えられているのも納得でした。

炭の食感「やそうたん」

最後にご紹介するのは「やそうたん」。野草を中心に発酵食品等を製造するミヤトウ野草研究所の野草炭を贅沢に練り込んだ、見た目もインパクトのあるフレーバーです。こちらに使用されている炭は、妙高産を中心とした国内約30種の野草からできており、妙高市内では料理やお菓子にも使われているそう。

開発のきっかけは七五三御膳の参加店舗の一つでもある「寿し芳」で野草炭麺を食べたこと。味の意外性に驚き、発想が広がったと言います。
▲「寿し芳」の野草炭麺(画像提供:妙高ツーリズムマネジメント)

実際に食べてみると、他のフレーバーとは明らかに違う食感!ざらっとした炭の食感を楽しめて癖になりそうです。炭自体は吸着性に優れ、腸のデトックス効果も期待できるそう。

実は今回お話を聞いた馬場さんと曽根原さんにお気に入りのフレーバーを伺ったところ、お二人揃って「やそうたん」と答えてくれました。男性やビジネスマンにも人気とのことです。

食べ比べも楽しい「妙高発酵ジェラート」

いかがでしたか?話を聞けば聞くほどに、どのフレーバーを食べようか迷ってしまいそうですよね。ちなみに私のお気に入りは「かんずり」です。1番意外性があるのですが、食べてみると癖になる美味しさです!ぜひ妙高にお出かけの際は「妙高発酵ジェラート」を食べてみてくださいね。

妙高ツーリズムマネジメントでは、今後の展開としてジェラートの素材を生かした洋菓子などを開発中とのこと。 さらに同法人が運営するテレワーク研修交流施設「MYOKO BASE CAMP」も7月1日にオープンします。
▲左手前の建物が建設中のテレワーク研修交流施設「MYOKO BASE CAMP」。目の前からは妙高山が眺められる。(画像提供:妙高ツーリズムマネジメント)

コミュニティスペースには「@nagomi_café(ナゴミカフェ)」が併設。「妙高発酵ジェラート」はもちろん、他にも「発酵」をテーマにしたメニューが食べられるとのこと。
▲「@nagomi_café」メニューイメージ(画像提供:妙高ツーリズムマネジメント)

テレワーク目的でなくてもこちらのカフェやコミュニティスペースは利用できるそうなので、ぜひ立ち寄ってみてください。 今後も「妙高発酵ジェラート」の展開に目が離せません。

「妙高発酵ジェラート」販売店舗はこちら

・四季彩館みょうこう
 妙高市大字猪野山58-1 TEL:0255-78-7127

・かんずり
  妙高市西条437-1 TEL:0255-72-3813

・十二屋
  妙高市関山1668-13 TEL:0255-82-3128

・MYOKO COFFEE ライムリゾート店
 妙高市関川2251-2 TEL:070-8503-3803

・妙高高原体育館
  妙高市関川958 TEL:0255-86-4466

・妙高高原観光案内所
  妙高市田口309-1 TEL:0255-86-3911

・@nagomi_café/ナゴミカフェ(妙高市テレワーク研修交流施設内)
  妙高市大字関川2228-1 TEL:0255-70-2195

・SOF&-ソフと-  by MYOKO COFFEE(妙高高原ビジターセンター内)
  妙高市関川2248-4 0255-75-5270(妙高高原ビジターセンター)

妙高発酵ジェラート販売店

エリア

妙高・上越エリア

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この記事を書いた人
諸岡江美子

千葉県出身。妙高市→津南町→妙高市と新潟県内で暮らして早9年。現在は移住関係の仕事をしながら、複業ライターをしています。雪国の暮らしの知恵や文化が大好き。