上越エリア ラーメン探訪 その③/とん汁 たちばな(妙高市)


2021年07月21日 13516ビュー
新潟は「5大ラーメン」以外にも、多くのラーメンファンをうならせるおいしいラーメンがまだまだあります。
今回は上越エリアにおじゃまして、うまいラーメンをご紹介しています。

人気・実力ともに5大ラーメンにひけをとらない3店の自慢のラーメン、3店目は妙高市のとん汁 たちばなさんです。

 
上越市から国道18号(上新バイパス)を走り、妙高市に入ってすぐの新井エリアに「とん汁 たちばな」はあります。

こちらはとん汁専門店ですが「とん汁ラーメン」も有名。

エースコックのカップラーメン「うまさぎっしり新潟」シリーズの一つ「妙高とん汁ラーメン」のモデルとなっていることからご存じの方も多いかもしれませんね。

実は私、たちばなさんのとん汁は食べたことがあるのですが、とん汁ラーメンは初めていただきます。
(カップラーメンは食べたことありますよ!)

今回はラーメンがメインではありますが、たちばなさんの場合は、まずは基本となるとん汁のご紹介から!!

シンプルながら味わい深いとん汁。その理由は?

とん汁定食(並盛・970円/税込)(大盛・1,270円/税込)(小盛・870円/税込)

通称“とん定”、たちばなの看板メニュー。いわばキングです。
優しい甘さとコク深いうま味、豚肉もたっぷりで、ご飯にもバッチリ合いますね!

たちばなのとん汁の具材は、豚肉タマネギ豆腐のみとかなりシンプル。
ただし、素材にはこだわっていますよ。

昭和47年創業のたちばな。
「もともとは、ファストフード的なまちの食堂だったそうです」と語るのは、3代目の松澤崇さん。
さまざまなメニューがあったそうですが、とん汁が看板メニューになり、現在のとん汁に特化したお店となりました。
(現在も野菜炒めや焼肉定食、チャーハンなどのメニューあり)

まずは、とん汁づくりを見せていただきましたよ!
(ラーメンはもう少々お待ちを ...(^-^;)
約17人前を作ることができるという釜に、まずはみそとだしなどを入れます。
みそは地元のみそ蔵がつくる白みそで、とん汁専用のみそを特注しています。
味は少々甘め。

塩分や野菜の量などは毎日変わるそうで、今でも毎朝、2代目の森喜久雄さんが決めているそう。
「特にタマネギなどは季節によって甘さがぜんぜん違いますからね」と松澤さん。

赤身と脂身のバランスがほどよい豚バラを入れ、さっと熱を通します。

たちばなのとん汁に使う水の量は、みそを溶かす程度。(写真中央)
たったこれだけ?!

あとはタマネギから水分が出るそう。
うま味たっぷりのスープになりそうですね!
タマネギの量は・・・なんと6kg!
さらに、豆腐を6丁(約2.4kg)を加えると、釜はほとんど満杯。

これを煮込んでいくと、タマネギの汁気たっぷりのとん汁に。
「とん汁自体は40分くらいで出来上がるんですよ」と松澤さん。

出来上がったとん汁を寸胴に移します。
おいしそうなとん汁のできあがり♪
意外と短時間でできるんですね…と思ったら、ここからが重要でした!

本当の完成はこれから。
すでに作ってあるとん汁に新しいとん汁を足していきます。

そう、たちばなのとん汁は秘伝のタレのごとく“継ぎ足し”のうまさ。
「とん汁の店」たるコク深いうま味の理由はここにあったのです!!

40分ではできない味・・・そりゃうまいはずです。
これはなかなか真似できるものではありませんね。
さて、ここからが本題、キングの“とん定”に続いては、クイーン的人気の「とん汁ラーメン」の登場です!
ラーメンファンの皆さま、お待たせいたしました♪

ちなみにとん汁ラーメンは、今から15年ほど前に、お客さんの要望を受けて生まれたメニューとのこと。

ただ麺を入れただけではない、専用スープの味わい

とん汁ラーメン(820円/税込)

ちなみに、ライス小盛が付く、とん汁ラーメンセット(920円/税込)もあります。

とん汁よりもスープの色がちょっと濃い???

そう、たちばなのとん汁ラーメンは、「おいしいとん汁に麺を入れてみました~」…という簡単なものではありません。
(そのままでも十分おいしそうではありますが…)

確かに自慢のとん汁がベースなのですが、さらに異なるみそを新たに足すことで、ラーメン用のスープに変身させています。

ラーメン的に考えるならば、とん汁というだしに、みそだれを追加するイメージでしょうか。
とん汁をラーメンスープにするために計算してつくられたみそは、とん汁用のものよりも塩味の強い合わせみそ。
なるほど、こちらの方がうま辛になり、スープにパンチが出たようです。
これは中華麺に合いそうですね!

麺は地元にある創業100年を超える老舗製麺所に製造を依頼。

みそも麺も“Made in 妙高”です!
黄色が強い中細ストレート麺は、つるりとしてコシがあり、うま辛のスープと相性がいいですね。

このスープもご飯にも合いそう・・・追い飯してもいいですか!?
「残ったスープとご飯、辛みを足してクッパ風にするのもおすすめですよ」と松澤さん。

ライス付きのセットがあるのは、そのためですね!
背徳感を覚えつつも…公式におすすめいただいたので、追い飯♪
とん汁&ごはんとはまた違う味わいです。
これもやっぱりうまい!

おじや風といってもいいかもしれません。

ちなみにこのお米、心なしが大粒なんですよ。
新之助? いや、もう少し大きいかも。

実はこのお米は「龍の瞳」という品種で、松澤さんがとん汁に合うお米を探し求めてたどり着いたお米だそう。
松澤さんいわく「粒が大きく、ぷっくりとしていて、粘りがある」というお米。
現在、地元の農家にお願いして栽培してもらっているそうです。

龍の瞳はとん汁定食などで提供しています。
ただし、おにぎりに使うお米は新之助とのこと。


麺との相性を考え、とん汁にひと手間加えた専用スープによって完成するラーメン。
第2の人気メニューたる理由がしっかりとありました。

ラーメン通もうなる、とん汁専門店のラーメン、ごちそうさまでした!!

ちなみにたちばなでは、とんそば(つけ麺)もあります。
こちらは普通(麺1.5玉 +とん汁  970円/税込)、大盛(麺1.5玉 +とん汁 1,270円/税込)、小盛(麺1玉 +とん汁 870円/税込)の3つのボリュームが選べます。

また、店内ではとん汁ラーメンの乾麺(スープ付き)も販売中。
具材に豚肉・豆腐・タマネギを用意して、ご家庭でお楽しみください。
乾麺は日持ちするので、おみやげにもよさそうですね。

たちばなのご紹介はここまで!

今回は、上越エリアの3店をシリーズでご紹介しました。
上越エリアには、おいしいラーメン店がまだまだあります。
今回は糸魚川市におじゃまできなかったし…(*_*;

上越エリアのラーメン、いつか続編をやりたい…いや、やるぞ~!!!

上越エリアの第1弾、第3弾はこちらです。
とん汁 たちばな

とん汁 たちばな

住所/新潟県妙高市栗原2-3-10
TEL/0255-72-2450
営業時間/10:30~14:45、16:00~18:30
定休日/月曜日(祝日の場合は翌日)
※新型ウイルスの影響で営業時間などが変更になる場合があります。

とん汁 たちばな

この記事を書いた人
ケバブー

長岡生まれ新潟育ち。 ​
郷土料理からラーメン、地酒やスイーツまで新潟の食を広く愛するフォトライター。

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