~ フィッシングパラダイス 佐渡島 ~ 磯釣りに挑戦!/佐渡市


2021年05月01日 45798ビュー

日本海の離島、海岸線が約280kmと長く、しかも地形や海流など魚環境に恵まれた佐渡。
特にクロダイは、大物が釣れることから「クロダイアイランド」と呼ばれるほど、フィッシャーマンにとっての憧れの場所。
しかも海だけでなく渓流釣りも楽しめるとあって、まさに釣り天国な島なのです。

・・・と書いている当人は、目の前は海という絶好のロケーションに住んでいながら、釣りの経験は一度もありません。
何度かチャンスはあったものの、でもなんとなく手を出せずに8年が経過してしまいました。


そんな折、昨年新潟から移住したばかりの友人 Iちゃんが、最近釣りにはまったと聞き、楽しそうに話す姿に「私もやってみた~い!」と釣りへの興味がMAXに。

が、しかし。いったい何を準備して、どこでどうしたらよいのか、さっぱり分からない。
Iちゃんも、近所の方に連れられて数回行っただけの初心者。人に教えることはまだ難しいという状態。

はてどうしたものか。
そんなことをポロリと友人に話したところ、そういや知り合いに釣り好きがいるよと、間を取り持ってくれることに!

約束の日、Iちゃんとともに、胸を躍らせながら待ち合わせ場所へ向かいました。

佐渡で釣りと言ったらこの人!山田屋釣具店 三井さん

友人が紹介してくれたのは、沢根にある「山田屋釣具店」の店主の三井宏志さん。
全国大会での入賞経験もあり、佐渡の釣り好きでその名を知らない人はいないであろう佐渡随一の釣り名人です

その三井さんが、お忙しい中、釣りを教えてくださることになり、嬉しいやら申し訳ないやら。
こんなチャンスめったにありません。友人に大感謝です!

まずは店内を見学。釣竿をはじめ、釣り関連グッズやアイテムが所狭しと並んでいます。
魚や釣り方によって釣竿や餌などがそれぞれ変わってくるので、どれを選ぶか悩ましいところ。

今回は「投げ釣り」で海底にいるカレイなどを狙ってみることにしました。


「投げ釣り」・・・釣り竿、リールなどの道具で、エサのついた仕掛けを遠くへ飛ばして行う釣り方。海底にいる魚を中心に、多種多様な魚を釣ることができる。
今回は、貸し竿や釣り餌などがセットになった体験セットをお借りしました。
餌のアオイソメ、ミミズのようにうねうねと動く姿にビビり思わず後ずさり。苦手な方には疑似餌もあるそうですが、ここは勇気を振り絞って本物でチャレンジ!

 


体験セットは、借りる内容によりますが、1,000円台ととてもリーズナブル。(プラス貸し出し時に保証料1,000円かかりますが、返却時に返金されます)
ライフジャケットなどは自身で準備が必要ですが、釣竿を始め餌や道具などは貸してくれるのでとっても便利。
観光客の方の利用も多いそうです。

 

最初の釣り場 二見港

準備が整ったところでいよいよ出発!

初チャレンジは、お店から車で5分のところにある二見港。港湾なので足場もよく、車を横付け出来て便利です。
快晴で風もなく海もベタ凪、まさに釣り日和です。
しかし三井さんは水面の小さな魚の群れを見ながらうかない顔。
この魚はフグの仲間で、餌を「横取りしてしまう」とか。
うーん困ったな と3人で水面を眺めていたら、いきなり大きな魚影!スズキが悠々と泳いでいきました。
一転、俄然テンションが上がります。

いよいよ投げ釣りスタート!

投げ釣りはいかに遠くに飛ばすかがポイント。
まずは三井さんにお手本を見せてもらいます。
竿を軽やかにヒュルルルっと一振り、糸がシュルルルーっと鋭い音を立て、かなり遠くまで飛んできました。
簡単そうに見えて、奥が深い投げ釣り。果たしてちゃんと飛ばせるか不安になります。

 

リールや釣竿の扱い、餌の付け方から、竿の回し方、体の向きなどを手取り足取り教えていただいたあと、いよいよ初釣りスタート!

「1,2,3,えいっ」と投げ入れた釣り糸は、目の前にポチャンと着地。その距離2m足らず。トホホ。
リールを巻き戻し、再度チャレンジ。しかしなかなか遠くに飛ばせません。
見かねた三井さんが、魚がいそうなあたりをめがけてブンっと投げ入れてくれました。

 

Iちゃんは「サビキ釣り」に挑戦。
三井さんに竿を飛ばすセンスが良い!と褒められていました。いいなぁ。。。

「サビキ釣り」・・・魚の皮やビニールなどをハリに巻きつけた擬似バリをいくつも付けた仕掛けを用いて釣る方法。小型のアジやサバなどが狙え、初心者にも適している。
三井さんは「ルアー釣り」。

3人、しばし海に向き合い、釣り糸を垂らしながら静かな時間を過ごします。
それにしても佐渡の海は本当に美しい。眺めているだけでもとても癒されます。

・・・30分経過・・・3人とも釣れるどころか、アタリの兆候すらありません。

餌をかじった痕もなく、魚自体いないんじゃないかと不安に包まれます。

陸(おか)と海では、2か月の季節差があるそうで、暖かい4月の日中でも海中はまだ冬。
水温が冷たく、魚の動きが鈍いようです。

まもなく夕方、もう少し粘るか諦めるか。悩んだ末、場所を変えて再チャレンジすることになりました。


「ルアー釣り」・・・ルアー(疑似餌)を使い、魚と駆け引きをしながら釣る方法。対象魚の習性や生態を理解し、その日の状況を考えた戦略が必要。

沢根漁港に場所変更!

