四季を通して魅力たっぷり!国営越後丘陵公園を訪ねて花と緑を楽しむ/長岡市


2021年11月05日 7747ビュー
日本海側初の国営公園として1998年7月にオープンした国営越後丘陵公園。広さはおよそ400ヘクタールです。とっても大きいということは伝わってきますがピンと来ませんよね。東京ディズニーランドとディズニーシーが併せて約100ヘクタールなので、その4倍の広さになります。園内は健康ゾーンと、里山フィールドミュージアムの2つのゾーンに分かれています。

公園の基本テーマは「天地人」

最初に向かったのは健康ゾーンです。こちらの公園の基本テーマは「天地人」だそうです。「天に学び、地に遊び、人と集う、越の里」というテーマのもとに作られました。それを表した場所「フォリーの丘」を訪ねました。この丘は冬になると北陸地方最大級!長さ150mのソリゲレンデになります。
「天」を表す塔の近くにカリヨン(鐘)があります。これは誰でも自由に鳴らすことができます。音が下の広場にまで届くそうですよ。

晴れた日にはビッグスワンが見えるかも

次に向かったのは山の上に建つ展望台です。歩いて行くと結構時間がかかりますが、土・日・祝日には1時間ごとに園内バスが走っているので、簡単に行くことができます。
船の艦橋のような個性的な外観ですよね。展望デッキに行くエレベーターは斜めに上り下りします。短い距離ですが独特の感覚を楽しめますよ。
屋上からは360度のパノラマビューが楽しめます。高さは224m。公園内でいちばん高い場所になります。公園を見下ろすとまるでミニチュアのようです。
天気が良くて視界がクリアだと北東のほうにビッグスワンを見ることができるそうですよ。この日は靄がかかっていて肉眼では確認できませんでしたが、写真を拡大したらしっかり見えました。

アクティビティもいっぱい。思いきり遊んじゃおう!

たっぷりと景色を堪能した次に訪ねたのは、公園の北西側にある「越の池」エリアです。10時から16時30分まで、30分ごとに音と水の競演「音楽噴水」を楽しむことができます。
水遊び広場は、夏の子どもたちの人気スポットです。水の深さは10〜20センチなので小さなお子さんも安心して遊べます。写真のものは池の中に向かって水を発射するウォーターマシンガンです。ほかにドーム状の水の幕ができるウォータードーム、ペダルをこぐと水車が回り水をくみ上げる人力水車など12種類の水遊具があります。
※水遊び広場の利用は夏季限定、期間は毎年変更となります。
こちらは変形自転車です。公園中央の広場「緑の千畳敷」の周囲1キロメートルをコースに遊べます。写真は4人用(1台1周730円)のタイプ。ほかに2人用(1台1周420円)、1人用(1台1周250円)があり、4〜11月の土・日・祝日に利用できます。※いずれも税込価格
遊具エリアにはターザンロープなどを始めとした木製遊具が20種類以上あります。
その中で一番人気なのは、白い山型トランポリンの「ふわふわドーム」です。こちらは子どもだけでなく大人も遊べますよ!公園のスタッフの方曰く、若い人たちやカップル同士などでかなり盛り上がるそうです。

四季を通じて花と緑が楽しめるパラダイス空間

公園では年間を通して、花と緑を楽しむことができます。こちらは春のチューリップ畑の様子です。見頃は4月下旬から5月上旬にかけてになります。
訪ねたのは秋。ちょうどコスモスまつりが開催中でした。畝の中に入ってもOKということで、色とりどりのキレイな花を間近で楽しむことができますよ!画面の左上に見えるオレンジ色のものはハロウィンの装飾です。
それがこちらになります。カボチャは中に入れるようになっていました。ほかにも園内にはハロウィン装飾があって「映える」写真が撮れそうなスポットがたくさんありました。
次に訪ねたのは公園イチオシの「ばら園」です。国営越後丘陵公園では春と秋の年2回「香りのばらまつり」が開催されています。ばら園内は香り、色彩、原種・オールドローズなど7つのエリアに分かれています。こちらは「春のばらまつり」のときの様子です。スタッフの方によると春と秋では、ばらの魅力がそれぞれに違うそうです。「春はボリューミーで景色としてキレイ。見頃は5月末から6月中旬くらいになります」
では秋の魅力はというと「秋はゆっくり開花するので色も深くて、形もキレイ。一輪ずつじっくりと鑑賞するのがおすすめです。気温も高くないので1日中、香りが楽しめますよ」とのことでした。ちなみにばらの香りはフルーティー、スパイシーなど6種類に分けられ、大輪のものよりも咲きかけのほうが香りが強いそうです。
公園では2005年から「国際香りのばら新品種コンクール」が開催されています。その第1回受賞品種「フレグラントヒル(香り立つ丘)」を使ったハンドクリーム(1,000円)や練り香水(1,340円)が「花と緑の館」の売店で販売されています。※いずれも税込価格
売店ではほかにパフェやソフトクリームなども販売。ここに来るといつも頼んでしまうお気に入りメニューがあります。それがこの青バラソフトクリーム。実際にかすかにバラの香りが楽しめます。とにかく絶品の美味しさ!青色が分かりやすいように、今回はバニラとのミックスを選びました。(青バラ、ミックス共に380円/税込)
もうひとつの屋内施設「暖の館」には子どもたちが遊べるキッズステーションがあります。授乳室も完備されていますので、小さなお子さんがいるファミリーも安心して過ごせますね。
ふれあいの森エリアには野外炊飯広場もあります。事前予約が必要ですが、利用は無料です。また有料ですがバーベキューセットの販売(4,500円、6,000円の2種/税込)もあります。こちらは食材だけでなくコンロセットや紙皿、割り箸、焼肉のタレが付いてくるので完全に手ぶらでOKですよ!

