新潟市のシンボル萬代橋とかつての鉄道跡を歩いて、食べる/新潟市


2024年08月16日 264ビュー
こんにちは
ごっつぉLIFE編集部ANNEXの「もなか」です。

にいがた・あいづの魅力を、そこに暮らすヒトへのインタビューなどによって発信するWEBマガジン「にいがた・あいづ ごっつぉLIFE」。毎週水曜日に更新しています。
※「ごっつぉ」とは、食べ物の”ごちそう”だけでなく、大切な場所、時間など、その人にとって「特別なこと」を意味します。

ごっつぉLIFE編集部ANNEXでは、これまで登場したヒトが暮らす地域をもう一度訪ね、本編の「ごっつぉLIFE」とは異なる視点でその魅力を掘り下げ、おでかけ情報を発信していきます。
新潟市の信濃川河口近くに位置する萬代橋。2024年は、完成から95年、重要文化財指定から20年を迎えます。そしてたもとに広がる万代地区も、名前や姿を変えながら今に至っています。
そこで今回は、この萬代橋を起点に万代地区を歩き、せっかくなので旬のおいしいものも探していきます。
今回歩いたルート
 萬代橋 → 万代クロッシング → 流作場五差路(先代の萬代橋東詰)
 → かつての鉄道(信越線)跡・・・天ぷら はせ川 → 三社神社 → 東港線
 → ピアBandai ピカリ産直市場 お冨さん

萬代橋を歩く

西詰を出発!親柱には「萬代橋」の名が刻まれています。
歩道がひろびろして歩きやすい。空も広く感じます。
橋の上から信濃川河口・新潟西港を向くと、こんな風景が広がります。
下流に向かっている船は、水上バス「アナスタシア号」。定期運行しているのでまた今度乗ってみたいな。
ちなみに上流にはこんな風景が。
今日は少し雲が多めですが、やっぱり空が広い。遠くには弥彦山も望めます。
東詰にやってきました。橋詰は広場になっています。丁寧な解説のついた案内板があります。
これによると、現在の萬代橋は、昭和4年8月完成の三代目。
広場は、災害が起きた時の避難スペースとしても考えられていたそうです。
萬代橋をくだって、東港線十字路に来ました。この地下に万代クロッシングと呼ばれる通路があります。
降りていくと、萬代橋の歴史をまとめた展示がありました。
先代萬代橋は木橋だったのですね。使われていた杭が通路を建設した際に出土したようです。
ということは、以前この場所は信濃川の一部だったのですね。
万代クロッシングから新潟駅に向かって歩くと、流作場五差路と呼ばれる交差点
ここに萬代橋東詰の碑が立っています。
先代の橋はここからはじまっていた。当時、信濃川の川幅は相当広かったのですね。
そしてもうひとつ、今と違っていることが。新潟駅の位置と鉄道のルートが違いますよね。
以前、新潟駅は現在の弁天公園付近にあって、鉄道はそこから旧沼垂駅までぐるりとつながっていたようです。
かつての鉄道の痕跡は、もう残っていないでしょうか。
歩いてみます。

かつての鉄道跡を歩く

流作場五差路から万代町通に向かって少し進んだところ
斜め左に向かう道路が当時の鉄道跡ですね。この先はどうなっている?
歩いてみます。
しばらく歩いて左手、天ぷらの看板が見えます。「天ぷら はせ川」さんです。
こちらは、以前「ごっつぉLIFE」でランチをご紹介したお店。お訪ねしたときは準備中でしたが、店主の長谷川さんにお話を伺うことができました。
(長谷川さん)
「現在の営業は、木曜夜、そして金、土、日、月曜です。ランチタイムは天丼一択のため、当店の天ぷらをゆっくり楽しんでいただける夜のご利用がおすすめです。
夜の営業は午後5時30分から午後10時(午後9時までにご来店ください)です。
単品メニューをお好みで召し上がっていただいても結構ですし、3種類あるコースですと、ひととおり楽しんでいただけます。」
ー夏のおすすめはいかがですか。
(長谷川さん)
「魚は、鱚(キス)、穴子(アナゴ)、新潟らしいとろでは柳ガレイですね。野菜なら、焼茄子、アスパラ、かぼちゃもいいですよ。」
ーどれもおいしそうですね。

