秋はアートな気分 GALLERY&CAFE VUCAに行く/新潟市
2021年10月17日
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秋も深まり、週末はのんびりとアートを楽しみつつお茶を楽しみたい今日この頃。
2017年のオープン以来、県内の気鋭の創作家に愛されてきたGALLERY&CAFE VUCA(ブーカ)がリニューアルしたと聞き遊びに行ってきました。
2017年のオープン以来、県内の気鋭の創作家に愛されてきたGALLERY&CAFE VUCA(ブーカ)がリニューアルしたと聞き遊びに行ってきました。
GALLERY&CAFE VUCAとは
VUCAは、強烈なインパクトとメッセージ性を持つ絵画作品を発表している県内在住の若手作家、倉持至宏(くらもち・しこう)さんらが2017年に新潟市秋葉区、秋葉区役所の近くにオープンさせたお店。
気軽にアートを楽しめるカフェは少なくない中、作家自らがオープンさせたお店ならではの常設・企画展やクールな店内の雰囲気などが人気を呼び、オープン以来、県内外の気鋭作家に支持され、知る人ぞ知るお店として口コミで着々とファンを増やしてきました。
なお、店名の「VUCA」は、「Volatility(変動性)」、「uncertainty(不確実性)」、「Complexity(複雑性)」、「Ambiguity(曖昧性)」の4つの単語の頭文字から成り、現代においては「将来の予測が困難な状態」を指す言葉です。まさに倉持さんの作風を反映させたようなネーミング。
気軽にアートを楽しめるカフェは少なくない中、作家自らがオープンさせたお店ならではの常設・企画展やクールな店内の雰囲気などが人気を呼び、オープン以来、県内外の気鋭作家に支持され、知る人ぞ知るお店として口コミで着々とファンを増やしてきました。
なお、店名の「VUCA」は、「Volatility(変動性)」、「uncertainty(不確実性)」、「Complexity(複雑性)」、「Ambiguity(曖昧性)」の4つの単語の頭文字から成り、現代においては「将来の予測が困難な状態」を指す言葉です。まさに倉持さんの作風を反映させたようなネーミング。
そして、今――
4月のリニューアルから代表として店を切り盛りしているのは、MISAE(ミサエ)さん。倉持さんの後輩で、リニューアル前のVUCAに企画展を見に来た時、「将来、カフェを開くのが夢」と話したことを倉持さんが覚えており、今回抜擢されたかたち。
「色んな作家さん、それに、アートとあまりかかわりがない人も集まる場所にしたい」と話すMISAEさん自身も、お店を切り盛りする料理人であり、同時に舞台美術などを手掛けるアーティスト。新潟市を拠点に活躍する劇団@nDANTE(アンダンテ)の美術チーフでもあり、時には劇団のツアーなどにも同行するなど多忙なため現在は金・土・日の3日間の営業が限界なのだそう。そして、その食やアートへのこだわりがお店やメニューにも色濃く反映されています。
「色んな作家さん、それに、アートとあまりかかわりがない人も集まる場所にしたい」と話すMISAEさん自身も、お店を切り盛りする料理人であり、同時に舞台美術などを手掛けるアーティスト。新潟市を拠点に活躍する劇団@nDANTE(アンダンテ)の美術チーフでもあり、時には劇団のツアーなどにも同行するなど多忙なため現在は金・土・日の3日間の営業が限界なのだそう。そして、その食やアートへのこだわりがお店やメニューにも色濃く反映されています。
アートをもっと身近に
「VUCAをきっかけに作家活動を広げていって欲しい」と話すMISAEさん。作品を飾るギャラリーは新潟県内にもいくつもあるけれど、なかなか展示に至る敷居が高いそう。「若い作家さんだと個展に踏み出すのは難しく、ギャラリー側の制約もひとつのハードルだと思います。まだまだ歴史の浅い画廊ですから柔軟な方向性で、若い層を中心にアートに触れやすい空間づくりをしていきたいです。作品を『かっこいいな』と思ったら、こちらから積極的に声を掛けていきますし、作家さんからも肩の力を抜いて声をかけて来ていただきたいです」と話していました。
そうした作家を『バックアップしていきたい』という思いが伝わるのか、現在は、コンスタントに企画展の予定が入っており、今月は加茂市のフォトグラファー、関根明さんの個展「美華」が開かれていました。
独自の表現でファインダーに収められた草花は、まるで絵画のように透き通った幻想的な仕上がり。
かつて金沢で働いていたMISAEさんは、舞台美術に加えて、音響金沢二十一世紀美術館の搬出入の経験もあり、ディスプレイにも生かされているそう。
