素朴な田舎料理が何よりのごちそう「お茶の間 久太郎」/阿賀町


2024年08月02日 2529ビュー
福島県との県境、阿賀町の津川にある「狐の嫁入り屋敷」内にあった人気の農家カフェ「お茶の間 久太郎」さんが、この春に移転オープンされたとのことで、新しい店舗におじゃましてきました。

自宅を改装したお店をオープン

久太郎は2019年から狐の嫁入り屋敷内で営業し(その前はまた別の場所で7年ほど営業していたそう)、この度、自宅を改装した店舗を構え、4月からリニューアルオープンしました。
お店の外観。
大きな「久太郎」の文字が目印です。
お店の目の前は、田んぼと山。
日本の原風景が広がります。空気がうまい。
 
店内は、和のお座敷と、カウンター&テーブル席があります。
こちらがお座敷。
団体やグループでの予約も可能。
壁面に描かれたユキツバキが何とも大胆!

ちなみに、ユキツバキが世界で初めて発見されたのが阿賀町にある麒麟山だそうで、ユキツバキは阿賀町のシンボル的な存在なんですよ。

カウンターがある部屋はこんな感じ。
こちらはカフェのような雰囲気ですね。
カウンター席と小上がりのようなテーブル席などがあります。
奥は厨房。

店名の「お茶の間 久太郎」ですが、「久太郎」というのは屋号とのこと。
また、「お茶の間」には“のんびり過ごせる憩いの場を作りたい”という想いが込められています。

名物「とろろ膳」なども健在!

それでは、まずは主なお食事メニューのご紹介。
 
移転前の店舗でも人気のあった「とろろ膳」です。
「とろろ膳」(800円/税込)
 
お米は阿賀町津川産の古代米とコシヒカリをブレンド。
とろろは、こちらも地元産の自然薯と長芋。自然薯はかなり粘りがあるため、長芋で少しさらりとした食感に仕上げています。
自然薯は季節によって粘りに差があるそうで、長芋の配合も季節で変えているそうです。
だし入りのとろろはそのままかけていただきます。
これだけでご飯が無くなってしまいそうな勢いですが、ちょっと待って!!
 
とろろだけでも十分おいしいのですが、さらに日替わりのおかず6品と、漬物2品が付いてきます。
それと汁物も。
この日のおかず&漬物は、
(前列左から)
ズッキーニの揚げ漬け、チンゲン菜の炒め物、カリフラワーの酢漬け(カレー風味)、赤タマネギの酢漬け
(後列左から)
切り干し大根ともやしの和え物、菊のお浸し、チンゲン菜のわさび和え、切り干し大根のしょうゆ漬け
 
野菜は自家製やいただき物など、ほとんどが地元の物。
ズッキーニやチンゲン菜なども地元で作っている季節の野菜です。
そして、切り干し大根は昔ながらの保存食。
 
少しずつ、いろいろ食べられるのがいいですね。
どれも優しい味付けで、素材の味を堪能できます。
 
ちなみに他にとろろが食べられるメニューは、丼に古代米入りご飯、日替わりおかず3品が載る「とろろ丼」(650円)もあります。
さらに!
土日のみ限定5食の「とろろ膳 馬刺し付」(1,500円)というスペシャルメニューもあり。
馬刺しは県をまたいでお隣りの会津産。
とろろと馬刺しは相性抜群だそうですよ!!

カレーも人気

久太郎では2種類の牛すじカレーを提供しています。
「牛すじカレー」と「牛すじ焼きカレー」があるのですが、今回は焼きカレーの方をご紹介。
「牛すじ焼きカレー」(750円)
 
どうして農家カフェで牛すじカレー?! と思ってしまいましたが、牛すじは地元・阿賀町の八木山(やきやま)という地域で育った新潟和牛のものを使っているそうです。
なるほど。
 
数日をかけ、じっくり加熱した牛すじはとってもやわらか♪
牛すじの甘みが感じられるカレーは、チーズの塩気と焼いた香ばしさとの相性もいいですね!
辛さは一般的ですので、子どもでもおいしくいただけそう。

和スイーツにもこだわり

続いてはスイーツのメニューのご紹介。
久太郎では団子とおはぎを提供しています。
注目はこちら!
「お手焼きだんご」(1,000円)
※ドリンク付き。写真は「わらびもちドリンク(抹茶)
 
短い串に団子が刺さっていますが、団子は生のようです。後ろには七輪が・・・そう、このお団子は自分で焼くことができるのです!
 
しかも、このお団子は注文を受けてから練るというこだわり。
20分ほど時間がかかるそうですが、せっかくの「茶の間」ですからゆっくり待たせていただきましょう。
店主の杉崎三代子さん。
自家製の団子には豆腐も入っているそう。
練った団子を竹串に刺し、片栗粉をまぶしています。
 
それでは焼かせていただきましょう♪
一口サイズの団子が8本あるので、みんなでワイワイ焼きながら楽しめます。
いい感じで焼けました!
豆腐が入っている分、少し生っぽく感じるかもしれませんが、事前に熱は通してあるそうなので、表面が焼ければ大丈夫。
外はカリッと、中はもっちりとした食感です。
たれは3種類あり、左から「みたらし」、「白みそきなこ」、「粒あん」です。
珍しい白みそきなこはしょっぱ系のたれ。粒の小さいあんこも美味。
甘い→しょっぱい→甘い…の無限ループが続きそう。
 
つぶつぶのわらびもちがまるでタピオカドリンクのような「わらびもちドリンク」も美味。
 
もう一つのスイーツもご紹介。
 
「おはぎセット」(600円)
※ドリンク付き。写真は「雪室珈琲(アイス)」
 
小ぶりのおはぎが2個、そして付け合わせの漬物が2種類。
こちらも無限ループ確定。
おはぎはあんこがたっぷり。中のもち米はやや小さめなのでペロリと食べられます。
 
最後に、カフェメニューから単品ドリンクもご紹介しましょう。
「ゆきつばきソーダ」(500円)
※写真はフロート付き(600円)
 
ユキツバキのエキスが入ったソーダドリンク。ピンクの氷はハート形です。
クエン酸の酸味がすっきりとした味わいです。
 
久太郎は「朝ごはん」「昼ごはん」「カフェ」の3つの営業時間に分かれています。
通常のお食事メニューは昼ごはんタイムだけなので、ご注意を。
 
なお、朝ごはんタイムには、
・古代米ご飯
・日替わり汁
・漬物(2種)
・生卵
・納豆

という「久太郎の朝ごはん」(500円)を提供しています。
シンプルですが、これだけできっと十分。 っていうか、お得すぎる!
 
とろろをはじめ、地の野菜などをふんだんに使った料理の数々。
そして価格もとても良心的。
阿賀町にお立ち寄りの際には、「久太郎」をぜひ訪れてみてください!
 
夏にはそうめんや冷やし中華なども予定しているそうですよ。
お茶の間 久太郎

お茶の間 久太郎

新潟県東蒲原郡阿賀町平堀1953
TEL.0254-92-5577
営業時間/朝ごはん 7:00~9:00、昼ごはん 11:30~13:30、カフェ 13:30~15:00
定休日/木曜日

お茶の間 久太郎

この記事を書いた人
ケバブー

長岡生まれ新潟育ち。 ​
郷土料理からラーメン、地酒やスイーツまで新潟の食を広く愛するフォトライター。