里山フィールドミュージアムで昔ながらの暮らし体験

次に訪ねたのは里山フィールドミュージアムです。健康ゾーンからは徒歩でも移動できますがかなり遠いので、土・日・祝日であれば園内バスがおすすめです。また当日限りで再入園できるため、車の方は一旦出て里山口から入り直した方が便利かもしれません。
花の水辺区にある「里山交流館えちごにあん」は里山の自然を学ぶことができる施設です。建物の外にある小さな丘では芝ソリ(子ども限定)も楽しめます。
休憩スペースの脇には子どもが遊べる畳のコーナーがあったり、ゆっくり里山の景色を楽しめるように屋内外に椅子があったりと、のんびり過ごすにはぴったり場所です。スタッフの方も「ゆっくりとくつろげるおすすめの穴場スポット」と話していました。
里の水辺区には、移築された古民家や田んぼがあり、昔懐かしい越後の風景が広がっています。「越の里山館」は明治時代に建てられた住宅を旧山古志村から移築したものです。中越地震で大きな損害を受けましたが、地域を代表する価値ある建造物ということで所有者の方から長岡市に寄付いただき、学術調査をした上で解体。公園は部材を譲り受けて再建し、里山の暮らしや文化を伝える施設として活用しています。
邸内には、昔懐かしい生活道具が展示されています。この家ではかつて養蚕を行っており、2階にはその様子が分かる展示もあります。春には「春蚕(はるご)まつり」として本物の蚕を展示したり、まゆ玉を使ったクラフト体験も行っています。
こちらは江戸時代後期、長岡市寺島町に建てられた民家を移築復元したものです。近くの田んぼでは来園者に向けて、春は田植え、秋は稲刈り体験が行われています。訪ねたときには、収穫したお米がはざ掛けされていました。
実際に古民家での暮らしに触れてみようということで、ここでは囲炉裏端での昔話や、干し柿作りなども行われています。
また古民家の隣にある「里山体験工房かたくり」では、山菜や野草の見分け方とともに調理方法を学ぶ「野草・野花教室」や、笹だんごづくり、ちまきづくりなどを開催しています。(※イベントはいずれも年度によって変更の可能性あり)

2018年にオープンの「あそびの里」

次に訪ねたのは2018年にオープンした「あそびの里」エリアです。林間広場にはブランコ渡り、くもの巣ネットなど10種類の森林遊具があります。思わず童心に帰ってみのむしハンモックでブラブラしたり、ターザンロープで遊んだりしてしまいました。
クマ対策として「専門家に見てもらい、安全ということで開園をしている」そうです。念のために、広場にはクマ除けの鈴も用意してあります。
シニア層に大人気なのがパークゴルフです。新潟県初の「パークゴルフ公認コース」(公益社団法人日本パークゴルフ協会認定)が36ホール常設されており、月に1度は大会も開催されています。
隣接の「草原の家」には更衣室、ロッカー、シャワールーム、多目的トイレ、授乳室が完備。パークゴルフのクラブやボールは無料で貸出を行っています。

今回、公園を訪れてみて思ったことは小さい子どもからシニア層まで幅広い年齢層が楽しめる場所ということ。さらに要所ごとに授乳室があり、子育て中のファミリーも気軽に利用できる施設だと感じました。
書き切れませんでしたが、セグウェイで里山散策、バードウォッチング、クリスマスマーケットなどなど、1年を通して園内では楽しいイベントが開催されており、その情報は随時HPにアップされていますので、ぜひチェックしてみてください。

国営越後丘陵公園

住所:新潟県長岡市宮本東方町字三ツ又1950番1
TEL:0258-47-8001
開館時間:午前9時30分から午後5時(4月)/午前9時30分から午後6時(5〜8月)
     /午前9時30分から午後5時(9〜10月)/午前9時30分から午後4時30分(11〜3月)
休園日:4〜12月は不定休/12月27日〜1月1日/1〜3月の月曜日(祝日の場合は翌日)
入園料一般:大人(15歳以上)450円/こども(中学生以下)無料/シルバー(65歳以上)210円
2日間通し券:大人(15歳以上)500円/こども(中学生以下)無料/シルバー(65歳以上)250円
駐車料金:普通車320円/二輪車100円/大型車1,050円
 ※ホワイトシーズン(12〜3月)入園料、駐車料金ともに無料です。

この記事を書いた人
和田明子

長岡市のリバティデザインスタジオで、夫とともにグラフィックデザインやコンテンツ制作を行う。アート、映画、文学、建築、カフェ巡り、旅行、可愛いものが大好き。ウェブマガジン「WebSkip(https://webskip.net/)」も細々と更新中

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