新潟ラーメン伝道師が推薦!新潟駅&新潟空港周辺で食べられるご当地ラーメン⑤新潟濃厚麻婆


2025年12月13日 17ビュー
多様なラーメン文化を持つ新潟県では五大ラーメン以外にも、地元に根付いているラーメンが多く、「五大ではなく六大、七大ラーメンでは?」との呼び声も高くなっています。豚汁ラーメンや雪室酒かすラーメンなど数ある中で、今回はその代表格ともいえる麻婆麺をご紹介します。

新潟の麻婆麺の発祥は昭和40年代に創業した新潟市内の中華料理店といわれています。「寒さの募る新潟県、ラーメンで体を温めてもらいたい」という思いで、麻婆豆腐とラーメンを組み合わせたのがきっかけだそうです。存在がより知られるようになったのが、新潟市江南区の「まるしん」。1990年頃創業のつけ麺の名店で、甘辛仕上げの熱々の麻婆豆腐が好評を博しました。

そんな麻婆麺がブームになったのが2010年以降。その火付け役となったのが、今回ご紹介する「たまる屋」です。
オープンは2014年。北陸道新潟中央インターから車で3分ほどと好アクセスで、デンカビッグスワンスタジアムやハードオフエコスタジアムからも近く、スポーツ観戦の前後に立ち寄る人も多いそうです。
真っ赤な看板に書かれた「和風とんこつ」の店名通り、和風だしを利かせた豚骨醤油のラーメンと並び、人気を集めているのが「背脂マーボーメン」(1,090円)。近年の麻婆麺は濃厚さが特徴で、発祥当時はあっさりラーメンの上にあんがゆるめの麻婆豆腐をのせたスタイルが一般的。辛みはそこまで強くありませんでした。
たまる屋の背脂マーボーメンはそれまでとは違い、茶褐色の麻婆豆腐の上に背脂とラー油、サンショウがびっしり。できたて熱々のはずなのに湯気が上がりません。
麺をグイッと持ち上げると湯気がもうもうと立ち上がり、モチモチの中太ストレート麺に麻婆豆腐や背脂がびっしり絡みます。麺はデフォルトで1.5玉分あるので、食べ応えは満点です。
麻婆豆腐に使う木綿豆腐は約1丁。水に漬けているので型崩れせず、角が立っています。
自家製ダレは豆板醤や甜麺醤、しょうゆなどをブレンドしたピリ辛仕上げで、辛さは控えめです。たっぷりのひき肉と一緒に中華鍋で炒め、水溶き片栗粉で強めのあんでとじます。たまる屋の麻婆麺の濃厚さはここからがポイント。
麺の上にチーズをたっぷり!その上に麻婆豆腐をのせるので、食べ進むうちにチーズがとろけて麺が絡みまくります。
仕上げに背脂をたっぷりかけて、完成です。
店長いわく、オススメはご飯の追加オーダー。麻婆豆腐との相性は言わずもがな。食べ進むうちにとろみが緩くなるので、最初は麻婆丼、麺を食べ終わった後に麻婆雑炊を楽しめますよ。
また辛みをもっと増したい人は、ラー油とサンショウ、酢が無料で追加OK。トッピングも多彩にそろえているので、岩のりやチーズ、ネギで自分好みにアレンジも可能です。

いろいろ楽しみたい人はセットメニュー(麻婆麺の麺は1玉)がオススメ。餃子3個か半チャーハンのセットは1,200円、140円以下のトッピング1品と半ライスのセットは1,100円とお得です。
もっと濃厚にしたい人は「炙りチーズマーボーメン」(1,200円)が必食。背脂をのせた麻婆豆腐の上にチーズをどっさりのせ、バーナーであぶるのでドリアやグラタンのような濃厚仕上げに。期間限定メニューがあまりの人気でレギュラーに定着した、オススメの1杯です。

中華料理の職人が寒い新潟のために開発した麻婆麺は、時を経てラーメン通をうならせる濃厚仕上げに進化しました。新潟ならではの一杯、ぜひご堪能あれ。

たまる屋 女池インター店

住所/新潟市中央区鳥屋野417
TEL/025-278-7500 
営業時間/11時~21時(20時30分LO)※スープなくなり次第終了
定休日/なし
席数/28席
駐車場/50台

この記事を書いた人
新潟ラーメン伝道師 片山貴宏

糸魚川市出身、新潟市在住。タウン誌編集部時代から新潟ラーメンの取材を続け、20年で食べたラーメンは5,000杯超。新潟を日本一のラーメン王国にするべく活動中。一般社団法人新潟拉麺協同組合の広報担当。好きな言葉は「大盛り無料」。
SNS:https://www.instagram.com/katayama_takahiro/