二見港を諦め、移動してきたのはお店のすぐ側にある沢根漁港。
カキの養殖でも有名な沢根漁港。カキ筏(いかだ)の周りには大型の魚もたくさん生息しています。

誰でもいい、とにかく1匹でもゲットして、景気をつけたいと、早速釣り糸を投げ入れます。
しかし、なかなかかかりません。
近くで釣りをしていた人に聞いても、今日はまだ釣れていないと苦笑い。
うーん。ここでもダメなのかなぁと不安がよぎります。

すると、三井さんが勢いよくリールを巻き上げ始めて・・・おっ!やっと釣れたか??大物来たか?
ざんねーーーーん!!現れたのは大きな海藻。
三井さんも苦笑い。海藻の冷たい感触に、水温がとても低いことを実感します。
 

三井さんでも釣れないのだから、今日は厳しいかなぁ...とあきらめかけていた、そのとき

私の持つ竿がビクンと動き、ズシンと重くなって・・・「えっ!かかった??」

三井さんもIちゃんも「これは魚だ!」と駆け寄ってきて大盛り上がり!
落ち着けっ落ち着けー!と心に言い聞かせながら巻き上げます。

岸壁まであと1m、もうちょっとだ!

・・・あれ?なんか軽くなったような...。

海面に上がってきたのは、小さくなった餌のアオイソメだけ。

どうやら食い逃げされてしまった模様。悔しいー!!

そして日没、タイムリミットを迎えました...。

3人とも成果ゼロ。アタリ自体、私以外なしという結果に終わりました。
時間も短かったし自然相手、仕方がないとはいえ残念。

三井さんはさらに悔しそう。そりゃそうです。
周りの釣り人も釣れていなかったから、この日は本当に難しかったんだと思います。

真野湾の美しい夕日が打ちひしがれた心を癒してくれます。

釣人が集う居酒屋「かっ八」

ビギナーズラックにはならなかったけど、お楽しみはまだ続きます。

 

っていうかむしろこっちが主目的かも(笑)

 

佐和田海水浴場の目の前にある小さな居酒屋「かっ八」。ずっと行きたかった憧れの店です。
島内外の釣り人が夜な夜な集う有名店。店内には大物を釣り上げた証の魚拓があちこちに飾られています。
 

 

本当は祝勝会で祝杯!の予定でしたが、このありさまで反省会に変更...。グスン。

 

席に着くやいなや、さっそく料理が運ばれてきます。
メニューはお任せで、その日とれた魚を中心に、旬の食材を味わえます。

名物は刺し盛り!見てください!舟一杯にあふれんばかりのこのボリューム!
頼めば釣った魚も裁いてれるとか。
佐渡の地酒にあう小鉢も。
刺身や焼き魚などの和食だけでなく洋食もあります。いろいろな味覚を楽しめる幸せ。
今日はウスメバルのアクアパッツァ!肉厚の身がホクホクで美味しいなぁ♪

〆は魚のうまみが染み込んだ煮汁を使ったオイルパスタ!
おいしい料理と楽しい会話に、釣れなかった悔しさもすっかり忘れて、ワイワイ大盛り上がり。
気が付けば大勢のお客さんで大賑わい。

お客さんは釣り好きの常連さんが多数ですが、最近では観光客も増えているそうです。

新鮮な魚介が食べられるうえに、料理と飲み物(飲み放題!)で5,000円と、良心的な価格設定なのが有り難い。
店主夫妻の人柄も魅力で、口コミでも人気が広がっているようです。

機会があればぜひ立ち寄ってもらいたい超おすすめ店ですが、要予約なのでご注意ください。
居酒屋 かっ八

居酒屋 かっ八

住所 佐渡市河原田諏訪町211
TEL 0259-52-6455
営業時間 18:00~22:30頃
要予約 

今回成果ゼロという結果に、私やIちゃんはもちろん、三井さんも相当悔しい思いでいっぱい。
別れ際「リベンジでまた行きましょう!」と固く約束し、この日はお開きとなりました。

今回本当にお世話になった三井さんのいる山田屋釣具店。
釣り製品のほか、食料品や日用品も取り扱っています。
佐渡で釣りをしたくなったらぜひ相談してみてくださいね。

山田屋釣具店

住所 佐渡市沢根五十里1024
TEL 0259-52-6513
営業時間 7:00~20:00
釣り用品の他に、食料品や酒類も取り扱っています。

佐渡の磯釣りに便利!「佐渡フィッシングガイド」

三井さんも監修に加わった「佐渡フィッシングガイド」。島内の釣りスポットや狙える魚種を紹介しています。

冊子は釣具店や観光案内所などに置かれているほか、下記よりダウンロードも可能です。

 

佐渡移住 暮らしの頼もしい味方「佐渡UIターンサポートセンター」

今回釣りにつきあってくれたIちゃんは、佐渡の移住相談窓口「佐渡UIターンサポートセンター」のスタッフ。
移住者の悩みや不安にも親身になって対応してくれます。
佐渡移住に興味のある人は、気軽に相談してみてくださいね。

サポートセンターには雑貨のセレクトショップ「しまカタリ」や、コワーキングスペースも併設されているので
旅行や出張で立ち寄るのもおすすめですよ!

佐渡UIターンサポートセンター(SUI)

住所 佐渡市中興乙1441
TEL 0259-58-8013
FAX 0259-58-8014
営業時間 10:00-19:00
定休日 水・木 年末年始
※予約制

今回訪れたスポット

この記事を書いた人
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小千谷→東京→朱鷺に惹かれて佐渡移住7年目。オカメインコを相棒に”しなしな”暮らしています。佐渡や新潟の旬、話題、グルメ・・・あれやこれや発信していきます。