山深く自然が美しい二居でワーケーション。温泉やダムも楽しみながら/湯沢町


2023年10月26日 1461ビュー
今年の夏は本当に暑かった。ところが、気温は徐々にではなくガクンと下がり、それによって自律神経が乱れてしまい、体調不良になっています。すると気分も落ち込んで、何をやっても集中できず、やることはいっぱいあるのに、気持ちだけが焦って何にもできていない。それにまた落ち込むという、負の連鎖。
 
ここはひとつ、「ワーケーション」をしてみよう。それも、気軽に行けるんだけど、緑がこれでもかというほどたっぷりあって、今の生活をちょっと忘れられるような場所がいいな。と考えていました。
 
二居にできた宿泊施設「Little Japan ECHIGO」でワーケーションできるんだと知ったのは、Little Japan ECHIGOのインスタグラムでした。
温泉コアワーキングプラン。ドリンク2杯プラス温泉チケット。1,200円。

これ、いいなあと思い、行き先は二居としました。二居は戊辰戦争について調べたとき、二居峠に二度、登ったり、本陣や神社に訪れたり、何度も訪れた場所でした。でも、ゆったりと滞在したことがなかったので、温泉もあるし、近くのダムでは気分転換もできそうだし、ノートパソコンを持参して、滞っている仕事を進めてこようと向かいました。

旧三国街道沿いの宿場だった二居

越後湯沢駅から二居までは約15キロ、車で約20分。旧三国街道の付近を通る国道17号線で行きます。湯沢町には、宿場が4つありました。北から、湯沢宿、三俣宿、二居宿、浅貝宿。ちなみに、地元のおじいちゃんは「越後湯沢なんて地名は無い。あれは駅の名前。湯沢は湯沢だこっつぁ。」と言います。「湯沢」も「ゆざわ」と言わず、「よざわ」と言い、「よ」にイントネーションを置きます。余談ですが。
 
二居宿は4つの中でも一番小さな宿場でしたが、本陣と脇本陣もありました。田代スキー場から近く、スキーブームの頃から民家は民宿になって営業しましたが、高齢化が進んだこともあり、今は閉業した民宿が増えているようです。
 
写真は、二居本陣の富澤家です。町指定文化財。内部は非公開。

オープンしたばかりの宿泊施設、Little Japan ECHIGO

そんな二居で、Little Japan ECHIGOは宿泊施設として、2022年12月にオープンしました。スノーリゾートとして利用されるだけでなく、通年でグリーンシーズンにも期待されているそうです。
1~5名のプライベートルーム(個室)が9部屋で、和室と洋室があります。
和室は、昔ながらの雰囲気が感じられるお部屋です。<写真提供:Little Japan ECHIGO>
洋室は、和モダンのテイストが感じられるお部屋です。クイーンサイズのベッドがあるダブルルームになります。<写真提供:Little Japan ECHIGO>
ドミトリーは男女相部屋で、ベットは8つあります。<写真提供:Little Japan ECHIGO>

コワーキングができるカフェ

カフェの営業は不定期で、水曜日と木曜日がお休みです。
受付で1,200円の支払いをします。ドリンクを注文して、宿泊温泉プラン券を受け取ります。
ドリンクがいろいろ選べるのも嬉しい。

ダルマが並ぶ、窓際の席

どの席にしようかな。ダルマが並ぶ、窓際の席にしました。このダルマ、昔からこの家にいたんでしょうね…。
Free Wifiも利用できます。
私以外の利用者が何名かいて、それぞれパソコンに向かっていました。キーボードを打つ音、電話で打ち合わせをする声。話している内容は専門的で、何を言っているかほぼ分からず、まるでBGMのよう。これは集中できていいなと思いました。
支配人の大木さんは「二居は町中と違って高い建物もなく静か。牧歌的な暮らしを味わえるので、長期滞在にもおすすめ。それなのに、アクセスがよくて便利なんです。」と話しています。
 
大木さんは、二居のお祭り等にも積極的に参加しているそう。「二居の人たちが歓迎してくれたから、自由にやらせてもらっている。ありがたい。」と笑顔でした。
外国人の利用も多いLittle Japan ECHIGO。都会では味わえないような滞在を二居で、世界中の人から楽しんでもらえたら素敵ですね。
Little Japan ECHIGO

Little Japan ECHIGO

住所:〒949-6212 新潟県南魚沼郡湯沢町三国660
ホームページ:https://ljechigo.com/ryokan
問い合わせ先:info@ljechigo.com
定休日:カフェは水曜・木曜ですが、不定期での営業につき要問合せ。

