日曜のお楽しみ、フルーツサンドを求めて。ローカルスーパー「新鮮市場ベアーズ」に潜入/五泉市


2024年08月05日 268ビュー
こんにちは!ライターの竹内ありすです。

「オープン前からすごい行列ができるスーパーが五泉市にあるらしい」ある日、こんな噂を耳にしました。しかも、日曜日限定で買うことのできるフルーツサンドが絶品らしい……
こんな噂を聞いてしまったら放ってはおけません。お店の名前は「新鮮市場ベアーズ」。どんなスーパーなのか、そしてフルーツサンドの味はいかに!その魅力を検証してきました!

オープン前から大行列!?「新鮮市場ベアーズ」へ

新潟市から車で40分ほど、土手をゆったりドライブしてやってきました。日曜日の五泉市!ちなみに五泉市には、新潟県内で展開している大手のスーパーマーケットも複数出店しています。
さて、今回の目的地である「新鮮市場ベアーズ」は、大きな買い物カートとクマさんのシルエットが目立つ建物です。
駐車場も広々としています。「あれ?オープン前から大行列なんじゃなかったっけ?」と思ったそこのあなた。これは、オープンする40分前に撮影した写真です。(本当に行列ができるのかをこの目で見たくて、お店の方に相談の上、余裕を持ってかなり早めに到着しました)
……そして、時刻は8:50。あっという間にオープン10分前となりました。
もう駐車場はいっぱいで、店の前には長い行列が!!私も行列に加わり、開店を待ちます。
店先に並ぶ花の苗が色鮮やかで、癒される…… しかもかなりのお手頃価格!
さて、時刻は9:00。行列が動き始めました!「新鮮市場ベアーズ」オープンです。

新鮮な野菜、バラエティ豊かなお惣菜、そしてフルーツサンド

建物の中へと進みます。涼しい空間なはずなのに、たくさんの人で熱気がすごい!そして、ディスプレイがおしゃれです!
多くの人々がまず目指すのは、野菜コーナー。全体的にお手頃価格で種類も豊富!
お惣菜のコーナーには、定番ものから珍しい天ぷらまで、オリジナリティにあふれた商品が揃います。

そして、お目当てのフルーツサンドは…
わぁ〜!ずらりと並んでいる!!色とりどりのフルーツは見るからに新鮮です。
さまざまなフルーツが一緒に挟まれたものや、
大きなイチゴがこれでもかと詰め込まれたもの、
クリームとともにチョコレートやあんこでフルーツを挟んでいるものまで。
フルーツのボリュームに合わせてサンドイッチのサイズ感もしっかりしています。それなのに、想像以上に価格はお手頃。一体どういうこと!?…… のちほどじっくり味わって、検証したいと思います。

お目当てのフルーツサンドを買い物かごに入れたところで、店内をぐるりと見渡すと……
魚介の加工品売り場のあたりから、良い香りが漂ってきました。玉子焼きの香りだ!
玉子焼きを楽しそうに焼いているのが、ここ「新鮮市場ベアーズ」を営んでいる熊倉大(くまくら・まさる)さんです。お話を伺いました。

“大将”の熊倉さんに聞く!「新鮮市場ベアーズ」人気の秘密

「大将!玉子焼きまだある?」「あるよ!出来立てだよ〜」と、常連のお客さんと軽快なやり取りを楽しむ熊倉大さんに、まずは地元のお客さんに愛され続ける「新鮮市場ベアーズ」について教えてもらいました。
その歴史は、さかのぼること50年。当時は旧村松町の商店街で、熊倉さんのひいおじい様が乾物を扱う「高松屋」という商店を営んでいたそうです。「父の代になると、野菜をはじめとした食品、惣菜を扱うミニスーパーになりました」と、熊倉さん。

熊倉さんはもともと家業を継がないつもりで寿司店に就職し、職人として腕を磨いてきましたが、仕事に打ち込むあまり体調を崩してしまった経験もあり、故郷へ戻ってきました。
家業のスーパーをどうしたら盛り上げられるのか。

品揃えを豊富にして、車でもアクセスしやすい店作りをしたいと考え、17年前に現在の場所へお店を移転。店名も「新鮮市場ベアーズ」と改め、再出発しました。
寿司職人の経験を生かし、“大将”の熊倉さんはパック寿司のクオリティにもこだわっています。
そして、自ら店頭で焼き上げる玉子焼きはオープン当初からの人気商品!1本につき卵を6〜7個使うというボリューミーさと絶妙な出汁の風味が好評で、瞬く間に売れていきます。

「私が一人で作っているので、腕の限界も考えて1日100本限定なんです。こうやって3本同時に作れる人、なかなかいないと思いますよ〜」と、熊倉さんは3つのフライパンを駆使しながら笑顔を見せます。
また、人気商品といえばフルーツサンド!開発のきっかけは、10年前に始めたというSNS、Instagramでした。