旬のものを揚げ油からこだわった天ぷらにしていただくのは格別ですね。清潔で落ち着いた雰囲気も「隠れた名店」をものがたります。今度予約して伺いますね。
皆さんもぜひどうぞ。
はせ川さんを後に、また線路跡を歩きます。
すると途中左手を少し入ったところに、「三社神社」があります。そばの新潟市の案内板に、初代萬代橋の記念碑とあります。
境内にお邪魔すると・・・これですね。「創架萬代橋碑」とあります。立派な碑です。
どのような由緒があるのでしょうか。三社神社宮司の大橋毅さんに伺いました。
(大橋さん)
「この碑は、創架萬代橋碑(そうか よろずよばし いしぶみ)と言いまして、明治19(1886)年完成の初代萬代橋建設に力を尽くした先人、八木朋直の業績を称えて、明治43(1910)年に建碑したものです。
建碑の中心を担った安倍九二造は、「附寄島(長岡藩領)」と呼ばれていた流作場の開拓者、安倍玄的(あべげんてき)の子孫です。安倍玄的(五泉町民)は、村松藩の御殿医を勤め新田開拓者としても有名で、延享3(1746)年、他の4名とともに藩の公募に応じて開拓を許されました。」

―そうだったのですね、玄的の青蛙(げんてきのあおがえる)という言い伝えについても教えていただけますか。
(大橋さん)
「開拓事業は水との闘いでもありました。大洪水のために廃村の瀬戸際に立たされたこともあったのですが、そんな時もたくさんの青蛙が力強く生きている姿に励まされ、自らを蛙の姿に置き換え、「玄的の青蛙」と称して村の再建に努力した逸話があるのです。努力によって明るい未来が訪れるというお話だと思います。」

―ありがとうございました。今は賑やかな萬代橋や流作場の歴史を、ほんの少しですが理解できました。
三社神社の境内には、あちこちに青蛙の像があります。探してみると楽しいですよ。
三社神社を辞して、線路跡に戻って道をたどります。途中、きれいに飾られた花も。
そして…東港線に出ました。いつの間にかここまで来ていました。
少し遠くに、ピアBandaiを発見。もう行くしかないでしょう。
来ました(笑)
ピアBandaiには、人気のお店がずらり。その中で今日の気分は、「ピカリ産直市場 お冨さん」。
季節ごとに、というより野菜や果物の都合に合わせて?その時その時のおいしいものが並びます。
そんな旬のものを、好みで選んだり探したりするのが好きです。
入り口を入った特等席に並んでいるのは、枝豆。棚は枝豆であふれています。
専務取締役の冨山さんにお話を伺いました。
-いろんな種類の枝豆が並んでいますね。味風香(あじふうか)は初めて知りました。それから、おつな姫、湯上り娘、そして黒埼茶豆。8月のお盆の頃に旬を迎える枝豆を教えてください。
(冨山さん)
「8月といえば、茶豆です! 茶豆一択。」

-そうなんですね。旬の枝豆をおいしくゆでるコツは何かありますか。
(冨山さん)
「皆さんそれぞれこだわりがあって賛否もあります。そんな中で農家さんのお話では、まず塩でもんで軽く水洗い。お湯が沸騰してから豆を入れ、2~3分でお湯から上げて急冷する。 急冷というのは、あおいで風を当てるというより、できればさっと氷水に当てるときれいな色が出せます。最後に、お好みで塩を振る。」

―なるほど。急冷するといいんですね。
―ちなみにですが、枝豆以外で、冨山さんの夏のおすすめをご紹介いただけますか。
(冨山さん)
「果物ですね。スイカ、もも、ぶどう、メロン、梨とたくさんあります。ぜひ!」

ー確かに。果物は楽しみですね。ありがとうございました。
ということで、さっそく枝豆を買ってためしてみることに。今日の晩ご飯のお供は「黒埼茶豆」です!
上手にお伝えできなくてすみませんが、いったん食べ始めると、手が止まらなくなりました。
おいしかったです。

今日は、万代地域の歴史とおいしいものを少し知って、充実の一日になりました。ありがとうございました。
 

天ぷら はせ川

住所:新潟県新潟市中央区万代5-3-22
電話:025-248-8920
営業時間:昼 12:00~14:00 夜 17:30~22:00
定休日:火曜日、水曜日、木曜日(昼)※木曜日は夜のみ営業

流作場総鎮守 三社神社

住所:新潟県新潟市中央区三和町1-1
三社神社社務所
電話:025-244-3541

ピカリ産直市場 お冨さん

住所:新潟県新潟市中央区万代島2-3ピアBandai内
電話:025-384-4077
営業時間:9:00~19:00(1月・2月は9:00~18:00)
定休日:1/1~1/2

萬代橋とかつての鉄道跡

この記事を書いた人
ごっつぉLIFE編集部ANNEX

にいがた・あいづの魅力を発信するWEBマガジン「にいがた・ あいづ ごっつぉLIFE」
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