国内最北端の瓦産地!!丸三安田瓦工業で「安田瓦」の工場見学してきた/阿賀野市


2019年08月19日 7959ビュー
こんにちは。とも です。

みなさん「安田瓦」をご存知ですか?

安田瓦は、阿賀野市保田地区で生産される還元焼成粘土瓦。
江戸時代からの歴史を持ち、雪国の厳しい気候に対応する断熱性と耐寒性に優れた瓦なんですよ。
福島県会津若松市の鶴ヶ城にも使用されている安田瓦。
そんな歴史ある安田瓦を製作している「丸三安田瓦工業」では、工場見学を行っています。

安田瓦の出来るまでを一通り見学できるとのことなので、先日、お邪魔してきました。
※工場見学は事前に予約が必要となります。
※電話またはメールでお申込み:予約ページはこちら

場所は49号線から少し入ったところ。 この看板が目印です。

看板は交差点「安田瓦入口」にあります。
これを目印にするわかりやすいかも。

ちなみに、丸三安田瓦工業の通り沿いは「やすだ瓦ロード」と呼ばれ、安田瓦のアートを楽しむこともできるんですよ。
丸三安田瓦工業に到着。
工場見学の準備ができるまで、まずはギャラリーで一休み。
ギャラリーには、素敵な瓦商品がずらり。
どれも素敵で、買いたくなる…!
人気商品の「TSUKI」という名前のテーブルウェア。

何このおしゃれな器たち…!!
すごく欲しいけど、この器に似合う料理を作れる気がしない…

工場見学の準備ができたようなので、外へ移動。
なんと、今回は社長さん自らご案内してくださいました!
このハート型の屋根、とっても可愛いですよね。
ハートの中にカップルが入って写真を撮ることもできるそうです。

ところで、みなさん屋根瓦の種類をご存知ですか?
私も知らなかったのですが、屋根の場所によって違う種類の瓦を使っているのだそう。
ちなみに、「安田瓦」は、三州瓦、淡路瓦、石州瓦に次いで全国4位の生産量を誇り、日本最北の瓦生産地なんだそうです。
瓦のあれこれを教えていただき、いよいよ工場の中へ移動します。
工場の中に入ってびっくり!!
巨大な山の正体は粘土。安田瓦の原材料です。

原材料の粘土は、地元産の粘土を使用。
この粘土でないと1200度の焼き締めに耐えられないのだとか。
実際に粘土に触らせてもらいました。
もっちりして、気持ちいい~

粘土の中には不純物が混じっているので、取り除くところからスタート。
え… それすごく気が遠くなる作業じゃないですか?

いくつもの行程で不純物が取り除かれた粘土は、ベルトコンベアーで別の工場棟に運ばれます。
ベルトコンベアーかっこいい…!!
ここで瓦を形成する工場棟へ移動。
緑色の土管のような機会に、どんどん粘土を送ります。

すると…
長~~~~~~い瓦がでてきました!!

この単距離、短時間で、もうこんな風になってて混乱極まりません。
いったいどんなテクノロジーなのか…!!
長い瓦を1枚分の長さに裁断。
この段階で、瓦にゴミや傷がないか人の目でチェックします。
形成した瓦ですが、実はこの段階ではまだ柔らかいんですって。
見た感じしっかりとしてそうなのに、実際に触わったらあっさりとへこみができました。
形成された瓦は、一旦乾燥させて休ませます。
かっこいいマシンがどんどん瓦を運びます。
これぞ工場って感じですよね!!(((o(*゚∀゚*)o)))

乾燥が終わり、釉薬(ゆうやく)と呼ばれる液体をつけます。
まるでココアみたいですよね…。
クッキーにチョコレートをコーティングしているように見えなくもないですが、瓦です。
丸三安田瓦さんの瓦は、両面に釉薬を塗っているのが特徴。
両面に釉薬を塗ることで、裏側から湿気の侵入を防ぐんですって。
しかも、塩害や凍結に対して高い性能を発揮するのだそう。素晴らしい!!

工場見学もいよいよクライマックス。
釉薬を塗ったら、瓦を焼きます!!
長いレーンになっている釜の最高温度は1200度以上。
「還元焼成法」と呼ばれる方法で、ゆっくりじっくりと瓦を焼き上げます。

釜の入口付近にいるだけで、ものすごい熱量を感じます…
色にも注目。釉薬を塗った部分は銀色に。いつも見かける屋根瓦と同じ色ですね。
さてここで、それぞれの瓦を比較してみましょう。
焼く前と、乾燥後と、焼き上げた後です。
大きさが全然違いますね!!!
こんなに小さくなるなんて驚きです。こうして硬く丈夫な瓦ができるんですね。

工場見学が終わった後、最後に案内していただいたのがこちら。
瓦で文字が描かれています。
何と読むかご存知ですか?

私は読めませんでした…。

正解は「いらか」と読みます。

いらか、聞きなれない言葉ですよね。屋根という意味だそうで、 大正時代に作られた鯉のぼりの歌の歌詞に出てきます。

い~ら~か~~のな~~み~~と~く~も~のな~~み~~
みなさんも聞き覚えあるんじゃないでしょうか。

まさに瓦を象徴する、素敵な漢字です。
工場見学の前にあらかじめ、ある程度勉強してから臨んだのですが、知らないことも多くて勉強になりました!

何よりも、できあがる行程を見るのって面白いですね!!
みなさんもぜひ工場見学してみてくださいね。 楽しいですよ♪

- おまけ -

工場見学した後は、瓦テラスへ。
瓦テラスのミルクコーヒーとカルピスプリン

ミルクコーヒーだけ頼むつもりが、カルピスプリンがあまりにも可愛すぎて…。

ミルクコーヒーは神田酪農のフレッシュなミルクを使用。
超濃厚なミルクですよ。これ。クリームかと思った。

カルピスプリンの水色の部分はホワイトグレープゼリー、透明な部分はレモンゼリー。
さっぱりとしていて暑い日にもってこい!どちらも美味しかったです!!

こちらもぜひ。

丸三安田瓦工業

見学時間:9:00~15:00(要予約)
定休日:日曜日
住所:新潟県阿賀野市保田6130-1
電話:0250-68-3802

瓦テラス

営業:レストラン11時~15時、カフェ10時~17時
定休:木曜日
住所:新潟県阿賀野市保田7373-1
電話:0250-47-8530

この記事を書いた人
とも

2児の母。O型。大雑把な性格。おでかけの計画を立てるのが苦手。「何とかなるでしょ」と見切り発車してよく予定がズレこむ。