徒歩で約1分、二居共同浴場「宿場の湯」へ。

さて、仕事は適当なところで終わりにして、気分転換に宿泊温泉プラン券を使いに「宿場の湯」へ向かいます。
湯沢町では共同浴場が5つありますが、泉質は4種類と異なります。宿場の湯の泉質は、単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)です。
券売機がありますが、私はチケットを受付に出します。
受付の先に、下駄箱と貴重品ロッカーがあります。100円が戻るタイプです。

男湯と女湯を両方、撮影しました

男湯と女湯で分かれます。営業前の男湯を撮影させてもらい、初めて男湯を見ることができました。(女湯は何度か入ったことがありました。)
男湯も同じような造りなんだ~、と思いました。湯船の大きさも女湯と同じでした。
こちらが女湯です。写真を撮ったのは営業前で、私が入浴したのは午後でした。昼間だったからか、他の人もおらず、ひとりでゆっくりと入れました。ほんとうに、ゆったり…という言葉がピッタリくるようで、温泉に浸かるというのは、心身共にリラックスできるなあと思いました。

湯船から見える二居峠(小豆峠)

窓からの眺めが男湯とは違いました。二居峠、通称「小豆峠」が湯船から見えました。戊辰戦争の取材をしたときに登った峠です。二居峠って、二居側が急なので登りが大変なんです。ふうふうと言いながら、ようやく登って集落の方向を見下ろしたとき(集落は木が生い茂っていて見えませんでした)、「ここから本当に、小豆を煮てくれ~!と叫んで声が届いたのかな?」と思いました。二居住民のおじいさん(当時93才)が「昔、イロリで実際に煮て試してみたことがある。頂上から15分もあれば下れる。15分じゃ、小豆は煮えなかった。少なくとも30分は必要だ。」と話していたのを思い出しました。
サウナもあります。湯沢の共同浴場でサウナがあるのは、ここだけです。
広い休憩場があるのも、宿場の湯ならではです。
川上四郎の童画、常設展示場もありますが、午後3時からです。貴重な原画も観られますので、お時間が合ったら、ぜひご覧ください。やさしい画風の童画にも癒されることと思います。
二居共同浴場「宿場の湯」

二居共同浴場「宿場の湯」

住所:〒949-6212 新潟県南魚沼郡湯沢町三国537
電話:025-789-5855
営業時間:午前10時~午後9時(最終受付は午後8時30分)
定休日:木曜日(祝日・年末年始・お盆期間の場合、後日振り替え)
料金:大人600円、こども250円(4歳~小学生)

高さ90メートルのロックフィルダムである二居ダムへ。

せっかく緑がきれいな二居まで来たので、二居ダムまで行ってみます。宿場の湯からは約3キロ、車で8分程の距離を移動します。
二居ダムへ行く途中に、奥清津発電所「Okky(オッキー)ミュージアム」があります。ダムへ行った帰りに入場してみます。
Okkyミュージアムから約1キロ、車で4分程、山へ上がって行くと二居ダムがあります。岩石を積み上げた高さ87メートルのロックフィルダムです。
揚水式水力発電なので、上下に2つのダムを持ちます。二居ダムは「下池」です。「上池」のカッサダムとつながった水路(鉄管路)があり、水が落ちる高さは470メートルもあります。夜間は余剰電力を利用し、下池から上池へ水を汲み上げ、昼間にはその水を落して発電しています。
ダムの上は車が通れないので、歩いて渡ります。
左手を見下ろすと発電所があります。発電出力は奥清津、第二を合せて160万キロワットあり、揚水式水力発電所としては現在(2023年時点)、日本で2番目に大きい発電所です。
ここで作った電気は全て首都圏へ供給され、ピーク時の電力需要を担う発電所として活躍しているのだそうです。

実際に動いている発電施設を見られる「Okkyミュージアム」

電源開発株式会社の中村さんが言われるには、「展示館として発電所とは別に作られている施設がほとんどなので、発電所の中を自由に見学できるのは珍しいと思います。」とのことです。
Okkyのキャラクターがお出迎え。オッキーという名前は、奥清津(O・Ku・Ki・Yo・Tu)発電所ということで、「O」「K」「K」「Y」。それと、完成時、「日本一大きい揚水式水力発電所」なので「大きい」→「おっきー」から、だそうです。

「雪国アート回廊」優待表を提示するとプレゼントがもらえます!

受付で「雪国アート回廊」の優待表を提示すると、オリジナルグッズのプレゼントがもらえます。「お好きな色をひとつ、どうぞ。」と差し出された中から、少し迷ってブルーを選びました。やっぱりダムなので水色がいいかな、と。
広げてみると、エコバックでした。オッキーのキャラクターがプリントされていて、かわいいです。「雪国アート回廊」の優待表は、南魚沼市や湯沢町の観光案内所などで配架していますが、インターネットの画面を印刷、もしくは表示でも受付できますので、ぜひご利用ください。

人気のダムカードも、もらえます!