独自の表現でファインダーに収められた草花は、まるで絵画のように透き通った幻想的な仕上がり。
かつて金沢で働いていたMISAEさんは、舞台美術に加えて、音響金沢二十一世紀美術館の搬出入の経験もあり、ディスプレイにも生かされているそう。
また、企画展のない時期には、現在もギャラリーを支え続けられている倉持さんの作品を展示しています。ただし、倉持さんの作品については、10月30日(土)から12月19日(日)まで、中央区のNSG美術館で開かれる個展が開かれる関係で、VUCAで見られるのは、そのあとになりそう。(作品タイトル『翼を燃やされた』1940×1620mm:画像はVUCA提供)
カフェとしてもメニューにこだわり
クッキー、パウンドケーキなど並んでいるお菓子はどれもグルテンフリーで優しい味わいにこだわり、ランチメニューも自然食を取り入れたメニューがずらり。季節の野菜を使ったパスタやベジミートのカレーなど、どれも手軽に本格的なナチュラルフードが楽しめます。
「以前に金沢で舞台美術の仕事をしていたときに、徹夜なども多くて体を壊すことになってしまい、その時に、改めて食生活について考えるようになりました」とMISAEさん。それがきっかけで、ナチュラルフードについて学びコーディネーターの資格を取得したそうです。
「アートと同じで、ナチュラルフードも気軽に楽しんでほしいです。決して、意識が高い人たちが食べるもの、というわけではなくて食べてみて、こういうものなんだ、って、身近なものとして知ってほしいです」。
「以前に金沢で舞台美術の仕事をしていたときに、徹夜なども多くて体を壊すことになってしまい、その時に、改めて食生活について考えるようになりました」とMISAEさん。それがきっかけで、ナチュラルフードについて学びコーディネーターの資格を取得したそうです。
「アートと同じで、ナチュラルフードも気軽に楽しんでほしいです。決して、意識が高い人たちが食べるもの、というわけではなくて食べてみて、こういうものなんだ、って、身近なものとして知ってほしいです」。
今回、いただいたのは月替わりで旬の野菜を作って作るキッシュ。今月は「栗かぼちゃと紫芋のハロウィンキッシュ」(税込420円・テイクアウトも可能)だそうです。豆腐を使った生地の優しい食べ心地に、さりげなく入ったレンコンの食感、それにかぼちゃと紫芋の甘みを引き立てるスパイスがすごく絶妙。塩分も控えめで、野菜の美味しさが存分に味わえる一皿。
そして飲み物は、SNSでも見栄えがしそうなフラッピーレモネード(税込480円・テイクアウト可能)。ストローで軽くかき混ぜるとふんわり色が変わる「夕焼け色のレモネード」というキャッチフレーズにぴったりのレモネードですが、この色はすべて天然由来の色素だそうです。
甜菜(てんさい)糖を使った自家製のシロップで作ったレモネードは、甘みと酸味のバランスが絶妙で、どちらにも偏り過ぎていないのですごく飲みやすいです。レモネードにありがちな喉にべたつくような感触も全然なくて本当に爽やかでびっくりしたくらい。
(写真は左がbefore、右がafter。ちゃんとやればもっと鮮やかに変わります!)
甜菜(てんさい)糖を使った自家製のシロップで作ったレモネードは、甘みと酸味のバランスが絶妙で、どちらにも偏り過ぎていないのですごく飲みやすいです。レモネードにありがちな喉にべたつくような感触も全然なくて本当に爽やかでびっくりしたくらい。
(写真は左がbefore、右がafter。ちゃんとやればもっと鮮やかに変わります!)
人と人を繋ぐお店に
4月のリニューアルから半年。個展を開いているうちに、作家つながりなどでナイトカフェを中心に常連のお客さんも増えてきたそう。ナチュラルフードに惹きつけられるのか、若い女性や妊婦さんも多く足を運ぶようです。
「今は人と人を繋ぐ仕事がすごく楽しいんですよね」とMISAEさんは笑顔で話していました。
「今は人と人を繋ぐ仕事がすごく楽しいんですよね」とMISAEさんは笑顔で話していました。
GALLERY&CAFE VUCA
住所:新潟市秋葉区程島2050-8
開店時間:【カフェ】午前11時から午後5時まで
【ナイトカフェ】午後6時から午後10時まで
開店日:金(ナイトカフェのみ)・土・日・祝日
席数:約10席
TEL:0250-47―7270
この記事を書いた人
新潟市秋葉区在住。サラリーマンの傍らkindleストアで電子書籍にて地元・新潟を舞台にしたエンタメ小説を発表。インディーズながら一部で熱烈な人気を集め、どっちが本業か分からなくなりつつある中年男。