「若い世代のお客さんにも来てほしいと思ってInstagramを始めました。でも、仕入れた野菜を載せてもなんだか味気ないなと思って。せっかく載せるなら“映える”ものがいい、それなら新しく商品を開発しよう!と考案したのがフルーツサンドだったんです」と、熊倉さん。
ここで新鮮なフルーツを大量かつ安価で仕入れることのできるスーパーマーケットの強みを発揮!サンドイッチのパンも特注し、生クリームはフルーツとパンとの相性を考えて厳選するなど、“インスタ映え”する見た目はもちろん、おいしさにもこだわって開発を進めたそうです。

開発中の様子もInstagramにアップし、お客さんからの意見も取り入れながら作ってきたフルーツサンドが完成したのは8年前。販売開始から注目を集め、こだわりのフルーツサンドを求めて駐車場のすみまで行列が続いたそうです。

当時は新潟県内でフルーツサンドを提供しているお店はまだほとんどなかったこともあり、口コミで評判が広がっていきました。
現在はすっかり「新鮮市場ベアーズ」の定番商品になったフルーツサンド。生産している500個は毎週のように売り切れるといいます。

フルーツとパンの仕入れや仕込みの関係により、販売するのは日曜日のみ。一週間に一度しか出会えない特別感もまた、人気の秘密のようです。
「Instagramを始め、フルーツサンドを販売するようになって、若いお客さんが増えました。市外から訪れてくださる方も多くなり、日曜はオープン前から行列ができるようになりました」と話す熊倉さん。大切にしているのは、店頭に立ってお客さんと会話を楽しむことだそうです。

「スーパーマーケットというよりも、専門店のような感覚ですね。今後も新しいオリジナル商品を増やしながら、地域の人に愛されるお店作りをしていきたいです」(熊倉さん)

“日曜のお楽しみ”をしっかり味わいます

大将・熊倉さんのお話を聞いていたら、待ちきれなくなってきました。フルーツサンド、早く食べたい!

ちなみに今回は、おいしいもの大好き、料理するのも大好きな母と一緒に訪れていたので、野菜や乾物などもいろいろ選びました。
お会計を終え、ついにフルーツサンドを食べられる!!

「オールスターMIX」と「越後姫(特A)」(イチゴの品種は季節や仕入れによって異なります)。近くで改めて見ても、すごいボリュームではありませんか!

これはもう、口に入れた瞬間に幸せが訪れます。
大胆にカットされたジューシーなフルーツがぎっしり!程よい甘さで後味はさっぱりとした生クリーム。そして、ふんわりとした食感がたまらない食パン!
いろいろな角度から味わいたいと思い、ひっくり返してみたらここにもイチゴ!!感動しながら、黙々と、そしてあっという間に完食してしまいました。

そして、フルーツサンド売り場にはさらなる心ときめくスイーツも並んでいたのです。
それがこちら!「ベアチーズケーキ」
さまざまなフルーツがごろごろとカップに入っていて、下の方にはチーズケーキが詰まっているというパフェのような美しいビジュアルの一品です。
こちらはお菓子作りが得意な熊倉さんの奥様が開発したそうで、チーズケーキのほかにパンプティングや杏仁豆腐も並んでいました。
なめらかでコクのあるチーズケーキはそれだけで味わってももちろんおいしいのですが、ジューシーで香り高いフルーツと合わさると風味がさらに豊かに。食べ切ってしまうのがさみしくなるくらい、満足感のあるスイーツです。

「これは、パンプティングと杏仁豆腐も食べてみたくなるね」と、母もすっかりとりこになっていました。
まだまだ飽き足らず、私は気になっていたお弁当も。

なんとも食欲をそそるネーミングの「本格シェフのハンバーグ弁当」!彩り豊かな野菜がたっぷり敷き詰められ、ふっくらとしたメインのハンバーグはデミグラスソースの風味とマッチしていて、もう大満足です。
たくさんのお客さんで活気あふれる空間や、個性あふれるオリジナル商品の数々。「次はどんなおいしいものに出会えるかな」と、考えるだけでワクワクします。五泉市を訪れた際は、ぜひ「新鮮市場ベアーズ」を訪れてみてください!
新鮮市場ベアーズ

新鮮市場ベアーズ

住所:新潟県五泉市郷屋川2-150-1
営業時間:10:00~19:00(月曜〜土曜)、9:00〜19:00(日曜)
駐車場:あり
TEL: 0250-47-6440
※フルーツサンドの販売は日曜のみ(限定500個)
 フルーツを使ったチーズケーキなどのスイーツは平日も販売
※水曜は玉子焼きの販売がお休み

今回訪れたスポット

この記事を書いた人
竹内ありす

1995年新潟市生まれ。放送局での番組制作を経て、フリーランスのライター・ディレクターへ。 昭和歌謡と喫茶店、新潟の日本酒が大好き!もの・こと・人にまつわる、魅力あるストーリーをお伝えします。
Twitter→ https://twitter.com/atelier_aliswan