二居ダムカードも、もらえます。カッサダムカードも期間限定で、もらえるそうです。

2階の展示ルームで見学できます。

2階の展示ルームから、1階の様子を見学できます。中村さんが「実際に動いている発電施設を見られるという所は、他ではなかなかありません。」と言われていました。
奥清津発電所のポンプ水車・発電電動機(縮尺1:30)、奥清津発電所の主機の模型(4台共通)です。「奥清津第二発電所の2号機のみ可変速揚水発電システムにより回転速度を変化させて揚水入力の調整を可能にします。」と解説する中村さん。
「OKKYキャッチャー」は、奥清津第2発電所の2号機の模型です。ふたつのレバーを操作して、自分で動かしてみることができます。6個の部品を模型の中へ組み込み、奥清津第2発電所の2号機を完成させます。実際に動くと「おお、なるほど!」と思いました。
二居ダムとカッサダムの位置関係がよく分かる模型の展示。二居ダムは清津川の上流部に位置します。朝は水位が下がっており、日中の発電に伴って少しずつ水位が上がってきます。カッサダムはカッサ川の最上流に位置します。夜間の揚水運転により、通常は朝に満水状態になっており、昼間の発電により少しずつ水位が下がっていきます。
発電所の中へ入れることは滅多にないので、貴重な体験でした。発電について考える機会も日頃はないので、勉強になる機会を得ました。その上、エコバックとダムカードのお土産までもらえて、無料施設なのにうれしい~と思いました。

なお、今回は発電所内での作業のため、発電所内には行けませんでしたが、地下フロアにある発電設備も見学できるようになっているとのことです。

では、展示室から出て、屋外も見学してみます。
「水の路」というトンネルがあって見学できるので、屋外へ出て「のびのび広場」を散策しながら向かってみます。

水路工事のアプローチ(作業坑)として使用された「水の路」

「水の路」は、水路建設のために鉄管や資材を搬入したトンネルです。見学ができるように保存されていて、中を歩くと工事の歴史を知ることができます。
全長320メートル、高さ6.7メートルのトンネルです。建設中の写真やパネルを読みながら、進んで行きます。ひんやり、しいんとしたトンネルを安全に歩けることはなかなかないので、ゆったりとした気分で歩きました。
これは「セントル」といって、放水路のコンクリート打設時に使った移動式の型枠だとパネルに書いてありました。
セントルをくぐり抜けて、まだ先の方へ進んで行きます。
奥清津第二発電所で使用されている水圧鉄管があり、そこでトンネルは行き止まりです。水圧鉄管には、最大毎秒154立方メートルもの水が流れます。
「見て、触って、感じて」をテーマにした電力のミュージアム、OKKY。電気を作る本物の迫力を間近に感じられます。ぜひご来館ください。
奥清津発電所「Okky(オッキー)ミュージアム」

奥清津発電所「Okky(オッキー)ミュージアム」

住所:〒949-6212 新潟県南魚沼郡湯沢町大字三国502
電話番号:025-789-2728
開館期間:4月〜11月 午前9時30分〜午後5時(冬季は休館)
休館日:毎週月曜休館(屋外はオープン)
※月曜が祝祭日の場合は火曜休館
※天候不良等により予告なく臨時休館となる場合があります
料金:無料

「ワーケーション」という目的で来た二居でしたが、気分転換で行った宿場の湯で温泉にゆっくりと浸かり、二居ダム、OKKYと巡って、一日たっぷり二居で過ごせました。
 
ランチをLittle Japan ECHIGOのカフェでとろうかと思ったのですが、ダムを眺めながらお弁当を食べてみようと思って持参しました。二居でランチを食べられるレストランや、コンビニエンスストアはありませんので、ご注意ください。(いちばん近いのが「道の駅みつまた」で、約8キロ、車で10分程の距離になります。)
 
もうちょっと長時間、仕事を進めればよかったかな?と思いつつも、気分転換を十分にできたので、当初の目的は果たせたように思いました。みなさまも、ぜひ、二居へ訪れてみてください。
この記事を書いた人
シバゴー

南魚沼市在住。趣味は写真撮影と読書で、本で調べた所へ行って写真を撮ることをライフワークとしています。神社彫刻が好きで、幕末の彫刻家・石川雲蝶と小林源太郎、「雲蝶のストーカー」を公言する中島すい子さんのファン。地域の郷土史研究家・細矢菊治さんや、地元を撮影した写真家・中俣正義さん、高橋藤雄さんのファンでもあります。

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